No.683507

義輝記 蒼穹の章 その壱

いたさん

義輝記の続編です。 よろしければ読んで下さい。

2014-05-03 11:22:04 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1713   閲覧ユーザー数:1514

【 冥琳の思惑 の件 】

 

〖 江東 孫伯符居城 謁見の間 にて 〗

 

雪蓮「─────でさぁ! どう思う冥琳!? 」

 

冥琳「……報告をそのまま信じるしかあるまい。 思春と明命が全力で得た情報の成果がこれなのだろう? 百万の賊を奇策と伏兵で、翻弄して壊滅させた。 見事な物だ…と言わざる得ないじゃないか?」

 

雪蓮「へぇ~、その割には『嬉しそう』ね? 曹操軍が三十万の精兵を得た。 しかも、北郷一刀に『二心無き忠義を誓う』って凄いじゃない! どうすんの? 私達、孫呉が危ない~わよぉ?」

 

蓮華「冥琳、姉様! 孫呉の危機が訪れようとしているのに、何を無駄話を!! 早急に重臣達を集め、対策を練らなくては!!!」

 

穏「はいは~い、蓮華様、大丈夫ですよ~! さ~て! 亞莎ちゃん、問題です~! この『大丈夫』の理由……分かりますかぁ~?」

 

亞莎「は、はぁい! え~と、呉を攻め寄るには長江を越えなくてはいけない。 だけど、その分の船が準備出来ない!!」

 

穏「他には~?」

 

亞莎「他には……兵糧が足りません! 急に数十万の兵を増やしても養うだけの兵糧がなければ、離散の憂き目に遭います!!」

 

穏「うんうん、他には~?」

 

亞莎「うっ……え、え~と…………」

 

小蓮「あぁぁ────! シャオ、分かるよぉ!! 後ろにクルクル巻きのおばさんがいるから、攻められないんでしょう!?」

 

穏「そうです~よ! 当たりです~!!」

 

亞莎「す、凄いです! シャオ様!!」

 

小蓮「フフーン! このくらい───シャオにとって朝飯前よ!」

 

  ────スッ   ガシッ!!

 

思春「………では、小蓮様。 勉強も…その調子で頑張って下さい! 誰かある! 小蓮様を勉強部屋にお連れしろ!!」

 

兵士「はっ! 尚香様、此方へ…………」

 

小蓮「ちょっ! ちょっと!? 何で連行されなきゃ────!!」

 

  ズルズル ズルズル ズルズル───

 

蓮華「シャオったら、また性懲りもなく抜け出してきて………これも姉様が悪い手本を見せている影響………!!!」ギラッ!

 

雪蓮「ちょ、ちょっと待ってぇ!! 今、大事な軍議中だからぁ!!!」

 

冥琳「蓮華様、雪蓮の言う通りです! 説教は軍議終了後、私も入れて二人で行わせていただきたい! よろしいですかな!?」

 

蓮華「願ってもない事よ!」

 

雪蓮「私……王なのに………理不尽…………」イジイジ

 

蓮華「王なら王らしく自覚を持っていただきたいと────!!」

 

冥琳「あ─コホン……蓮華様! これが、我らが曹操軍を恐れない理由になります。 例え、百万の軍が来ようとも、『兵站』と『長江』と『背後の敵』の問題を解決しなければ、無理な話ですよ?」

 

雪蓮「………冥琳は、その問題を逆手に取り、曹操軍に痛手を与えようと考えているのよ! 私達の周囲も袁家の影響が、かなり抜けてきたようだし……曹操が巨大化する前にやるなら絶好の時期なの!!」

 

穏「それに~確か漢王朝よりの勅命は……『青州黄巾賊討伐』ですよぉ~? 命じられた兗州と本拠地のある青州のみならず、徐州まで手に入れたのは越権行為になります~!!」

 

蓮華「その行為を逆手に取って、あわよくば孫呉の領地を拡大、失敗しても曹操に痛撃を与える!! 凄いではないですか! 姉様!!」

 

    ガチャ────  バン!

