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リリカル東方恋姫外伝 ネギま編 第14話 『どんなチートも必ず穴がある』


 作者から重大発表


ネギま編が終わったら、極リリカル銀魂を中心に書いていきます。

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2016-03-10 02:53:09 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1371   閲覧ユーザー数:1337

 信長に勝利した遮那たち。

 その一方でリーファ、ラカン、アル、ゼクトVS妖精王オペトロンでは決着寸前であった。

 

「ぜぇぇぜぇぇ…」

「ふぅ」

「うむ…」

 

 息を荒くするラカン。アルとゼクトは肩を下ろし息を整える。

 その姿は激戦というべきかボロボロになっており、疲労で顔色に疲れが見えていた。

 三人の前にはリーファが目を閉じて立っていた。

 

「最後に言っとくわ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クズだけどあんたはよくがんばった!!がんばったわ!!」

 

 瞼をカッと開き、横たわる物体(彼)にむけて大声で叫んだ。

 そう……

 

 

 

 

 

 

「なぜだ…なぜ僕がこんなやつらなんかに…ガック」

 

 地面に横たわりラカンたちよりもボロボロ…というよりモザイク指定の物体(オペトロン)に励ましのエールを送ったのだった。

 

 

 

 さて、どうしてこうなったのか、なにがあったのか、ここでオペトロン(クズ)の内心に質問してみよう。

 

Q:ストレートに聞きますが勝つ要素はあったのですか?

 

A:そりゃー僕は妖精の王様だし、その辺のゴミくじに相手に勝ってあたりまえだもん

 

作者:と、傲慢な回答で答えがでたのに負けたと?

 

A:ぐっほ!?ち、違う!?あいつらがズルをしたんだ!!普通に最上級魔法を放ってるも避ける・ぶった切る・解除される・砕くで効かないし、神話クラスの神剣や武具でガチでやっても、逆に返り討ちにされた挙句、神器並の武具が壊されてボロボロにされるなって、こんな一方的な戦いなんってありえない!!チードだ!!そうに違いない!!

 

作者:はいはい、つまり通じなかった負け犬の遠吠えですね(* ̄m ̄)プッダサッ

 

A:黙れ!笑うな!僕は妖精王!!世界を統べる資格をもつ王だ!!こんな出鱈目なカスになんて負けるわけがないんだ!!

 

作者:実際負けてるじゃん。しかも出鱈目って認めたぞ

 

A:グゥゥゥ~!!だいたいどういうステータスしてるんだあいつらは!?ほんとうに人間か!?

 

作者:正確には亜人と本と妖精&エルフのハーフですけど?

 

Q:基本能力だけで勝てる要素があったんですか?

 

A:…いや、ちゃんと勝てる必殺技はあったさ。僕にはアブソリュートレベルという世界に干渉し対象の人物のレベルを改竄し下げることができるチート能力がある。レベルは五段階に分かれてレベルが0になると対象は文字通り赤子同然の能力数値になるんだが……

 

Q:つまり効かなかったと?

 

A:はい…。直感したのか発動を邪魔されましたが隙をついてレベルを下げました。なのにあいつらは弱体化しません。そればかりか自分が弱くなっている感じが…いや、まてよ?そういえば、発動する前、金髪の巨乳エルフ娘が変身したら周囲の空間が変わったような……ッ!!?

 

 このときオペトロンの脳細胞がトップギアに活性化した。

 数分前までの戦闘の記憶を分析、解析、どこで計画が狂ったのか検査する。

 そして、ある結論にいたった。

 

「貴様の仕業っかぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」

「今更気づいたの?」

 

 頭から血を流すオペトロンが起き上がり、リーファに向けて声を上げた。

 

 背に翼のように大剣を展開する禁手発動中のリーファに。

 

「あんたみたいな陰湿で力をもっただけで自分を最強だと勘違いするキチガイ野郎は大抵、ロクでもない能力を持ってるもんだってキョウスケに聞いたことあったの」

「だから、使われる前に攻めて攻め続けたわけさ」

 

 リーファとラカンの説明にオペトロンは顔を歪めた。

 たしかに能力を使われる前に倒すのは常識だろう。そこは納得している。

 しかし、自身の絶対に起こる能力が発動・持続してる最中、効果が現れないという現実。

 オペトロンは心の底から、喉を破くほどの叫びたなる。

 

