リズは役所の職業案内板を見て仕事を探していました。するとレジスタンスの男が話しかけてきます。

「そんなところで何をしてるんだ？リズ」

「真っ当な仕事を探す事にしたの。レジスタンスは抜けるわ。もう演説なんかしてる暇はなくなるから…」

「お前は亡き夫の仇を討ちたいと涙ながらに言っていなかったか？見損なったぞ！」

「まだ小さい息子の為にもそうした方が良いと思ったのよ。夫も天国でそう望んでいるわ。ルシファーが教えてくれたの」

「ルシファー？誰だ、それは…」

「フォン様の部下の男よ？ルシファーに言われて目が醒めたの。フラウを恨むのはやめるわ」

「我々を裏切って、ただで済むと思うなよ？」

「離してちょうだい！」

男の後ろから数名のレジスタンスが現れてリズを連れ去りました。アカデミーは十一歳になる年の十歳で入学出来ますが、サルバドールは来年から入学なので、まだアカデミーには通っておらず、公園で友達と遊んでいます。

「サルバドール、お母さんがさらわれたよ？」

「えっ、ママが？誰に？どうして？」

「ママにいつも会いに来ていたルシファーと言う男を知っているか？」

「うん、僕あいつの事…あまり好きじゃない。ママはあいつが大好きみたいだけど」

「あいつは悪い奴なんだ。ママを誑かしてパパを殺した奴の味方をしていて、ママはパパを殺した奴を許す事にしたんだ」

「パパを殺した奴、僕も許せない！」

「そうだろう？だからサルバドール、ママの目を醒まさせてやらないと…」

「僕は何をすれば良いの？」

「ママを騙した悪い男のルシファーを殺すんだよ。サルバドールも手伝ってくれるね？」

「うん、良いよ？僕、ルシファーを殺すのを手伝う！」

…つづく