 

 

『そう、上手くはいかせて貰えんようじゃ……策殿、冥琳!』

 

 

雪蓮「祭! …………どういう事……?」

 

祭「今し方、漢王朝の使者が国境を通過したと、早馬より知らせが参っての! 同時に、洛陽に向かわせた明命も戻ってきた! 聞く限り、どうも漢王朝の御使者に関係があるような口振りでな………!?」

 

   ヨロヨロ ヨロヨロ……

 

明命「た、大変なのですぅ~~!! ケホッ、ケホッ! ゲホッ!」

 

 (亞莎は、自分の袖をゴソゴソと探し………)

 

亞莎「お、落ち付いて~! え、え~と、はい! これ!」

 

明命「あっ? お水ですかぁ! ありがとうで………」

 

 

   …………………… 猫「ニャ~~~」

 

 

明命「お、お猫様!? うぅ──────モフモフで~す!!」 パァ───!!

 

 

冥琳「──────意味があるのか?」

 

穏「とりあえず、落ち着いてくれたようですからぁ~問題ないかとぉ~」

 

 

◆◇◆

 

【 華琳の謀 の件 】

 

〖 陳留 陳留城内 謁見の間 にて 〗

 

────曹孟徳が玉座に座り、臣下達が数段下で左右に並ぶ。

 

いつもの軍議の様子だが、今回は些か空気が違っていた。

 

    コツコツコツ…………  ──スッ

 

(桂花が、華琳の前で礼を取り発言をする!)

 

桂花「華琳様……御命令通り、洛陽に弁明の使者を送りました!」

 

華琳「そう………。 これで徐州攻めの責は問われないはずよ?」

 

桂花「……あの釈明で漢王朝が、納得してくれれば宜しいのですが。 それにしても、元はと言えば北郷が─────!!」

 

華琳「止めなさい、桂花!! これは、私としても好機なのよ!! 

 

一刀の元に集まった黄巾賊は、忠誠心高く勇猛果敢な兵士達。 その兵士達を伴って進めば、我が覇道を遮るものなど居ない!! さすれば、麗羽を下し、なお大陸統一も夢では無いのよ!?」

 

     トットットットッ ───スッ

 

(朱里が列より外れ、華琳の前で礼を取り、発言をする………)

 

朱里「華琳様! お願いします!! これ以上…戦火を広げる事、どうか……どうか、御再考下さい! 

 

漢王朝の勅命は、『青州黄巾賊討伐』の命のみ! 拡大解釈で青州攻略までは良いとしても、徐州攻めまで行った事は、綱渡りに近い危ない出来事の筈です!! 

 

これ以上、広げれば………洛陽側も黙っていません!!」

 

華琳「……だが、青州黄巾賊の数万は、青州から冀州、徐州に逃げ込んだ。 私達には、これを討つ大義名分がある! 

 

特に徐州は冀州と違い、麗羽のような巨大な軍閥が存在せず、第二の青州になる可能性は高い!! これを見過ごしたままでは、更なる漢王朝の屋台骨を揺るがす事になるのは分かりきった事だ!!!」

 

     トットットットッ ──スッ

 

(今度は、雛里が列より外れ、華琳の前で礼を取り、発言をする………)

 

雛里「わ、私も、反対でしゅ! これでは漢王朝に不信感を与え、孫策や袁紹達に…こちらを攻め寄せる大義名分を、みすみす渡してしまう事になります─────!?」

 

     ────スクッ!

 

華琳「……………誰かある! この謁見の間から人払いをせよ! 残るのは、私と重臣のみだ────!!」

 

兵「はっ!」   バタバタバタバタ───!!

 

 

    ──── シーン ──────

 

 

華琳「───さて、皆に伝えておくけど、洛陽側には弁明の使者を差し向けてあるわ。 

 

内容は、朱里に喋った事と同じ。 この事は真実だし、勅命にもそのように記載されている。 だから、私達は罪で捕らわれる事は無いから安心なさい。 

 

そして、徐州にも既に手をうってあるわよ? もし、攻められてもいいようにね………」

 

星「あぁ……青州兵と言う『内患外禍の者達』を、『徐州掌握の外交官』『対孫呉の防波堤』にと変えた政策ですかな?」

 

