No.1173620

ホットスプリング

モスクワに熱い男がやってきた!

以下、前回同様のがんばるぞ抱負(コピペ)です:
作品完成しない病を克服したいので、創作15分ルーティンをがんばってます。その日に思いついたテーマでランダムに書いて投稿します。

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2025-09-12 04:12:42 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:73   閲覧ユーザー数:73

 まだ三月中旬なのに随分暖かいな、いやなんなら暑いくらいだ。俺は事務所のヒーターの温度を最低にして、いつも着てるジャージも脱いで、ソファでスマホを眺めていた。すると、入口の方で「すみません」と遠慮がちな声が聞こえた気がした。行ってみると、ちょっと怪しい身なりの頼りなげな男が、半分だけ開けたドアからこちらを覗いていた。

 

「あの、すみません。何でも屋はここですか」

「おう」

 

 変わった兄ちゃんだった。カタい感じの、訛りのある話し方だった。野球帽の上からパーカーのフードをかぶって、ネックウォーマーまでしてる。一見防寒対策バッチリなのかと思えば、コートは着てないし手袋もしてないし足元もスニーカー。着てるパーカーも半袖、下も半ズボンで、中に長袖の黒いスポーツトレーナーみたいなのを着てるらしいが、いやそれじゃ寒いだろう流石に。

 

「実はちょっと、お伺いしたいことがあって」

「ん」

「この辺りで最近、巨大な白い飛行物体を見ませんでしたか?」

 

 なんだナゾナゾか?

 

「……いいや」

「じゃあ、霧が濃い日はありませんでしたか?」

「霧?」

 

 ちょっと思い返してみたが、特にそんな日はなかったように思う。

 

「ねえな」

「そうですか……」

「霧だったら、もうちょっと郊外の方とか、あとピーテルの方とかなら、もっとありそうだがな」

「なるほど……ピーテルというのは?」

「ペテルブルクだよ」

「ああ、ペテルブルク。そういえばここへ来るとき雨雲がかかってたな」

「あそこはしょっちゅう雨だからな」

「そうなんですか。……あっ、え?」

「あ?」

「あ、いえ! そうなんですね」

「おう」


 
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