No.948660

呂北伝~真紅の旗に集う者~ 第013話

どうも皆さんこんにち"は"。
今回も元気に投稿していきます。

とりあえず一区切りと致しまして、隴・夜桜・留梨、三人の回はひとまず終わりです。
もしかするとこの先ちょいちょい出て来るかもしれませんが、それはまた先のお楽しみ。

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2018-04-13 20:22:59 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1666   閲覧ユーザー数:1520

呂北伝~真紅の旗に集う者~ 第013話「修得と修了」

朝起きて顔を洗い、仕事着に着替えて外に出る。出勤までの間に、朝一の市場にて適当な果実を買いそれを食べながら仕事場に向かう。仕事場に着いた時には既に上司は仕事を始めており、挨拶だけを済ましたのちに、自らも仕事机に向かって本日の業務を始める。武官として、日頃の自身を追い込む鍛錬により、体の節々から悲鳴を上げつつも、仕事に待ったは無く、下働きの文官が届けたであろう机に山積みにされている竹簡を手に取り、本日の業務を始めていく。

筆記業務も慣れたもので、昼休憩に差し当たる前までに簡単な案件は先に終わらせてしまう。経理や国政に関する重要案件に関しては、その担当者の都合がつく昼以降の段階に終わらせ、それまでには下処理だけ済ませて、確認のみを行なってもらう段階にしておくことが重要になってくる。そのように効率を重視した仕事を進め、早くても昼過ぎには終わるが、稀に夕方の陽が沈み始めるまで仕事が滞ることもある。仕事が終わり次第夕餉を取り、それから武官として鍛錬を始め、陽が完全に落ちるまで続け、終えれば宿舎に戻り部屋で汗を拭き取り、城の浴場施設の解禁日は汗を流して行く。

それがいつもの隴と夜桜の日常の一片である。っと、簡単に言葉で片づけられる物では無かった。

郷里に言い渡された鍛錬の真髄を理解していない隴と夜桜は、ただひたすらに石に、板に打ち込んで行ったが、それは二人に肉体を傷つけるだけであった。命じられた鍛錬を数日続けてから、二人の体に異変が起こっていた。朝から隴の腕は痙攣し、夜桜の拳の包帯からも血が滲み出ている。それでも二人の仕事が減るわけでもなければ、郷里が手を抜くわけでもなかった。彼女が二人に鍛錬・訓練を与えたのも「強くなりたい」という望みを叶える手助けをしたに過ぎない。

また、純粋な”武官”であれば、『兵の調練、自己鍛錬、摸擬戦』などといった仕事は存在するが、現状二人にそれは割り振られていない。つまり鍛錬を続けるのは自らの意思、自己判断に過ぎない。よって鍛錬は仕事の一つに入らないため、給金も発生しない。無論そのような状態である為、最初は墨を零したり、書類に血を付けたりと様々なミスもあった。その度に郷里は何時もの涼しい顔で、淡々とやり直しをさせたが、そんな状態が3日続いた際、遂に郷里の溜まっていた何かが爆発した。それはある日、夜桜が兵糧の帳簿の確認を行ない、郷里に提出した時のことであった。倉庫の兵糧俵の数が一つ多く書かれていたというミスであり、夜桜もその時は拳の痛みにより見逃してしまっていたのだが、内心では「そんな些細な事」っと軽視していた。そんな時に郷里は短刀を机の上に突き刺して、低い声で言った。「次こんなことを起こせば、その度に指の爪を失敗につき一枚剥がしていきますから、そのつもりで」っと。突き刺すような視線・耳に残る低い声・背中から溢れるこちらさえも飲み込みそうな影を受けて、夜桜と隣で見ていた隴も「本気で実行(やる)」と思い、その日から二人の仕事の精度は元に戻った。