華琳「…………精兵を手に入れたとは言え、領地内には、青州兵やその家族を養うような糧食は無い。 ただでさえ慢性的な食料不足もあるし、それに元『賊』と言う事もあり、偏見も散見していた………」

 

秋蘭「その青州兵を数千の軍勢に編成し直し、徐州各地に派遣。 

 

民に寝食の提供を要請し、代わりに労働力を与えています。 そのため各地で、土地の再開発や土木工事などが、活発に行われていると報告も入っております!!」

 

桂花「他にも、青州兵が民と馴染み、曹孟徳を慕う者が増えている事も判明との事! もし、孫策軍が攻めてきても、各地に派遣している青州兵が反抗、民達も援軍に駆けつけ、孫策軍に対抗する事になるでしょう!!」

 

華琳「しかも、この制度に慣れた民衆は、例え孫策軍達に徐州を占拠されても、不満が高まり反乱を起こす事になる。 それが頻繁に起こる厄介な土地を、どうやって治めるのかしらね?」クスッ

 

春蘭「そんな凄い政策を華琳様が、お考えに『私じゃないわよ……………』──へっ?」

 

華琳「最初に考え着いたのは──桃香──だそうよ!」

 

 

   『えぇ─────────!!』

 

 

桃香「ひ、酷い~!! わ、私だって!!!」

 

鈴々「お姉ちゃんは『働かない人を養うなんて駄目です!』と言っただけなのだ!! それを聞いた……お兄ちゃん、流琉、チビペタハルマキが考えて提案したのだ!!」

 

一刀「俺は大した事はしていない! 流琉と季衣の手柄だよ!!」

 

季衣「そんな事ないよ~! 『住んでいた村では若者が少なくて、力仕事が出来なかったなぁ……』とボクが言ったら、流琉が………! それと……ちびっこ! その言い方止めろ!!!」

 

流琉「村に流浪してくる人がよく来ていて、いつも寝食を提供しては、代わりに仕事をしてくれたんです。 だから、同じ事が出来ないかな……と思って……。 それに、軍事の件は、兄様が全部判断してくれたんですよ?」

 

真桜「さっすが~隊長! また『天の知識』かいな? このこの!」

 

沙和「やけに隊長が活躍するの! 活躍は寝台の中で充分なの!!」

 

愛紗「今……聞き捨てならない事を、沙和が申していましたが……」

 

一刀「してない! してない!! 絶対にしてない!!!」

 

 

────この後、軍議が解散。 

 

 

続いて……北郷一刀の弾劾裁判が始まった────

 

 

それを玉座から望みながら、華琳は呟く。

 

華琳『戦火を広げるな……か。 私だって……分かっている!

 

だけど……今の漢王朝では信頼が足りないの! 

 

数十年に渡り腐敗政治を行ってきた王朝が、たった数月でどうなると言うの? 新しい王朝を建てる方が、まだ民に受け入れられるはずなのに………!

 

天城颯馬……貴方は、そこまで漢王朝に義理立てする理由なんて…私には分からない! だけど、私を再び立ち上がらせた事、後悔させてあげる! 今の世は、漢王朝では無く、この曹孟徳を必要としているのよ!』

 

 

◇◆◇

 

 

【 『水魚の交わり』 の件 】

 

〖 冀州 渤海 麗羽居城 にて 〗

 

斗詩「姫ぇ~! 曹操軍が青州黄巾賊を破り、その軍を取り込んだ模様! 更に、青州と徐州を制圧したと報告が、たった今!!」

 

麗羽「────華琳さん、準備は出来た………と言う事ですわね。 今こそ『双天』を決する時ですわ!! 皆さん、出撃の準備を!!」

 

猪々子「ヤッホー!! 出番がやっと巡ってきたぜぇ!! 斗詩、二人で頑張ろうなぁ!!」

 

麗羽「ちょっと、猪々子さん! 誰か要の人物を忘れて居ないかしら? この人が居ないと戦が始まらないっていう程の!」

 

猪々子「あっ! あぁぁ───! すいません、姫! この人を忘れていたら、戦を安心して任せて居られませんからねぇ!!」

 

麗羽「───そう! この『《司馬仲逹》を忘れるとは! いやぁー アタイも大分、抜けてるなぁ』 ………本気で言ってるのですか? この袁本初を忘れているのですかぁぁ────!!」

