「・・・つまり君達はこの世界とは別の世界から来たってこと?」
「まあ簡単に言ってしまえば・・・・。」
「そういうことになりますね。」
あのあと俺たちは、孫策さん達に俺たちがどこから来たのかというのを話した。
孫策さん達は、なにやら面白そうに聞いてたけど、
俺たちの言ったこと信じてるのか?
「う~ん、どう思う?祭、六花。」
「正直信じられぬ、というのが本音ですな。
ただ、本人らは嘘をついているようにはみえぬしのう・・・。」
「私も祭に同意ですわ。話は荒唐無稽なれど、本人達は嘘をついているようには、いえむしろ本当のことを言っているようですね・・。」
・・・やはりそう簡単に信じてもらえないか。
「ふ~ん・・・・、ねえ一刀。」
「なに?」
突然孫策さんが俺に話しかけてきた。
「貴方達の世界にしかないもの、その服以外にある?」
「突然だな・・・。まああるっていえばあるけど・・・。」
「そっか!じゃあ六花!」
突然孫策さんは、程普さんを呼ぶ。
「はい、策様。」
「ちょっと冥琳呼んできてくれる?」
「冥琳を?なぜです?」
「だって冥琳いろいろとくわしいじゃない?
それに尋問には同席するって言ってたし。」
「・・・なるほど、承知しました。すぐ呼んできます。」
そう言って程普さんは部屋から出て行った。
冥琳・・・確か周瑜公謹の真名だったな・・・。
(ご主人様・・・。)
(ああ愛紗、この世界にも周瑜はいるらしい。)
俺は愛紗とそう話した。
愛紗の世界の周瑜は先代の呉王孫策の悲願を果たすため、
穏健派の蓮華と対立、ついには謀反を起こして俺たちに戦いを挑み、
敗北、その後自害して果てた・・・。
それは孫策を愛していたがゆえの狂気か、今となっては知る由も無い。
こちらの周瑜も愛紗の世界と同じとは限らないが、
それでも用心はするべきだろう。
しばらくたった後、程普さんが、黒い長髪の女性をつれて戻ってきた。
周瑜公謹、か・・・。直接あうことはなかったが、遠目でよくみかけることが
あったので外見は覚えている。
「雪蓮・・・、いきなりどうしたと・・・ほう、どうやら二人とも起きたみたいだな」
周瑜は孫策さんに話しかけながらこちらをじっと見据えてくる
「それで一刀、関平、貴方達の世界にしかないもの、
はやくみせてよ♪あ、ちなみに信用できなかったら妖ということで斬首だから♪」
おいおい斬首ってわらいながらいうなよ!されるがわからしたら
たまったもんじゃないぞ!
(おい、愛紗、愛紗はなにか持ってるか?
俺は携帯と学生証持ってるけど。)
(私は学生証とMDプレイヤーがあります。)
と、俺と愛紗はひそひそと話した。
なにしろ俺たちの首がかかってるんだ、必死にもなるさ。
「まずはこれをみてくれ。」
と俺は携帯を突き出した。
「なにこの変な箱?」
「これは携帯電話というもので、
遠くのひとと話すことのできる機械です。」
と、俺は説明する。
「遠くの人間と話ができる?」
「はい、この機械と同じ機械を持っている人間とならば、
どんなに遠くにいても、話ができます。 」
「うん、やってやって♪」
なんか孫策さんたのしそうだな・・・。こちとら命かかってるのに・・・。
「そうしたいところなのですが、あいにくこの機械はもう一つこれと同じ機械が無いと使えません。それにここには電波が無いですし・・・」
「電波?」
「簡単に言ってしまえば空間を移動する目に見えない波のようなものです」
周瑜の質問に愛紗が答えた。
「まあそういうわけで、遠くの人と話をするのは無理ですね」
「なによ~、それじゃ全然だめじゃない。」
孫策さんが頬を膨らませる。
「しかしご安心を、まだ写真機能がありますので。」
「その、しゃしんとは、なんじゃ?」
黄蓋さんが尋ねてくる。
「写真とは、人や物を写したものです。」
今度は愛紗が説明する。
「とりあえずこれをご覧ください。」
俺は4人の前に学生証を出す。
「うわー、この絵一刀そっくり。」
「絵ではなくこれが写真です。」
俺は説明を続ける。
「絵とは違うんですの。」
「絵とは違ってそのまま人や物を写すんですよ。
これでもできるのでやってみますか?」
「おもしろそー♪やってやって♪」
と、孫策さんが乗ってきた。
「おまちくだされ策殿!まずは私がやりまする。」
「え~なんでよ~、ぶーぶー。」
黄蓋さんに止められて孫策さん不満そうにしている。
「あたりまえでしょう雪蓮、
あなたの身に万が一のことがあったらどうするの?」
「そうゆうことじゃ策殿、さあ北郷とやら、このわしをすきにするがいい、
ただし、もしわしの身になにかあったら、その命、無いと思え。」
写真撮るぐらいで大げさだなー、とおもいながら俺は黄蓋さんの写真を撮った。
~~♪♪
「「「「!!!」」」」
な、何?
