No.145352

真・恋姫†無双 頑張れ一刀 その8

/^o^\フッジサーン

タイトルの指摘あざっす( ゚∀゚)ノ

2010-05-24 23:09:00 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:11490   閲覧ユーザー数:8281

 

 

汜水関を落とした劉備軍は虎牢関では後曲に配置された。

 

 

そして虎牢関攻めは袁紹軍と曹操軍が務めることになった。

 

 

「雪蓮殿! ご主人様から離れてください!」

 

「え~、いいじゃない♪」

 

 

特にすることがない一刀たちは天幕でお茶を飲んでいた。

 

 

何故愛紗が怒っているのかと言うと、雪蓮が一刀の膝の上で寛いでいるからだ。

 

 

「愛紗ちゃんいけ~!」

 

「頑張るのだ愛紗!」

 

「はわ」

 

「あわ」

 

「これは面白そうな展開ですな」

 

 

桃香たちも自分たちの主人を独占されるのは困るようだ。

 

 

「まあまあ」

 

 

一刀は平等に愛情を注ぐのである。

 

 

「はい、雪蓮はおしまい。次は冥琳おいで~」

 

「ぶーぶー!」

 

「わ、わかった」

 

 

文句をたれる雪蓮を降ろして、顔を赤くする冥琳を膝に乗せるのだった。

 

 

 

 

 

「…………ちんきゅー」

 

「ここにおりますぞ!」

 

 

城壁の上で連合軍を見ていた呂布は傍らにいる陳宮に声をかけた。例にもれず幼女だ。

 

 

 

「……出る」

 

「了解なのです! 呂布将軍のご出陣ですぞ!」

 

 

防衛に適した虎牢関から出て戦うのは一見愚策と思われるが、あまり統率がとれずただ突っ込んでくるだけの袁紹軍を叩くのは今しかないと呂布は判断したのである。

 

 

「ならウチもいかせてもらうで。華雄の弔い合戦や!」

 

 

その華雄に姉が出来たことを張遼は知らない。

 

 

 

 

 

 

 

「ムキムキー!」

 

筋肉が、ではない。ただ袁紹が癇癪を起しているだけである。

 

 

もちろん幼女である。

 

 

先鋒を務めたのはいいが全くといっていいほど成果は出ていない。むしろ無駄に兵力を損ねているだけなのである。

 

 

そんな袁紹の視界に虎牢関の城門が開くのが見えた。

 

 

「あら、潔いですわね。まあ、やっとこの袁本初の恐ろしさに気付いたのですわね。おーっほっほっほっ!」

 

 

大笑いしている袁紹の双眸は人が飛んでいるのを捉えた。

 

 

「な、なんですの!?」

 

 

袁紹は驚きを隠せない。

 

 

「呂布が出て来たぞー!」

 

「紺碧の張旗もあるぞ!」

 

「に、にげろー!」

 

「褐色だ! ヒャッハー!」

 

 

次々に袁紹軍の兵士を蹴散らしていく呂布、張遼に袁紹軍は阿鼻叫喚の地獄と化した。

 

 

 

 

「劉備さん、次はあなたが先鋒ですの」

 

 

兵士の四分の一が蹴散らされたところで呂布と張遼は虎牢関に引き返して行った。袁家の二枚看板である文醜と顔良は鎧袖一触で蹴散らされ、浅くない怪我を負った。当たり前だが幼女である。

 

 

 

そして再び軍議が開かれ先鋒は劉備軍と引き続き曹操軍が務めることになった。

 

 

 

 

「仲間にするならまず弱らせてからだな……」

 

「どうしたのご主人様ー?」

 

 

なにやらぶつぶつと呟く一刀に尋ねる桃香。

 

「ううん。なんでもないよ」

 

「うにゅ~」

 

 

桃香の頭を撫でながら答える一刀。桃香はご満悦のようだ。

 

 

「愛紗、鈴々、星!」

 

「はい!」

 

「なんなのだ?」

 

「どうされた主?」

 

 

一刀は表情を真剣なものに切り替え三人の真名を呼んだ。

 

 

「呂布と戦うときは三人仲良く戦うこと。いいね?」

 

「はい!」

 

「わかったのだ!」

 

「はっ!」

 

「物分かりの良い子たちは好きだぞ~」

 

 

