No.215338

真・恋姫無双 ~降りし御遣い伝~ 第19話

rin1031さん

今回一刀と純がどうなったのか?
魏を出た後どこへ?

2011-05-06 18:29:48 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:8851   閲覧ユーザー数:6769

第19話 軍師と新たな火種

 

 

一刀と純が洛陽へ歩を進める。

その背を見つめる華琳たち。

 

春蘭「・・・・・・」

秋蘭「・・・・・・」

華琳「・・・戻りましょう」

桂花「華琳さまもこう言ってらっしゃるんだから、さっさと仕事に戻るわよ!」

秋蘭「そうだな」

春蘭「・・・・・・」

秋蘭「行こう姉者」

春蘭「そうだな。今よりも強くなって師匠を驚かせてやるのだ!!」

凪「もちろんです!」

桂花「はぁ~。鍛錬もいいけど、執務もしっかりしなさい?」

凪「もちろんです!」

春蘭「ふん。言われずとも分かってるわ!」

桂花「人がせっかく優しくしてあげたっていうのに・・・。これだから脳筋は・・・」

春蘭「なんだとぅぅぅ!!」

 

桂花と春蘭がギャーギャー言い争いをしていたが、ある1人が異変に気付いた。

 

沙和「そういえば零さんがいないの~・・・」

真桜「ほんとやな。どこ行ったんや?」

秋蘭「華琳さま?」

華琳「零は・・・」

 

零とは一刀が純とこの陳留に来る前に助けた女性で、司馬懿のことである。

その零は後日華琳に認められて家臣となったようなのだが・・・。

 

 

陳留を出発して一刀と純は洛陽の街に向かっていた。

目的は1つ。

一刀が知っている三国志は董卓が霊帝の死後の政治的混乱に乗じて政治の実権を握り、献帝を擁立し暴政をしていたが、袁紹や曹操の連合が打ち負かし、洛陽を焼き捨て長安に逃げるというものであった。

しかし、この世界の武将は全員女であって一刀が知っている三国志と異なっている。

その為、反董卓連合が敷かれる前に真相を確かめておきたいと思ったのだ。

もちろん、董卓が暴政をしているなら連合に参加しなくてはならない。しかし、そうなると一刀と純の2人では到底参加させてもらえないだろうから、どこかに士官させてもらわなくてはならないわけで・・・。逆に董卓が善政を敷いているなら、反董卓連合をやめさせなくてはならない。

問題は山積みだ。

 

???「一刀様~~~!!」

一刀「ん?誰か呼んだ?」

純「誰でしょう?」

 

どこか聞き覚えのある声がすると思い、周りをキョロキョロしていると

 

零「一刀様!!」

 

ガバッ

 

一刀「うわぁっ!」

 

一刀は急に抱きつかれ準備していなかった為、そのまま倒れた。

 

純「一刀様!?」

 

純は一刀に乗っていいよと言われたので乗っていた黒燕から降りて一刀を急に襲った零から助けて離そうとしていた。

 

純「誰かと思えば零さん、一刀様から離れてください!!」

零「あら?誰かと思えば一刀様の金魚のフンではありませんか。私は今一刀様と再開の抱擁を交わしているのですから邪魔なさらないでくださらない?」

純「私は金魚のフンではありません!私は一刀様の仲間で一刀様をお守りする役目があるのです!だから早く一刀様から離れてください!!だいたいなんでこんなところにいるのいですか!?」

零「華琳様に一刀と一緒に旅をするって言って許可をもらってきたのです」

純「私は認めていません!!」

 

純が零をおれから引き離そうとしているが、零は一刀に抱きつきながら何とか離れまいとして一刀に抱きついている腕に力を入れている。

しかしそのせいで一刀の首は締められていき、一刀は顔を青くして気絶した・・・。

 

零「ん?・・・キャーーーーーー!!一刀様ぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

純「一刀様!!一刀様!!一刀様ぁぁぁぁ!!!!!」

 

薄れゆく意識の中、一刀はまた凄い人が仲間になると同時にこれから大変になると確信した一刀だった・・・。

 

 

 

 

