No.920530

英雄伝説~光と闇の軌跡~エレボニアカオスルート

soranoさん

第60話

2017-08-30 22:11:52 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:4328   閲覧ユーザー数:3725

~パンダグリュエル・パーティーホール~

 

「はわわわわわわわわわっ!?」

「え、えっと……凄い恰好だね………」

「うわぁ……あのカーリアンさんとも並ぶ凄い大胆な衣装ですね……」

「そうね………まあ、外套を纏っている分カーリアンさんよりはマシな気はするけど……」

「カーリアンさんと比べても五十歩百歩だと思いますよ……」

ベルフェゴールが登場した際、肌をふんだんに見せ、下着としか思えないようなベルフェゴールの服装を見たトワは混乱し、ジョルジュは表情を引き攣らせ、苦笑しているアネラスの言葉にシェラザードは疲れた表情で同意し、シェラザードに続くようにツーヤは呆れた表情で呟き

「あ~!あの時の”チジョ”だ~!」

「ミ、ミリアムちゃん。その言い方は彼女に失礼ですよ?」

「あ、改めて見ると目のやり場に困る服装だな……」

「正直下着姿と言ってもおかしくないもんね……」

「ふふ、これ程の大人数の中でもあれ程の大胆な衣装で姿を現すとは、相当肝が座っている方ですわね。」

「そ、そんな事を気にしている場合じゃないでしょう!?大体貴女も女性なんだから、ちゃんとした服を来てから現れなさいよ!」

ベルフェゴールを指さして声を上げたミリアムにクレア大尉は冷や汗をかいて注意し、疲れた表情で呟いたマキアスの言葉にエリオットは困った表情で答え、からかいの表情で呟いたシャロンに疲れた表情で指摘したアリサはジト目でベルフェゴールを睨んで指摘した。

 

「うふふ、私は”睡魔族”だからこの服装が当たり前なのよ♪」

「意味不明だし。」

「同じくわたしも理解できません。」

「”睡魔族”………?もしかして”闇夜の眷属”の種族の一つなのだろうか?」

ベルフェゴールの答えを聞いたフィーとアルティナがジト目で指摘している中ガイウスは不思議そうな表情で首を傾げて推測を口にし

「ええ。―――それじゃあ、改めて自己紹介ね♪私の名前はベルフェゴール。睡魔族の女王種―――――――”リリエール”にして”七大罪”の”怠惰”を司る”魔神”で、ご主人様―――リィン・シュバルツァーの婚約者で妻の序列は4位よ。よろしくね、ご主人様の新しい婚約者さんにエレボニアの皆さん♪」

「えっと……その……初めまして。政略結婚という形でリィンさんの妻の一人として嫁ぐ事になったアルフィン・ライゼ・アルノールと申します。以後お見知りおきお願いします。」

ベルフェゴールはアルフィン皇女達を見回してウインクをし、アルフィン皇女は戸惑いながらも自己紹介をして会釈をした。

「”七大罪”ですって!?」

「な、”七大罪”の”怠惰”を司る悪魔―――い、いえ”魔王”の一柱………!」

「セリーヌとエマは彼女の事を知っているのか?」

「”魔王”って言っていたけど、あの痴女ってそんなにヤバイ存在なのかしら?」

「お前も本人を目の前で、そんな事を言うなよな……」

一方ベルフェゴールの正体を知ったセリーヌは血相を変え、エマは表情を青褪めさせてそれぞれ声を上げ、二人の様子が気になったラウラは興味ありげな様子で二人に訊ね、呆れた表情をしたサラの二人への問いかけを聞いたトヴァルは疲れた表情で指摘した。

 

「……”七大罪”はその名の通り、遥か昔に”人”を罪に導く可能性があると神から見做されてきた欲望や感情のことを指す”大罪”の事で、そしてそんな欲望や感情が具現化し、”人”を堕落させる為に”人”の世界に降臨したと言われている存在が古の魔王――――”七大罪の魔王”達よ。」

「ちなみに”七大罪”を示す”大罪”とは”傲慢”、”憤怒”、”嫉妬”、”強欲”、”暴食”、”色欲”、そして”怠惰”で、彼女―――ベルフェゴールさんは”怠惰”の欲望や感情が具現化した”魔王”という事になります。」

