『宇宙戦艦ヤマト』のテレビ放送が始まったのは1974年10月6日だそうだ。戦艦大和は、物語の舞台である2199年からみると 254年も前になる1945年に沈められた船である。地球が滅亡の危機に瀕したため、選ばれた人たちを他の惑星に移住させようと、大和を宇宙船に改造したのだ。ガミラスの攻撃にさらされた地球は、そんなスクラップを再利用するしかなかったようだ。移住用宇宙船の定員は、戦艦大和のときと同じなら3333人だという。日本の人口は 西暦2200年には1000万人を下回るほど減少していると予測されているから、この物語の世界では 日本人の3000人に1人は地球から脱出できそうだ。　さて、実は大和と同型艦は３隻あったのだ。フィリピンに沈んだ「武蔵」と、建造途中で戦艦から空母に改造され、紀伊半島沖に沈められてしまった「信濃」だ。これらも移住用宇宙船として再利用できれば、この３隻だけで一万人規模の移民船団が出来上がる。そうすると「ヤマト」「ムサシ」「シナノ」に分乗して、日本人の1/1000は地球から脱出できそうだ。中秋の名月をみながら、「さらば地球よー」と旅立つのだ。　宇宙戦艦ヤマトは、日本人だけ助かろうする ずるい話しだった？