だからといって鍛錬が終わったわけでは無い為、二人は今夜も続けていた。時々郷里が進捗を見に来ては、何か助言するわけでもなくそのまま去っていく流れも出来ていった。

そんな中、その日は珍しい来訪者が現れた。

「僇庵様、元奘様ご機嫌麗しゅう」

侍女服のスカートの丈の端を摘まみ、著しくお辞儀をする刃照碑が現れた。二人は何事かと思い、顔だけを彼女に向けて、体の動きを止めてしまう。

「余り根を詰め過ぎても体に毒でございます。差し入れをお持ちしたので、一休憩なさってはいかがでしょうか?」

刃照碑は竹の皮を削ぎ、それを編んだ所謂『竹籠』を小さく上げて休息を呼びかけた。大きさは手提げ鞄程度であり、中には竹で作った竹水筒と笹の葉で包まれた握り飯が入っていた。二人は刃照碑の懇意を素直に受け取り、腰を落として、彼女が持ってきた握り飯を頬張っては、水筒の水を食道へとかけ込んだ。その間も、刃照碑は夜桜の拳の包帯を解き、傷口を消毒して新しい包帯を変えたり、隴の張った腕の筋肉を解したりと、甲斐甲斐しく世話をした。そして休憩の一段落が終わるかぐらいの頃合いに、刃照碑が二人の文字通り血と汗が染み込んだ訓練具に近寄り、一触れして言った。

「それにしても懐かしゅうございます。これを見ていると、かつてご主人様が郷里様に対し命じた日々が昨日の様に思い出されます」

彼女のその言葉に、自然と二人の耳は傾けられ、特に質問をしているわけでもないが、刃照碑は淡々と語りだした。

「郷里様は、元は武官としてご主人様に雇われましたが、郷里様の『相手の思惑を汲取る才』を見抜かれたご主人様は、かつて自分の教育係であり、ご主人様の御父上の軍師でもあらされる楊奉(ようほう)様にお預けになられました。郷里様はご主人様の期待に応える為に、楊奉様の下で軍略を学び、認可状を頂いて軍師として帰ってまいりました。しかしご主人様はそんな郷里様に対し、軍師のみに満足することを許しませんでした。軍師として、統治者として、武将として郷里様を教育していく方針を固めていたため、正に常時根詰め状態でした。朝から夕方にかけて自らの仕事の補助をさせ、日が沈めば武の鍛錬を強要させておりました。例え腕が痺れようが膝が笑おうが、指先に力が入らなかろうが、業務を断行させました。私は郷里様のすぐ後にご主人様に雇っていただいたので、当時は郷里様身の回りのお世話もさせていただきました」

二人は刃照碑の語る呂北陣営での郷里の軌跡を黙って聞いていた。

「それに、当時ご主人様は郷里様に対して3つの訓練・鍛錬をお命じになられました。まずは『指貫』」

次に彼女が始めた動作を、二人は目で追うことが出来なかった。刃照碑が腰を落として腕を引いた瞬間、弓から放たれた矢のような速さで手刀を突く。先程隴が剣で切り込んでいた岩にヒビの無い穴を空ける。

「究極の無手を完成させる為には、自らの手刀を剣の刃の如く鋭く、それこそ本物の刃とかち合えるほどでなくてはなりません。次に『掌波』」

刃照碑が板壁に手を置いた瞬間、一瞬にて板壁の後ろから破裂音が出たと思うと、彼女が触れた部分の板壁は炸裂していた。

「どんなに大きな固形物であろうとも、一点集中で全ての力を注げば、鋒矢の如き一撃を与え、相手の体を粉砕する。そして最後に......隴様、その剣で私の体を斬りつけてはいただけませんか?」

突然の攻撃要求に、二人は戸惑うが、刃照碑は構わないとばかりに、大股に足を開き、腰を落として合掌して目を瞑る。若干秒の時間はかかったものの、隴は「こなくそ」っと思いながらも直視出来ずにそのまま刃照碑の体に一閃を斬りつけるが、次に舞っていたのは刃照碑の血痕ではなく、折れた剣の刃であった。出鱈目な一閃を放った為に、隴は地面に転がり込んだが、肝心の刃照碑は当然とばかりに埃を払い、そばで見ていた夜桜は、空いた口が開きっぱなしであった。

「足より根が生えたと思いながら、自身の体を大地にそびえ立つ巨木の如く見立てれば、どのような一撃も決して通ることは無い。これを『鉄塊』といいます。郷里様はこれらの三つの技を2年という月日をかけて修得されました。一応私も修得してはございますが、所詮侍女の仕事の片手間で行なっていただけに過ぎませんので、出来るようになれたのは最近でございますれば、郷里様と比べましても些か精度に劣ります。それでも郷里様は自らの仕事の最中でも見事それらを完成させました」

