No.852362

恋姫の下書きっぽいもの 『許劭子将』

色んな作品を見ていて恋姫で三国志物を書きたくなって妄想してみた。
自分の文才と構想力の無さに挫折した。
その時の走り書きのようなもの。
時系列その他は気にしないでください、勢いだけで殆ど推敲してないんで。
恋姫にも出てくる許子将さんの話。キャラの台詞のみ。

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2016-06-09 19:39:09 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1050   閲覧ユーザー数:980

 

 ある日の洛陽郊外での事…

 

「あー暇だわ。無職って本当に暇。麗羽、折角来たんなら手土産に何か官職よこしなさいよ」

「……華琳さん、私は貴方より一回り年上なんでしてよ。年長者に開口一番それは如何なものかと。

 それに官職が欲しいのでしたら曹大長秋様や曹大尉様に頼めばよろしいじゃありませんの」

「駄目よ、御祖父様は宦官だし母様は金で買った地位でしょ。ただでさえ党錮の禁でギスギスしてるのに

 宦官や銅臭大尉の伝手で仕官しようものなら清流派を完全に敵に回す事になるわ。清流派の伝手で

 入らなきゃ拙いのよ。ほら四世三公でしょ四世三公、何とかしなさいよ四世三公」

「……色々ぶっちゃけ過ぎですわよ。第一四世三公といっても私自身は、あの、その「下女の子?」

 な、何故それを!?」

「この前袁術が吹聴してたわよ、「あ奴は卑しい袁家の奴隷じゃ、恥晒しなのじゃ~♪」って」

「キィィ~、あの小娘めぇ~!!ちょ、ちょっと出自が良くて譜代が皆あの子を選んだからって

 いい気になってぇ~!!覚えてなさい、絶対にのし上がってみせるから覚えてらっしゃい~!!」

「(な、何か触れてはいけない部分に触れちゃったみたいね)その、官職が無理なら有力な名士に

 私の名を喧伝してくれるだけでもいいんだけど」

「ハァハァ……お見苦しい所をお見せしましたわ、それでしたら私の知人に許劭という者がいますから

 今度席を設けてあげますわ」

「流石だわ、持つべき物は友ね!いよっ、四世三公!」

「……その軽い所を少しは自重しなさい」

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 数日後。

 

「……麗羽。件の許劭に"乱世の姦雄、治世の能臣"って言われたんだけど正直どう思う?」

「あら、あの女の評価なんて気にする必要ありませんわよ。仲が悪いという理由だけで従姉妹の許靖を

 評価しない器の小さい女ですから。世迷い言程度に聞き流しておけばよろしいですわ」

「何でそんな奴紹介したのよ!しかも聞いたとこだとあいつ自身は官職についた事がない在野の士(笑)

 じゃないの!」

「問題ありませんわ、あの女は無駄に顔が広いですから。あの性格なら貴方の評価を喋りまくるでしょうから

 すぐに貴方の名は知れ渡りますわよ」

「……納得行かないけどまあいいわ、無名じゃ仕官すら出来ないしね。汚名は返上するだけよ」

 

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 やや時は流れ、ある日の河北。

 

「稟、入るわよ……って酒臭っ!ヒィッ、しかもこの臭いはあのおぞましき男の臭い!あ、あんたまた

 深酒しながら乱交したわね!何やってんのよ、昼間から酒池肉林とかアンタは帝辛か!」

「いやー、乱交まではするつもりなかったんですがね。酔いが回ってついやっちゃいました、テヘッ♪」

「何がテヘッだ!アンタがだらけてると推挙した私の出世もなくなるのよ!」

「いや、ガッチガチに冀州閥で固まってるここで豫州閥の私達が出世とかありえないでしょう。

 誰かいい主君探してくださいよ、仕事サボって酒に溺れて乱交してても許してくれる人を」

「寝言は寝て言いなさいよ。まあ私もここは駄目だと薄々感じていたし、許劭とかいう女が言ってた

 曹操とやらを見にいってみるわ。アンタでも大丈夫そうなら推挙してあげるから待ってなさい」

「なんだかんだ言って面倒見てくれる辺り器が大きいですねえ。胸は小さいですけど」

「胸は余計よ、ボケッ!」

「まあ推挙してくれたら知人の程立と劉曄にも声をかけてみますよ。二人共変わり者ですけど才は

 本物ですから」

「……その二人の事よく知らないけど、アンタには言われたくないと思うわよ」

(私一人でこの馬鹿を抑えられるか不安だし陳羣にも声掛けておこう。確か劉備とやらに仕えてた筈よね)

 

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もっともっと時は流れ、ある日の益州成都郡。

「ねえ朱里ちゃん、本当に許靖さんを司徒にしなきゃ駄目?」

「はい、我が蜀漢に足りない物は山程ありますがその最たる物の一つが名声です。ぶっちゃけ私達は

 流れ者なんで名声が殆どありません。あの高名な許劭の従姉妹である許靖を従えているというのは

 それだけで桃香様の名を高めます」

「でもさあ、曹操さんから聞いたけど許劭さんって仕官もせずに口だけ偉そうな事言ってたんでしょ?」

「流れ者なのに大きな事言ってた桃香様なら相通じるものがあるのでは?」

「うぐぅっ!けど、いくら名声があるからって中原から弾かれてこんな僻地に逃げ込んで来る……よう……な……」

「ええ、だから私達は名声がないんですよ」

「けど、けどね!もっと名声なら他にもいるでしょ!?えーと、えーと、そうだほら翠ちゃん!!

 代々西涼を守る名将馬援の末裔でご先祖様は趙の馬服君!ほら、凄い人がいるじゃない!」

「ええ、一族が曹操の膝元にいるのに反乱起こしたあげく内輪揉め起こして勝手に自滅して一族は族滅、

 逃げ込んだ張魯をあっさり裏切って桃香様に降伏した翠さんですね。因みに翠さんには馬秋という名の

 お子さんがいましたが、張魯の所に置いてきたので当然処刑されてます。親も子も投げ捨てれるとか

 "凄い"人ですね。桃香様、あの人を制御できますか?」

「……うん、許靖さんを司徒にしよう」

 

 

 どっとはらい。

 

 

 
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