女性には女性ならではの特有の仕事がある
経験者に聞くと風は『兎に角』胸がデカいとか『兎に角』明るい(安村かよ)とか
『兎に角』ってのはかなりキーポイントらしい
顔云々と言うより私には縁のない仕事だ
だが知人女性に頼まれ一次的に夜の仕事をしたことがある
キャバクラではなく年齢層高めのカラオケ付きの飲み屋
説教系の気の強いママのいるスナックと言った感じ
ホステスになるんだろうな
水は難しい
売上…お店への貢献度
リピーターを作らなくてはならない
自分の顧客づくり
顔を覚え名前を覚えお酒の好みを覚え
『頭のいい人』じゃなきゃできない仕事
馬鹿にできない仕事なのだ
簡単に飛び込む世界ではない
辞めよう
タイムカードを打刻すると生ゴミを捨てる三角コーナーに直進
今日までの現実を葬るかのようにそれを放置してきた
その店のママが嫌いだった打刻は確かに私の働いた記録だが
嫌いな奴から一円たりとも受け取る気にはなれない
ボランティアをしたんだな
そう思うと辞めてスッキリした
どんだけ私もお人好しなのだろう
今度は別の知人にコンパニオンの仕事を頼まれる
断ればいいだけのことなのに
背後に沢山の地デジカがいて私の背中を押す
幻覚ではなく心理描写だ
スカウトなので履歴書なんてものは要求されない
私は忘年会&新年会のシーズンバイトの感覚で
コンパニオンになった
仕事料はその日のうちに茶封筒で手渡しされる
何だか都合のいいシステムだった
過去宝石店で働いていたことのある私は
大きなブルートパーズのピアスをつけると
肩ひもが伸び切ったワンピース型の制服を渡され
同い年でも高卒ですぐこの世界に入った10年選手と共に
お座敷に出る…因みにピアスは事前に外した
『取られるわよ!』とご指導いただいたからだ
あと肩紐はみんな結びどめを適当につけ長さを調節していた
コンパニオンの仕事はホステスに比べて楽だった
別に酒が飲めなくてもOK
一夜限りのお付き合いで二度と会うこともない
客の好みなど覚える必要がない
グラスが空けば瓶ビールを注ぐ程度で
酒の種類も少ない水割りを作る必要がない
コンパニオンを呼んだ客連中も酒グセが悪いのもいれば
普段の勤務態度からして真面目なんだろうな…てタイプもいる
『あっちには行かないほうがいいよ』
私は大概その真面目なお客様に守られて一席二時間を過ごす
10年選手とズブの素人の私だ一目瞭然だったのだろう
時にはチップももらった(しまう場所に困りブラジャーに挟んだ)
御膳の惣菜を『食べる?』と差し出されたこともあった
私も客も2人して酒ではなくコーラを飲んだだけ何て宴会もあった
ホステスよりコンパニオンの方が余程楽しい
でも可愛い可愛いをしてもらえていたのは私が素人だからで
ベテランの中にはプロレス技をかけられたり
延長がかかりカラオケに移動すると悪酔いもいいところ
客にタバコの火を押し付けられた…何て話も聞いた
ゾッとした
そして素敵な思い出
正直何も聞かされてなかったコンパニオン女子だけの忘年会
サプライズではない事前に決まっていたことなんだとは思うが
方々の色んなホテルで宴会場のお座敷仕事をしていた
コンパニオン達が一同に一件のボロいラーメン屋に集結した
…眩しい程の圧巻の光景だった
私をコンパニオンの道に誘った女性は芸能人の清水ミチコさんに
ほんの少しだけにている
みんなにママと呼ばれていてラーメンは勿論ママの奢りだ
ラーメンをすすりながら宴会に金を出してまでコンパニオンを手配する
男共の気持ちが少しわかるような気がした
年をまたいでも新年会で私は駆り出された
苦ではなかった相変わらず素人さん扱いでどっちが客なんだか
そんなお座敷だった
ベテランさんには申し訳ないけど特に何も考えず
依頼があれば引き受け季節が変わると私はその世界から身を引いた
そして念願の地デジテレビを購入…!
地デジカは絶滅その呪縛からも解放された
もうコンパニオンに戻ることもない
ベテランさんからの追記/ストッキング何てとっとと脱いじまえ!とのこと
脱いだあとは客の頭なり首なりリボン結びしてあげればいいんだとのお達し
その方が『でんせん』せずにストッキングも長持ちして使えるんだってさ…
いつかの『風と水の地デジカ』…終わり
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おわかりいただけただろうか『風の谷のナウシカ』ではないと言うことを…テレビに映し出される地デジカがテレビ買え〜テレビ買え〜と毎日のように洗脳してくるのだ