 

斗詩「忘れる訳ないじゃないですか? いくら文ちゃんでも、そんな事ありませんよぉ! 」

 

猪々子「冗談ですてばぁ、姫!」

 

麗羽「冗談にも限度という物がありますわ! 清楚で華麗、眉目秀麗な、こ・の・わたしくしを空気呼ばわりするなんて────!!」

 

    トットットットッ───

 

久秀「お待ちください! 麗羽様! 此度は、文醜将軍が浅学非才な我が身を大いに買ってくれた事にたいする出来事! どうか、代わりに頭を下げさせて戴きます! 申し訳ありません!」

 

麗羽「久秀さんに謝ってもらう事など、少しもありませんわ! 私は何故! 猪々子さんに忘れる程! 空気に近いどこぞの太守さんみたいに無視されるのか! 教えていただきたいのです!!」

 

久秀「それは、文醜将軍、顔良将軍が仲の良い魚。 麗羽様は周りの水と言うことだと思います。 『空気と水では、殆ど変わりはありませんわよ!!』 ……いえ、かなり違いますよ?」

 

魚は、水の中に生まれ、水の中で生涯を終える。 逆に言えば水を取れば、魚は死んでしまいます! 麗羽様がお二人にとって『水魚の交わり』と言う事になるのです!

 

麗羽「久秀さん!! 素晴らしい例えですわ! 『水魚の交わり』ですか! なんと琴線に触れる良い格言でしょう!!」

 

猪々子「確かにな、姫から給金貰わなきゃ……アタイら干し上がっちゃうもんな………」

 

斗詩「分かっているなら、言わなきゃいいのに…………」

 

麗羽「何をしていますの? 早く、準備をなさい!」

 

『はっ!!』

 

 

◆◇◆

 

 

【 交差する颯馬の謀、袁家の凶報 の件 】

 

〖 洛陽 漢王朝宮殿内 謁見の間 にて 〗

 

何進「──天城よ! 相談したい事があるのだが!?」

 

颯馬「なんでしょうか、何進殿?」

 

何進「曹孟徳が、兗州・青州・徐州を制圧したそうだ! 我らの考えでは、青州までは許可しようと思っていたが………まさか徐州まで進行するとは!! 直ぐに、詰問の使者を送り出し、問いただせそうと……!!」

 

颯馬「───お待ち下さい! 今から送っても、曹孟徳の事でしょう! のらりくらりと言い訳をし、こちらの追求を阻むはず。 それより、こちらも戦力強化をしなければ!」

 

何進「何か……策でもあるのか?」

 

颯馬「孫策に使いを送り、将軍位と封号を授け、正式に長沙太守に任じましょう! いつまでも袁公路の代理扱いでは不満もでますから。 

 

そして、同時に徐州を攻める『振り』を行うように命じます! 

 

すれば、もう一人の雄、袁本初が動き、二人が激突するでしょう!!」

 

何進「───双方とも弱まり、時間稼ぎが出来ると言うことか?」

 

颯馬「《 鏡面醜憎の計 》と申します! 

 

洛陽攻めの時、同族嫌悪の二人が、よく口喧嘩をしていたと報告があります。 何かの切欠があれば激突するはずだと。 

 

始めは袁本初の地位、領地にかなり違いがあり、それに比例して兵力差も激しく、戦にならなかった程でした。 

 

ですが、反董卓連合、青州黄巾討伐により、曹孟徳側の兵力が、かなり突出するよう状況が変化したようです!

 

そのため、孫策軍に侵攻の構えを取らせ、防御のため兵を割かせて差を縮め、双方に勝てる望みを生み出し戦わせます!

