No.890555

調と切歌の百合(シンフォギア)

戦姫絶唱シンフォギアシリーズより、調と切歌の百合(えろ)です。

2017-01-26 22:04:34 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2334   閲覧ユーザー数:2332

「これでよし、と……」

 部屋の片付けが落ち着いた頃合いで、月読調は近くにあったソファーに腰を掛けた。

「広いけどものが少ないから、掃除しやすかったな」

 誰かに聞かせるわけではないそのつぶやきは、自分自身への労いのつもり。

 その日、調は暁切歌とともに、学園の先輩であり所属する組織「S.O.N.G」の仲間、雪音クリスの部屋の掃除をしていた。

 二人は夏休みの間、仕事と遊びに時間を費やした結果、宿題に手を付けていなかったという学生としての失態を犯した。

 一生懸命頑張ったがどうしても間に合わず、結局最後の最後でクリスの絵を借りることになった。

 その代償として、この日はクリスの部屋の大掃除をすることになった。

「それにしても切ちゃん、大丈夫かなぁ……」

 台所や広間、玄関などの比較的広めの所を調が担当し、それ以外は切歌という振り分けで作業した。

 作業して間もない頃はドタバタした音が聞こえていたが、気付くと今はすごく静かだということに、調はなんとなくだが不安を感じていた。

「……まだ残っていたら、手伝わないとね」

 そう思い、ゆっくり腰を上げた。

「調―!」

 そんなときだった。切歌の大きな声が聞こえたのは。

「!?切ちゃん!どうしたの!?」

 何かあったのか?切羽詰ったような感じではないが、普段より明らかにテンションが高い。

「調―!早く、早く来てデース!」

「え!?」

 どうしたの?という不安を抱き、声がした方へ急いで向かった。

 そこはクリスの寝室だった。

「切ちゃん、どうしたの!?」

 部屋に入ってすぐのところ、ベッドの近くに切歌はいた。

 調は少し安堵したが、すぐに新たな疑問が生まれた。

 なんだか様子がおかしい。どうしたのかと不安を抱いた。

「!調、ちょっと見てほしいデス!」

「どうしたの?」

 調が来たことにすぐ気付いた切歌は、大きな声で調を招いた。

 その声はすごく興奮しているような、と調は感じた。

「実は、クリス先輩の部屋から、面白いモノを見つけたデース!」

「面白いもの?」

 切歌のいう面白いものとは?不思議に思ったが、切歌が興奮気味に薦めるので、調も少しずつ興味が湧いてきた。

「これらデース!」

「え!?なっ!?」

 切歌が見せてきたものは、十冊以上もある本。一冊ずつはすく、大きさもバラツキがある。だが問題はそこではなかった。

「お、これ

え、えぇ!?」

「すごくないデスか?女の人と女の人が仲良しデース!」

 そう、それらの本の表紙は、可愛い女の子同士が仲良くいている絵が描かれていた。中には少し近いのでは?くらいのもあるが、一部は明らかに規制を設けるべきものもある。

「き、切ちゃん!?これ、どういうものか、分かってるの!?」

「?調なんか怖いデス。女の子同士が仲良くなる本じゃないんデスか」

 間違ってはいない。確かに女の子同士が仲良くしている本だ。問題なのは、方向性だ。

「とりあえず見てみるデース!」

「えぇ!?」

 無邪気にそういった切歌に、調は驚愕を隠せなかった。

(切ちゃん、もしかして……)

 調は考えた。自分たちは元々実験体として扱われてきた。まともな教育など受けられる環境ではなかった。それでも、ある程度の知識は入ってくる。現に、調はそれらの本に描かれているであろう内容が何なのか、想像がついている。

 だが、切歌は違う。何も知らないのだ。

「切ちゃん待って!」

 止めなければ、と調は思った。確かにいずれ知るべき事かもしれない。だが、それがこんな本、しかも自分たちの先輩が隠し持っているもので知るなんていけないと思った。

 ここはなんとしてでも止めて、後でマリアへ相談しよう。そう考えた。

「なぜデスか?」

 だが、今目の前の興味に釘付けの切歌にとって、調の切なる制止は意味を成さなかった。

「えっと、こういうのは、その、マリアにも、相談して」

 上手く言えない自分が恥ずかしくて情けないと思いながらも、さりとて直接的にいうわけにもいかない。

「これを見れば、マリアとも、もっともっと仲良しになれるデスか!?」

 調の想いに反し、無情にも切歌は更に目を輝かせた。

「え、えー。きりちゃぁん……」

 調はもう泣きそうだった。なんでこうなってしまったのか。

 そもそも何故クリスはこんな本を大量に持っているのか。趣味か!?

