No.1044811

オリジナル小説「深海の天秤」一章 ファーストインパクトの挿絵⑧

神嘗 歪さん

 誘導するように前を歩いていた阿妻に、落谷は横に並ぶ。
 病院内は人が多いはずなのに、遠くで打ち寄せる細波程度の音量しか周囲の雑音は入ってこない。代わりに、薬剤や除菌アルコールなどの混じった独特の匂いが鼻につく。
 落谷たちは長く白い廊下を歩きながら、受付の前から始まった会話を続ける。

「まあ、資料見て知ってると思うけど一応自己紹介ねっ♪俺、落谷 皐(おちや さつき)、ピチピチの35歳。丁度、ヒナちゃんとは10歳差だねっ」

続きを表示

2020-10-31 16:18:08 投稿 / 768×1024ピクセル

2020-10-31 16:18:08 投稿
総閲覧数:655 閲覧ユーザー数:655
768×1024ピクセル

 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
0
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択