「何じゃ、今の音は。」
「聞いた事の無いおとですね・・・。」
「変な音~。」
「驚いたな、これは楽器の一種か?」
と黄蓋さん、程普さん、孫策さん、周瑜がいった。
「楽器みたいなこともできますけど・・・
とりあえず今はこれをみてください。」
そう言って俺は携帯の画面を4人に見せた。
「うわ~すごい、祭がいる!」
「おお~わしはこんな顔をしているのか~。」
「絵にしては似すぎていますねー。」
「驚いたな、これは妖の術?」
4人とも驚いているみたいだ。
「妖の術ではなく科学というものです。」
愛紗がそう説明する。
「かがく?妖の術とは違うのか?」
「いえ、科学というのは・・・・。」
そして俺たちは、孫策さん達に科学について説明し始めた。
「ふむ、聞けば聞くほど信じられない話ばかりだな・・・・。」
俺と愛紗の話が終わった時の周瑜は、そうつぶやいた。
ま、そりゃしんじられないわな。
だが俺達は嘘は言ってないし、向こうの世界から来たという証拠も見せた。
後は孫策さんたちがどうするか・・・だ。
「彼らの言う事、どう思います?冥琳。」
と程普さんが周瑜に尋ねた。
「ふむ、そうですね・・・。」
と、周瑜はこちらに視線を向けてくる。
まるでこちらを品定めしているかのようである。
俺達がその視線を見返していると、周瑜は急に表情をやわらげ、
「この者たちは嘘をついているようには見えません。
この者たちが見せた物もそうですが、なによりこの者たちの目には
我々に害をなそうという意思は感じられませんから・・・。」
「ふむ、それでは冥琳よ・・。」
「はい彼らのことは、充分に信用できると思われます。」
と周瑜は言った。
やれやれどうにか信用してくれたようだな・・・。
しかし、周瑜って思ってたよりいい人っぽいな・・・。
こんな人が謀反を起こすなんて、一体蓮華との間に何があったんだか・・・。
「と、いうことですけど・・・雪蓮、雪蓮!」
「ん?なに~?」
周瑜に肩を揺すられた孫策さんは、耳からイヤホンをはずした。
どうやら愛紗が見せたMDプレイヤーが気に入って、
俺達が話しをしている間、MDを聞いていたようだ。
「まったく、いくら珍しいからって周り見えなくなるまで熱中しないで
もらいたいわね。」
「ごめんごめん、はい、ありがと関平。」
「いえ、楽しんでいただけたのなら幸いです。」
呆れ口調の周瑜の言葉にあやまりながら、愛紗にMDプレイヤーを返す孫策さん。
ちなみに愛紗は浜崎あゆみやEVERY LITTLE THINGといった
女性歌手の曲が好きらしい。
「それで、結局どうなったの?」
孫策さんは周瑜に尋ねた。どうやら、MDを聞いてて聞こえなかったみたいだ。
「ああ、彼らが異世界から来たかどうかは別として、
少なくとも、我らに害をなすものではなさそうだ。」
「ふ~ん、そっか・・・ねえ、一刀、関平。」
「はい。」
「なんでしょう。」
「あなたたち、これから行くところある?」
と、孫策さんは尋ねた。
「ないですね。」
「正直、来たばかりですので・・・。」
と、俺と愛紗は答えた。
「ふ~ん・・・じゃあさ、あなた達、ここに住まない?」
「えっ?」
「よろしいのですか?」
「うん、実はねあなた達を拾ったのには、もうひとつわけがあるの。」
「もうひとつのわけ?」
「昨日視察にいった町でね、乱世を鎮める天の御使いとその従者が
流星とともに舞い降りる、て予言があったのよ。
で、今までの話から総合して・・・。」
「俺達が天の御使いだ、と・・・。」
俺は答えた。
やれやれまた天の御使い、か・・・。しかも今度は愛紗をつれてかよ・・・。
まったく何をさせたいんだか・・・。
「そ、あなた達の持っている知識を私達に貸してほしいのよ。」
「なるほど、ね・・・。」
確かに俺と愛紗の持っている知識は、この時代ではかなり進んだものだ。
うまくつかえば国をさらに発展させることもできるだろう。
実際愛紗達の世界でも、この知識を応用して、
国の発展に役立てた。
もっともこちらでもうまくいくかどうかはわからないが。
そんなことを俺が考えていると、孫策さんが、いきなり爆弾発言をしてきた。
「あとね、我が孫呉に天の御使いの血を入れたいのよ、
だから一刀、ここにいる女の子達を孕ませちゃってね♪」
・・・・は?
