No.323960

仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双  feat戦国乙女   外伝拠点   戦国乙女のある一日  モトナリ編

BLACKさん

この話は作者が書いていた「仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双 feat戦国乙女 究極完結編」の続きとされるものです。
また作者が方言をきちんと知らないため、一部のキャラの口調が原作と違うことをご了承ください。

2011-10-25 22:55:51 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1660   閲覧ユーザー数:1612

 

 

仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双  feat戦国乙女   外伝   戦国乙女のある一日  モトナリ編

 

 

「はあ~」

 

月の写真館で自身の武器、三魂爪の手入れをするモトナリ。

 

「写真館でそんな物騒なもん磨くなよ」

 

そこに一刀がやって来てモトナリの向かいに座る。

 

「一刀さん、武士にとって、武器は命と同じやで。それにこれ、一度壊されとるし…」

「あの時はお前達が悪いんだぞ、ノブナガを罠にはめるだけじゃなくてヒデヨシを人質に取ったりしたら俺が怒るのは当たり前だ」

「せやけど、あの時は一刀さんやノブナガのことは分からへんかったんや、許してくれけんの」

「まあ今となっては許せるけどさ……」

 

一刀もカメラのレンズを磨き始める。

 

「…………」

「……どうした?」

「いや、この三魂爪なんやけど…」

「ああ」

「これ、人の心を読み取れるんや」

「人の心を?」

「せや」

「じゃああの時、俺の心を読めばよかったじゃないか」

「それが出来へんかったんや」

「出来ない? ひょっとして今もか?」

「せやな……、一刀さんの心だけは読まれへんな。月や詠とか他の人間の心は読めるんやけど……」

「ふぅ~ん……」

 

一刀は磨いていたカメラをテーブルにおいて、ディケイドのライダーカードを取り出す。

 

「やっぱこいつのせいかな」

「せやかな~」

「まあとりあえず気晴らしに散歩でもするか?」

「せやな。ひょっとしたらひょんなことで一刀さんの心、読めるかも…」

「まあとりあえず今の俺が思ってることは写真館の中で堂々と武器を磨くなってことだな」

 

一刀とモトナリは外へと出かけて行った。

 

 

一刀とモトナリは外をぶらつくも特に行こうと思っている場所などはなかった。

そんなこんなで二人がぶらついていると…。

 

「なんやにぎやかやな」

「どこが?」

「あそこや」

 

モトナリが指を指すとそこは賭博場であった。

この国では相当高いレートでない限り、賭博は認められている。

しかしあまり経済的に貧しい家の人間にはやらないように指示していたり、あまりの利子の高い高利貸しはやらせないようにしている。

またこの賭博場で働いている従業員はイカサマなどはあまりできない素人的な人間ばかりであった。

そんな中、勝ちに勝ちまくっている客の男が一人いた。

 

「随分勝ってますな~」

 

一刀が勝ちまくっている客のところにやって来る。

 

「あんたもやる口か?」

「金銭賭けたもんはやったことないな。約束事の賭けならあるけどな…」

(ちょっと一刀さん)

(うん?)

 

モトナリが一刀を引っ張り小さな声で一刀に話す。

 

(なんだ?)

(あの人、いんちきしとるで)

(やっぱり……)

 

一刀は勝ち続けていると聞いた時点ですでに怪しんでいたのだ。

 

(で、具体的にはどんなイカサマだ?)

(簡単や。山札を切ってるのはあのお客で、あの客は自分の有利になる札を気づかれないように配ってるんや)

(なるほどな…)

 

一刀はモトナリの言葉を聞いて、再び客の元にやって来る。

 

「よう、お客人」

「ああ、さっきの」

「随分勝ちまくってるようだな」

「このままじゃ出禁くらわされますかね?」

「くらうだろうな。だからその前に俺と勝負しねえか?」

「勝負ですか?」

「ああ、負けたらあんたの勝ち分の4割は店に返してもらうぞ」

「6割は俺の取り分でいいのか?」

「いや、3割は俺の勝ち分であんたが得るのは3割だ。負けるのに全部失うよりはいいだろ?」

「それであんたが負けてもあんたが失うものはなしと……」

「まあ今の俺には賭けるもんないからな。文句は?」

「面白い。どちらにしろ俺は今までの勝ち分の3割以上は手に入るのには変わりないんだろ。だったらその条件でいいぜ」

「決まりだ」

 

一刀は店員に代わり、客の席の前に立つ。

 

「それで何にするんだ? さっきまでと同じポーカーか?」

「それでよろしく頼む」

「分かった。カードはどっちがきる?」

「俺でいいか?」

「いいだろう」

 

客の男がカードをきることになり、一刀は注意深く見る。

そして男がカードをきり終え、自分と一刀にカードを投げ渡そうとすると……。

 

「!」

 

男が三枚目のカードを一刀に投げ渡そうとした時、一刀が男の手を掴んだ!

