No.162252

真・恋姫✝無双 仙人で御遣い 40話

虎子さん

今回は、燈の拠点のみです。
ごめんなさい。

2010-07-31 22:29:19 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:3911   閲覧ユーザー数:3304

<燈>

 

 

 

義勇軍が結成され一月も経たない、朔夜も合流してない時期のある日の一幕。

 

 

 

夜、豪臣が兵の鍛錬を済ませ、黄巾賊の所在地や被害を纏めた後、三日月(喧嘩煙管)で一服して自分の天幕まで戻って居ると、自身の天幕から良い匂いが漂ってきた。

(ああ。燈がまた飯を作って来てくれたのか)

豪臣は、その匂いの正体に気が付く。

相手は徐晃(じょこう)公明(こうめい)。真名を燈(あかり)という自身を慕ってくれる少女だ。

彼女は、ショートの銀髪に小さな体。そんな外見の割に家事全般を“良い花嫁さん”になるためにと、かなりハイレベルに修得していた。そして、この匂いからも分かる様に、豪臣の食事のほとんどを彼女が手作りするのだ。それを小柄で可愛らしい彼女が白いエプロンを着用して給仕までしてくれる。しかも、これで料理が美味いのだ。文句など付け様が無い。

いや、無い筈だった。天幕を開くまでは

 

 

「あ・・・お帰り、旦那さん・・・」

豪臣が天幕を開くと、燈の姿に一瞬思考が停止してしまった。

しかし、そんなことは関係ないとばかりに燈は言葉を紡ぐ。

「えっと・・・ご飯?・・・ボク?・・・それとも・・・お風呂?」

「・・・・・・オッケ、落ち着け俺」

燈の言葉を無視して、豪臣は深呼吸を二度行う。

そして

「あーっとな、燈」

「?」

可愛らしくアホ毛を揺らしながら首を傾げる燈に、豪臣が話し掛ける。

「いろいろとツッコミを入れたいと思うが「突っ込む///?」・・・うん。まず、その受け取り方が間違ってるから」

豪臣は、眉間を指で押さえながら言う。

「それから、さっきの発言だが、ご飯→ボク→お風呂、じゃなくて、ご飯→お風呂→ボク、じゃないのか?」

「・・・まつがえた」

「ん。じゃあ次な。その発言はこんな朝早くに言う台詞じゃないから。それから、そんな台詞を誰が教えたんだ?」

「・・・難しい。・・・・・・・・・鈴花」

「おし、後で文句言いに行くか。じゃあ、燈。最後な」

「うん」

豪臣の言葉に、小さく、可愛く頷く燈。

豪臣は一呼吸置いて、燈の胴体、つまりは服を指示して

 

「その“恰好”は何だ!?」

 

いきなり大きな声を上げて言う豪臣。

そして

 

「裸前掛け」

 

豪臣の質問に平然と即答する燈だった。

 

 

 

彼女、燈は、純白の前掛け(エプロン)のみ、という状態で、簡潔に述べるならば“裸エプロン”である。

新妻にして欲しい恰好ナンバーワンと言っても過言ではない、こともないが、飢えたオスには人気の格好だ。さらに燈は、小柄(ロリ)な骨格の割に、胸の発育が悪くない。小さ過ぎず多き過ぎずの美しいボディーラインを誇っている。

豪臣が固まったのは、ハッキリ言って驚き5秒で“ムラムラ”55秒だった。

 

 

 

何だかんだで、朝食を取る豪臣と燈。

燈は、豪臣に寄り掛かりながら食事を取っていた。

そんな燈に、声を掛ける豪臣。

「・・・・・・なぁ、燈」

「・・・何?」

コテン、と可愛く首を傾げる燈。

「服着ないか?」

「?・・・・・・着てりゅ」

着用しているエプロンを示す燈。

「いや、そうじゃなくてだな「着てりゅ」・・・」

顔が引き攣る豪臣。

「いや、だからな、そうじゃ「着てりゅ」うぅ」

上目遣いで見てくる燈。

(うっ!か、可愛い///)

豪臣は、そんな感想を思いながら、無意識に燈の胸元に視線が行きそうになる。

(ッ!!だ、駄目だ!見たら理性が吹っ飛んでしまう!)

 

クイクイ

 

必死に煩悩退散と念じていた豪臣の袖を、燈が控え目に引っ張る。

「ん?」

振り向く豪臣。

「・・・見たい///?」

顔を真っ赤にした燈が、エプロンの胸元に指を引っ掛け胸が見える様にしていた。

ナニがどの位見えたかは、想像にお任せするとして、今の豪臣には、刺激が強過ぎだった。

 

「ヴフォッ!!」

鼻血を噴いて倒れ

「・・・綺麗な・・・ピン・・・ク」

そう呟いて、気絶した。

 

燈は、ピクピクしながら気絶している豪臣を見ながら

「・・・・・・・・・失敗しちゃった」

ガックリと項垂れた。

 

 

 

【視点・燈】

 

倒れた旦那さんを布団に寝かせて、天幕を出た。

「あらあら、失敗していまいましたか、燈さん?」

聞こえた方に目線を向けるとニコニコした鈴花が居た。

ボクの協力者であり、今回の『裸前掛け誘惑作戦』の立案者でもある。

「・・・・・・気絶しちゃった」

「あらあら。豪臣君も、最近忙しかったですからね。溜まっていたのかもしれませんね」

よくは分からないけど、鈴花がそう言って苦笑いした。

「ごめんなさいね、そこまでは考えて無かったわ」

少し申し訳無さそうな顔をする鈴花。

ボクは、そんな鈴花に

「・・・気にしなくて良い。次、頑張りゅ」

そう言って声を掛けると

「あらあら。じゃあ、次の作戦はね――――――」

新しい作戦を教えてくれた。

 

(・・・明日、試してみゆ)

 

ボクは、鈴花に礼を言って、旦那さんの天幕に戻った。

そして、旦那さんの服と、ボクの服を―――して、ボクは旦那さんの眠る布団に―――って、旦那さんの―――の上で眠りに就いた。

 

そして、次の日の朝。

何故か、旦那さんの叫び声で起こされてしまった。

 

(・・・何で、叫ばれたんだろう?)

 

 

【視点・終】

 

 

 

あとがき

 

どうも、虎子です。

最近、執筆不調の中、読者の方々の応援が支えになっています。

感謝感謝です<m(__)m>

 

では、作品の話です・・・

今回、鈴花やおまけも載せるつもりでしたが、そうしていると、かなりの時間を要すると思い、燈だけにしておきました。

 

次回投稿なのですが、未定です。辞めることだけは無いので、気長に待って頂けると嬉しいです。

 

作品への要望・指摘・質問と共に、誤字脱字等ありましたら、どんどんコメント下さい。

 

最後に、ご支援、コメントを下さった皆様。お気に入りにご登録して下さった皆様。

本当にありがとうございました。

 

ではでは、虎子でした。

 

 


 
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