No.101000

真恋姫無双 美陽攻略戦 第八ターン

Thyleさん

第8回目の投稿です。
読みにくい点や日本語がおかしい部分があるかもしれませんが、宜しくお願い致します。
閲覧ユーザーが1000人になりました。皆様大変ありがとうございます。

2009-10-14 22:25:00 投稿 / 全12ページ    総閲覧数:2436   閲覧ユーザー数:2098

 美陽攻略戦

 

 

 

  (はじめに)

 

 

 

 

 

   キャラ崩壊や言葉づかい等で間違いがあると思いますが、できれば気にしないでください。

 

   今回はやっと待望の戦闘シーンです。本編では騎兵戦闘をしています。

 

                    

 

 

 

 

 

 

 

 

     

 

   (前回のあらすじ)

        冥琳「おぬしもワルじゃのう~」、商人「イエイエ、冥琳様程では・・・」

 

 

 

 

 

 

 

         

 

 

 

 第八ターン

 

 

              「ふむ。  予想した通り、来たか」

 

      美しい黒髪をなびかせ、肩には重厚な髑髏を模倣した肩当と胸当てをし、

        腰に男でも振り回すのが難しい重い両刃剣を吊るした長身の女性は、

          渓谷を走り抜けようとする騎兵の一団を山稜から眺めていた。

 

 

   走り抜けようとする騎兵の一団には、その集団の所属を示す旗物等は一切掲げてはいない。

 

 

    しかし、遠目からその騎兵の装備は漢王朝のものではないことが容易に伺える。

      彼らは毛皮から作られた戎服を着て、馬の乗り降りが楽なように長靴を履いている。

        そして、皆背中に短弓を背負い、腰には細身の緩やかな曲線をえがく刀を装備している。

          食糧等の兵站は、我々の軍のように兵と補給部隊と明確に分けられておらず。

           各々の馬に食糧と寝具が付けられている。

 

 

              「数にして・・・・・2000騎か」

 

        それに対して、こちらの騎兵はわずか500騎  その数は4倍 

        凡庸な将では奇計奇策を計からなければとても勝負にはならない。

 

       しかし、この長身の女性はにとっては、そのような小細工等は不要であった。

 

        彼女は、これから始まるであろう戦いの歓喜に笑みを浮かべた。

        そして、彼女の背後に控えている騎兵たちと向かいの山稜に控えている騎兵たち

        も彼女の命令をいまだおそしと渇望していた。

 

 

 

 

 

 

 

                    『 猛  将 』 

 

 

       この言葉を聴くと、多くのものは策に嵌りやすい猪突猛進の凡将を考えてしまう。

 

       しかし、真の天賦の才をもつ将である彼女は違った。

        彼女の指揮下にいるものたち全ては、彼女の影響を受けて例えどんな弱兵でも

         猛り狂えば敵を皆殺しにするまでとどまらない一騎当千の兵になる。

 

     

            そして、敵の数が多ければ多いほど士気は高まり、

                 虎を素手で殺し、黄河を徒歩で渡る勇者になった。

 

 

 

                   「夏候さま」

 

 

       一人の若い旗本の騎兵が、戦闘の興奮に耐え切られなく彼女に催促をした。

          彼女はその兵を見た。まだあどけなさがが残る少年であった。

 

               多分、これが初陣なのだろう。

 

         そう考えると彼女は、このような兵たちを愛おしく思った。

 

 

               「あと、もう少しの辛抱だ」

 

           と自分の愛おしい兵たちに、慈愛を込めて優しく告げた。

    

        

            羌族の戦士たちの半分が細い谷間を通過し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

                  そろそろか

 

 

                 「 鳴らせ 」

 

 

                春蘭は命令を下した。

            周囲には戦鼓を鳴らす音がこだました。

 

 

                羌族の騎兵は停止した。

 

 

     それと同時に羌族の騎兵の先頭に沢山の大木や岩が落ち細い回廊を遮断した。

 

 

              ほう と春蘭は賞賛の声を挙げた。

 

 

    敵の指揮官は優秀らしく、混乱した騎兵をすぐに命令を下し体勢を立て直したからだ。

     しかし、春蘭は動じることが無く、この戦闘を楽しむかのように次の命令を下した。

 

 

 

                 戦鼓が2度、鳴った。

 

 

           今度は羌族の騎兵の中央に土石が流れていった。

               これで、敵の兵を二分した。

 

 

         「率長」と春蘭は100騎の騎兵をまとめる女性の長を呼んだ。

              「貴様は、向かいの100騎と連携しろ」

 

                春蘭はこれ以上の命令を下さない。

       彼女の幕僚は彼女を小型化したかのように皆戦に関しては優秀であるから

           いかに効率的に敵を殲滅するかを心得ているからである。

 

 

         すぐさま、率長は火矢の準備をし、中央に袋小路となって

             身動きできない羌族の騎兵に火矢を放った。

       羌族から反撃とばかりに矢が放たれたが彼らの持つ短弓では矢が届かず

          また率長が率いる騎兵は常に馬を駆けらしていることから

              羌族の戦士は目標を定められないでいた。

 