「それに”七大罪”の魔王達は他の伝承等で出てくる”魔王”達と比べると”格”が圧倒的に上のはずよ。何せ、”大罪”が具現化した存在と伝えられているのだからね。」

「ええっ!?ま、”魔王”!?」

「加えて”魔王”という凄まじい存在の中でも”格”が圧倒的に上なのだから、恐らく彼女―――ベルフェゴール殿も”人の身では決して届かない存在”なのだろうな。」

「そ、そんなとんでもない存在を婚約者にしている上”ご主人様”って呼ばれているリィン君って一体………」

「ハ、ハハ………」

セリーヌとエマの説明を聞いたエリオットは驚き、アルゼイド子爵は重々しい様子を纏って呟き、信じられない表情をしているトワに視線を向けられたリィンは乾いた声で苦笑していた。

「”七大罪”……もしかして君はウィル君に力を貸しているアスモデウスさんの関係者なのかい?確か彼女も”七大罪”の”魔神”だったはずだが……」

「ああ、”色欲”?うふふ、別に私達”七大罪”は”関係者”って言うほどお互いの仲が良い訳じゃないけど、”色欲”とは割と話が合うから、”知り合い”って所かしら?」

「アスモデウス……”七大罪”の”色欲”を司るソロモン72柱の一柱ね。」

「し、しかもオリヴァルト殿下の話によると”匠王”に力を貸していると言う事は魔王アスモデウスも彼女―――ベルフェゴールさんのように”人”に力を貸しているのでしょうね……」

ベルフェゴールが”七大罪”の一柱を司る魔神である事を知り、ある人物を思い出したオリヴァルト皇子の質問に対してベルフェゴールは口元に笑みを浮かべて答え。セリーヌは目を細め、エマは不安そうな表情で呟いた。

 

「そ、それよりも……ベルフェゴール殿は”睡魔族”だから、そのような大胆な衣装が”当たり前”と仰っていたがそれはどういう意味なのだろうか?」

「言葉通りの意味よ?私を含めた”睡魔族”は男を誘惑する為に、常に睡魔族自慢のこの綺麗な肌やスタイル抜群の身体を晒す必要があるから、この服装が当たり前なのよ♪」

困った表情をしたラウラの問いかけに対してベルフェゴールはからかいの表情で答え、ベルフェゴールの答えを聞いたその場にいる多くの者達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせ

「は、はわわわわわわわっ!?お、”男を誘惑する為”って……!」

「ま、ままままま、まさか……!?」

「えっと………多分”そういう事”だろうね……」

「フン、”色欲”の”大罪”を司っていない事が不思議なくらいだな。」

「というか貴方は彼女の婚約者なのに、婚約者があんな下着同然の姿でいる事に何とも思わないの!?」

トワとマキアスは顔を真っ赤にして混乱し、ジョルジュは困った表情で呟き、ユーシスは呆れた表情で呟き、アリサはジト目でリィンを睨んで指摘した。

「いや、俺だって正直服を来てほしいけど、肝心な時には心強い味方になってくれる上そもそも睡魔族の恰好はみんなベルフェゴールと同じようなものだし、それに”男を誘惑する為”って言っているけど、ベルフェゴールはああ見えて俺と”契約”してからはそんな事は一度もした事がないから、俺もある程度は妥協しているんだ……」

「ア、アハハ……わたくし達もベルフェゴールさんの格好については慣れてしまいましたから、わたくし達自身は気にしなくなったこともありますし……」

「そうね……メンフィルの帝都―――ミルスにいる睡魔族の方達もベルフェゴール様のような恰好の人達ばかりだったものね……」

アリサの指摘に対してリィンは疲れた表情で答え、苦笑しているセレーネの言葉に頷いたエリゼは疲れた表情で溜息を吐き、リィン達の答えを聞いたその場にいる多くの者達は冷や汗をかいた。

「そ、その………ベルフェゴールさん達の仰っている事は本当なのでしょうか?」

「ええ………睡魔族や睡魔族の血を濃く受け継いでいる方々は大体ベルフェゴールさんのように大胆な衣装を身に纏っているんです……」

「……現に睡魔族のハーフである”戦妃”もベルフェゴールよりも更に過激な格好をしているしな。」

戸惑いの表情をしているアルフィン皇女の質問にプリネは疲れた表情で答え、レーヴェはプリネに続くように呆れた表情で答え、二人の答えを聞いたその場にいる多くの者達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

 

「せ、”戦妃”って確か……」

「―――”戦妃”カーリアン。”英雄王”の側室の一人にして”赤い星座”の団長―――”闘神”バルデル・オルランドを討ち取ったメンフィルの武将である事をから実力は”空の覇者”と拮抗していると言われている。」

