No.496140

SAO~黒を冠する戦士たち~番外編 誕生日おめでとう アスナ編

本郷 刃さん

番外編です。
キリトの誕生日から一週間も過ぎてしまいましたが、投稿しました。
是非堪能してくださいw

どうぞ・・・。

2012-10-14 15:14:26 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:18310   閲覧ユーザー数:17204

 

前書き兼注意です。

この話しはネタバレを含んでおります。

ですので、ネタバレが嫌な方々はいますぐブラウザの戻るでバックするか、別のページにとんでください。

読んでみたいという方々は是非お楽しみください。

現実世界ですので全員本名で登場させています。

時系列は、前回のアスナの誕生日後になっています。

それでは番外編をお楽しみに……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SAO~黒を冠する戦士たち~番外編 誕生日おめでとう アスナ編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明日奈Side

 

「はぁ~~~」

 

わたしはキャンパスの食堂でお昼を食べています。今日は和人君とは別で女の子メンバーと一緒にいる。

和人くんも今日は男の子達と食べているらしい。だけどわたしはある悩みのせいで食事が中々進まない。

 

「どうしたのよ、明日奈」

 

「大きな溜め息ですけど…」

 

「なにか悩み事?」

 

里香、珪子ちゃん、幸ちゃんがわたしに訊ねてきた。

わたしの吐いた溜め息のせいでみんなに心配をかけてしまったみたい、気を付けないと。

 

「うん、ちょっとね…」

 

「和人さんとなにかあったんですか?」

 

珪子ちゃんの質問にわたしは首を横に振った。

確かに和人くんが関係しているけれど、彼と何かあったわけではない。

 

「むしろわたしが勝手に悩んでるだけなの…」

 

「じゃあ何を悩んでるのよ」

 

里香に言われるけど答え辛い、仕方がないよね。

 

「えっと、笑わない…?」

 

「「「うん(はい)」」」

 

三人が頷いたのを見てわたしは言う事を決めました。

 

「その、ね……今度の和人くんのお誕生日、どうやってお祝いしようかなって…」

 

「「「ああ~」」」

 

三人とも納得という風に頷いた。

 

「この前、わたしの誕生日をみんなでお祝いしてくれたでしょ?

 だから、和人くんもそうしようかなって思ったんだけど……」

 

「けど?」

 

「……二人っきりで、お祝いしてあげたいなって思っちゃって…//////」

 

い、言っちゃったよ~。みんなどう反応するかな?

 

「まぁ、二人きりでというのは彼女なら当然よね…」

 

「そうですね~」

 

「うん……いいんじゃないのかなぁ?」

 

「そ、そうかな?」

 

「そうよ、みんなで祝うのは別に次の日でも大丈夫だし」

 

里香も珪子ちゃんも幸ちゃんも意外と良い反応。

それもそのはずみんなだって彼氏くんの誕生日を二人っきりで祝いたいと思うよね。

そうね……そうだよね。よし、それなら決まり!

 

「うん、和人くんの誕生日はわたしがお祝いしてあげる!」

 

「頑張りなさいよ、明日奈」

 

「応援してますね」

 

「でも、わたし達もその次の日にお祝いしないといけないんだよ」

 

決意したわたしに里香と珪子ちゃんは応援の声を掛けてくれた。

一方幸ちゃんにも言われて二人は「そうだった」と言った。

取り敢えず、わたしの方針は決定だよ! そうと決まればプランを考えなくちゃ。

 

 

 

 

 

 

数日が経過して今日は和人くんのお誕生日。幸いにして日曜日だった。

今日はデートという事にして和人くんとお出かけです。

当然オシャレも忘れてはいない。

いつもデートをする時に待ち合わせをしている駅前に着くとそこには既に和人くんがいた。

相も変わらずの真っ黒な出で立ちである。

わたしに気付くと手を振ってきたので、わたしも近づきながら手を振って応えた。

 

「和人くん、待った?」

 

「大丈夫だよ。それじゃあ、行こうか」

 

「うん!」

 

和人くんが腕を差し出したので、抱き締めて歩き出す。今日は和人くんに楽しんでもらうんだから。

 

 

 

最初はゲームセンターに着ました。

 

「珍しいな、明日奈がゲーセンに行きたいだなんて」

 

「わたしだって偶には来たいと思うよ。UFOキャッチャーとか面白いし」

 

確かにわたし自身和人くんやみんなが一緒じゃないとゲームセンターには行かないけれど、

UFOキャッチャーの景品であるぬいぐるみとかは欲しいと思ったりもする。

和人くんはみんなと遊びに行く時は結構来たりしているみたいで、クイズとか音楽のゲームをするらしい。

今回は和人くんに楽しんでもらうのが目的だから、一緒にそれをやろうと考える。

 