「だが実際に僕の能力は使ったぞ!!世界の法に干渉し、対象の基礎パラネーターを操作する最上級能力を無効化するなどできるはずがない!!」

「ふーん、それがあんたの能力ね。けど残念。その現象も能力ごとあんたの“ただの妄想”よ」

「妄想だと!?」

「そう!私の禁手“妖精皇姫の剣舞(フェアリーダンス・トリガー)”はあらゆる異常と異能を“幻想”にする”現実”の法則そのもの。現実では幻想はただの夢・まやかし・嘘。どんな異能も災害もチートもただの狂言にしちゃえば、それはあなたの妄想でしかないの」

 

 腰に手を当てて答えるリーファ。

 

 オペトロンの世界に干渉し、改竄をするアブソリュートレベルは例えればPCのプログラムをキーボードで操作しプログラム(世界の法則・現象・人物)を書き換えるということに等しく、改竄しか本人か本人以上の者しか改竄された世界を元に戻すことはできない。それはまさに神に等しい権利でもあり、絶対の支配といって過言ではない。

 しかし、リーファの妖精皇姫の剣舞の場合はそれ自体上回る。改竄されたプログラムだけでなく、“そのプログラムが入ったPCごとハンマーで叩き壊して溶岩に投げ込む”という荒業なのだ。どんな最高のプログラムもPCという器があって初めて存在できる。たとえプログラムを消去してもバックアップや修復で簡単に復活できる。が、バックアップもとってないプログラムをPCごと破壊されれば消滅すれば修復不能。むしろ「溶解した電子機器を中身のプログラムごと復活するんだ?」的にある意味裏技であり、一休さんも唖然となるとんちなのだ。

 

 そんな出鱈目なリーファの禁手にオペトロンは恐怖し、さらに顔を醜く歪ませる。

 

「あ、ありえん!世界の法則を改竄でもなく、ただ存在自体をまるごと掌握するような馬鹿げたことがあるわけが!?!?」

「否定はしてもいい。けど、どんなに認めなくてもこれは確定された現実。あんたの欲望は私たちの実力が凌駕した」

 

 否定続けるオペトロン。

 しかし、リーファはまるで哀れな道化を見るような冷たい目でオペトロンを見据える。

 彼女の心にはもはやオペトロンという外道は見えてない。見えているのは現実を認めないただのクズだけだ。

 

 なお、なぜリーファにこのような禁手が発現したのか。

 原因は一刀である。

 あの時。そう、一刀とテオの関係を知り絶望、さらに目の前でイチャイチャしようとした二人に、彼女はその現実(事実)を否定、さらに自身の幻想(妄想)に逃げたため、その裏返しとして発現したと考えられる。

 おっぱいで禁手したり、ヤンデレで禁手したり、神器のシステムを作った神が知ったら「なぜこうなった!?」と驚くのは無理はないだろう。たぶん。

 

「夢は儚く散るもの。ハリボテの王はさっさと退場したほうが身のためよキチガイな王さま?」

「黙れ!!勝った気でいるようだがアブソリュートレベルだけが切り札でない!見せてやろう!!僕の究極の剣を!!」

 

 そう言ってオペトロンは高く飛び上がり、両手から金色に光る剣を出現させた。

 

「フッヒャヒャヒャヒャ!!どうだ!!これこそが聖剣の中の聖剣!!エクスかリバー!!見ろ、この輝き!見ろ、この力の鼓動!!妖精王の権限で泉の貴婦人を犯し手に入れた僕の最強の武器!!かつて騎士王が使っていたが、妖精の王である僕が持てば貴様ら下種には到底扱えない真の力を発揮するのだ!!」

 

 下品な笑いを上げながら、手に持ったエクスカリバーを見せびらかす。

 だが、ラカンたちの反応は薄かった

 

「ハイハイ、そうですかー。エクスカリバーですかー。約束された勝利の剣ですかー。もうちょい、オリジナルの武器ねぇのかよ?つまんねぇ~」

「ふむ、たしかにエクスカリバーだな。剣呉に見せてもらった贋作より強い光と力を放っておるが、下品な使い手だとこうも迫力がないパチモンにみえるもんじゃな。ワシの結界でも防げそうだじゃわい」

「しかもさらっとあの泉の貴婦人を犯して手に入れたっていいましたね?つまりあのアーサー王物語の貴婦人を強姦して盗んだってことですか。いはやはや、妖精の王は畜生でいらっしゃる。よく王をやってられますねぇ」