「あ、あの「何ですってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」・・・・。」
いきなりの事に驚いた俺が孫策さんに尋ねようとした時、
愛紗が絶叫した。
「は、孕ませろとはどうゆうことですか!!!
それはつまり、ご主人様に種馬になれということですか!!
そ、それだけは許しません!!この私が断固阻止いたします!!!」
「あら、なに関平、やきもち?」
「でしょうなあ、この二人は恋人同士みたいですからなあ。」
「あらそうなの~、残念♪」
愛紗が絶叫を上げながら暴れるのを尻目に、孫策さんと黄蓋さんは
なにやらひそひそ話をしている。
「関平、ちょっと落ち着けって!」
「なんですかご主人様!!まさか本当に種馬になる気なのですか!!
ま、まさか私に飽きてしまわれたのですか?」
「あ~も~、ちょっと落ち着けって。」
そういうと俺は愛紗の耳に口をよせてひそひそ話し始めた。
(よく考えろ、愛紗。今の俺達にはいく当てがない。
ここにおいてもらわなきゃ、俺達は野垂れ死にだぜ。)
(し、しかし・・・。)
(種馬の件は、俺が孫策さんに話して何とかしてもらう。
とにかく落ち着けよ。)
(・・・わかりました、ご主人様を信じましょう。)
と、愛紗は落ち着いてくれた。
俺は孫策さんの方をみていった。
「わかりました孫策さん、ここでご厄介にさせていただきます。
ただ、種馬の件は、ちょっと勘弁してもらいたいのですが・・。」
「ん?ああ別にいいわよ。一刀には彼女がいるんだし。
でも、もし関平にあきちゃったら、
うちの女の子襲っちゃってもかまわないから♪」
ってなに爆弾発言しちゃってるんですかあなたは!
ああ、うしろで愛紗が殺気をはなってるよ~。
「じゃあ一刀と関平が孫呉の一員になったんだから、
あなた達に私達の真名を預けるわ。」
「真名を?いいんですか?」
「いいのいいの、あなた達はもう私達の仲間なんだし、
信頼の証ってところね。」
孫策さんは朗らかな笑みを浮かべながらそう言った。
「じゃあ私の真名は雪蓮、これからよろしくね、一刀、関平。」
「雪蓮が名乗ったのなら・・、私は周瑜、字は公謹、真名は冥琳と言う。」
「わしは黄蓋、字は公覆、真名は祭という。よろしくたのむぞおぬしら。」
「私は程普、字を徳謀、真名は六花といいます、
これからよろしくおねがいしますね。」
こうして、俺達の孫呉での外史は始まった。
「どうやら新たな外史が始まったようだな、管輅」
「うむ、どうやら孫呉に居付くつもりらしいですのう」
「孫呉か・・・・。正史どおりにいけば死するは二人・・・・。
はたしてあやつらはどう運命を動かすのか・・・」
「それは彼らしだいでしょうな。まあ前の外史みたいな邪魔者が入らねばよいのですが・・・」
「それは心配ない。あやつが外史を破壊しようとする者達から力をことごとく奪ったからな。今の奴等はただの有限の寿命をもった存在に過ぎん。もうこれ以上手出しは出来んよ」
「しかし、なぜあなたは彼らをこの外史に導いたのですかな?たんなる気まぐれとも思えぬのですが・・・」
「見たくなったのよ。己が手で新たな外史を切り開いたものたちの物語をもう一度。
それに、あやつらは外史の運命を変える存在。
変えられし外史の行く先、見てみたいと思ったのよ」
「なるほど・・・。よう分かりましたわ。ではわしはこれで失礼させてもらいますぞ。
なんでも南華老仙の奴があの外史に落し物をしたらしくてのう・・・」
「落し物か・・・・。それも歴史を動かす引き金になるのだが・・・。
まあよい、ではまた会おうぞ。管輅よ」
「では失礼させていただきますぞ。外史の監視者が一人、女媧殿」
「北郷一刀、関羽雲長・・・・見せてもらおうか・・・お前たちの紡ぐ新たな外史を・・・・
お前たちが定められた歴史を変えられるかを・・・」
あとがき
アップしました、第四話!
今回は一刀と愛紗が孫呉の一員になる話です。
さて、これからどうなっていくのか・・・。
次回をお楽しみに。
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それでは四章投稿です。
こちらはarcadiaのより少々変更をされているところがあります。
一刀の新たな修羅場・・・もとい外史はここから始まる!