No.965544

真・恋姫ガールズ&パンツァー プロローグ

アサシンさん

プロローグ

2018-08-31 15:25:50 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1832   閲覧ユーザー数:1742

 

 

 

大洗町某所にて

 

直ぐ側にボコミュージアムがある少し大きな土地に、小さな家とその家よりも大きな倉庫でよく整備された今にも動き出せる鉄塊たちが鎮座する倉庫の奥に一人の青年に成りかけている三つ編みされた腰にも届く長髪を尻尾の様に揺らす女顔の少年

少年よりも小さな体躯のツインテールオデコの少女と両隣に控えるモノクロメガネをかけた鋭い目をしている少女と全体的にふくよかな胸部装甲を持つミニポニー?の少女の三人が向かい合っていた

 

 

少年「・・・・・成程なぁ、文科省の連中が・・・だから自分の所に来たんだな?」

ツインテール「うん♪だから君が持っている『戦車』貸して?」

少年「断る」

モノクロ「なんだとぉ!?」

少年「此処にある戦車の殆どが戦後に作られたモノだ、その時点でレギュレーション違反だ。例え砲塔を弱体化させても出場出来るかはグレーだ」

ミニポニー「で、でも使える戦車もあるんだよね?」

少年「確かにある・・・が。アンツォの主力でもある豆タンクことタンケッテの原型ただ一両、それもオープントップ。天盤が無いし、仮に天盤が付いている派生形に改修したとしても火力は同じ豆タンクのCV33相手に辛うじて勝てるかどうかの火力と軽戦車でも普通に撃破可能な装甲だ・・・・・・何よりお前達が伯爵に乗る事を『俺』が許さん」

モノクロ「ふざけるな!こちらの話しを聞いていなかったのか!?」

少年「聴いたが故だ、ド素人に伯爵を任せるつもりは無い」

ミニポニー「ほ、他には?他にレギュレーションを満たした車両は?!」

少年「あるにはある・・・が、学園艦に残っている車両を探し出して修理する事をお勧めする。ウチにあるのは癖が強すぎるし人数が必要な物がある、何より貴方方の学園には貴方達三人以外搭乗員が居ないのだろう?戦車は基本一部を除いて一人では動かせない、自分の所に在る戦車は人数が必要な物ばかりだし少数で運用可能なのは先にも言ったが癖が強すぎる、素人が運用したらただの的だ」

ツインテール「私達が乗るのは許さない、なら。君なら?」

モノクロ「会長、コイツは男ですよ!ウチは女子学園ですから入学出来n」

ツインテール「廃校の理由の一つが生徒数の増減が微妙な事も挙げられてたからねぇ~。生徒数増加を大義名分に共学化に向けてって事で試験的に入って貰っちゃおう」

ミニポニー「ですが会長、入学は理事長に話しをつければ何とかなりますが。彼は男性ですから高校生に成っても戦車道大会には出れn」

少年「可能だ、大洗女子学園生徒会長。自分はライセンスを所有しています」

ツインテール「ぴゅ~っ♪マジで?」

少年「マジだ、コレを」・・・ッス

ツインテール「どれどれ・・・うわ~お。本当だ、それじゃあ」

少年「ああ、伯爵を自分が乗り扱うならばなんら問題は無い」

ツインテール「おお、それじゃぁ」

少年「ただ自分の頼みを三つ聞いて欲しい」

ツインテール「聴かせて欲しいね」

少年「ではまず一つ、証明書を見てくれたなら解かるだろうが自分の本名は色々と知られると厄介だ。故にこちらの芸名で頼みたい。本名はバレるまで漏洩しない様に、ついでに服装についても口出し無用に願いたい」

ツインテール「かぁーしま~?」

モノクロ「はっ、理事長と風紀委員へ直ぐに手配します」

少年「二つ目、艦上での自分の住居を手配してもらいたい、ロイド伯爵の整備と練習。それに自分の鍛錬に必要なそこそこの広さが必要故に」

ツインテール「小山ぁ~?」

ミニポニー「はい、不動産屋さんに事情を説明して探して貰います」

少年「最後の三つ目、自分を副隊長とし隊長の任命権を頂きたい」

ツインテール「あり?君が隊長をするんじゃないの?」

少年「女子高に男子ってだけでもギリギリなのにチームの隊長など出来ん、色々と口出し出来る副隊長の立ち位置が丁度良い」

ツインテール「う~ん私は君に隊長をやって貰おうと思ったんだけどなぁ」

少年「寄せ集めの人員と戦車で優勝を目指すなら自分よりも同性のもっと適任の隊長候補筆頭が二年生に転校して来るでしょう?」

ツインテール「・・・・・・へぇ~、私もやろうとした側ではあるけど。君も鬼だねぇ?」

少年「修羅の先に在る鬼の領域へ至れなきゃ、黒森峰に・・・西住流には勝てないんでね」

ツインテール「君も背負って・・・ううん、抱えているモノがあるようだね。私達は学園を護る為に優勝する、君は?」

少年「自分は・・・いいや、『俺』は・・・・・!」

 

 

 

 

 

戦車道、それは大和撫子を育む伝統ある武芸。茶道・華道に並ぶ由緒正しき乙女の嗜み。故に異性は、男性がそれを習う事は無く、出来ず。許されず。理解されず

母に憧れ、姉達に憧れ。戦車に魅入られた幼き少年は。深く戦車道に関わる一族に生まれたが故に異物として排除された

されど心に宿りし憧憬の篝火が消える事は無く、苦く苦しく悲しい薪をくべられた篝火は幼子を導きし蒼き篝火へと昇華し心の炉に灯る焔へと至り、幼子は少年へ、少年が青年へと至る道筋を照らし導いた

消える事無く、消す事無く、消される事無く燈し続けられた小さな火が、ガソリンをぶちまけられ火柱を作る程に燃え上がる

これは本来ならばあってはならないと、要らないと言われるであろう。男が戦車に乗り。乙女達と共に帰る場所を護る戦いの始まり・・・新たに生まれし外史の扉の開門である

 

 

 

真・恋姫ガールズ&パンツァー

 

 

 

いざ、パンツァー・フォー!

 

 


 
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