「調は、ワタシと仲良くなりたくないのデスか?」

 そうこうしているうちに、切歌の顔がみるみる悲しいものに変わっていった。

「えっと、違うよ。そうじゃないよ」

 違う。そんなことない。切歌を悲しませたいわけじゃない。

 調はなるべく優しい口調で言う。

 切歌がみんなを大切にしていることは分かっている。だからこそ、この本で影響されてほしくない。

「だったら一緒に見てほしいデス!そして、もっともっと調と仲良くなるデース!」

「!?」

 強い眼差しで言われた調は、その瞬間強い鼓動を感じた。

 可愛くて、大切で、大好きな存在。その切歌が、もっと自分と仲良くなりたいと望んでいる。

 調は嬉しさのあまり顔に熱が生じるのを感じた。

「……分かった。いいよ、切ちゃん」

「ほんとデスか!?ありがとデース!」

 そして、許してしまった。本当はいけないことだと思う。だが、今の切歌の笑顔に逆らえなかった。

 こうして二人は薄い本を開き始めた。

「すごいデス。こんなにも身体をくっつけるんデスね」

「う、うん、そうだね」

 最初に開いたのは、比較的表現がソフトなものだった。

 仲のいい女の子たちが、ちょっと強めのスキンシップを取っているくらいで、直接的な描写は無かった。

「ふー。見終わったデース!」

「う、うん」

 元気な切歌に対し、調は恥ずかしさを隠すので精一杯だった。

 こういうものが存在することは知っていたが、まさかこんな形でそれに触れるとは思っていなくて、あまりのことに思考が処理しきれていない。

「じゃあ次いくデース」

「う、うん」

 こうして切歌は次々と薄い本を手に取っていく。

「ふー、たくさん読んだデス!薄いので進みが早いデース」

「……」

 恥ずかしくて、調は何をどう言えばいいか分からなくなってきた。

「ほとんどが二人でちゅーしてますね。仲良い女の子はちゅーするものなんデスか?」

「え!?いや、そういうわけじゃ……」

「でも嬉しそうデしたよ?」

 それはそういう風に描いてるの!と言うべきだが、今の調には言えなかった。

 恥ずかしさに加え、調自身よく分からない感情により、言葉を出せないでいた。

「今度はこれを見るデース!」

「きききき切ちゃん!?」

 次に切歌が手に取った本を見て調は混乱を隠せなかった。

 表紙の絵でもう際どいうえに、表紙の端にさりげなく指定マークがある。

 つまり、完全なるアウト作品。

 クリスがなぜ持っているのとかそんなのはもうどうでもいい。これ以上は!と思うのに、調は動く事ができなかった。

 そして切歌は何の疑問も持たずに、その本を開いた。

「……」

「……」

「……調、これ、気になるデス」

「き、気になる!?」

「どうして二人は裸なんデスか?」

「え、ええええええと、なんというか、えっとね」

「どう見ても体操とかじゃないデス。なんかよく分からないデース」

「そ、そうだね……」

 そこに描かれていたものは、調が想像していたよりずっと激しいものだった。

(うう、大人って、こんなふうにするんだ……)

 大人がそういうことをする、というのは知っていたが、実際どんなものなのかは知らなかった。だから、今目の前にある描写は、調が想像していたよりも遥かに熱く、激しく、厭らしさに満ちていた。

