No.817320

【サイバ】なんちゃらD【交流】

古淵工機さん

あるいは「ほにゃららMIDNIGHT」。
なお、今回は若干忍殺めいたアトモスフィアに毒されております。
ヤンナルネ…

■出演

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2015-12-05 23:06:15 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:942   閲覧ユーザー数:905

夕刻、風天区某所。歩いているのは宮本久司と不破松次郎。

 

「いやー、しかしハラ減ったな!」

「そうですねムサシ先輩。どこか寄っていきましょうよ」

「だな。じゃあちょっと電車に乗って白亜亭でも行くか?」

「あー、どういうわけか恐竜が集まるって噂のw」

二人が大通りを歩いていると、遠くからサイレンの音が聞こえてきた。

 

「…ありゃー、今日もまた事件かあ。警察も大変ですね」

「パトカー2台で現場に急行か…。となると一筋縄じゃ…」

と、近づいてくるパトカーを見ていた久司が一瞬戦慄する。

「なん…だと…?」

「せ、先輩?どうしたんですか!?」

「前のパトカーなんかおかしいぞ!?だってほら!」

「…アイエエエエ!?回転灯!回転灯ツイテナイナンデ!?」

 

街中を疾走する2台のパトカー。だがこのうちの1台は回転灯も点灯せず、サイレンも鳴らしていない!

いったいこれはどういうことなのか…!?

…さて、場所は変わって天空市内某所の国道。

多少山がちな道はカーブが多い上り勾配の連続だ。

そこを先ほどの2台のパトカー…1台は三菱FTO、もう1台はスズキ・アルトターボRSだ。

FTOのほうはサイレンも鳴らさないばかりか、右に左にワインディングしている。

 

『そこの車止まりなさい!スピード違反です!』

アルトターボのドライバー、雪天警察署の千葉美恵の怒号がスピーカーから前方のFTOに向けられる。

『うるせーんだよ!こっちは今走り込みの最中なんだ!』

しかし相手もパトカー、負けじとスピーカーから反論の声が響く。

FTOに乗っていたのは、曇天警察署所属の東山佐和子だ!

 

『走り込みってなんのですか!?』

『わかんねー野郎だな!ヒルクライムバトルの走り込みに決まってるだろうが!』

『わかってたまるもんですか!ていうかあなたのやってることは交通違反ですよ!!』

『ところがどっこい!パトカーは何しても違反にはならないんだよ!!』

『なります!!だいたいサイレンも鳴らさないでそんな爆走、認められるわけないでしょ!』

(チッ…お前と遊んでるヒマはねーんだけどな!)

 

佐和子は一気にアクセルを踏み込むと同時に、煙幕を発生させる!

「きゃあ!?」

『悪いな!あたしは今FTO(コイツ)を鍛えてる最中なんだ!!あばよ!!』

煙幕に阻まれ急ブレーキをかけた美恵のアルトターボを尻目に、佐和子のFTOは夕闇へと消えていった。

…しかしこの爆走劇は長くは続かなかった。

風天区に入ろうとしたその時、佐和子の目の前に強烈な光が照り付けたのだ!

 

「うおぉぉぉ!?」

慌てて急ブレーキを踏んでしまう佐和子。

それを待っていたかのように、風天署所属のパトカーが次々に佐和子を取り囲んでいく!

 

「…やってくれたわねぇ~佐和子さん?」

そのうちの1台から降りてきたのは風天署捜査3課の手須蓮子、ご丁寧にバトルスーツ姿での登場だ。

「な、なんだよ蓮子!あたしの走りジャマすると許さねーぞ!!」

すると、後方に止まっていたインプレッサWRXの覆面パトカーから、風天署捜査1課の九重久遠が降りてきた。

「許さないはこっちのセリフだよ。私用でパトカーを乗り回し、緊急事態でもないのに暴走…もしやと思ったがまたお前か!!」

クオンもまた、ご丁寧にアーマージャケットを装備している。

 

「チッ!なんだよどいつもこいつも!ジャマすんなら力づくで…」

と、佐和子が蓮子に殴りかかろうとした…その時だった。

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

「グワーッ!グワーッ!グワーッ!グワーッ!グワーッ!グワーッ!」

蓮子の強烈な連続パンチが佐和子の頬にヒット!

佐和子は警官としてあるまじき行為をしでかした挙句、警察の怒りを買ったのだ!

まさにインガオホー…もとい、因果応報!!

 

「とにかく今回の失態、本部に報告させてもらうからな!それなりのことは覚悟しとけ!!」

かくして、暴走警官・佐和子の悪行は懲らしめられたのであった…

 

…かに思えたのだが。

数日後、洋食の店『白亜亭』。

カウンターを挟んで話をしているのはオーナーの高幡美春と都市開発局職員のカイナ。

「…ねえ美春さん」

「あら、どうしたんですか?」

「…この町の警察って本当に大丈夫なんですかね…?」

「あ、あー…」

 

『…警察によりますと、転落した暴走車を運転していた男性は…』

…ああ、暴走警官・東山佐和子。彼女には警官としての誇りはないのであろうか!?


 
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