最近のミツミネは食性が草食に傾いている…というか兎そのものだ。
緋桜女史の広域変化魔法というのは抗魔力によって変化のスピードが異なるらしく、
同じ兎になるにしろ、短期間で完全に草食になってしまう者もいれば、
ミツミネのように年月をかけて草食に変化して行く者も存在するという。

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「その草、美味しいの…？」
「強いて言えば、米とか小麦粉とか芋を生のまま食べてるイメージだよ」
なので、草を加工したペレット等の方が美味らしい。
最近は専ら「おつまみチモシー」というおやつがじゃがりこ感覚で好物のようだ。

生態が変化先の動物に近づくにつれ、疑問として浮かんでくるのが寿命の件。
これに関しては（寿命が短いはずの）鼠人間が寿命で亡くなった例は確認されておらず、
テロメア解析でも人間との有意な差は認められていない。
メルヘン化生物の生態の不確かさは「妖怪」に近いのではないかとも考えられる。

災厄を防ぐと同時に、前例の無い形の被害を生み出した魔法。
この騒動をもって、元凶・緋桜女史は英雄であったりお尋ね者であったり毀誉褒貶するのだ。