No.902103

マイ「艦これ」「みほちん」第53話<パーティの光陰>

しろっこさん

艦娘と参謀たちを交えての交流会が始まる。
その雰囲気ではピンク作業服の司令も違和感がなかったのだが……

2017-04-21 12:20:00 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:310   閲覧ユーザー数:307

「わが国の勝利と鎮守府の発展を願って乾杯!」

 

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マイ「艦これ」「みほちん」

:53話<パーティの光陰>(改)

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 山陰でも夏の日は長い。日没時刻はとうに過ぎたが、まだ空は明るい。美保湾にも大山がシルエットを、はっきりと映し出していた。

 

 騒ぎのあった入渠施設から移動して、ここは鎮守府1階の隊員食堂。開け放した窓からは心地いい海風が吹き抜ける。気が付くと結局は立食パーティのような雰囲気になりつつあった。

 

 一応、軍隊なので派手な飾り付けまではしないはずが……それでも主体的に質素なデコレーションは貼り付けられていた。

 

 艦娘たちは少女だから、やっぱり好きなんだろうな、こういうの。ざっと見た感じ、哨戒や入渠以外のほとんどの艦娘が食堂に集まっているようだ。

 

 ここぞとばかりに窓の外のウッドデッキにも艦娘たちが鈴なりだ。さすがに今日は私は挨拶しなくても良さそうだ。やれやれホッとした。

 

 だいたいピンクの作業服では何を言われるかわからない。とはいえこのムードならピンクの格好でも違和感はなさそうだな。そういう意味ではラッキーだったかも知れない。

 

 しかし制服を脱いでラフな私服になった呉や神戸それに舞鶴の姿は実に興味深いものがある。

1)呉:人の良さそうなオッちゃん。

2)神戸:意外に爽やかな好青年だ。

3)舞鶴:ガリ勉? やっぱ気難しそう。

 

 この参謀たちの『変身』ぶりを見るだけでも価値がある。ついでに、あの青年将校も、この場に居たら面白かったのに。彼も大幅にイメチェンされるのだろうか?

 

「そろそろ時間ですので始めましょう」

 祥高さんは全体の前で言った。

 

「堅苦しいことは抜きですが、乾杯は行いましょう。司令、音頭を」

……ああ、やっぱり呼ばれるのか。

 

 チョッピリだけ心の中でうな垂れた私。大げさなことは言わないとしても原稿も準備もなにもない。しかし……これも指揮官の宿命だな。

 

 私は大淀さんからマイクを受け取ると小さな演台に立った。たくさんの視線が、いっせいに集まった。

「えっと……」

 

 うわ、演台から見ると圧倒されるな。この鎮守府にも、こんなたくさん艦娘が居たんだ。確か総数で70名、全員が来ているわけではないとしても狭い食堂やデッキに鈴なりだ。

 

 気のせいか、やはり「ピンク」とか「あれは武蔵とか戦艦クラスの服ね」という呟きが聞こえる。武蔵? ……雲の上の艦娘だな。

 

 軽く会釈をして私は直ぐに語る。

「えー、あくまでも視察任務の一環でありましたが各地からの鎮守府参謀の皆さんの希望もあって今宵は艦娘の皆さんとの交流の場を兼ねた食事会を行います」

 

 ちょっと早口で流した。意外にも「硬ぁーい」という声は、あの島風からも今回は出なかった。ピンク作業服の威力か?

 

「では皆さん、器をお取り下さい」

全員が一斉にガチャガチャと器を構える。

 

「わが国の勝利と鎮守府の発展を願って乾杯!」

『かんぱーい』

 

 その瞬間、私は食堂の後ろの方に、あの黒髪の艦娘を見つけた。えーっと、あれは、やっぱり見覚えが……

 ところが、その艦娘を気にしていたのは舞鶴も同様だったらしい。近くの艦娘たちの器を合わせながら見ていると舞鶴が、その艦娘に近づいて行くのが確認できた。

 

 でも、その艦娘は舞鶴が近づくと直ぐに察知して、そそくさと退出した。『しまった』という表情の舞鶴。

うーむ、気になるなあ……。

 

 あの艦娘は一体? そして舞鶴との関係は? 

 

「……待てよ、舞鶴?」

 私が居た所だよな。

 

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※これは「艦これ」の二次創作です。

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サイトも遅々と整備中~(^_^;)

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PS:「みほちん」とは「美保鎮守府」の略称です。


 
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