「……」

 先程まで何かしらの感想を言っていたはずの切歌は、今は黙りながら見ている。その状況が調の羞恥をさらに高めてしまう。

「……調」

 見終わったのを機に、切歌が口を開いた。

「えっとデスね、この本に描かれてたことをすれば、……もっと調と、仲良くなれるデスか?」

 少し顔を赤らめ、戸惑いながら切歌は言う。

 ……その時調は、自分の中で何か音がしたような感じがした。

「え?し、調?」

 調は切歌の両肩にそっと触れ、自分の顔を切歌の顔へと近づける。そして、

「ん、っん」

「んんっ!」

 調は切歌の唇を奪った。

 切歌の唇は小さく、柔らかく、少し湿っていた。

「し、調?」

「うん。私も、もっと切ちゃんと、仲良くなりたい。だから、いい、よね?」

 突然のことで、切歌は頭の処理が追いつかなかった。だから、

「はい、デス」

 何も考えず、ただ思いつく簡単な返事をした。

「んっ」

「ん。きり、ちゃ、っん」

 返事を聞くなり、調は再度切歌の唇を奪った。

 初めてでどうすればいいのか分からないが、触れる度に切歌の顔は赤くなり、唇から切歌の温もりが伝わる。調にとってそれは幸せだと思え、故に何度も、何度も切歌の唇にふれる。

「しらべ、たくさん、ちゅーするデスね」

「うん。きりちゃん、かわいいから」

「う、うれしいデス」

 顔を赤らめ、照れる声を出す切歌が、たまらなく可愛い、愛おしいと、調は感じた。

 調はもう止まらなくて。止めるという考えすらもう無くなっていた。

「しらべ、次は、どうするデス?」

「えっと……」

 どうすればいいのか分からなかった。初めてなのでしょうがないことなのだが、うまく進められないことに、調は焦りを感じた。

「そういえば、さっきの本では、ベロをくっつけてたデス……」

「ベ、ししししし舌!?」

「は、恥ずかしいデスけど、調なら、いいデス……」

 そう言うなり、切歌は目を瞑り、開いた口からちょこんと舌を出した。

(切ちゃんの、舌……)

