ここは
今日も美味しい醤油を求めて各地から多くの客がやってくる。
それは何も個人客に限った話ではない。
例えばこんな客も来るのだ。
「ごめんくださ~い」
ブリキの足音も軽快にやってきたのは、からくり人形の
手打ちうどんの店「きつね屋」の店員である。
「おや?柚子ちゃんじゃない。いらっしゃい、いつもお使いご苦労様ね~」
笑顔で柚子を出迎えたのはこの店の杜氏である
「あの、いつもの醤油ありますか?」
「ちょっと待っててね、いつものアレでいいのね…はい!」
しばらくすると利惠は店の奥からプラコンを抱えてやってきた。
中には一升瓶に詰まった醤油がたくさん入っている。
「はい!いつもご贔屓にありがとうね」
「ええ、こちらこそ、『この醤油じゃなきゃいい味が出せない』って丼兵衛ちゃんが言ってるもので…よいしょっと」
柚子は醤油の入ったプラコンを一息に持ち上げる。
「いつも思うけど柚子ちゃんってホント力持ちよね」
「まぁ、人形ですからねw」
「気を付けてねー」
「はーい」
柚子は醤油を抱えながら去っていった。
さて、次のお客さんは…?
(続く)
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リレー小説ということで今回は徳山醤油店を舞台にちょっとした小話。
一応3部構成のつもりです。
次:http://www.tinami.com/view/945556 (作者:Nさん)
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