「和人くんがいつもやってるクイズゲームやってみようよ」

 

「そうだな。あれなら二人で協力してできるし」

 

というわけで早速クイズゲームのコーナーにきました。

和人くんがやってるゲームは『クイズ・マ○ック・○カデミー』というゲームで、

わたし達が生まれる前からある有名なゲームだった。

使っているキャラクターはセリ○スという男の子のキャラ。

名前は『キリト』となっていた、やっぱりこの名前なんだ~。

 

「わたし、頑張っちゃうよ」

 

「頼りにしてるからな」

 

わたし達はゲームの全国オンライン対戦を始めた。

 

 

 

「あの食べ物にあんな効能があったんだね~」

 

「俺としてはあんなゲームがあったことが驚きだ…」

 

色んな問題が出題されて、わたし達の知らないことがたくさんでてきた。

 

「だけど、このゲームは知らないことを知る事ができるのが面白いんだよな~」

 

「わたしもはまっちゃったよ~」

 

今度はわたしもカードを作って、キャラクターを選んでやってみようっと。

 

「次はどうする?」

 

「う~んと、音楽のゲームってどんなのがあるの?」

 

「色々あるけど、二人で出来て簡単なものなら……『ポッ○ン・ミュー○ック』かな?」

 

「それやろうよ」

 

こちらもわたし達が生まれる前からある長寿ゲームだった。

今度は対戦モードでボタンを三つずつ使うようになっている。和人くんはハンデありでのプレイ。

三曲での勝負で、もちろん和人くんが勝った。だけどこういうゲームも初めてだったので新鮮だった。

 

「もう十二時前か……昼食はどうする?」

 

「それなら、近くにある大きなショッピングモールにしない? この前オープンしたあの…」

 

「そうだな。あそこなら食べてからすぐに他の店にも行けるし」

 

というわけでお昼はショッピングモールにあるファミレスで食べることになりました。

ここまではプラン通り!

 

 

 

 

 

 

ショッピングモールのファミレスについたわたし達。昼時にしては珍しく、人が少ない。

ウェイトレスさんに席に案内されると、和人くんが椅子を引いてくれました。

こういう優しいところが凄く嬉しい///

和人くんが座るのを待ってから、メニューを開いた。

 

「どれも美味しそうだね。和人くんはどれにするの?」

 

「う~ん、俺はデミグラスソースのオムライスにしようかな。明日奈は?」

 

「えっと~、うん、ミートスパゲティにするよ」

 

ウェイトレスさんを呼んでメニューを告げた和人くん。そこで、

 

「ランチタイムの時間ですので、デザートの割引が出来ますが如何いたしますか?」

 

ウェイトレスさんにそう言われた。

 

「明日奈、どうする?」

 

「じゃあ、わたしはミニチョコレートパフェで」

 

「俺はチーズケーキと…コーヒーをブラックでお願いします」

 

「かしこまりました。デザートはお食事を終えて、お呼び出しいただければお持ちいたしますので…」

 

そう言ってウェイトレスさんは戻っていった。しばらくして料理が運ばれてきました。

 

「「いただきます」」

 

料理の味はファミレスにしてはレベルの高いものだった。これは良いお店を見つけたと思いました。

そこでわたしはフォークにパスタを絡ませて和人くんの口元にもっていった。

 

「あ~ん///」

 

「あ~ん(もぐもぐ、んく)、パスタも美味しいな」

 

和人くんは感想を言ってから、口を僅かに吊り上げた。あ、これは…。

 

「明日奈も、あ~ん」

 

やっぱり…スプーンにオムライスを乗せてわたしの口元にもってきた。

 

「あ~ん(もくもく、こくん)、えへへ~、オムライスも美味しい//////」

 

何回も食べさせあいっこをしてから食事を終えたわたし達。

その後のデザートも食べさせあいっこをしました。

ちなみに和人くんのコーヒーを飲ませてもらったけど、

あまりの苦さだったのですぐにパフェで回復させました。

なんであれを普通に飲めるんだろう?