技の型を崩し、姿勢を正しながら、刃照碑は改めて二人に向き直り、それに対し二人もその差し込まれそうなコバルトの青い瞳に吸い込まれた。

「一介の侍女でも出来るようになったのですから、お二方にも出来る筈にございます。それだけの技量があってと思い、郷里様はお二方に自らの技を授けようとなさっているのですから。本日こちらに参ったのは、僭越ながら基礎をご教授させていただきたいと思い参った次第でございます」

その言葉は二人にとって正しく青天の霹靂といっても過言では無かった。常に指導してくれる人が居るのといないので技を修得するには雲泥の差があった。

「あくまで私がご教授できることは基礎のみですので、最後の仕上げは郷里様にお伺い下さい。大変かもしれませんが、一緒に頑張りましょう」

刃照碑が胸の前に両手でガッツポーズを組むと、隴と夜桜は片腕を天に突きあげる様に挙げ、『頑張るぞ』と言わんばかりに単調な声を挙げた。

それから隴と夜桜は、朝から夕方にかけて痛みに耐えて仕事に励み、夜は訓練・鍛錬に励み、週一で郷里が監督に来て、2、3日に一度の割合で、刃照碑が教えに来た。それらのお陰か、二人は半年という期間で修行仮定の半分を終わらせ、その3ヶ月後には修行仮定の全てを終わらせ、またその頃になる頃には立派に郷里の補佐が務まる配慮のできる武官へと成長し、郷里の所に戻ってきて一年立つ頃には、立派な将として認められ、留梨と同じく、遊軍の一部を任され始めるのはまた未来の話であった。

 

 真夜中の呂北邸にて、一刀と白華(パイファ)の寝室にて、寝具の上では白華は生まれたままの姿にて、眠っていた。体に被せられた綿ふとんが上からでもわかる妖艶な肉体を包み込む。隣に寝ていた筈の一刀は、椅子に腰かけ、窓から見える月を肴に、煙管(キセル)で一服済ましていた。すると、部屋の窓から出ていく煙管の煙が一瞬揺れ動くと、肺の中一杯に吸い込んでいた煙を、外に向かって吐き出した。

「......状況は?」

「はっ、滞りなく修業仮定は進んでおります。来年には主のお気に召す駒が増えることでありましょう」

何もない暗闇に一刀が言葉を投げかけると、暗闇より侍女服を着た歩闇暗(ファンアン)が現れる。

「そうか。これでまた従順な犬が出来るか......。正直、あの時使えると思ったのはあの人形娘のみであったが、それにしてもあの二人の経歴もなかなか面白い。片や嘘か真か劉家の末裔と禅宗の寺院の門下生とは。捨てずにおいて正解だったか」

「.........」

「......一体どうした?面白くなさそうな顔をして?」

「......いえ、何時もの主らしからぬ判断であったと思い。やはり原因は恋様ですか?」

歩闇暗は自らの主の性格を熟知している。人を配置するにあたっては、合理性を重視しており、その者に合う適性を見抜いて決める。例えその者が槍を振るいたいと希望しようが、その者が筆を振るうのに適合していれば、筆を振るうことを強制させる。大抵の者はそれで従うのだが、極稀にそれでも武を志す者もいる。その時は片手に槍を、反対の手には筆を握らせ、その者にあった職を提供する。どうしてもそのことをやりたい者は、勝手にその技術を自ら身に着けようとするため、その辺りは「仕事さえ熟せば問題なし」っと黙認する。結果、両方身に着けようと試みる者は勝手に文武両道になり、計算が出来る兵士、戦う文官が出来るというのが一刀の持論である。

「あの様な直情馬鹿を軍に置いたとしても、主の為になるとは思えませんが......」

表情を変えずにそう話す歩闇暗だが、一刀に対し心から臣従している彼女にとって、隴と夜桜は邪魔者以外の何者でもなかった。っというのも、一刀が郷里の下へ三人を送ったのも、考え合ってのことである。その考えを理解しようともせず、あまつさえ一度離れ愛華(メイファ)の下に行ったと思えば、また踵を返して厚かましく郷里の下に戻りゆく考えを、彼女は理解できないでおり、したくもなかった。そんな彼女に対し、一刀は「若いな」と呟くと、手招きをして、自分の体の前に歩闇暗を来させた。彼女が前に来ると、一刀の摩羅が天をさすかの如く猛っていた。その一刀の分身である摩羅は白華との交わり直後であったのか、全体的に蜜で塗られたように液体で濡れており、また先よりは尿道に残っていたであろう白濁液が漏れ始めていた。歩闇暗は一度唾を飲み込むと、自然な流れで一刀の膝元に座り、それをそのまま自らの口に含むんだ。尿道に残った残液を全て飲み干すと、掃除とばかりに自らの舌を使って一刀の摩羅を丁寧に舐め始める。

