No.140613

『偽・悲恋姫†異聞録』19

Nightさん

GW企画本日の夜の部投稿です
台詞が秋蘭に移るとそこでパスなので、これから極端に短い回も出てきます

どなたか一人でも面白いと思っていただけたら僥倖です

2010-05-03 19:24:37 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4848   閲覧ユーザー数:4228

 さぁ第一幕は終焉ですわよお姫様

 

 出番の終わった貴女がさっさと舞台の袖に下がらないと言うなら

 

 私が・・・突き落として差し上げます。

 

 石突部分に槍先が付いた、麗専用の金色の方天画戟

 それをまっすぐに構えながら

 矢のように素早く鋭く、一瞬動きを止めた秋蘭に突っ込む麗

 対するは秋蘭の放つ無数の本物の矢・・・

 

 今一時の集中力で、自分の体幹に迫る矢を槍先で突き落とし

 それ以外を当たるに任せて強引に距離を詰める

 広がるスカートの阻まれ脚をいることは出来ない

 腕に当たったところで、構わず進む麗の突撃は・・・止まらない

 

 あの手は二度と秋蘭には効かない

 この機会を逃しては・・・未だ修行中の自分が、弓の達人である秋蘭に勝てる機会は二度と無い。

 まさに一筋の勝機・・・

 

 霞さん、貴女には及びませんけど・・・

 

 不肖の弟子の『神速』此処で秋蘭さんに見せつけてやりますわ

 

 微笑を絶やさずにいながらも、鬼気迫る突進のまま槍先を恐ろしい速さで繰り出す麗

 銀光一閃・・・とまでは言えないものの、それは恐ろしいほどに鋭く速い突き

 体ごとぶつかる勢いでさらに上乗せされた、突きが秋蘭にむけ繰り出される。

 

 ・・・左構えのその胸に、矢を受けながら、微笑を絶やさぬまま。


 
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