 

 

 

食事を終えたわたし達はショッピングモールの中にあるお店を見て回ることにした。

 

「和人くん、まずは服を見に行くよ。いつも真っ黒なんだから、偶には違う服も着ないと」

 

「あ、あぁ、分かった」

 

わたしは半ば無理矢理に和人くんを引っ張っていく。

確かに和人くんに楽しんでもらうのも大事だけど、折角なのだから色々とやってみようと思った。

服屋さんに着いたら、早速和人くんを試着室に突っ込んで色々な衣類を投げ込んだ。

その中で彼が気に入ったものを何着か購入した(さすがに和人くんが代金を支払ったけど)。

次は本屋にいきました。

わたしは恋愛小説などを探したりして、一方の和人くんは歴史や神話といった本を見ていた。

彼曰く、神話や歴史はゲームの題材になることが多いので、それらに関して調べていく内に好きになったとのこと。

本屋を出てからは色んなお店をぶらぶらと見て回りました。

その中でわたしは小さなアクセサリーショップが目につきました。

 

「明日奈、入ってみようか?」

 

「うん」

 

わたしの視線が向いていることに気付いた和人くんが促してくれた。

腕を組んだままお店に入ってみると、小さな棚に様々なアクセサリーが飾ってあった。

わたし達が来店したことに気付いた若い女性が、レジの方から歩み寄ってきた。

 

「いらっしゃいませ、何かお探しですか?」

 

「いえ、その、少し気になったもので…」

 

「よろしければ見ていってくださいね」

 

「ありがとうございます」

 

そう言って女性の店主さんはレジの方に戻っていった。わたし達は店の中にある商品を順番に見ていく。

そこで和人くんが何かに気付いたようで、店主さんに訊ねた。

 

「もしかして、全て手作りですか?」

 

「はい、お恥ずかしい限りですが」

 

「そんなことないですよ。どれも綺麗に出来てますよ」

 

幾ばくかの会話を交えながら店の中を回る。そこでわたしは一つのアクセサリーに目がついた。

わたしは店主さんに目配せをして、

和人くんに気付かれないように(もしかしたら気付かれているかもしれないけど)それを購入した。

 

 

 

 

 

 

「たくさん回ったね~」

 

「ああ、楽しかったよ」

 

ショッピングモールをあとにしたわたしと和人くん。時間は既に六時半を過ぎていた。

 

「あ、あのね、和人くん…」

 

「ん?」

 

「今日の夜はその…大丈夫、かな//////?」

 

「(くすっ)問題ないよ。直葉と母さんには明日は予定を空けておくように、とはいわれたけど」

 

わたしはそれを聞いて一応ホッとした。

実は今日の事は直葉ちゃんと翠さんには伝えてあるので、OKが出ているのは知っていた。

ただ、和人くんにはバレないようにしないといけないのでこういう反応をしておいた。

 

「それじゃあ、この後(うち)に来てくれないかな///?」

 

「もちろん、いかせてもらうよ」

 

和人くんは笑みを浮かべて答えてくれた。そしてわたし達は家に向かった。

 

 

 

「ただいま~」

 

「お邪魔します」

 

駅から電車に乗り、そこからしばらく歩いてわたしの家に着きました。

 

「あれ、今日は誰もいないのか?」

 

「うん。父さんも母さんも明日まで帰って来ないし、橘さん達もお休みなの」

 

こちらもまた皆に話しており、両親は二人で出掛けている。だから二人きりということになる。

わたしは和人くんをリビングに案内して、座ってもらった。

 

「今からご飯作るからね♪」

 

「あぁ」

 

和人くんはテレビをつけてニュースを見始めた。

わたしは出かける前に予め下ごしらえを終わらせておいた食材を冷蔵庫から取り出して、料理を始めた。

こうしているとSAOのログハウスで、キリト(・・・)くんと一緒に住んでいた時を思い出すな~。

そんな風に感じながら調理を進めていく。

手際よく進めていくことができたので、ニ十分程で料理が完成しました。

 

「料理出来たよ~」

 

「待ってました」

 

テーブルに料理を運んでから椅子に座る。すると料理を見た和人くんが驚いたように声を上げた。

 

「随分と豪華だな…」

 

「えへへ、頑張っちゃったからね」

 

「それじゃあ早速、いただきます」

 

「どうぞ、めしあがれ♪」

 

最初に野菜のスープに口をつけた和人くん。ど、どうかな…。

 

「うん、やっぱり明日奈の料理は美味しいな」

 

「ありがとう///」

 

笑顔で告げてくれた和人くん。わたしは顔がニヤけてしまうのを止められない。そこに、

 

「ほら、明日奈も」

 

「ぁ、うん/// いただきま~す」

 

促されたのでわたしもご飯を食べることにした。

改めてわたしは、好きな人に自分の手料理を美味しいと言って食べてもらえることの幸せを感じました。

 

 

 

 

 

 

「ごちそうさま。美味しかったよ、明日奈」

 

「ごちそうさまでした。ありがとう、和人くん」

 

