No.94325

空と風と大地とともに4

今回で四作目です

読んでくれている人がいるって
嬉しいですね
ありがとうございます

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2009-09-08 20:26:11 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:396   閲覧ユーザー数:383

:スカルテスの危機そして、術具の実力

 

 

 

ススは、答えに迷った。

 

しかし沈黙もつかの間、急にあたりの空気と雰囲気が重くなった。

 

ススは、すぐに分かった。

 

新しい刺客が現れたのだと・・・・

 

 

「ティック」

 

 

ススは術具を呼び出した。

 

術を使うのに、術具は必要ないのだがススの場合、術具を使って術の幅を広げている。

 

これは、唱える時間が短く手間がはぶくには、最も簡単な方法である事をススは知っていた。

 

この逃げ続けの3年間で・・・

 

 

「スス。もしかして・・・あなた狙われてるの?どうして、なぜ・・・。教えて、あなたの力になりたいわ」

 

 

サラが言い終わるか、終わらないかの時に急に殺気が放たれた。

 

そして同時に、3本の針も飛んだ。

 

 

「盾よ、壁よ。無関係な客を守れ。風よ我をまとえ」

 

 

風で針を、なぎ払ったスス。

 

同時に、刺客が顔を出してきた。

 

 

「キッヒッヒッヒヒヒヒ、あなた・・スカルテス・キトリ・トリーテルですね」

 

「・・・・・・」

 

 

ススは、何も言わなかった。

 

 

「無言を肯定とみなしてよろしいですね。さぁ~死んでもらいましょう」

 

 

両腕をたらして、指には長い爪をつけている。

 

接近戦が得意そうだが、針などの投げもあるのでうかつに気は抜けない。

 

「水よ、固まりとなり敵を阻め」

 

 

ススは、自分の周りに氷の壁を作り、向かってくる刺客を邪魔するように戦っている。

 

ススは、自分から攻めないのだ。

 

いや、攻める事ができないというのが正しいのかもしれない。

 

このままでは、明らかに勝敗がみえている。

 

 

「スカトイレスがスカルテスで、私の幼なじみが指名手配で・・・・。話を聞く前に、このままじゃダメだわ!」

 

 

 

 

 

 

********************************

 

 

 

 

 

 

 

一方、クロは空を飛んでいた。

 

「くるっぽー、くるっぽー(人前でキトリに変わることは、まず無いだろう。ススにも言ってないが、僕はたまに、未来が見えるんだ。しかも、変える事の出来る未来が・・・)」

 

 

「母さん、カラスがくるっぽーと鳴いてるよ?」

 

「そうだね。子どもだから上手く鳴けないんでしょう」

 

「ふ~ん、子ガラスなんだね」

 

 

「くるっぽー(ボクはハトだ~!)」

 

 

 

 

 

 

******************************

 

 

 

 

 

 

 

平和な時を過ごしているクロに対して、緊迫した状況にススはいた。

 

 

「とっさに、客を眠らせるほどの実力者か・・・・よゆうか。かたはらいたいわぁ~!!」

 

 

刺客は身をかがめ、一瞬のうちに突っ込んできた。

 

やすやすと氷の壁を避け、つよめよって来た。

 

その時、刺客の首をなぎ払おうとした者が現れた。

 

しかし、そこには残像が切れただけだった。

 

しかしサラは、手ごたえを確かに感じていた。

 

 

「クケー!きさま、こいつの仲間なのかぁ。殺すぞきさまも・・・しかし、その前にグッフェフェフェ・・・」

 

「ちちち、ちがーう!初めにコイツを見つけたのは私よ。それを横取りすると言うなら、私が相手になるわ」

 

「・・・・・・。そういうことなら、仕方ない。ここはひとまず引きましょう・・・ヒッヒッヒヒヒ」

 

 

刺客は爪を直すと、普通に帰って行った。

 

ススは、ピットと言い術具を直した。

 

 

「・・・・・。ありがとうサラ、助かったよ」

 

「どういうことか、ちゃんと説明してよね」

 

 

ススは店を元に戻し、席について話しはじめた。

 

自分は小さい頃から偽名を使っていたこと、親が誰かから命を狙われていたこと、そして自分が親を殺したこと・・・・・

 

それからの3年間について・・

 

 

日がすこし傾きはじめたころ、話が終わりサラも一応納得はしたようだった。

 

 

「だいたい分かったわ。一つお願いがあるんだけど・・・」

 

 

少し言いにくそうに、もじもじしている。

 

 

「なんだいサラ?」

 

「手合わせしてくれない?あの殺すとか殺さないとかじゃなくて、あなたにかかってる賞金なんてどうでもいい。ただ純粋に勝負がしたいわ・・・ダメかな」

 

「・・・・・・。いいよ。最近、手合わせしてなかったから久しぶりにするのも良いね」

 

「勝敗は術連(世界術具連盟)公式でいいわね。明日の朝、カノオウエで・・・」

 

「わかった」

 

 

それから2人は、昔の話をつまみに時間を潰していった。

 

日も暮れて、闇が世界を支配しはじめた頃2人は別れた

 

 

「また明日。いい勝負にしようね」

 

「勝つのは私よ・・・負けないわ」

 

 

サラと分かれたススは、明日勝負することをクロに伝えた。

 

クロはススの事を心配したが一度いった事は、曲げないことを3年間の付き合いで知っているので、何も言わなかった。

 

ただ、「負けるな」と応援しただけだった。

 

 


 
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