No.816665

【サイバ】キャンプとカレーと恐竜と【交流】

古淵工機さん

2015-12-01 23:02:03 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:730   閲覧ユーザー数:720

天空山キャンプ場。

「やっぱり自然の空気に触れるのって気持ちいいわね和美ちゃん、雪歩ちゃん!」

「ホントねー。こうやって自然の中で過ごしてるとすくすく伸びる気がするわw」

「この勢いで俺らの胸も…なんてなw」

 

トレッキングを終えてロッジに戻ってきた北城唯、今河和美・雪歩姉妹。

どうやら家族ぐるみでキャンプ中のようである。

「ただいまー!」

「あらおかえりみんな。冒険は楽しかった?」

三人を出迎えたのは今河美歩、和美と雪歩の母だ。

「ええ、とーっても!」

「ところで母ちゃんは何してたんだ?カメラなんか持ってフル装備で」

「ちょっと趣味で野鳥を撮影してきたのよw」

「野鳥ねえ…美歩さんらしいわwねえお母さんは?」

 

その声に振り向いたのは北城愛、唯の母親である。

「そりゃあもちろん山歩きよ。健康な体を作りたいしねwねえ奉さん」

「ええ、歩くというのはいい鍛錬になりますからね」

と、愛の夫で唯の父である奉。

「しかしまあなんだな。こうしてのんびり羽を伸ばすってのもいいもんだぜ」

と、淹れたてのどんぐり茶を飲むのは和美と雪歩の父である和雪。

 

「それにしてもカッちゃんと一緒のお休みってずいぶん久しぶりよねぇ」

「しゃーねーさ。お前はジャーナリストで俺は路面電車の運転士。普段なかなか休めないもんな」

「でもよかったの?奉さんまで来ちゃって」

「いやぁ、お天さまに事情を説明したら『ゆっくりしておいで』の一言だったのでお言葉に甘えさせていただきましたw」

「そういえばお父さんもなかなか休めないものねw」

 

いつしかあたりは夕暮れ…。

「おや、もうこんな時間。じゃあそろそろ夕飯の時間だからみんな準備するわよ」

「「「はーい!」」」

愛の指示のもと、夕飯の支度が始まった。

調理場。

一行を出迎えたのは、クロバネキコリリュウの黒羽。

 

「あら、皆さんお揃いで」

「ご苦労様です。調理場使わせていただきますね」

「どうぞどうぞ。…それにしてもみんな幸せそうねw」

「久々に家族がそろったのでキャンプに来ているんです。今河さんも誘ってね」

 

すると奥の管理小屋から、ホンドタクミリュウの紅葉が調理器具を持ってやってきた。

「いやぁ、楽しんでいただけてるようで何よりだよ。唯ちゃんたちもいつもありがとうね。今日は何を作るのかな?」

「いい?和美ちゃんに雪歩ちゃん」

「もちろんいいわよ」

「それじゃーいくぜ!せーの!!」

三人が出した答えは、キャンプ場といえばのメニューだった。

「「「手作りカレー!」」」

「やっぱりねw」

夕食の時間。

「「「いただきまーす!!」」」

 

山盛りのカレーにすさまじい勢いで食らいつく唯、和美、雪歩。

「うふふ、もうこの子たちったらがっついちゃってw」

「でも愛ちゃん、こうして自分の娘を見てると子供のころを思い出すわよねw」

「そうねー。高校のときに『どんぶり早食い競争』やってたもんねw」

 

「結局タイムオーバーで最後まで残ったのが愛さんと美歩だったんだよなw」

「で、次の日胃もたれで寝込んだんですよねw」

「もう、恥ずかしいからそこまで言わないでよカッちゃん!」

「そうよ奉さん…子供がいる前で恥ずかしいわ///」

赤面する母親二人。

「あ…すいませーん!」

ふと、唯が紅葉を呼びつける。

 

「おや?どうしたの唯ちゃん」

「紅葉さんたちって人は乗せられるんですか?」

「うーん、唯ちゃんくらいの子供だったら乗せられると思うよ」

「じゃあ食べ終わったら乗せてもらってもいいですか?」

「「いいですかー!?」」

「え、えーっと…」

困惑する紅葉。

 

「ちょっと唯、和美ちゃんに雪歩ちゃんも。あんまり紅葉さんを困らせないの」

「いや、いいのよ愛さん。子供を乗せて走るのって結構好きだったりするしw」

「すいません紅葉さん…」

いつしか空は満天の星空となっていた。キャンプ場の夜は平和だった。


 
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