 

そうすれば、性格がよく似た二人。 互いに憎悪して攻撃し合い、勝ったとしても、ただ事では済みますまい!」

 

何進「相変わらず切れある謀だ。 わかった! 陛下に上申し早急に手配を整えよう!」

 

颯馬「よろしくお願いします。 俺達の方は、益州の状況把握と金策をと思い……『草鞋』を作製しています! 今は、数千程出来ましたので………」

 

何進「益州に売りに行くのか? なら、何故、洛陽で売らないのだ!? 益州の成都は、遥かに遠く、ここより人数が少ない! 儲けなど、あまりないのではないか?」

 

颯馬「いえ、これは益州の劉焉に献上するのですよ? タダ、無料、金銭の請求無しで………」

 

何進「それで儲けなど───『出ますよ』……はっ?」

 

颯馬「これは、金山労働者専用で使用してもらいます。 そうですねぇ……一月事に交換すれば利益が出るかと。 長江を使えば、帰りも荊州を経由して帰れますから、定期的な情報も入りますね」

 

何進「うむ~儂にはどういう意味が分からぬ! お前に任せるしかないな。 それと、やはり劉焉を攻める考えか………?」

 

颯馬「そうです! 益州で独立国家を営むような者が居れば、追随する者が必ず現れます! ここは一気に攻め上げ、漢王朝直轄領にした方がよろしい! 

 

益州は鉱山も塩も取れる天府の地。 そのまま、他の者が持てば謀反の心が芽生えましょう! 劉焉と同じ轍を踏まれないように、しなければなりません!」

 

何進「ふむ~一考する事案だな………………」

 

        タッタッタッ!

 

兵「何進様! た、大変です!!」

 

何進「ここだ! 一体慌ててどうしたのだ!?」

 

兵「はっ! 南陽袁家より緊急の使いが参りました!」

 

何進「わかった! 直ぐにここへ通せ! それと、人払いをせよ!」

 

 

颯馬「ボソッ(……三太夫、傍に居るか?)」

 

三太夫「ボソ(すぐ傍に潜んでいるよ。 ………天城の旦那、孫伯符んとこの周幼平が、天井で聞き耳立てているけど、どうする?)」

 

颯馬「ボソッ(そのままにして置いて。 雪蓮達にも聞いてもらった方が、都合が良いことだと思うから………)」

 

三太夫「ボソ(了解!)」

 

       バタバタ バタバタ!

 

袁家使者「お、お目通りお許し下さり、感謝致します!!」

 

何進「儂も忙しい! 早く要件を言え!!」

 

袁家使者「はっ! 実は……我が家の当主袁公路、及び将軍張勲が、強奪されました!!」

 

何進「何ぃ! 確か先日の報告では『二人の意識戻らぬ、寝台に伏せたまま』と申していたではないか!?」

 

袁家使者「はい! その寝ている二人を賊一人で進入、乱闘の上連れ去られてしまったのです!! 護衛の者達によれば、賊は金髪、白い衣装の若い女だったと。 

 

それが大の男の兵達を片手で放り投げる、素手で武器を折るなど狼藉を働き、二人を肩に掛けて夜空に跳んだと、荒唐無稽な話と思われますが…………事実なのでございます……………!!!」

 

 

颯馬「──────!」

 

三太夫(─────!)

 

 

 

明命(───────!!)

 

 

何進「─────わかった! 陛下にも、その旨を知らせて貰う。 疲れたであろう、今、別室に案内させるので休んでいるがいい!」

 

袁家使者「し、信じていただけるのですか? この話を!!!」

 

何進「わざわざ漢王朝に虚言をもたらしに参ったのか? お前は! 違うだろう……? 心配するには及ばん。 名族南陽袁家を取り潰す訳にもいかんからな………」

 

袁家使者「はっ! 何進様! ありがとうございます! ありがとうございます!! 」

 

何進「だが、当主不在となれば、役職である太守を外さなくてはならん! 代理で動いている孫伯符を正式に命じる事を、袁家に報告してもらうがいいか?」

 

袁家使者「はい! 私が説得してみせます! 皆様、この話が漢王朝に通じないではないかと心配されていましたので、報告を聞けば必ず納得されるでしょう!」

 

何進「それでは、今、人を呼ぼう! 誰ぞある!───────」

 

 

 

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あとがき

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

 

新章の始まりと言う事で、新しい顔や場面が色々と出てきます。

 

戦極姫からも出そうかなと思っていますが、まだ思案中です。

 

どうなるかは…………また次回ですね。

 

また、よろしければ読んで下さい!

 

 

 


 
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