No.1059810

スマブラ Stern des Lichts 第45話 ~ 戦闘! ギガクッパ

Nobuさん

ギガクッパとの戦いです。
最も偉大なる悪役が、ここに降臨します。

2021-04-21 08:00:08 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:250   閲覧ユーザー数:250

 ピーチを救出し、残るはキーラのバリアを守る大きな敵のみ。

 一行は拳を握り締め、大きな敵が待つ場所に繋がる道を歩く。

「いよいよ二体目のボスが待つな」

 ガレオム以来のボスが、この溶岩城に待ち受けている。

 倒せば、キーラを守るバリアがさらに弱まる。

「いいか、みんな。この戦いに必ず勝つんだ。俺達スマブラメンバーを信じてくれ」

 マリオはスマッシュブラザーズの代表として、この場にいる皆を応援する。

「私も応援するわ。世界を救うためだもの、ここでへこたれるのはスマッシュブラザーズの名が廃れるわ!」

「サンキュー、ピーチ!」

「いいって事よ」

 ピーチはマリオに向けてウィンクした。

 

 そして、一行はボスが待ち受ける場所へ歩いた。

 しかし、そこにルフレのボディに宿る、紫の髪をした闇魔道士が立ち塞がった。

「僕は魔王、人の弱さを知らぬ強く完全なる王」

「あなたが魔王リオンですのね。わたしがお相手いたしますわ!」

 アイシャは戦闘態勢を取り、リオンと戦った。

 

「ありが……とう……」

「はぁ、はぁ……」

 何とか、アイシャはリオンを撃破した。

 魔王というだけあって強大な魔力を持っていたが、アイシャはそれに抵抗して打ち勝ったようだ。

「さあ、どこからでもかかってきなさい!」

「おっ、やる気満々だな、アイシャ」

「マスターハンド様を助けるためですもの……!」

 アイシャの主であるマスターハンドは、今もキーラに利用されている。

 彼女はそれが悔しくてたまらず、死に物狂いで戦っているのだ。

「さあ、来なさい! ボスは誰ですの!?」

 アイシャがそう叫ぶと、玉座らしき場所に何者かが落ちてきた。

 “それ”は――鋭い爪と角、赤い鬣と眉毛を生やした亀族の大魔王、クッパだった。

 クッパが四つん這いになると彼を闇のオーラが取り囲み、巨大化して瞳は赤くなり、鋭い牙が生えた。

 そう、クッパは今、ギガクッパに変身したのだ。

 

「グガアアアアアアアアアアアア!!」

「……来るぞ!! みんな、身構えろ!!」

 マリオの掛け声と共に、彼とカービィ、アイシャ、ピーチは身構えた。

「はぁっ!」

 マリオは炎を纏った掌底をギガクッパにぶつける。

 だが、ギガクッパはそれで怯む事はなく、マリオを爆炎の頭突きで攻撃する。

「ぐあぁぁっ!」

 ギガクッパに変身しているだけあり、その威力は普通のクッパとは比べ物にならないほど高かった。

 カービィは空中から回し蹴りで連続攻撃し、アイシャは後方から皿を投げる。

「そぉーれ!」

 ピーチはフライパンを取り出し、ギガクッパに向けて振り下ろす。

 カァン、という快音が鳴った……が、ギガクッパはまだ怯まない様子。

「ちょっと、こいつどれだけ固いの? っきゃぁ!」

「「うわぁ!」」

 ギガクッパは甲羅の中に入って回転し、手近な対象を連続攻撃する。

 甲羅の棘がマリオとカービィに刺さり、二人は浅くない傷を負う。

「みんなげんきになあれ!」

 ピーチは回復呪文を唱え、傷ついたマリオとカービィの体力を回復する。

「サンキュー!」

 マリオはピーチにお礼を言った後、ファイアボールで攻撃し、その隙にギガクッパに突っ込んでファイアナグーリで大ダメージを与える。

「えいっ!」

「やぁっ!」

 カービィは短い脚からのキックを放ち、アイシャは包丁をギガクッパに突き刺す。

 ギガクッパは口から炎を吐いたが、マリオはシールドで防御し、カービィは空を飛んで回避する。

 

「みんな、今がチャンスだ!」

「いっくよー!」

「参りますわ!」

「うふふっ♪」

 マリオはギガクッパが炎を吐くのをやめた隙に号令をかけ、全員が一斉攻撃をする。

 カービィは飛び蹴りと回し蹴り、アイシャはビンタと包丁、ピーチはフライパンとゴルフクラブ、そして最後にマリオがファイア掌底を放った。

 四人の攻撃を受けたギガクッパはついに倒れた。

 

「よし、やったか!?」

 マリオが喜ぶのも束の間、ギガクッパはゆっくりと起き上がる。

 そして、ギガクッパは大声で叫び出し、そこから生じる突風がマリオ達に襲い掛かる。

「ぐぅぅぅ……!」

「凄い風圧……!」

「でも、耐えてください……!」

「ええ、踏ん張るわ……!」

 マリオ、カービィ、ピーチ、アイシャは何とかギガクッパの風圧を踏ん張った。

 