「それに”戦妃”カーリアン様はリウイ前皇帝陛下の側室の一人であり、現メンフィル皇帝の正妃であるカミーリ皇妃殿下の母君でもあるはずですが………」

我に返ったエリオットは目を丸くし、フィーは静かな表情で呟き、クレア大尉は困った表情で答え

「うふふ、先に言っておくけどカミーリお姉様は幾ら睡魔族の血を引いているからと言って、カーリアンお姉さんやベルフェゴールお姉さんみたいな恰好はしていなく、皇妃として相応しい恰好をしているわよ?」

「というかカミーリ姉上は一国の皇帝の正妃なのですから、幾ら睡魔族の血を引いているとはいえ、公式の場どころか普段からカーリアン殿のような過激な恰好をしたら、さすがにシルヴァン兄上もそうですが我々も全力でお諫めしますよ……」

「カミーリ様は母君であるカーリアン様と似た性格でありながら多少は真面目である事も幸いしていたのか、幼少の頃から御自分がメンフィル皇家の一員である事を自覚し、ちゃんと服やドレスを身に纏っていたと伺っております。」

質問をされる前にレンが先に答え、疲れた表情で呟いたサフィナと苦笑しながら答えたセシリアの答えを聞いたその場にいる多くの者達は冷や汗をかいて再び表情を引き攣らせた。

「ねーねー、睡魔族は男を誘惑する為にそんなチジョみたいな恰好するのが当たり前って言っているけど、何の為に男を誘惑するの~?」

「ミ、ミリアムちゃん!その質問は彼女に失礼―――いえ、ミリアムちゃんがそれを知るのはまだ早すぎます!」

ミリアムのベルフェゴールへの質問を聞き、どんな答えが返ってくるかある程度察していたクレア大尉は慌てた様子でミリアムを制止してベルフェゴールに答えさせないようにしたが

「うふふ、そんなの勿論男達が私達”睡魔族”と性行為(セックス)をする気持ちを高ぶらせる為に決まっているじゃない♪」

時既に遅くベルフェゴールはからかいの表情でとんでもない答えを口にした。

 

「ブッ!?ベルフェゴール!何でそんな事まで教えたんだ!?」

「あら、睡魔族と性行為(セックス)は絶対に切れない関係なんだから、教えて当たり前じゃない♪」

「だからと言って、もう少しオブラートに包む言い方をすべきだと思うのですが。」

「皆さん、予想通りの反応ですものね……」

ベルフェゴールの答えを聞いた瞬間リィンは噴きだした後慌てた様子でベルフェゴールに訊ね、訊ねられたベルフェゴールはからかいの表情で答え、エリゼはジト目で指摘し、セレーネはそれぞれ混乱していたり、表情を引き攣らせたりしている様子のアリサ達を気にしながら苦笑していた。

「はわわわわわわわわっ!?や、やっぱり”そういう事”だったの~!?」

「な、なななななななななななっ!?というか”睡魔族”って、何でそんなうらやまけしから―――じゃなくて破廉恥過ぎる事をするんだ!?」

トワ同様顔を真っ赤にして混乱しているマキアスは疲れた表情で自身の疑問を口にし

「うふふ、貴方達人間は生きて行く為に食事をするでしょう?私達”睡魔族”にとっての食事は性行為(セックス)なのよ♪」

「睡魔族の食事が男性と関係を持つ事って………」

「彼女の言っている事は一体どういう事なのだろうか?」

マキアスの疑問に対するベルフェゴールの答えを聞いたジョルジュは表情を引き攣らせ、ガイウスは困った表情でプリネ達に視線を向けて訊ねた。

「その……私達”人”は”食事”をして、生きて行く為に必要なエネルギーを取る事は知っていますよね?”睡魔族”の場合、そのエネルギーの取り方が”性魔術”――――つまり”性行為”による男性からの精気―――生命エネルギーの吸収が一般的なんです………」

「とは言っても睡魔族も”人”と同じように食べ物を食する事でエネルギーを取る事はできますから、少なくてもメンフィル帝国の睡魔族全てがプリネ皇女殿下が仰ったようなエネルギーの取り方をしている訳ではありませんよ?」

「なるほどね………要するに”睡魔族”は”サキュバス”の類なのね。アンタのその格好と言い、言動といい、ある意味納得したわ……」

疲れた表情で答えたプリネと苦笑しながら答えたセシリアの答えを聞いてある事に気づいたセリーヌは呆れた表情でベルフェゴールを見つめた。

 

