No.852117

Triangle Goddess! 第14話「逆戟蒼海団」

Nobuさん

またまた新キャラ登場。敵か味方か?

2016-06-08 07:48:52 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:349   閲覧ユーザー数:349

 その頃、神界のアールガルドでは……。

 

「……ジーン、ゲルダ、ヴィア……。本当に、すまない……すまなかった……」

 エルダーが三女神の言葉を聞かずに勝手に飛び出してしまい、

 結果人間としての一生を終えてしまった事を悔やんでいました。

 ヴァルキリーに魂を運ばれた事によって、アインヘリアルとして蘇りはしましたが……。

「許してくれるのだろうか……あの三人は……」

「どうした? 勇者よ」

 その様子を見たヴァルキリーは、エルダーに声を掛けましたが、彼は俯いたままでした。

「それよりも、お前達勇者は、いずれこの世界に来るであろう最終戦争に備えなければならない」

「最終戦争……?」

 ノルン三姉妹の予言によれば、いずれこの世界に人と神、

 巨人による最終戦争・神々の黄昏(ラグナロク)が訪れます。

 そのラグナロクに打ち勝つために、ヴァルキリー達は戦死者の魂を神界に送り、

 アインへリアルとするのです。

「いつ来るのかは分からない。だが、いずれは必ず来る。……それまでに備えるのだな」

「……」

 

「へっへっへ、こいつを売れば高く儲けそうだぜ」

「実質ただで貰っちまったしな♪」

 一方、テンプレム共和国の近海では、悪徳商人が何かを密輸しようとしていました。

 密輸品が危険なものであれば、それを知らない者が買って、使ってしまっては大変な事になるでしょう。

 それを、この悪徳商人達は行おうとしているのです。

 

 しかし、それを許さない者もいました。

 青鮫(せいこう)のレオーネ率いる海賊団「逆戟蒼海団(さかまたそうかいだん)」です。

 逆戟蒼海団は金持ちにしか手を出さず、また分け前の一部を貧民に配る事もあるため、

 民衆からの評判はそれなりに良いです。

「そいつを寄越しな!」

「はん!? お前みたいな奴に、オレ様の物品が奪えると思っているのか!?」

「やってみなけりゃ分からないだろう? 行くよ! お前達!」

「はいっ、団長!!」

「はっ! だったら受けて立つぜ! この最高の装備でな!!」

 

 悪徳商人の船と逆戟蒼海団の船が砲戦を行いました。

 前者の船も装備は良かったのですが、

 それ以上に後者の戦法が的確であったため、次々と撃沈していきました。

「あ、あわわわわわ……」

「そんなものかい? お前達の『最高の装備』とやらは」

「さあ、大人しく我らに物品を寄越せ!」

「わ、わわーっ! 退散しまーす!!」

 悪徳商人は先程と打って変わって弱気になり、密輸品と金品を残して撤退しました。

 

「よし! 早速頂くよ!」

 金品を回収した後、レオーネは密輸品の入った袋を開けました。

 すると、レオーネは目を大きく見開きました。

「な、なんだこれは!?」

 袋の中に入っていたのは、なんと麻薬でした。

「団長、これは麻薬ですよ?」

「あいつらは、それを売ろうとしていたようだね! お前達、さっさと焼き払うよ!」

「はいっ、団長!!」

 レオーネの命令により、麻薬の入っていた袋は全て焼き払われました。

 逆戟蒼海団は、麻薬や奴隷などの犯罪行為は許せなかったのです。

 

「さて、次の目標を探すとするかね」

「はいっ、団長!!」

 こうして、逆戟蒼海団は次の目標を探す事にしたのでした。

 

「最近、ここら辺で海賊の被害が大きくなっているザマス……」

 一方、海では土のミリオーネが、海賊の被害に悩まされていました。

「ここらで活動する海賊と言えば、アイツらに違いないザマス!

 絶対に逮捕しなければならないザマス~~~ッ!!」

 そう言って、土のミリオーネは海賊を逮捕するための準備をする事にしました。

 その頃、三女神は……。

 

「……あいつはどこに行きましたか?」

 土のミリオーネを探そうとしていました。

 彼を見つけて、神界へ行く道を阻む結界を解除するために。


 
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