一刀「・・・ん?」

純「あっ!一刀様、気付かれましたか」

一刀「ここは?それにおれはどうしたんだ?」

純「はい。実は零が一刀様に抱きつきそのまま首を絞めまして・・・」

一刀「それで気絶したんだ・・・」

純「はい・・・」

 

なんとも情けなく思える・・・。

 

純「それと、ここは天水へ向かう途中にある村です」

一刀「天水?なんでまた?」

純「それは・・・」

零「それは私がお話します」

純「よくものこのこと・・・。この絞殺女!!」

零「私たちはあの後洛陽に来ていた董卓様の家臣の張遼さんに助けていただいたんです」

純「無視するなぁぁぁ!!」

零「うるさいですよ、純さん。私は今一刀様に今の状況を御説明しているのです。邪魔をするというのなら、ここから出て行ってもらえませんか?」

純「ぐっ・・・」

一刀「まぁまぁ。仲良くしてよ。おれは仲良く出来ない人は嫌いだ」

純・零「「私たちは仲良し!!」」

 

純と零は肩を組んでハモッた。

見事だ。

でも口元は引きつってるし、零は純の腕を抓ってるし、純は零の足を踏んでる。

 

一刀「はぁ~・・・」

 

溜息しか出ない・・・。

 

その後、純を交えて零の話を聞いていた。

零の話によれば、おれが気絶した後その場に張遼さんが通ったようで助けてくれたのだそうだ。

そのことを張遼が董卓に話すと、董卓は今の洛陽に行くなら自分のいる天水に来てほしいということらしかったので、零が承諾して今に至る。

 

一刀「でも何で洛陽に行っちゃいけなかったんだ?」

零「・・・洛陽は今酷い有り様なのだそうです」

一刀「董卓が暴政でもしているのか?」

純「それは違います一刀様」

一刀「どういうこと?」

零「実は暴政をしているのは董卓でもなく、今の霊帝でもなくその宦官の十常侍らしいのです」

一刀「十常侍・・・」

 

三国志の知識を引っ張り出してみた。

十常侍、確か何進を罠に嵌めて殺した張譲が有名だったかな。やりたい放題な奴らってイメージしか残ってねぇや・・・。

 

純「私も零さんもすでに董卓様とその家臣張遼さんに呂布さんいお会いしましたが、とても暴政を敷くようなお方には見えませんでした」

零「そうだな。だがあの者には何か裏があるようにも思えました」

一刀「何かとは?」

零「今はまだ分かりませんが、全ての話を鵜呑みにするのは危ないかと」

一刀「分かった。それは零がいるから安心しようかな」

零「ありがとうございます一刀様///」

純「ぶー・・・」

一刀「純はおれが危なくなったら助けてくれるんでしょ?だからおれは何にも心配してないよ」

純「ありがとうございます///」

 

2人とも可愛いなぁ。

なんて考えてたら誰かが近づいてきた。

純も零も気付いたのか扉の方を向いて身構えている。

 

???「失礼すんで?」

一刀「・・・君は?」

張遼「わいは張遼や。なんや兄さんそこの仲間に聞いてへんのかいな?」

一刀「君が張遼!?」

 

張遼ってもっとゴツイおっさんだと思ってた・・・。

やっぱりこの世界は違うんだね・・・。

しかもサラシに袴って・・・。

胸がこぼれそう・・・。

誘っているのだろうか?

そんなことを考えていたら零と純が2人しておれをジト目で見てきていた。

 

純・零「「一刀様の馬鹿ぁぁぁぁ!!!!」」

一刀「ぐほっ!!」

 

一刀は2人の息のあったパンチをもらい、倒れた。

 

 

一刀「いてて。ごめんね張遼さん。変なところを見せちゃって」

張遼「気にしてへんよ」

純・零「「うう。ごめんなさい」」

一刀「別に気にしてないし、悪いのはおれだからさ。だから元気出してほしいんだけどな」

零「はい!」

純「分かりました!」

 

変わり身の早さは天下一品だろうな。

 

