No.97271

ときメモ4を期待する会 第2話

スーサンさん

今回は、新ヒロインに期待します。

2009-09-25 13:33:32 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:903   閲覧ユーザー数:890

「ついに発売日が、公表されたね!?」

 気合の入った光の一言に、彼もうなづいた。

「十二月三日……数字で直すと1、2、3だな。4と意味があるのかな?」

「偶然じゃない?」

「だろうな?」

 ゆっくり伸びをし、彼は司会席においてあった、台本を手に取り、読み始めた。

「さすが4だな。新システムが搭載されてるようだ?」

「うん。まだ、ハッキリとは公表されてないけど、「特技」と「声かけ」システムって、名前らしいよ?」

「特技……やはり、ときメモお得意の番長戦で役に立つのかな?」

「奥義の応用だね? 番長もさらにパワーアップしてたりして?」

「袖竜が通常攻撃に昇華されてるとか?」

「それは極悪だ……」

 顔を真っ青にする光に彼も、イスに座り、台本のページを開き、貼ってある写真を抜いた。

「今回はHPでは、新ヒロイン画像が出てたね?」

「原点回帰を考えるなら、正ヒロインは藤崎詩織ちゃん似の皐月優になるんだろうけど、写真の位置を見ると?」

「この見た目、地味な娘が正ヒロインになるんだろうな?」

 ガンッと光の脳天に「地味」と書かれた岩がふってきた。

「そぅいえば、お前も、一部じゃ、特徴がないって言われてたな?」

「こ、この委員長設定よりは、ハッキリしてるもん!」

「まぁ、安易な設定だが、プレイして感想が変わるのはゲームの基本だしな?」

 数枚の写真を広げ、彼は感慨深げに新ヒロインたちを見た。

「それでも、新しい新ヒロインは魅力的な娘が多いな?」

「あれ、伊集院さんの名前がない? きらめき高校の理事長の名前なのに?」

「まぁ、無理して必ず出せって言われてるキャラじゃないしな?」

「あ、よく見たら、外国人キャラが出てる。これは期待大だよ?」

 両腕を組んで、うんうんと頷く光に、彼も満足そうにうなづいた。

「原点回帰と新境地へのチャレンジはいいけど、3のように、斬新過ぎるアイディアはファンを疎遠させる要因だけどな?」

「一番シンプルかつ、幼年期時代のある私たち「2」がやっぱり最強?」

「人しだいだ。3がいいって人間だって、たくさんいる」

「でも、オンラインは早く終わっちゃったね?」

「元から無茶が過ぎたんだよ……恋愛ゲームでオンラインゲームって。トランプの絵柄でアクションゲームをプレイするようなものだ。4も無茶なことしなきゃいいけど?」

「ねぇねぇ、4がきらめき市を舞台にしてるなら、仮に「5」が出たら、舞台はひびきの市になるのかな?」

「少なくとも、4が成功すれば、可能性はあるな……ただ」

「ただ?」

 光は不思議そうに首をかしげた。

「オンラインを含めて、ときメモシリーズは失敗の数が意外に多いんだ。お前の贔屓するときメモ2のサブストーリーだって、1のドラマシリーズと比べると大失敗だったし?」

「ドラマシリーズが大成功過ぎた気もするけど?」

 光のもっとも意見に、彼も言い返す言葉がなく、話を変えた。

「まぁ、4が成功すれば、番外編だって出る。そぅすれば、早い段階で5の製作だって夢じゃない。失敗さえしなければな……」

「よっぽど、3で痛い目を見たらしいね? でも、G'sは大成功だったらしいけどね?」

「今まで、男性主体のときメモを女性向けにしたんだ。しかも、男の俺が言うのもあれだが、あれの男性キャラクターは魅力的だ。お前だって、惚れるだろう?」

「まぁね……でも、私のお相手は、古今東西、主人公くんだよ?」

「まぁ、ギャルゲーで主人公が結ばれないゲームじゃ、絶対に売れないだろうしな?」

 うんうんと頷きながら、光は思い出したように広げられた写真を見つめた。

「ところで、君は誰を注目してる、新ヒロインでは?」

「うん。俺か?」

 自分を指差し、彼は、考えるように口を開いた。

「まず、基本は押さえたいから、正ヒロインの星川真希。キャラ説明がされてないけど、アングルが絶妙な位置で描かれている、柳冨美子、賭けとしてはクールっぽい響野里澄だな?」

「発売したら、攻略を決めてるヒロインは決まってるんだ? でも、皐月優は?」

「俺、万能お嬢様タイプって、苦手なの」

「納得……」

 苦笑を抑え、光は気を取り直し、どこにぶら下がってるのか、電球の紐を握った。

「まぁ、気を取り直して、ときめきメモリアル4、十二月三日発売。今から、お金をためるか、バイトをして、買う準備をするべしだね?」

「それでは、公式サイトがさらに更新されたら、また続きが出るので、読んでください!」

 パチンッと部屋の明かりが消された。

 


 
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