No.965825

スマブラ Abandon World 4「三人の少年」

Nobuさん

スマブラのショタキャラ三人が登場します。本当にショタでいいの?

2018-09-02 16:54:07 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:984   閲覧ユーザー数:984

 スマブラ四天王は次の仲間を探すため、南東に向かっていた。

「次は一体、どんな仲間だろう?」

「声からして、僕と同じくらいの子だと思う」

「だけど、低い声の人もいたぞ」

「そんな事よりも、今は襲われてる奴を助けるのが基本だろ!」

「あっ、そうでした!」

 ピカチュウに言われ、マリオ、リンク、カービィは走る速度を上げた。

 途中、ゾンビや悪漢に遭遇するものの、彼らの技により軽くあしらうのであった。

 

 その頃……。

 

「PKファイアー!」

「PKフリーズ!」

 ネスが火を放ってゾンビを燃やした後、リュカは冷気を放ってブロブの一体を一撃で倒した。

「凄いね、リュカ。魔物を一発で倒すなんて」

「ネス君だって、ゾンビを燃やせたから……。……怖いけど、生きるために戦わなきゃ」

「はあっ! ……次にゾンビは僕を攻撃し、ブロブはリュカに毒の粘液を放ってくるから気を付けて」

 シュルクはモナドでブロブを斬りつけつつ、

 未来視(ビジョン)を用いてゾンビとブロブが次に来る行動を予測する。

「う、うん! うわぁっ!」

「言った傍から!」

 ブロブがリュカに粘液を放って攻撃する。

 リュカは毒を受けないように上手く動きながら粘液をかわしていく。

 ゾンビはシュルクに向かって引っ掻いてきたが、

 シュルクはモナドで攻撃をガードしたためダメージを受けなかった。

「こんな穏やかじゃない世界から、一刻も早く脱出したいな……」

「うん。やっぱり平和が一番だよ」

「まずは、この敵を倒さなきゃね」

 ネスはバット、リュカは棒、シュルクはモナドを構え直し、残る敵を倒す態勢を取った。

 

「PKフラッシュ!」

 ネスは激しい光を放ってゾンビとブロブを攻撃し、怯ませる。

 その隙にリュカがゾンビを倒すべくPKファイアーを放ち、

 それが致命傷になったのかゾンビは崩れ落ちる。

 リュカはそれを見て気を失いそうだったが、ネスに支えられて自分を持ち直す。

「さぁて、敵は残り1体だよ!」

 シュルクは残りの敵を倒すべく、モナドを頭上で回転させてパフォーマンスをしつつ、

 とどめのモナドスマッシュをブロブに放ち、ブロブを戦闘不能にしたのだった。

 

「よし、これで敵は全滅したね」

「よかったぁ……」

 リュカがほっと一安心していると、どこからか足音が聞こえてくる。

 思わずひっ、と怯えるリュカだったが、

「助けに来たぜー……って、もう終わったのかよ」

「あっ、マリオさん」

 それは、スマブラ四天王の足音だった。

「魔物は全部倒したのか?」

「うん、シュルクさんとネス君のおかげでね」

「何遠慮してるの、リュカだってあの魔物をPKフリーズ一発で倒したじゃないか!」

「……あ、うん、そうだね」

 親友のネスに言われて少し照れるリュカ。

「それで、僕達に何の用があるんだい?」

「アスティマって女に頼まれて、この世界に散らばっている仲間を探しに来たんだ」

「へぇ、彼女はどんな人なんだろう」

「詳しくは僕達についていけば分かるよ」

「じゃあ、行こう!」

 カービィに先導され、マリオ、リンク、ピカチュウ、ネス、

 リュカ、シュルクはラストホープへ向かっていった。

「お帰りなさい」

 アスティマはドレスの裾をたくし上げてマリオ達を迎える。

「無事でしたか?」

「ああ、この通り怪我はしなかったぜ」

「本当によかったですね」

 ピットとパルテナもマリオ達が無事だったため満面の笑みを浮かべる。

「これでここに集まった仲間は俺達も入れて合計9人か」

 現在、スマブラ屋敷に住む者は60人前後で、まだまだ足りない。

 できれば、早めに全員救出をしたいと思っていた。

「アスティマ、次の仲間はどこにいるんだ?」

「……」

 マリオがアスティマにそう言うと、アスティマは既に精神を集中させていた。

「ねえアス姉、どうしたの?」

「こら、話しかけるなカービィ!」

 

―なんだ、こ……ザザー……は……ザザー……

―知らない……ザザー……

―化け物……ザザー……こんなの……ザザー……

―気を付け……ザザー……

―マリ……ザザー……早く……ザザー……

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 アスティマは、カービィに声をかけられたせいで集中力が途切れたらしく、

 彼女の中に入ってきた情報は断片的なものに留まった。

「あなたが声をかけたせいで、まともに情報が手に入りませんでした」

「ご、ごめん……」

「で、誰の声が聞こえたんだ?」

「女性の声と、青年の声です。女性はマリ……と呼んでいました」

 マリ、とは、恐らくマリオの事だろう。

 スマブラメンバーの中で、最もマリオを信頼している女性といえば……。

「大丈夫ですかね、ピーチさんは」

「ああ、大丈夫だと思うぜ……色んな意味で」

 キノコ王国の王女、ピーチである。

 ピーチはさらわれ慣れしているため、意外と肝が据わった一面がある。

 こんな危険な世界でも、自分をしっかり保っていられるだろう……とマリオは思っていた。

「それでアス姉、どこから声が聞こえたの?」

「……」

 カービィがアスティマに話しかけると、彼女は不快そうな表情になった。

 あの事をまだ忘れられないからだろう。

「おい、アスティマ。そいつらはどこにいる?」

 その代わりにピカチュウがアスティマに話しかけ、声の聴こえた場所を問う。

「青年の声は北、女性の声は南から聞こえました」

「そうか。なら、二手に分かれる必要があるな。

 マリオ、リンク、カービィ、俺は南、ピット、パルテナ、ネス、リュカ、シュルクは北を頼む」

「わ、分かったよ」

「ネ、ネス君、その……一緒に頑張ろうね」

「うん」

「私達も一緒についていきますね。だって、子供達だけでは心配ですから♪」

 パルテナがピット、ネス、リュカを見てウィンクする。

 

「それじゃあ、行ってくる!」

「いってらっしゃい。あなた達の行く手に、希望の光がありますように」

 アスティマに見送られたスマブラ四天王は南へ、ピット達は北へ向かうのであった。


 
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