No.979980

左利きの魔剣士17

リュートさん

昔、知り合いが某少年漫画に持ち込みして、編集の人にこき下ろされまくった作者の原作の小説。復刻版の第17話です。

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2019-01-09 17:38:05 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:129   閲覧ユーザー数:129

ジンを取り抑えていた盗賊が立ち上がって、リーダー格の男に言いました。

 

「もう我慢できねぇ!兄貴、そろそろオレと変わってくれよ?」

 

「今、良いところなんだ!邪魔するな。こう言うのを名器って言うのか?タマらねぇ…」

 

ルリはもう涙も枯れて無表情のままで、ただ終わるのを待っていました。抑えていた盗賊が離れて自由になったと言うのに、ジンには立ち上がる気力も起きません。

 

「俺があの時、助けとようともせずに見てた事をルリは恨んでるんだろ?」

 

「別に恨んでなんかないわよ?あんたが余計な事したら私もあんたも殺されてたし、大人しくしててくれてホッとしたわ」

 

「俺は女じゃないからレイプされてる時の気持ちはわかんないけど、俺が女なら死ぬよりも嫌だ」

 

「私だって嫌だけどしょうがないじゃない?それともあんた、もう私とはそう言う事したくないって思ってんの?穢れてしまったから」

 

「そんな事、思ってねぇよ!お前はクレスとやってるって噂立ってたし…」

 

「クレス先生はあんたらとは違うのよ?やる事しか考えてないから、あの盗賊と頭ん中は同じね」

 

「同じじゃねぇよ!俺は無理やり犯したりしない」

 

「私、もう吹っ切れたの…。全部やる事が片付いたら、女医の勉強の為にセルフィーユの魔法科に通うわ」

 

「俺も卒業後はセルフィーユに行くつもりだったから、あっちで会ったら仲良くしようぜ?」

 

「多分あんたしか知り合いはいないだろうし、あっちではよろしくね」

 

「一年遅くなるから、その間に変な虫が付かないか心配だよ?」

 

「あんたがその変な虫なんでしょ?自覚がないのね!」

 

「俺は女から誘われてもやってねぇし!」

 

「なんでやらないの?あんたの事、好きって言う子なら知ってるから紹介するわよ」

 

「俺には好きな女がいるんだよ」

 

「あんた顔は悪くないんだから、性格さえ直せばもっとモテるわよ?」

 

…つづく


 
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