 

        それに対して、率長の一団は常に走らせながら横手で火矢を放っていった。

 

        羌族の戦士は一方的に矢を受け、弓矢に当たり落馬したものは、

          火を見て暴れている馬に踏みつけられ絶命していた。

            また、あるものは衣服に火がつきそれを祓うため武器を落とし

              格好の的として無数の矢を全身に受けていた。

 

 

 

 

 

 

 

               戦鼓が3度、ドラが1度、鳴った。

 

 

 

                  「 全兵。抜刀!」

 

 

      との春蘭の掛け声とともに山稜の急な坂道を両側から全速力で馬が駆け下りていった。

       兵を分断された羌族の騎兵は、素早く密集体型になり迎撃の態勢をとった。

 

 

 

             「右左舷、100騎、一列 曲線 馬刀攻撃」

 

 

        と春蘭の命令に両側からそれぞれ100騎が一列に並び

          円陣を組んでいる羌族の騎兵に高速で円を回るかのようして

            次々と敵の兵や馬をなで斬りにしていった。

 

 

           「次、中央、100騎、敵 陣形中央部  一斉射撃!」

 

 

         この掛け声と共に、無傷の敵中央部は上から雨のように矢が降り注いだ。

 

 

          これがしばらく進むにつれて、敵の円陣は段々と小さくなり

            その下には馬により何度も踏みつけられた夥しい死体

                 が円の縮小と共に広がり始めた。

 

 

 

 

        ところが、その死のダンスから一人の無数の弓矢が刺さった騎兵が抜け出した。

 

          すぐさま、他の騎兵が応戦すべく襲い掛かったが、彼らはすぐに弾かれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

      その禿頭の騎兵は他の騎兵と身なりが違うことから多分敵の将であるのだろう。

 

       羌族の将は襲い掛かってくる騎兵をなぎ倒し、春蘭の方に向かってきた。

           春蘭の左右にいた伝令は春蘭を守るべく敵の侵攻を妨げた。

 

 

    しかし、羌族の将は上段から曲刀で切りつけ相手が応戦するや相手の馬を蹴り相手を落馬させた。

 

 

      春蘭は動じることが無く、この羌族の将はせめて春蘭を道連れにしようときたのであろう。

 

 

 

                  春蘭は舌で口を舐めた。

 

 

 

          「面白い。この夏候元譲に一騎打ちを挑むとは。名前を言え!」

                                     と春蘭は言った。

 

 

 

 

             そして相手はそれを理解し、何か言った。

 

          しかし、春蘭の知力では相手の言葉をまったく理解できなかった!!

 

        「・・・エッとー何?」と困った春蘭だったが聞かなかったことにした。

 

 

 

                  大剣を構えながら言った。     

          「キサマの屍は、この夏候元譲の不敗伝説の一部となるだろう」

        

 

 

        と羌族の将に切りかかった。羌族の将はこれに応戦すべく曲刀を構えた。

 

 

 

         しかし、春蘭の斬撃に羌族の将は刀を構えた腕ごと切り落とされた。

 

 

 

              腕があるべき部分から、おびただしい血が吹き流れた。

                 敵の将は痛みにより、前めりになった。

 

      春蘭はせめてもの情けだ。と言って春蘭はその将を馬ごと一刀両断し、周囲を血の川とした。

 

 

 

 

 

          そして、春蘭の勝利を称えるかのようにいたるところで鬨の声があがった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      戦闘が終了し、捕虜、負傷者の手当てや戦利品などこまごましたことは下級仕官

        にまかせて春蘭は体についた血を濡らした布でぬぐっいながら考えていた。

 

 

      一週間程前、洛陽にある曹家の私邸にある園庭に設けられた亭のことである。

       よく華琳様は洛陽に来ると、大宦官となった祖父が造園したこの庭の亭に入り浸っていた。

 

 

 

    祖父は昔、「ここから眺める景色の中にある今上陛下の宮殿もワシの庭の点景に過ぎない」

 

 

 

     と華琳様に語ったことがあった。

        聡明な華琳様は、祖父の言わんとすることがすぐ理解できた。

       そして、今も亡き祖父の言ったことを思うのかここで寛いでいた。

 

 

     この日は珍しく、華琳様は休みをとっており髪を結わずにそのままにして

       絹で作られたゆったりとした衣服を着て惰眠を貪っていた。

 

 

     亭に備え付けられた大理石の机の上には、秋に採れた山葡萄を氷室にいれて保存

       したものや無花果、蜂蜜につけた甘い揚げ菓子、牛乳から作りだされる醍醐と

        いう珍しい菓子、甘い芳香を放つ蜂蜜酒等が机の上にところ狭しと置かれていた。

  

 

     たかが菓子の類であるが、この時代にこれらのものを揃えるにはかなりの財力が必要らしい。

 

 

 

 

 

 

     この席に列席したのは ワタシと妹の秋蘭、

                生意気な新参者の桂花

                そして華琳様が命名した『司馬』という男がいる。

 

 