「盗んだもので見せびらかすなんて、あんたはもう立派な格下ね。妖精王改めて格下王って名乗ったら?」

「貴様らぁぁぁぁぁ僕を侮辱するのも対外にしろぉぉぉぉぉ!!!」

 

 道化として見るディするリーファたち。オペトロンはぶち切れになる。

 幻影かもしれないがリーファの後ろでどっかのはらぺこ王が親指を下にしているような姿を見えたとか見えなかったとか。

 

「死ねぇぇえええええええええええええええええ!!!」

 

 最強の剣エクスカリバー(自称)を振り下ろした。

 聖剣からまぶし過ぎる金色の輝きを放つ魔力の大波がリーファたちに押し寄せる。

 

 しかし、ラカンたちは慌てない。エクスカリバーの凶悪な魔力の前で恐怖し、動けないわけでもない。

 ただ、その必要がないだけだ。

 

 なぜなら、眼前で居合い抜きの構えで柄を握る妖精皇姫がいるのだから。

 

「一刀流…」

 

 金色の魔力がリーファを包む…その瞬間――

 

シュッパンッ!!!

 

 

 

「死・獅子歌歌…!!」

 

 (ラカンの眼力さえ)目にも止まらない抜刀。

 刀を抜いた音も聞こえぬまま、黄金の魔力の大波が両断された。

 

「嘘…だ…嘘だ…嘘だ!!嘘だ嘘だ嘘だ!!エクスカリバーだぞ!!伝説の聖剣だぞ!!それがたかが刀で切り裂かれるなど!?」

 

 夢だ悪夢だと、現実逃避する自称妖精王。

 しかし、最強の妖精の姫が四対の剣の翼を広げ、醜い妖精へ向かってくる!!

 

「ひっ!?」

「いったはずよ…。どんな強い幻想(力)を手に入れようが…」

 

 オペトロンはとっさに魔法防壁を七十層に展開する。

 それに対し、リーファの翼のような四対の剣が一本ずつ、彼女の背から離れると、突如としてサークルが出現し、剣がサークルを通ると、巨大な剣へと変貌する。

 四発の鋭い弾丸と化した巨大な深緑の大剣が七十層の防壁を紙を破くように切り裂きオペトロンの両手両足を切断、身体切り刻む。

 

「ギャァアアアアアアアア!?!?僕の腕が足が体が血ァァァァ!!!??」

 

 オペトロンは四肢が切断され、血まみれになっていく自身に発狂するかのごとくグチャグチャの顔で泣き喚く。

 もはや彼の頭の中は死への恐怖で一杯だろう。

 けれど、リーファは止まらない。巨大な大剣が彼の左右後ろに地面に突き出し壁となる。

 もはや、逃げ道などない。開いている前方には、リーファが腰につけれた対のブースタが透明な羽のような光を噴射させ加速。三本の刀を収納したポットを向けて特攻していた。

 

「理不尽な現実(暴力)が悪意の幻想(思想)を凌駕する!!」

 

 ポットの先端は十三に重なった黒いサークルを展開。それが一本の輪ごとにリーファ自身の体を通し包み込み、ひとつの弾丸の形になる。

 

「特別特攻形態!妖精飛天弾(フェアリーパンツァー)!!」

 

 その姿はまさしく一直線に射抜く弾丸。または空を翔けすべてを穿つ突撃槍。

 

 妖精飛天弾と化したリーファが、オペトロンと激突した瞬間、莫大なエネルギーが溢れ出し、大剣がそのエネルギーを防ぎ抑えこむ。

 隙間から漏れ出す膨大な光にラカンたちはまぶしさのあまり目を塞いだ。その時、醜い男の悲鳴が微かに聞こえてきたが、もはや生身で炉にいられたと同様に、悲鳴の主はその身は蒸発して消え失せたのだった。

 

 ラカンたちが目をあけると、そこには巨大な大剣を元の剣に戻し非固定で背中に展開するリーファがいた。

 

「…汚い花火なこと」

 

 

 こうして、自称妖精王は最強の妖精の姫によって倒されたのであった。

 

 

 

「なぁ、俺たち必要なかったじゃねぇ?」

「それはいわいお約束です」

 

 

つづく

 

 

 

 


 
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