一刀「ところで張遼さんはどうしてここへ?」

張遼「そうやったそうやった。え、董卓様から言伝があんねん」

一刀「・・・何かな?」

張遼「実はな、今わい達はとても苦しいんや。苦しい言うても空腹とかやないで?十常侍のことでな・・・」

一刀「十常侍・・・か」

張遼「そうや。奴ら今までも好き勝手やっててな、そのせいで洛陽は荒んでんねん。それに黄巾党の奴らが暴れ取った時に、奴らと裏で繋がっとった奴までいるみたいやし・・・」

一刀「それで?十常侍だってただの宦官なんだろ?だったら各諸侯に檄文を出して討ってでればいいじゃないか」

張遼「そない簡単にはいかんねん」

一刀「・・・帝か?」

張遼「そうや。今は霊帝様が病にかかっててな・・・。それに劉協様も劉弁様もまだ幼くて、そこを奴ら突いてきたんや!」

零「それで、我々にどうしろと?」

張遼「力になってもらいたい!」

純「力に?」

張遼「降ってもらうって訳やなくてな、客将として迎えたいんや!」

一刀「いいよ」

張遼「へっ?」

一刀「だから、いいよ」

張遼「ホンマか!?でも何でや?」

一刀「別にどうもしないよ。困ってる人は見過ごせないし、それに本来の目的も達成できたから」

張遼「目的?」

一刀「董卓が本当に暴政を敷いているのかどうか」

張遼「なるほどな。それで結果はどうやった?」

一刀「聞かなくても張遼が一番知ってるんだろ?おれはそれを信じるさ」

張遼「そうか」

一刀「ところで、おれは客将になってもいいと思ってるんだけど2人はどう思う?」

零「私は一刀様が行かれるならどこへだと行きますわ!」

純「私もだよ!」

張遼「なら決まりやな!」

一刀「どうしておれ達を客将に?まだどういう人か知らないでしょ?弱いかもしれないのに・・・」

張遼「わいはこれでも一軍の将やで?見れば強いかどうか分かるで。まぁ、あんたは最初そない強いとは思えんかったけどな」

一刀「ならどうしてだ?」

張遼「後ろのしばっちに凌統は只者やない。司馬懿言うたら誰でも知っとる有名な司馬一族や。それに凌統は結構強い。何より兄ちゃんのことを呂布が知っててな、呂布が言うには勝ったようやないか」

純「・・・え?」

零「一刀様が、呂布に?」

一刀「おれが呂布に?」

 

おれが呂布に勝ったということを張遼が告げると、純も零も驚いたようにおれを見ていた。

そんなおれも呂布という名前が出てきてかなり驚いている。

あの三国時代最強の武将とまで言われた飛将軍呂布だよ!?

 

張遼「なんや、覚えてへんのかいな?」

一刀「いや、今まで戦って強かった人は全員覚えてるけど、呂布と戦った覚えはないぞ!?」

張遼「まぁ、見れば思いだすやろ。明日会わしたる」

一刀「ありがとう。それと董卓様にもお礼を言いたい」

張遼「そうやな。明日会わしたるから、今日はもう休み」

一刀「分かった」

張遼「わいの真名は霞や。兄ちゃん信用できそうやし、これから仲間になるのやから預けたる」

一刀「ありがとう。おれの名前は北郷一刀。字も真名も無いから、一刀と呼んでくれ」

張遼「なら一刀、また明日な」

 

張遼はおれと零、純と真名を交換して部屋を出ていった。

 

十常侍・・・。

これかの戦、奴らに気を付けなくてはいけないだろうな。

しかし、董卓軍に入ったってことは連合と戦うってことか?

桃香たちに雪蓮、華琳に春蘭、秋蘭たちと戦うってことか・・・。

旅の途中で知り合って意気投合した。

その場の空気では無く、愛し愛され、関係を持った。

そんな大切な人たちと戦うことがおれに出来るだろうか・・・?

 

 

あとがき

 

お疲れ様です!!

 

今回から反董卓連合編に入ります。

 

しかし、無理やりでしたかね?

 

私の作品は無理矢理展開が多い気がしますね(汗)

 

次回は天水に移動した後の話になります。

 

次回は久々に作者の嫁が登場します。

 

それではまた次回お会いしましょう。

 

今週で汜水関までいきたいですな。

 


 
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