料理を食べ終わったわたし達は後片付けをしてから、お茶を飲んで一息入れています。

二人でソファに座ってテレビを見ている。

とはいってもテレビよりも二人で談笑している方に集中しているけれど。

そして三十分程たった時にわたしは和人くんに言った。

 

「和人くん、わたしデザート作ってあるんだ。持ってくるね」

 

そう言ってわたしは冷蔵庫の中からフルーツを使って作った、小さめのワンホールケーキを取り出した。

わたしの渾身の一作だよ!わたしが和人くんの前にケーキを置くと、彼は目を丸くしてから訊ねてきた。

 

「明日奈…もしかして、これ……」

 

「和人くん、誕生日おめでとう」

 

和人くんは少しの間だけ驚きの表情をしていたけど、すぐに笑顔になった。

 

「そっか……それで今日はデートに…。あ~、ということは母さん達もグルか」

 

「せ~かいです。みんなにも協力してもらったんだ。あとはこれも」

 

わたしは自分のポケットの中から小さな袋を取り出した。

これはあのショッピングモールのアクセサリーショップで購入したものだ。

 

「開けていいか?」

 

「どうぞ」

 

袋を開けて中のものを取り出した和人くん。それは黒と白の小さな剣が付いたブレスレットだった。

 

「これは……」

 

キリト(・・・)くんといえば、白い剣と黒い剣だからね。見つけた時は運命だと思っちゃったんだ」

 

和人くんがブレスレットを見ながら感動しているのがよく分かった、目を輝かせている。

こういうところを見ると年下の男の子なんだな~って思う。そうしていると彼がこちらに笑顔を向けて言った。

 

「本当にありがとう…明日奈」

 

「あ、よ、良かった! 喜んでもらえて//////」

 

うぅ~、男の子なのにあんな笑顔は反則だよ~///

 

「ほら、ケーキ食べてみて///」

 

「ああ、いただくよ」

 

わたしは照れを隠す為に和人くんにケーキを食べるように促した。

だけど彼が美味しいと言ってくれるので、結局照れを隠せなかった。

二人でケーキを食べた後はもう一度ゆっくりと休憩しました。

既に時刻は九時を過ぎている。時間的には丁度良いと思い、わたしは決心した。

 

「ねぇ、和人くん。最後のプレゼント……もらってくれる//////?」

 

「なにを?」

 

珍しく分からないようで、聞き返してきた和人くん。ううん、違う…これは分かってやっている。

最近分かったことなんだけど、彼はなにかを取り繕う時には直前の声と声音が微妙に変わるのだ。

いま聞いた声はさっきと違ってしっとり感があった。

声の変化がなんでわかるの、ですか? 恋人なんだから分かるに決まってるじゃないですか///

と、とにかく、ここは怯んだら負け! 強気でいかなくちゃ。

 

「もちろん最後のプレゼントは……わ・た・し・だよ//////♪」

 

すると和人くんは昼間の紳士的な様子とは打って変わって、少々意地の悪い笑みを浮かべ始めた。

やっぱりこういう和人くんも好きだな~と思うわたしは重症なのだろう。

 

「それじゃあ、遠慮無くいただくよ…」

 

和人くんはわたしをお姫様抱っこすると、そのままわたしの部屋にむかいました。

その後は……言わせないでね/////////♪

 

 

 

眠っていたわたしは、ふと頭を撫でられているのを感じて目が覚めた。

 

「ごめん、起こしちゃったな…」

 

「ううん、平気…///」

 

やはり和人くんが優しく頭を撫でていてくれていた。

何時か気になったので時計を見てみると十二時直前、もう少しで日が変わるみたいだ。

だからわたしは、隣にいる最も愛している人に向けてこの言葉を送ることにしました。

 

「和人くん……生まれてきてくれて、ありがとう」

 

「……ああ、明日奈」

 

和人くんがそう返してから強く抱き締めてくれた。

何度でもお祝いするよ、貴男の生まれてくれたこの日を……。

 

明日奈Side Out

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

和人(キリト)の誕生日話しでした。

この話しは自分を支援してくださっている方からいただいたリクエストです。

和人の誕生日である10月7日から一週間も経ってしまってからの投稿になってしまい、申し訳ないです。

今回も二人の甘々でイチャイチャな一日を味わってもらえるように書きました。

え?糖尿病になる、ですか?知ったことかw

ちなみに『マジ○カ』と『○ップン』に関しては、10年後でもありそうな気がして書いちゃいましたw

まぁ、楽しんでいただけてもらえていれば幸いです。

それでは、本編にて会いましょう・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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