No.695752

仮面ライダーディケイド〜破壊者と天使達〜 第十九話

D.C.D.さん

仮面ライダーディケイド5周年、原作そらのおとしもの完結記念作品です。

2014-06-22 07:47:50 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:789   閲覧ユーザー数:788

 

 

 

これまでの「仮面ライダーディケイド〜破壊者と天使達〜」は!

 

 

 

ダイダロス

「通信?」

 

 

鳴滝

「私の名は鳴滝。予言者だ。」

 

 

士郎

「この声…」

 

 

鳴滝

「おのれディケイド!」

 

 

守形

「全ての世界を…」

 

 

鳴滝

「世界を貴様に委ねよう…」

 

 

少女

「教えてあげようか?」

 

 

竜見

「えぇっ⁉︎」

 

 

 

 

 

 

竜見

「は、晴那⁉︎」

 

 

 

竜見に名前を言われた少女は、むぅっと顔を膨らませる。

 

 

その表情は、拗ねた子供のようにしか見えない。

 

 

 

晴那

「もう、ちゃんとお姉ちゃんって呼びなさい。それかハル姉ちゃんとか。わかった?ミッちゃん。」

 

 

竜見

「その呼び方やめてくれよ!てか何でここに⁉︎」

 

 

晴那

「いいじゃない。私がどの世界に行こうが。」

 

 

 

カムイの時と同様、竜見は若干いつもの冷静さが無い。

 

 

むしろ、カムイの時よりもひどい。

 

 

 

凛奈

「晴那さん?」

 

 

晴那

「っ?奈っちゃんじゃない!元気してた?」

 

 

凛奈

「え、えぇまぁ…」

 

 

 

どうやら2人は知り合いのようだが、それでも晴那のテンションには押され気味な凛奈。

 

 

それに、元気にしてたかどうかは、今の彼女には答えづらい。

 

 

 

士郎

「姉ちゃんだと?」

 

 

竜見

「あ、あぁ…一応僕の実の姉だ。士郎も面識はあるけど。」

 

 

士郎

「記憶『が』ございません。」

 

 

竜見

「だよね。」

 

 

晴那

「士郎も!久しぶり〜!」

 

 

 

会話の流れからして、自分にもあだ名があるかと心配していたが、幸い士郎には無かった。

 

 

 

竜見

「それより!いつから来てたんだよ⁉︎」

 

 

晴那

「カムイのクソジジイが出て来たあたりから。隠れて見てた。」

 

 

 

笑顔でクソジジイと言い放つ晴那。

 

 

そんな晴那に押されたように、守形と美香子は影に隠れている。

 

 

 

竜見

「そう…で、何を教えてくれるんだ?」

 

 

晴那

「お姉ちゃんに頼み事するのに、そんな態度?お姉ちゃんお願い、教えて?、ぐらい言ってもいいんじゃない?」

 

 

竜見

「言うわけ無いだろ!」

 

 

晴那

「あ、ミッちゃんはお姉ちゃんより、姉貴、の方がいい?」

 

 

竜見

「どうでもいいよ!」

 

 

晴那

「じゃあ、私が決めていいの?」

 

 

竜見

「…士郎。晴那は当てにならない。禁断の果実は僕達で探そう。」

 

 

 

クルッと向きを変え、晴那に背を向ける。

 

 

そんな2人のやり取りを、士郎は心の中で笑っていた。

 

 

 

士郎

「…ミッちゃん…って…クッ…」

 

 

凛奈

「お兄ちゃん、声に出てるよ。」

 

 

晴那

「あぁ!待ってミッちゃん!わかったから!」

 

 

 

笑顔から一転、焦った表情で竜見を呼び止める。

 

 

 

晴那

「禁断の果実の場所。ちゃんと教えるからさ〜。」

 

 

竜見

「本当だね?」

 

 

晴那

「ミッちゃんがお姉ちゃん、って呼んでくれたら。」

 

 

 

竜見は踵を返し、晴那に背を向ける。

 

 

 

 

 

 

智樹

「ん…」

 

 

 

智樹は見慣れたテントの中で目を覚ました。

 

 

額には濡れたタオルが添えられており、隣には幼馴染が疲れた顔で眠っていた。

 

 

 

智樹

「そはら…」

 

 

 

自分に被せられた毛布を、そはらに被せる。

 

 

起こしてしまわないように、そっと。

 

 

それから智樹は曖昧な記憶を辿った。

 

 

 

智樹

「そうだ…イカロス…ニンフ…風音…オレガノ…」

 

 

 

自分の目の前で、光と共に消えて行った少女達。

 

 

常に自分を守ってくれていた彼女達を、自分は守れなかった。

 

 

智樹は心の中で叫んだ。

 

 

次第に自分の弱さへの怒りが募る。

 

 

そんな智樹の横には、静かな寝息を立てて眠る幼馴染。

 

 