「サ、”サキュバス”……?何なのそれ……?」

「”サキュバス”とは悪魔の種族の一つで、男性に淫らな夢をみせ、その……夢をみせた男性と”関係”を持って、男性の精気を吸い取る”夢魔”なんです。伝承や文献等ではサキュバスの本来の正体は醜悪な容姿の女性怪物で、サキュバスと出会った男性たちがサキュバスを魅力的に感じる理由はサキュバスが”サキュバスに狙われた男性が理想とする女性の姿を模して夢の中に現れる”からだと言われているのですが……」

「フン、という事はその姿は仮初の姿の可能性があるという訳か。」

セリーヌの答えを聞いた新たな疑問が出て来たアリサの疑問にエマは困った表情でベルフェゴールを気にしながら答え、ユーシスは鼻を鳴らして呆れた表情でベルフェゴールを見つめ

「”夢魔”って、”影の国”でも出てきましたよね?」

「ええ………確か大佐やレン達の”封印石”があった”星層”だったわ……」

「フッ、改めて”影の国”に”彼”が選ばれた事を”幸運”と思う時が来るとはね。もし、”影の国”にプリネ姫達の誰かが選ばれたら私を含めた男性にとっては、中々倒すのが厳しい悪魔が出て来たかもしれなかったね♪」

「……俺達をお前と一緒にするな、放蕩皇子。」

「まあ、少なくてもオリビエだったら、敵が人型で、美女の姿をしていたら戦闘中でもその敵を口説きそうだね。」

(た、確かにオリヴァルト皇子ならやりかねませんね……)

エマの答えを聞いたある事を思い出したアネラスは苦笑しながらシェラザードに確認し、アネラスの言葉にシェラザードは疲れた表情で答え、口元に笑みを浮かべた後酔いしれた様子で答えたオリヴァルト皇子にレーヴェは呆れた表情で指摘し、ジト目で呟いたエヴリーヌの言葉を聞いたツーヤは内心苦笑していた。

「うふふ、正確に言えば”サキュバス”も睡魔族の一種だから私は”サキュバス”じゃないけどね。ちなみの眼鏡の女の子の言っている事―――私達”睡魔族”の本来の正体がブスだなんて話はデタラメな話で”睡魔族”の成人は全員美女で、しかもスタイル抜群なのよ♪だから特に”娼館”とはとっても相性がいいのよ?」

「しょ、”娼館”って確か……」

「売春行為を行っている施設だな………何故そのような施設と睡魔族の相性がいいのだ?」

ベルフェゴールの話を聞いたマキアスが表情を引き攣らせている中ラウラは疲れた表情で答えてベルフェゴールに訊ねた。

「あら、わからないのかしら?さっきも言ったように成人した睡魔族はみんな美女でスタイル抜群で、しかも性行為(セックス)が食事の代わりなんだから当然性行為(セックス)の技術もとっても上手なのよ?で、大半の男の好みは私みたいなスタイル抜群の美女でしょう?そんな美女をお金を払えば抱ける上、しかもそう言った技術も得意なんだから、”娼館”を利用する男達や”娼館”を経営している側にとっては睡魔族が”娼婦”である事は色々と都合が良くて、睡魔族にとっては堂々と生気を吸収―――つまり”食事”ができる上お金まで貰えると睡魔族にとっては一石二鳥なんだから、お互いにとってウィンウィンの関係なのよ♪」

「確かに言われてみれば”娼館”と睡魔族はお互いにとっての利害が一致するから、相性はとてもいい事にはなるが……だからと言って、そんな事をよく躊躇いもなく次々と口にできるな……?」

「その………睡魔族にとっての性行為は”食事”ですから、そう言った方面に関する羞恥心等はほとんど持っていないと言われているんです。」

「というか睡魔族がそんな事を気にしていたら、自分にとっては死活問題になるからそんな事を気にする睡魔族なんかいないと思うよ。」

ベルフェゴールの答えを聞いたその場にいる多くの者達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中疲れた表情で溜息を吐いたトヴァルの疑問にプリネは困った表情で答え、プリネに続くようにエヴリーヌは静かな表情で答え

「ったく、要するに睡魔族っていう種族は男なら誰でも腰を振る尻軽女(ビッチ)って事じゃない。ハア……生徒達の情操教育に滅茶苦茶悪いから、必要な時以外は生徒達と接触しないで欲しいわ……」

「失敬ね~。私は睡魔族の中でも女王種―――つまり最上級の睡魔族である”リリエール”としてのプライドもあるのだから、下級の睡魔達みたいに男なら誰でも抱かせるって訳じゃないし、婚約もしたのだから、一生ご主人様にしか抱かせないつもりよ?」

