No.1175231

怪奇 曼陀羅華茄子婆さん

新人さん

世界初の「全身麻酔」が行われたのは1804年の10月13日だったそうで、なんと江戸時代の日本での事らしい。乳癌摘出手術という偉業を成し遂げた医者は華岡青洲さんだ。西洋での初となる全身麻酔の成功例は1846年のアメリカでの施術らしいから、日本より41年も後になってからだ。アメリカで使用されたのは吸入麻酔薬のエーテルで、華岡さんが使用した麻酔は 通仙散(つうせんさん、別称は麻沸散)という飲み薬だった。麻酔が聞き始まるまで約2時間かかり、手術を始められたのは 約4時間後だったそうだ。目覚めるまでには8時間近くかかったらしい。 通仙散は曼陀羅華(マンダラゲ)という植物のアルカロイド(毒)を利用したもので、体が麻痺して 痛みの感覚を無くする作用があるそうだ。 マンダラゲはチョウセンアサガオ(朝鮮朝顔; 学名: Datura metel)と呼ばれるナス科の植物である。ナス科にはジャガイモやトマト、ナスなどがあるが みな毒を持っている。朝鮮朝顔は園芸用のダツラ、ダチュラの名で広く流通しているらしい。別名は多く、キチガイナスビ(気違い茄子)、トランペットフラワー、ロコ草などとも呼ばれているそうだ。 原産地はテキサス州からコロンビアとされているが、熱帯アジア原産という説もあるらしい。日本へは江戸時代に薬用植物として伝わり、現在では全国で野生化している。ちなみに 毒を使うのは忍者の得意とするところだが、忍者は神経毒のトリカブトや同じく神経毒であるフグのテトロドトキシンなどは使っているが、曼陀羅華は使わなかったようだ。 日本では、家庭菜園でチョウセンアサガオを台木にし ナスを接ぎ木して、実ったナスを加熱調理して食べたところ、意識混濁などの中毒症状( 口渇、瞳孔散大、心拍促進、興奮、麻痺)を発症した例もあるらしい。 国際日本文化研究センター の「怪異・妖怪伝承データベース」を見てみると、1916年(大正5年)の大阪府 枚方市に「屋敷内で茄子を作ると 家に死人が出る」という 事例があったというが、これは曼陀羅華茄子だったのかも知れない。 比叡山延暦寺には、年の頃なら70手前の茄子顔をした謎の老婆が出現するといわれている。茄子のような綺麗な紫色の顔から茄子婆さんと呼ばれているそうだが、この方は曼陀羅華中毒だったのかも知れない。曼陀羅華という名が不気味に思えてくる。

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