「直情馬鹿も使いようだ。確かに恋があの二人を気に入ったから理由もないわけではない。事実愛華はそれも踏まえ、あの二人に鬱憤を晴らさせ、冷静になる機会を与えたのだからな。だがな、馬鹿というものはよく言えば単純なのだ。単純だからこそ『負けたくない』っという気持ちが強くなり、それが自分の思いもよらない力を発揮する」

歩闇暗の舌使いに触発され、先程までこれから萎え始める筈であった一刀の摩羅は、今再び猛りを取り戻し、それを察してか、摩羅の裏筋を刺激したり、手で睾丸の入った袋を包んでは主の分身を己の口内含んだりと奉仕を開始する。

「そこまで来てようやく単純馬鹿は分かる。『後が無い』っと。『同期に負けたくない』っと。遅れを取り戻すためにあの二人は留梨の倍努力するであろう。留梨の様子をちょくちょく見には行ってたが、あいつはやる時はやる。休憩の時は休憩と線引きがはっきりしていた。だが留梨に先を越されたことを知ったあの二人はどう思う。『これはやべぇ』......そう心の底から思った時の人の力は計り知れない。それは戦であっても同じこと。もし思わなければ、あいつらがこの先生き残ることは無い。何処かの戦場で哀れな最期を迎えるだろう」

一刀はまた煙管の煙草を吹かせ、そして今一度煙を肺一杯に吸い込み、天井目掛けて吸った煙を吐き出す。煙は窓に向けて抜け出していき、一刀は用済みとばかりに灰を灰皿に落とす。そんな一刀が最後の煙を吹かしていた直前では、彼の分身である摩羅は歩闇暗の奉仕による刺激により絶頂を迎えようとしていた。それは吐き出す一刀より先に、口内に含んだ摩羅が痙攣し始める僅かな動きに気付いた歩闇暗が気づき始めた。最後の煙を吹かして一段落した時に、彼の絶頂が、歩闇暗の口内を襲った。白華の営みの後であるにも関わらず、歩闇暗を口内から孕ませるが如くの量の白濁液が放出された。歩闇暗はそれを一滴も逃すまいとして一刀の腰に抱き着いて、彼の猛った摩羅を喉奥まで飲み込んで、白濁液を直のみするかの如く食道を通していく。未だ痙攣して出続ける白濁液に対し、歩闇暗の喉は限界に達っするかと思えたが、床に零すぐらいであれば、喉を潰した方がマシと思い、一刀の白濁液を飲み切った。最後に尿道に残った白濁液も、吸い切ると、一刀は歩闇暗の片手を掴んで、彼女の顔を自らの顔まで呼びこさせ、その唇を奪う。摩羅より口を離し、ようやく口から空気を吸い込めると思った矢先、強引に唇を奪われ、彼女は再び口呼吸の手段を失う。それと同時進行でスカートをずらして彼女の股向けてまさぐりを入れ、牝芽を刺激して快楽を与える。やがて舌が絡まり合い、興奮しているのか酸素が足りていないのか、また、与えられた快楽に体が付いていかないのか、歩闇暗はだらしなく口を開ける。舌を出しながら一刀の唇を貪り、やがて二人が口を離すと、それぞれ呟く。

「よくこんな苦い物を飲み切れるな」というと、「主の口も煙草の味がします」っと返す。

やがて歩闇暗は、自らの股を一刀の脹脛に擦り合わせる。

「もう溢れ切っているな。欲しくなったのか。それとも最初から濡れていたのかな?歩闇暗。いや、刃照碑と呼んだ方がいいか?」

「......どちらでも構いません。ご主人様が与えられた名前でございますので、どのように呼ばれても私にとっては最高の喜びでございます。この成りの私は(かずと)様の()で灯される(げぼく)でございます。ですが......もし......もし我儘を言っていいのでしたら......歩闇暗......っと......」