 

「どうしたんですか?」

「手前、堂々とイカサマしてるのによく言えるな」

『え?』

 

他の客達や店員が一刀の言葉を一瞬疑ったが、手元をよく見ると男の持っている山札の上から2番目のところがずれていた。

 

「これだろ? 俺に渡そうとしたのは…。それと……」

 

一刀が男自身が配っていた手札を見ると2枚のカードはジャックのカードであった。

 

「そして一番上もジャック。すなわち、ジャックのスリーカードが出来ていたと言うことだ」

「よく分かったな」

「ああ、普通なら肉眼で捉えることが出来ないからな」

「じゃあなんでわかった?」

「勘だ」

「勘だと?」

「ああ、イカサマしてるだろうから警戒してただけだ」

「そうか」

「まあこのイカサマはなしと言うことにしておくぜ。イカサマ禁止とは言ってなかったし…」

 

一刀は男から山札と手札を回収する。

 

「とは言っても俺はそんな技術はないからどうしようもないが、イカサマ防止だ」

 

一刀はカードをすべてテーブルに並べる。

 

「神経衰弱って知ってるか?」

「ババ抜きのようにカードをそろえる奴ですよね?」

「そうだ。それみたいにカードをばらばらにしてそこからとる。これならイカサマできないだろ?」

「……そうだな」

 

そしてそこから神経衰弱式ポーカーが始まった。

 

 

「ワンペア」

「ツーペア」

「…フルハウス」

「…スリーカード」

「……ストレート」

「……フラッシュ」

 

一刀と男のポーカーの戦いは五分と五分かと思いきや、わずかに男の方が優勢であった。

 

「次で最後だ」

「ああ」

「これで俺が勝ったら、取り分はそのままもらっていいんだろ?」

「ああ、そう言う約束だからな。その前にカードチェンジだな。痛んできたようだしな」

 

一刀はカードの交換を店員に頼む。

 

「一刀さん、ちょっと…」

「うん?」

 

モトナリの言葉に耳を貸す一刀。

 

(あの人、イカサマしてるで)

(イカサマ…どんなんだ?)

(視点をずらしとる)

(視点……)

 

一刀が言われてカードから視点をずらしてみてみるとぼんやりだが、カードの絵柄が見えた。

 

(なるほどな……)

(多分、この国で作られてるカードのタイプ的に……)

(次くるカードも同タイプってことか)

(そういうことや)

(そんであいつは分かってて手を抜いていたと…)

(そういうことやな。大方、勝負を面白くするためってとこやろな)

「(なら分かった)変わってくれ」

「え?」

「ちょっとこいつに代わるけど、いいか?」

 

一刀がモトナリと代わっていいかと男に尋ねる。

 

「別にいいぜ。こんな美人さんと勝負なんて面白い」

「美人さんなやんて口がうまいわ~」

 

一刀とモトナリは席を替わる。

 

「(それじゃあ頼むぞ)俺、ちょっとトイレ行くわ」

 

一刀はその場を後にする。

そこに替えのカードを持ってきた店員がやって来て、カードを散らばせる。

 

「先行はそちらでどうぞ」

「ありがとさん」

 

モトナリは先にカードを取る。その後に男がカードを取る。

 

(あの女……この手に気が付いてる? ………いや、そんなはずは……)

 

男は若干焦る。

 

「私は手札、このままでええわ」

「(! 気づいてない! 勝った!)なら俺は2枚交換だ」

 

男は手札を2枚交換した。

 

「「勝負!!」」

 

二人が手札を開く。

 

「俺はキングのフォーカーーード!」

「うちは7のファイブカーーードや!」

 

勝負はモトナリの勝ちであった。

 

「何ーーーーーー!? バカな! お前の手札は7のスリーカードと3のワンペアのフルハウスだったはず………」

「やっぱり見えとったんやな」

「見えとったって気づいてたのか…あんた……」

「まあそないなとこやね」

「けど、どうやってカードのすり替えを……」

「簡単な話や」

「俺さ」

 

そこに一刀がやって来る。

 

「あんたはさっき…厠に行ってたんじゃ……」

「行ったふりでこれを使ったんだ」

 

一刀があるカードを取り出す。

 

「それは一体……」

「俺の正体にまだ気づいてないのか」

 

一刀は次にディケイドライバーのバックルをだし、男に見せる。

 

「そ、それは………あんたまさか、この国の創国主の北郷一刀!?」

「そうだ」

 

一刀が出していたカード、それは仮面ライダーカブトのカードであり、クロックアップのカード。

そう一刀はトイレに行くと言い、こっそり変身し、クロックアップで目にも見えない速さでモトナリのカードをオープンする直前にすり替えたのだ。

 

「イカサマはイカサマで返す。それが礼儀ってもんだろ」

「くそ、やられた」

「お客さん…」

 

店員や他の客人達が男を囲もうとするが、男を庇うように一刀とモトナリが立つ。

 

「一刀さん?」

「まあまあこの辺にしときな」

「そやね、店の人ならまだしも他の客が責めるのは間違いやなかと?」

「あんたらね…」

「とりあえずやった方が悪いだろうが、やられた方も悪いってことで落ち着かねえか?