「グガアアアアアアアアアア!!」

「やるじゃねぇか、クッパよぉ……いや、今はギガクッパか」

 マリオとクッパの宿命の対決は、何度も続いた。

 操られていても、二人の目は本気だった。

「キーラに邪魔されるのは本望じゃないとはいえ、本気で戦っているのね」

「うん、マリおじちゃんは本気だよ」

「それなら、私もマリオと一緒に戦うわ。一人じゃないって事を教えてあげるために」

 ピーチはフライパンを構え、共に戦う事を改めて決意した。

 カービィとアイシャも、彼女に続いて構えた。

 

「うおぉぉぉぉぉぉっ!」

「ファイナルカッター!」

 マリオはギガクッパに突っ込んでボディブローを放つ。

 カービィはファイナルカッターで追撃し、アイシャはピーチの補助魔法で強化された調理道具を投げまくる。

 ギガクッパは巨大な顎による噛み付き攻撃で前にいたマリオとカービィを攻撃、続いてピーチを掴み投げ飛ばした。

「きゃぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「グオオォォォォォォォ!」

 続いてギガクッパは高く飛び上がり、ギガクッパドロップを繰り出す。

「みんな、守れ!」

「はい!」

 マリオの号令で全員がシールドを張ってギガクッパドロップを防ぐが、シールドは大きく削られる。

「くそっ、なんて馬鹿力だ……!」

「本当に倒せますの……!?」

 マリオ達が不安になる中、ただ一人、ピーチだけは真っ直ぐに前を見ている。

「何を諦めているのかしら? 最後まであがいてあがいてあがくのよ」

「あがく……そうか! おい、ギガクッパ! 俺達は最後まであがくからな! その無様な姿をよく目に焼き付けておけよ!」

「グオオオォォォオオオオオオ!!」

 マリオの挑発に乗ったギガクッパは叫び出し、エリア全土に火の海を放つ。

「「うわああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」

「「きゃああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」

 全員が強烈な威力の炎に飲み込まれていく。

 骨まで溶けてしまいそうだったが、四人は何とか持ちこたえた。

「はあ、はあ……みんな、大丈夫か?」

「はい……でも、このままじゃみんな倒れます……」

「そんな時こそ、私に任せて! みんあげんきになあれ!」

 ピーチは再び回復魔法を唱え、全員が負った傷を癒した。

「ここまでギガクッパの攻撃は強くなったんだから、相手の体力はあと僅か。さあ、もう一踏ん張りよ!」

「おう!」

「グオオオォォォオオオオオオ!!」

 ギガクッパは再びエリア全土に火の海を放ったが、四人はそれを見切って攻撃をかわす。

 アイシャがビンタしてギガクッパを攻撃した後、カービィは回し蹴りを放つ。

 ピーチはヒステリックボムを爆破させ、マリオがギガクッパに突っ込んでいった。

「これで、とどめだ! ファイア掌底!!」

「グアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 そして、マリオが渾身の力を込めたファイア掌底を放つと、ギガクッパは叫び声と共に地に伏せた。

 すると、ギガクッパは見る見るうちに縮小し、次第に元の大きさに戻っていく。

 数分後、変身が解けて元のクッパに戻った。

「……うぅ……身体中が痛いのだ……」

 正気に戻ったクッパは、痛みから動けないでいた。

 その表情に、いつものクッパらしさは無い。

「今、ドクターが治してやるからな」

 マリオはクッパを心配している。

 宿敵同士であったが、こんなところで死なれるのはマリオの本意ではないのだ。

 

「これで、よしと。はぁ……こんなに働いてばかりで、くたくたになっちゃうよ」

 クッパを治療し、汗を拭うドクター。

 しかし、何度も治療してばかりいるため、ドクターはうんざりした表情をしていた。

「ごめんよ、ドクター」

「……まあ、それはいいとして、君もキーラに操られた被害者なんだろう?」

「その通りだ。我輩の炎をいとも簡単に打ち消したあの光……キーラめ、落とし前は必ずつけてもらうのだ!」

 クッパは悔しさのあまり、強く拳を握り締める。

 大魔王である自身を利用した怒りは大きかった。

「あ、クッパ」

 ふと、ピーチが口を開く。

「何なのだ? ピーチ」

「クッパが王冠を被ったら、私以上にスタイル抜群なお姫様になったりして」

「認MEN! 我輩が女になる事など、認MEN!」

 ピーチがクッパを茶化すように言うと、クッパはムキになって叫んだ。

「……ピーチ、何やってるの? クッパがお姫様? 変なの」

「クッパをからかってるだけだから気にするな」

 ベルはそんなピーチとクッパのやり取りに呆れていた。

 マリオは乾いた笑みを浮かべてベルにそう返した。

 

「くっ……!」

 ギガクッパが撃破された事で、キーラを守るバリアがさらに弱まった。

 彼女はスマブラメンバーがバリアを破ってきたという怒りから身体を震わせている。

「おのれ、スマッシュブラザーズめ……! だが、バリアを破ったくらいでいい気になるな。我を簡単に倒せると思ったら大間違いだぞ……!」

 ~ベルのスピリッツ名鑑~

 

 リオン

 出身世界:戦記の世界

 性別:男性

 グラド帝国の皇子でエイリークとエフラムの友人。

 本来は優しい性格だが、ある理由で魔石を利用し、魔王にその身を支配されてしまった。


 
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