「わかったよ、刃照碑」

「あぁ、主......意地悪で...すっっ‼ぅ」

彼女の言葉が終わり切る前に、その肉壺に一刀の分身が侵入してくる。何者の侵入を拒む様に閉じていた肉壺は、侵入者の侵入を許した瞬間、その者を拘束するかの如く、その肉棒を全体的に拘束しようと締め付ける。自分の中に侵入者が入ってきた瞬間、彼女はいきなり絶頂迎えてしまい、誤って大きな声を出しそうになってしまうところを、咄嗟に堪える。しかし未だ体全体が痙攣している為に、口はだらしなく舌を出して空け、足の指先も、これ以上力を入れれば攣ってしまいかねない勢いで力を入れて痙攣していた。

「本当にいやらしいな。お前のここは。そこまで欲しかったのか」

一刀の言葉に、現在の歩闇暗は恥ずかしがる以前に、あることが気がかりになっていた。

「ご、ご主人、さ、ま。お、奥様、が、お、起きてしま、いま、す」

痙攣しようが、大声を出しそうになろうが、一刀は自身の腰の動きを止めることは無かった。寧ろ加速させていく一方だ。また視線を白華に向けて動きの自重を呼びかけても、彼はお構いなしであった。

「白華は一度行為が終わると、朝まで起きることは無い。長い付き合いだ。お前も知っているだろう」

「そ、それはそうですが、そ、それで.........あぁっっっぁ」

他のことに気をかける余裕があるのかと言わんとばかりに、歩闇暗の肉壁を、一刀の摩羅の亀頭が削って刺激し、その度に彼女は声を出すことを我慢していた。

「それにしても悪い侍女だ。周りには嘘で固めた顔ばかり見せて」

そう言いながら、一刀は強引に歩闇暗の衣装を引っぺがし、裸体をさらけださせる。服はもちろんのこと、下着も靴もだが、靴を落とした瞬間、固形物が落ちた音が床に響く。彼女は5㎝程上げ底された靴を履いている。

「嘘などわたく、しは。何時も私は素顔を、さら、し、ています。み、抜けない、人が、悪いんで......スっ‼‼」

引き抜きと挿入の動きを行なっていた肉棒が、遂に肉壺の最奥に達し刺激を与える。その瞬間に肉棒の先端が歩闇暗の小部屋に無理な侵入をすると、その拍子に歩闇暗はまた絶頂する。

「だったら答えてもらおうか。貫手・掌破・鉄塊、確かに俺が郷里に授けた奥義だ。お前の献身的な介抱も相まって、文字通り郷里は『戦える軍師』にもなれた。歳月も二年を要した。そこまでは問題ない。だが、お前は違うだろう。何故”既に出来ていた”ことを敢えて3年掛かったと強調した。

「そ、それは、私は、基礎を疎かにして参りましたから、じ、実戦で行えても、平時では、で、出来ませんでし......タぁ‼‼で、でふぅからぁ」

説明している最中に一刀が達し、歩闇暗の小部屋を火傷するかのような熱い液体が満たし、遂に歩闇暗も呂律が馬鹿になってしまう。ちなみに彼女が言いたかったのはこうだ。「確かに自分は実戦で・本能に従えば出来たかもしれない。しかしいざ平時にて同じことをやれと言われれば出来ない。そこでいざという時の為に、何時でも出来るよう郷里と共に鍛錬に励んだ。郷里は初めて行なうこともあり、すんなり体が技を吸収していったであろうが、自らは今までのやり方に慣れが生じている為に、どうしても頭と体が追い付かない。だからどうしても3年の時間を要した為に、嘘はついていない」っと言いたかったのだが、一刀はその様な言など端から分かり切っていたので無視した。

「それを詭弁と言うのだ。そんな詭弁ばかり並べる侍女には、仕置きが必要だな」

「も、も、もうひやぁけごひゃいまひぇん。(申し訳ございません)あ、あ、ああ、あぁ。くだひゃい、こ、こ、この肉便器、もっひょ仕置きを、くだひゃい」

やがて一刀は動きを再開すると、歩闇暗の脳と肉体はまた快楽に溺れていき、やがて何度も絶頂を繰り返すことになる。隣でそんなことが行なわれているにも関わらず、白華は未だ夢の中であった。

 


 
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