それにこれは遊びでもあるんだ。そこまでむきになる必要はないし、こいつにさっきまで取られた分を考えてもこの店にそんな損失はないだろ」

「まあ確かに……」

 

この賭博場は合法にしてはいるが、一刀の意見もあり、客には最大取り分が決められており、その最大数は店の負け分にならないようにしている。

もしも何度も最大の取り分で取られた時は店を一時的に閉鎖することを許可している。

負け分が出来てしまったら店が潰れてしまうと一刀は考えたのだ。

 

「とりあえずはこれくらいにしようぜ。あんたもイカサマは今日限りにしな」

「すんません」

「とりあえず賭けは賭けだ。負け分を返しな」

「はい」

 

男は自分が今まで得た勝ち分の4割を店に返し、3割は一刀の勝ち分となった。

 

「それじゃあ」

 

男は今まで勝ち分の3割を持ったまま帰っていった。

 

「いやぁ~、すみません一刀さん」

「いいんだ。あまり気にするな」

「せやけど、こういう店ならもう少し客を疑わなあかんで」

「そうですね、もう少しイカサマのことを勉強します」

「とは言ってもイカサマはするなよ」

「分かってます」

「それじゃあこの取り分、もらっちまうけどいいな?」

「はい、元とはいえ国主にお礼を出さないなんて礼儀知らずですから」

「いや、礼儀知らずとは違うと思うが……、まいっかそれじゃあ、俺達も帰るか」

「せやな」

 

一刀とモトナリも帰っていった。

 

 

帰り道

 

「せやけど、一刀これでよかったんかいな?」

「いいだろ、これであの店でイカサマしようとする奴は寄ってこないだろ。それより今日はこれで一つ……」

 

そんな時であった。

 

「おーーーほっほっほっほっほっ!!」

 

どこからか聞いたことのある高笑いが聞こえてくる。

 

「?」

「この声は…」

「お神輿わっしょい! お神輿わっしょい!」

 

そこには神輿に乗って担がれている麗羽とそれを立ち尽くして見ていた斗詩と猪々子がいた。

 

「よう、どうしたんだ?」

「あ、一刀さん」

「アニキ、聞いてくれよ。また麗羽様、競馬で勝っちまったんだぜ」

「またか」

「またってそんなに勝っとるん?」

「ああ、競馬で大勝負が出れば毎回のようにな…」

 

一刀は思わず苦笑いをした。

 

 

おまけ

 

 

作者「とりあえずディケイド恋姫のストックはこれで終わりかな」

一刀「思ったより短いな」

作者「モトナリの話的には三魂爪を使って何をしようかと言うことで考えた結果こうなった。

まあ投稿直前にトレーディングカードゲームにしようかと思ったけどやめた」

一刀「ふぅ~ん」

作者「それはそうと来週はハロウィンだからハロウィンネタを二つ投稿するつもりだが、まだそらおと編が完成してない」

一刀「なぜだ?」

作者「fate的話に集中してるからだ」

一刀「書けよ!」

作者「だって今書いているfate的なものに書く情熱は『仮面ライダー×真・恋姫†無双』シリーズを連載してた時くらいのもんだよ。そんな時しか長い作品を書く機会ないんだもん。

この気を逃したらグダグダになりかねん。だから集中してるんだ」

一刀「グダグダよりはましか……」

作者「とりあえず第5話まで書き終えて第6話の前半が今終わったな。

テンポ的にはかなり速めだが、ぶっちゃけ一番長いルートベースだから下手をすれば今までの連載もの中で一番多いかもな。話の話数も文章量も…」

一刀「大変だな」

作者「全何話になるかは現時点では分からん。だがハロウィンネタをすべて投稿したら、どんなキャラをサーヴァントにしたかの紹介だけはしようかな。とりあえず身体的特徴だけをあげて、そこから誰なのかを考えてもらう。ここだけの話だがサーヴァントにしたキャラは全員アニメかゲームには出ているキャラだ。そして当然CVがあるのだが、CVまで載せたら確実にばれると俺は思っているほどの身体的特徴を書くつもりだ。

それでは!」


 
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