まだ自分には、守るべきものがある。

 

 

 

智樹

「そういえばカオスは…」

 

 

 

様子のおかしかったカオスも心配だ。

 

 

智樹に残された、数少ない家族の1人。

 

 

彼女も守らねば。

 

 

平和が一番のモットーを胸に、智樹はゆっくりと立ち上がった。

 

 

 

 

 

 

シナプスの王、ミーノースは苛立ちをあらわにしていた。

 

 

つい先日、事もあろうに謎の軍勢によってシナプスを襲撃された。

 

 

侵入を防げなかった事と、エンジェロイドを全て破壊されてしまったことが、王としての彼のプライドを傷付けた。

 

 

エンジェロイドなど、数日もあれば量産できるが、その製造の中枢部も攻撃を受けてしまい、一から作り直さねばならない。

 

 

いい暇つぶしと言えばそうだが、不老不死のシナプス人といえど、あまり嬉しい暇つぶしでは無い。

 

 

 

ミーノース

「クソッ…」

 

 

 

椅子の隣に置かれたワインを、乱暴に飲む。

 

 

 

ミーノース

「これが……孤独、か……?」

 

 

 

彼の苛立ちはプライドを傷付けられた事では無いかもしれない。

 

 

王として君臨し続ける自分の側に、いつもの2人がいない寂しさが、苛立ちとして出ているのだろう。

 

 

 

ミーノース

「……誰だ?」

 

 

 

ミーノースは、誰もいるはずのない王室に、誰かが居るのを感じた。

 

 

しかし身構える事は無く、威厳を示すように頬杖をついている。

 

 

 

「ふむ…なかなか侮れんな。」

 

 

 

突如、ミーノースの前に銀色のオーロラが現れ、そこから1人の老人が出てくる。

 

 

 

カムイ

「さすがはシナプスの王か。」

 

 

ミーノース

「貴様は…地上で厄介事をしている奴か。このシナプスに土足で入り込むとは。」

 

 

カムイ

「なかなかいい場所だ。気に入った。ここを新たな拠点にしよう。」

 

 

 

カムイが両手を広げると、新たにオーロラが現れ、そこから大量の怪人達が現れる。

 

 

 

ミーノース

「貴様…前にシナプスに入り込んだ奴か⁉︎」

 

 

カムイ

「直接的に入ったわけでは無いが…計画の内ではある。」

 

 

 

ミーノースの右手でスパークが起こり、彼の手に一本の槍が現れる。

 

 

 

ミーノース

「私のポセイドンで、何時ぞやの恨みを張らさせてもらう!」

 

 

 

ポセイドンを振りかざし、単身、怪人の軍勢へと飛び込む。

 

 

 

 

 

 

次回の「仮面ライダーディケイド〜破壊者と天使達〜」は!

 

 

 

智樹

「これは…?」

 

 

士郎

「いろいろな…」

 

 

(ダイダロス)

「今すぐシナプスに来て!」

 

 

智樹

「もう…何も失いたくはない。」

 

 

凛奈

「私も行っていい?」

 

 

士郎

「好きにしろ…」

 

 

晴那

「私の見せ場ね!」

 

 

 

 

すべてを破壊し、すべてを繋げ!

 

 

 

 

 

 

長森 晴那 ーー ナガモリ ハルナ

 

 

年齢:23歳

 

 

黒髪のポニーテール。

 

 

 

竜見の実の姉。

 

士郎達同様、カムイの元で育てられた。

 

竜見と共にカムイの元を脱出した。

 

実は、エンジェロイドに囚われた士郎を助けたのは彼女。

 

ディケイドライバーを彼に渡したのも彼女である。

 

明るく天然そうな見た目と違って、頭はかなりきれる方。

 

竜見の事を『ミッちゃん』と呼ぶ。(タッちゃん、だと某人気野球漫画とかぶるので)

 

弟想いだが、その言動で竜見をしばしば困らせることも。

 

単身で異世界を渡り歩く能力を持ち、竜見とは別の世界を旅していた。

 

カムイの事をクソジジイと呼んでおり、その理由は『無能だから』。

 

禁断の果実の居場所を知っているなど、今後の要になりそうだが…

 

 

 

 

 

 

作者&士郎 feat 智樹より…

 

 

 

作者

「連続投稿〜。今回は忘れずにプロフィールを。」

 

 

士郎

「そろそろ、この作品もフィナーレだな。」

 

 

智樹

「早かったな、ここまで。」

 

 

士郎

「まぁ、1話分が短いからな。」

 

 

作者

「最終話まで書き上げたから、後は投稿するだけだな。早いとこ投稿しよっかな。」

 

 

智樹

「ラストが楽しみだな。」

 

 

士郎

「読者さんもそうだといいがな。」

 

 

作者

「そう思っていただけるよう、頑張ります。それではこの辺で、さようなら!」

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
0
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択