 本当にしていいのだろうかと迷うが、切歌の舌を、可愛くて小さく、唾液により艶と照りがあるそれを見るほど、調は思考が働かなくなっていく。

 恐る恐る、そっと自分の舌を出し、切歌のそれの先に触れた。

「ひゃぁ!」

 瞬間、切歌が驚きの声を上げた。

「なんだか、今、すごくしびれて、ゾクってキて、でも」

「でも?」

「き、気持ち、よかった、デス……」

 真っ赤な顔で、照れながら言う。先程からずっと高鳴っていた鼓動が、更に激しくなるのを調は感じた。

 そうして二人は、お互いそっと舌を近づけ、少しずつお互いの先を舐めだした。

「ん、っぁ」

「んん、っ」

 最初は先端を、徐々に奥に進み、そしてお互いの唇が触れ合った状態で互いの舌を貪りだした。

「んぁ、んんっ」

「んちゅ、んん、っちゅ」

「んんっ、っぷ、はぁ」

 しばらくしてお互い息が苦しくなり、舌と唇を離した。

「調、ヨダレ、垂れてるデス……」

「きりちゃんだって……」

 お互い息を荒げながら指摘し合うが、既に余裕はなく、それ以上の言葉が出てこない。だが、互いの肩を離すことはなく、それは更に相手を求めたいという現れで。

「しらべ、暑いデス……」

「……脱ごっか」

「はいデス」

「……ちょっと、恥ずかしいね」

「……」

「きりちゃん、私が、脱がそうか?」

「……じゃあ、しらべのは、ワタシが脱がすデス」

 そう言い合って、少し無言の時間が流れ、徐に調が切歌の服に手をかけた。

 切歌はギュッと目を瞑り、調が服を上げる動きに合わせ腕を上げる。

 調は下着ごと服を上げ、脱がした。

 そして次に切歌の履く短パンに手をかけ、切歌は目を開かずに、そっと腰を浮かして対応する。

 ゆっくりと脱がして、最後に切歌の履くニーソックスを脱がした。

 切歌の白くて可愛い裸体が眼前に広がった。

 全て脱ぎ終わったことがわかった切歌はゆっくり目を開け、次は自分の番だと認識した調は先程の切歌同様にギュッと目を瞑った。

 切歌も調と同じように上着から脱がし、フリルの着いた可愛いスカートを下着と共に脱がし、最後に調のソックスを脱がした。

 切歌の眼前に、調の白く、華奢な裸体が現れた。

「かわいいデス……」

「きりちゃんのほうが、可愛いよ……」

 少しの間、互いの身体に見惚れていた。

 しかし、身体の芯から熱が込み上げる二人がこのままでいられるわけはなく、二人共自然に、お互いの胸へと手を触れた。

「ぁ」

「んんっ」

 触れるなり自然と出る小さな嬌声。

 だが二人の手は止まることなく、それぞれが相手の胸を優しく揉みだす。

「しらべのおっぱい、やわらかくて、すべすべデスね……」

「きりちゃんのおっぱいも、すごくきもちいいよ……」

「しらべ、おっぱい、さっきよりも、大きくなってるデス」

「え?ゃ、そこ、ぁ」

 ぎこちない手付きで、切歌は調の乳首へと触れ、指先で優しく摘み、こねる。

「あ、んっ。ん、っん」

「しらべ、きもちイイんデスか?」

「う、ん。もっと、して」

 そう言われ、切歌は摘む指先の力を少し増した。

「あん!」

「しらべ!?」

「ん、もぅ、きりちゃん、……もっと、して」

「はい、デス」

 そして切歌は調の乳首を更に摘む。その度に先程のような嬌声が調から漏れる。それを聞くほど、切歌は指の動きを早くする。

 先程調の口と触れ合っていた自分の口が寂しいことを感じて、そんなときふと目の前に調の乳首があって。

「ん」

「あ!き、りちゃ……」

 今度はその口で調の乳首に触れ、吸い始めた。

「あぁん!あぁ!き、り、ちゃぁ……、あぁ!」

 両方ある乳首を交互に吸う。吸う度に調が声を上げる。口と耳から調を感じられ、身体の熱さが増し、もっと、もっと、と、調を求めたくなる。

「しら、べ……」

「きり、ちゃ、ぁん」

 乳首から口を離し、調の目を見る。

 調の目尻からは若干の涙が出ており、息は乱れ、顔は今まで以上に赤くなっており、触れる肌から熱を感じ。

「しらべ、なんだか、ココが、熱いデス……」

 ココと指で示した場所は、切歌の身体の下にある割れた部分だった。

「……私も、すごく、熱くて、ジンジンするの」

 それは調も同様で、両手でそこをそっと抑えた。

「さっきの本だと、そこを触れば収まってたデス……」

「……一緒に、触る?」

 切歌は言わず、小さく頭を縦に動かした。

 そして恐る恐る、お互い手を相手の割れ目に向け、同時に指を割れ目に挿れた。

「「あっ!!」」

 触れた瞬間、お互い響く声を発した。

 でも指の動きを止めることはなく、そっと、お互いの奥深くへ進める。

 互いにそこは濡れ、肌よりも熱く。

 でも触れる度に互いが艶やかな声を出し、耳に、全身に響くそれが、更に指先の動きを早める。

「あぁぁぁっぁぁぁぁぁっぁぁ!きり、ちゃぁん!すご、ぉいよ」

「ひゃぁぁぁ!し、しらべぇー!は、はげしいデス!こ、こわれちゃうデス!」

「うん、壊れよ。もっと、もっと激しくするから!」

「はい、デス……。ワタシ、も、もっと、頑張るデス。しらべ、もっと、もっと声、だしてぇ!」

「きりちゃん、きりちゃぁぁぁん!」

「しらべーーーー!!」

 互いを突く指の動きは最高潮に達し、更に二人の熱を上げる。

「「あ、あーーーーっっっっっっ!!」」

 そして二人同時に身体を激しく強く仰け反らせた。

「はぁ、はぁ」

「しら、べ……」

 もう二人共体力が残っておらず、ベッドに横たわり、乱れた息を整えようとしていた。

「しらべ……」

「どうしたの?」

「これで、しらべと、もっともっと仲良くなれた気がします……」

「うん、私もだよ」

 そうして、優しいキスを交わした。

「ほーぅ、それはいいことだなぁ……!」

「「!?」」

 突然の声に二人の全身に鳥肌が立った。

「人の部屋漁って、しまいにゃ人様のベッドの上でそんなことしてくれるとはなぁ……!」

「えっと……」

「デ、デース……」

 あれからどれだけ時間が経ったのか。お互いに夢中でそんなこと頭に無かった。

 ここが、クリスの部屋で、彼女が帰ってくることすら……。

「いいぜぇ、あたしもたまにはいい先輩しないといけないしなぁ」

「せ、先輩……」

「ま、待ってデース……」

「お仕置きを兼ねて、あたしが大人ってのを、よーく教えてやるよ!」

「「Oh…」」

 

 


 
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