      この男は荒野で倒れていたのを華琳様が保護し、尋問した。

        ワタシには理解できない面妖な話をして、何を思ったのか華琳様は青い顔をして

        

      ワタシと秋蘭に、今後この保護した「ホンゴウカズト」を「司馬」と呼び

        それ以外「ホンゴウカズト」に関する情報はすべて、かん口令を敷く

         ようにとの厳命を受けた。

 

 

 

 

              「涼州でおかしな動きがあるの」

 

 

 

      と華琳様は羽毛で作られた敷物を抱えながら皆に言った。

 

      そもそも、涼州は辺境の蛮族と戦うために様々な武家が行き

       そこで軍閥ができ洛陽から遠く離れていることもあることから朝廷から

        派遣されたその州を統治する政権と州兵を用兵できる軍権をもつ州牧が

         派遣されたとしても有力軍閥は朝廷の命令を聞かず

 

 

        逆に州牧を暗殺するなどが横行しておりその領土は有力軍閥により

              群雄割拠をしている状態であった。

 

 

      その中で、去年の秋頃に漢王朝に反旗を翻した反乱軍が洛陽を目指して侵攻しだした。

       当初は近隣の州軍で迎撃していたが、今年に入って負けるようになり

        近いうちに朝廷から直属の軍が派遣されるとのウワサが流れてきていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

   ワタシは問題にすべきことでもないと考えていたが、華琳様は何かをお考えになっていた。

 

 

       そこで、華琳様は桂花に朝廷内の動向と

           ウロチョロしているネズミを調べるようにとの命令をだした。

 

       秋蘭には対外的には華琳様は病気と称して曹家の家宰をおこなうこと。

 

           司馬と華琳様は長安に行くこととなった。

 

 

         このとき、何か考え込んでいた司馬は何を思ったのか華琳様に

 

 

         「華佗の秘伝の「麻沸散」の材料を入手してくれ」と言った。

 

 

      博学の華琳様もこれは知らなかったらしく

          司馬に質問したら全身を眠ったようにさせる薬で、かって華佗は

            この薬をつくる過程で、沸という子供を殺している。

 

     その為この薬の材料(何でもアヘンとかいうらしい)を多分拒むと考えられる。

            その場合には原材料を入手してくれといった。

 

 

          華琳様は、それに大変興味を持ち、更に司馬に質問したら

             「絶対に裏切れない死兵をつくる」そうだ。

 

 

 

 

 

 

         そのような会話がつづき、とうとうワタシは華琳様に

 

        「他の者にだけ、仕事を与えられて、ワタシだけが仕事が無いです。

                      華琳様、ワタシはいらない子なんですか~ 」

 

         と泣きついたら、華琳様は爆笑しながら

               「春蘭には春蘭しか出来ない大役があるの」

                                  とのお言葉を頂いた。

 

          春蘭、 アナタなら 

               完全武装した羌族の騎馬兵 そうね・・・約三万 

               こちらも完全装備で、補給も十分な場合

 

               春蘭ならどれくらいの兵が必要かしら、と質問された。

 

          余りにも、簡単は話だった。

              「ワタシだったら、騎兵八千もあれば殲滅できます」

                                      と言った。

 

               すると、桂花と司馬はおおいに驚き          

                 「華琳様、アノ春蘭ですよ。アノ!!」

           

               と何か馬鹿にしたようなことを言った。

 

 

                  華琳様は笑いながら、

          「春蘭は、こと用兵に関しては天賦の才があるの。春蘭」

                         と言われワタシに下知が下った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       「私からの命令は一つ

               美陽周辺に潜んでいる羌族を見つけ次第、皆殺しにしなさい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回につづく

 

 

 

 

 

 

(あとがき)

 

 

 

 

    はじめまして、この度は  美陽攻略戦 第八ターン をご覧になって頂きまして

 

 

    ありがとうございました。

 

       やってきました魏のご一行様、当初桂花の朝廷工作が先にありその後で

       春蘭の真の猛将の恐ろしさを発揮するはずでしたが、戦闘シーンを望む

       声(自分自身もしたかったです。)急遽順番を換えて春蘭の戦闘シーン

       を先に致しました。

 

       本編では春蘭は猛将にふさわしく、その幕僚も小型猛将という感じですが

       やはり、春蘭はおバカがかわいいと思い、敵の将が名乗り上げたが言葉が

       通じなかったという部分をいれました。

 

       やはり、戦闘シーンはやりたいから書くのが早く通常のやりとりの話を書

       くより簡単に書けました。

            (もうちょっと残酷・暴力的描写がいるかな?)

 

       ここで毎回思い悩むのですが、他の方の作品のようにしたら閲覧エントリー

       数が多く、逆に暴力的な描写等独自色を出した場合には支援数が多いという

       結果がでます。果たして読者の方はどちらを望んでいるのか皆目検討がつき

       ません。どの方向性がいいのでしょうか悩んでおります。

        

           

 

    

 

 

 

     最後まで、本編をお読み頂きましてありがとうございました。

 

 

 

 

 


 
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