すでに一刀の教育が行き届いているので三人とも素直に頷いた。

 

 

一刀はそんな三人の頭を撫でてあげるのだった。

 

 

 

 

 

「うぅ~かじゅとのばかっ!」

 

 

少し離れたところからその様子を見ていた曹操は唇を噛みしめて悔しがった。

 

 

共に黄巾党を討伐してた頃から何かと気になる存在。たまに頭を撫でてくれるととても気持ちよくて嬉しい気持ちになる。討伐が終わり離れ離れになる時、身が引き裂かれるような思いをした。そしていつしか一刀のことが欲しいと思った。

 

 

「我がはどーをうちゅくしく彩るためにはかじゅとがひちゅようだわ!」

 

 

今は劉備、あにゃたに預けておくわ――――。

 

 

そして曹操は気持ちを切り替えた。

 

 

「春蘭、かにゃらじゅ張遼をとらえなしゃい!」

 

「はっ!」

 

 

騎馬隊を率いる者がいない曹操軍に張遼は貴重な存在だった。

 

 

 

 

 

 

「ぐっ! なんて強い!」

 

「三人がかりでも勝てないのだ!」

 

「うむ。主の言った通り凄まじい武だ」

 

「……お前たちちゅ……強い」

 

 

若干噛んでしまった飛将軍は顔を赤らめて俯いた。

 

 

「……機は熟した」

 

 

そう呟いた一刀は馬に乗り駆けだした。

 

 

後ろで桃香、朱里、雛里が何かを言っていたが、一刀にはもう幼女しか見えない。

 

 

 

 

「お~い! その戦いちょっと待ったー!」

 

「ご主人様!」

 

「お兄ちゃんなのだ!」

 

「主! なぜこのような場所に」

 

「……………………(ポッ)」

 

 

一刀は馬から降りて呂布のまえに立つ。

 

 

「危険ですご主人様!」

 

「大丈夫だよ愛紗」

 

「しかしっ!」

 

「ねっ?」

 

「うぅ。……分かりました」

 

 

教育が行き届いていた。

 

 

「呂布ちゃん、一つ聞いていいかな?」

 

「(コクコク)」

 

 

一も二もなく頷く呂布。

 

 

「董卓さんは本当に暴政を布いているのかな?」

 

 

それは一刀が初めから気にしていたこと。一刀はこの反董卓連合がきな臭いものだと理解していた。あまりにも一方的な袁紹の檄文に疑問を感じていたのだ。

 

 

「(フルフル)………………月は優しい」

 

「じゃあやっぱり董卓さんは良い子なんだね?」

 

「(コクコク)」

 

 

これで一刀は確信する。董卓は幼女だと。

 

 

 

 

「ムキムキー!」

 

筋肉が、ではない。先程と同じく袁紹が癇癪を起しているだけ。

 

 

曹操軍が張遼、劉備軍が呂布、陳宮を降し、仲間に入れたことが面白くないのだ。

 

 

ついでに虎牢関は孫策軍が落とした。

 

 

虎牢関の次はいよいよ洛陽。袁紹、袁術が一番乗りを争っていた。

 

 

そんな中、一刀は手持ちに桃香、恋、愛紗、鈴々、星を連れて洛陽に一足先に入っていた。

 

 

恋の案内で城に向かう途中、二人の幼女に会った。

 

 

一刀は確信する。この子が董卓だと。

 

 

一刀はこの世界の法則に気付いていた。

 

 

『有名人は必ず幼女』

 

 

と、いうことに。

 

 

そして二人を助けたいと告げたところ、

 

 

「へぅへぅ!」

 

「ゆ、月がそう言うなら仕方ないわね!」

 

 

こうして董卓と賈駆を仲間に入れた。もちろん幼女である。

 

 

 

 

<おまけ>

 

 

「我ら二人っ!」

 

白蓮が盃を突きだす。

 

「姓は違えども、姉妹の契りを結びしからは!」

 

華雄が同じく突きだす。

 

「心を同じくして助け合い、残念な境遇を抜けてみせる!」

 

「同年、同月、同日に生まれることを得ずとも!」

 

「願わくば、同年、同月、同日に死せんことを!」

 

『……乾杯!』

 

 

この誓いは『残念の誓い』と称され、後世に語り継がれたのである。

 

 

完。

 

 

(゚∀゚)アヒャ


 
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