「頼むから、そう言った事を口にしないでくれ……」

呆れた表情で溜息を吐いたサラの言葉に反論したベルフェゴールの言葉を聞いたリィンは疲れた表情で頭を抱えて指摘した。

 

「というか今までの話から推測すると、リィンとベルフェゴールも既に”そう言う関係”になっているんじゃないの~?」

「ちょっ、ミリアム!?」

「う”っ。」

「ミ、ミリアムちゃん!男女の関係は部外者である私達が聞いていい事ではありませんよ!?」

興味ありげな様子で疑問を口にしたミリアムの言葉を聞いたマキアスは慌て、リィンは唸り声を上げ、クレア大尉は慌てた様子でミリアムを諫めようとした。

「うふふ、勿論私とご主人様も貴女達の予想通りの関係―――いえ、ご主人様は私どころか新しくご主人様の婚約者になった貴女達の祖国のお姫様以外の婚約者達とも全員関係を持っているわよ♪」

「ベ、ベルフェゴールさん!?」

「何故そこで私達まで槍玉にあげるのですか………」

からかいの表情で答えたベルフェゴールの答えを聞いたセレーネは顔を真っ赤にして驚き、エリゼは疲れた表情で指摘し、その場にいる多くの者達は再び冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

「は、はわわわわわわわわっ!?お、皇女殿下以外の”婚約者達全員と関係を持っている”って……!」

「わ、わたくし以外の婚約者の方達全員という事はエリゼさん達もリィンさんと既に”そう言う関係”に……」

「はう……」

「ハア………」

「ハハハハハハハッ!薄々察してはいたがやっぱりエリゼちゃん達とも既に関係を持っていたんだな。いや~、”娼館”に誘っても必死に断っていた頃の初心の中の初心の男だったとは思えない程成長したね~。ま、よく考えてみたらお前は6人もの麗しの女性達とヤリまくったんだから、成長して当然だな♪」

「幾ら何でも最後のその言い方は下品ですよ、フォルデ先輩……」

「とんでもない女タラシにして、節操がない男だね。」

「同感です。今の話を聞いてわたしに不埒な事をする事を目的でマスターがわたしを引き取った可能性が非常に高くなりました。」

我に返ったトワは顔を真っ赤にして混乱し、アルフィン皇女は顔を赤らめて興味ありげな様子でエリゼとセレーネに視線を向け、視線を向けられたセレーネは顔を赤らめて恥ずかしそうな表情をし、エリゼは疲れた表情で溜息を吐き、腹を抱えて笑った後からかいの表情でリィンを見つめるフォルデにステラは呆れた表情で指摘し、フィーとアルティナはジト目でリィンを見つめ

「だから、そんな目的で君を引き取っていないって何度も言っているだろう!?とんでもない誤解だ!ううっ……こんなことになる事が目に見えていたから、契約している異種族達―――特にベルフェゴールを紹介する事は避けたかったのに………」

アルティナの推測に対して疲れた表情で反論したリィンは頭を抱え

「ハッハッハッ!まさか将来の私の義理の弟になるリィン君がそこまで経験豊富とは予想もできなかったよ♪」

「妹のアルフィン皇女殿下もリィン君に嫁ぐ事になっているのに、全く動じない所か、よく平気で笑っていられますよね、オリヴァルト皇子……」

「まあ、そこのスチャラカ皇子にとっては彼らをからかう絶好のネタになるのだから、あんな風にいられるのでしょうね……」

「うふふ、さすがの私も驚きましたわ♪お嬢様?経験豊富なリィン様でしたら、”そう言った事”とは無縁であったお嬢様を優しく導いてくださる事も可能でしょうから、政略結婚とは別の意味でもリィン様をお勧めしますわ♪夫婦が良好な関係になるには”そう言った事”も必須ですし♪」

「とんでもない理由でそんな提案をしないでよ、シャロン!余計なお世話よ!というかプリネ皇女殿下達は今の話を聞いて女性として、メンフィル帝国の皇族としてリィン達に注意する事とかないんですか!?」

声を上げて笑った後笑顔でリィンを見つめているオリヴァルト皇子の様子に苦笑しているアネラスの疑問にシェラザードは呆れた表情で答え、からかいの表情をしているシャロンに視線を向けられたアリサは驚いた後シャロンを睨み、そしてプリネ達に問いかけた。

 

 

 

予想通りベルフェゴールが現れた事によって、とんでもない混沌に陥ってしまいましたwwなお、この混沌は次回の話にも続きます(ぇ)


 
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