No.908481

【獣機特警K-9IIG】ゆがめられた自然(究明篇)【交流】

古淵工機さん

2017-06-03 10:37:41 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:329   閲覧ユーザー数:307

さて、すぐさま現場に向かったナディ、マイ、シンディ、ヴィオラの4名。

現場近くにはおびただしい量の血痕と食い散らかされた肉片が散乱している。

 

「これは…」

「ひでえ!誰が改造生物を持ち込んだんだ!?」

マイとシンディが騒ぎ立てる中、空中を飛び回っていたヴィオラが戻ってきた。

 

「大変よ大変!その改造生物がサイの群れに襲い掛かってる!!」

「なんだって!?」

 

見ると、今まさしくヒョウのような改造生物がサイの蒸れに対して攻撃を仕掛けようとしていたところだ。

しかもその改造生物の背中は大きく割れ、中からは牙のついた無数の触手が飛び出している。

それらが一頭一頭に噛みついては喰らいつくしていく。

「自然ゆがめる奴、許さん!ナディ、あいつ止めてくる!」

「あ、おいナディ!!」

ナディは車から飛び降り、改造生物の前に立ちはだかり、両手を横に広げて立ち止まる。

 

「やめろ!お前なぜ生まれたか知らない…でもお前見てるとなぜか悲しい!やめるんだ!」

相手も動物なので、行動で訴えればわかると思ったのだろう、ナディは必死に呼びかける。

しかし改造生物は触手のうちの1本から、黄色の液体をナディの足元に吐き掛けた!

 

「うああぁぁぁ…!」

「ナディさん!?」

「くそっ!強力な消化液だ!!このままじゃいくらナディでも危ない!!」

一方その頃…ラミナ警察署K-9ルーム。

「…また突然ここに現れてきて、今度は何の用だ?怪盗ノワール」

突如として目の前に出現した怪盗ノワールに、クオンは食って掛かる。

 

「用というのは他でもありません。自然保護区で改造生物が暴れているというニュースはお聞きになりましたかな?」

「改造生物?」

そのやり取りにイシスが入り込む。

「でも自然保護区って、改造生物の持ち込みは厳しく規制されているはずです!持ち込めるはずなんて…」

「いかにも。外から改造生物を持ち込めるはずはない…しかし『もし、保護区の中にいる動物を改造していたとしたら』…と考えたことはありませんか?」

「え!?」

K-9ルームの空気が一層張り詰める。

「そ、それってどういう――」

ミライがそう言いかけたその時、ノワールは手品である物を取り出してみせる。

 

「…現場に落ちていた注射針付きの弾丸です。中身はもう空になっていますが…弾丸の側面に気になる文字がありまして」

「『XR-101』…これは!?」

「知っているのかイシスさん!?」

「惑星間条約で禁止されている体内注射型の遺伝子改造物質です!これを生物体に投与すると…」

「そう…強力な殺傷力を持った生物兵器が出来上がる。そしてその出所も調べ上げてあります」

再び、自然保護区。

「…ん?」

ふと、シンディは自分の座っている座席に何かが置いてあることに気付く。

「あれ、そういやこんなところに荷物なんか置いてたっけ?」

シンディは荷物に添えられていた手紙を読んだ。

 

『改造生物への対処法をここに置いておきます。1発限りですので撃ち漏らさぬよう 怪盗ノワール』

 

「ノワールの奴…相変わらず気が利くじゃねえか!よし…」

じりじりとナディに詰め寄る改造生物の背中に照準を合わせるシンディ。

改造生物はサイを捕食しながらナディを追い詰めるので手一杯なのだろう、シンディに狙われていることにはまったく気づいていない。

 

「…当たれ!」

シンディは祈る気持ちで引き金を引いた!

弾丸はすさまじい速度で撃ち出され、やがて改造生物の背中に突き刺さった。

 

直後、改造生物はひときわ大きく吠えると、眠るようにして地面に伏した。

「ヤツの動き、とまった!?…シンディか!」

ナディが目をやると、そこには専用の短針銃を構えたシンディの姿が…。

「あ、当たった…」

 

銃弾を受けて気絶した改造生物の身体が徐々に変化していく。

触手は次々に溶け落ち、開いた背中は自然に閉じていって、傷口をふさぐようにもとの毛皮が生えそろう。

やがてそいつが目を開いた瞬間…それはもはや悪魔の姿ではなくなっていた。

「…『解毒剤』だったんだ。怪物をもとの姿に戻すための…」

「でも…ヒョウさんをあんな姿にするなんて、許せません!」

「それにしても、犯人はどこに行っちゃったんだろう?…イヤな予感がする…」

 

かくして自然保護区での事件は一応幕を閉じた。

しかしまだ犯人は捕らえられていない。果たして犯人の真の目的とは!?


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