No.975262

【サイバ】天空市お店定点カメラシリーズ~天空稲荷神社社務所編(3)【交流】

古淵工機さん

2018-11-30 22:10:42 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:830   閲覧ユーザー数:794

さて、すっかり時刻も午後になり仕事の合間にほっと一息の唯であったが…。

 

「大変だ!賽銭泥棒だー!!」

境内がやけに騒がしい。

慌てて飛び出した唯が見てみるとそこにいたのは、屈強なミノタウロスの男性だ。

あごにはもっさりとしたひげを蓄え、額にはねじり鉢巻き、大人が数人がかりで飛びついてもその腕力で弾き飛ばされてしまう!

「…現場にはあたしが一番近いわ!賽銭泥棒め、みてなさい!!」

唯はチェンジデバイスを取り出す!

 

「テールフラーッシュ!!」

光の中から現れたのはテールレッド・唯だ。

テールレッドに変身した唯は一目散にミノタウロス男に向けて走り出す!!

「待ちなさい!」

ミノタウロス男の目の前に立ちふさがり、啖呵を切る唯。

 

「…ぉ?なんじゃい嬢ちゃん。わしゃあ忙しいけえ、さっさと帰れやぁ!」

「忙しいってアンタねえ…それはこの神社の大切なお賽銭なの!何が何でも返してもらうから!!」

「ほぉぉ?言うとくけどなあ、わしゃあ嬢ちゃんの何倍も何倍も強いけえのぉ!ケガせんうちに早よ去ねやぁ!!」

すると唯は近くに落ちていたスチール缶を拾い上げ、片手で握りつぶしてしまう。

 

「え…?」

一瞬血の気が引くミノタウロス男。

「ね?さっさとそのお賽銭を返しなさい。さもないと今度はあんたをペシャンコにするわよ、お賽銭泥棒さん!!」

「ひ、ひいいぃぃぃ!!!いびせぇぇぇぇぇ!!!」

賽銭泥棒のミノタウロス男はあまりの威圧にすっかり戦意を失ってしまい、盗んだ賽銭箱を置いて逃げ去ってしまった。

ちなみにその賽銭泥棒はしっかり御用になったそうな。

その頃、ご神木の陰では。

 

「…なーんか…私たちの出る幕なかったわね」

と、変身してスタンバイしていたミスティーロッソ・愛衣。

「あーあ、大暴れしたかったわー」

あからさまに不満がっているソルジャーマーテル・愛。

「ま、今回は唯の手柄ってことでいいんじゃないかい?ご褒美に何かうまいものでも食べさせてやろうじゃないか」

と、いつも通り飄々としているマスターデア・天洸。

 

天空稲荷は今日も平和だった。

 

 


 
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