ネプテューヌ「ついたよブラン。ここがそのゲーセン。」
ルウィ―の教会にネプテューヌがブランを遊びに誘いに来た。
今日は仕事と執筆活動続きだったので気分転換に体を動かしたいと言ったら連れてこられた。
そして着いたのが神次元のプラネテューヌにあるゲームセンター。
中に入るとプルルートがいた。
プルルート「あっ。ねぷちゃんとあっちのブランちゃん。」
ネプテューヌ「ぷるるん。ぷるるんもゲーセンに遊びに来たの?」
プルルート「ゲームセンターの機能を拡大したから、様子を見に来ただけ。」
もちろん初めて来たブランにはどう変わったのかは分からない。
見たところ喫煙室のような隔離された部屋が複数あり入口に操作盤のようなものがある。
ブラン「ねえネプテューヌ、これはどういったゲームなの?」
ネプテューヌ「あ、そっか。ブランは初めてだもんね。う~んとね、簡単に言うと敵を倒すゲーム。」
ブラン「格闘ゲームみたいなもの?」
ネプテューヌ「うん。ただ、戦うのはゲームのキャラクターじゃなくて自分自身。実際に怪我とかもしちゃうから気をつけてね。」
ブラン「それってただのコロシアムじゃ…。」
ネプテューヌ「ま、まあね。でもギョウカイ墓場の嫌な感じとか薄気味悪さはないでしょ?」
ブラン「確かにそれはいいわね。あそこじゃストレスを発散しに行ってるのか溜めにいってるのか分からないもの。」
ネプテューヌ「それでぷるるん。何が変わったの?」
プルルート「じゃあ試しに遊んでみようか。」
そう言ってプルルートは操作盤を操作しながら説明をする。
プルルート「まず変わったのは敵だけじゃなくてステージ選択も出来るようになったんだ。」
ネプテューヌ「本当だ。いろんなステージがある。」
ブラン「ゲーセンかどうかはさておき、面白そうではあるわね。最初は私にやらせて。敵とステージはどこでもいいわ。」
ネプテューヌ「わかった。そんじゃこの火山のステージでいっかな。」
ネプテューヌが操作盤を操作する。
すると辺り一面マグマが流れ出てる洞窟のような場所になった。
マグマの熱さやそれによる息苦しさ。
とてつもなくリアルで、ブランは驚きつつも笑っている。
ブラン「すごい…。」
するとマグマの中から巨大な龍が出現しブランと相対する。
ブランは武器であるハンマーを構える。
ブラン「確かにいい運動になる。」
ブラン「ふぅー。」
ネプテューヌ「おつかれー。どうだった?」
ブラン「なかなか楽しめたわ。」
ネプテューヌ「実は協力プレイもできるんだ。折角だから一緒にやろうよ。」
プルルート「あっ、ちょっと待って。」
一緒にネプテューヌが入ろうとするとプルルートが止めに入る。
何やらまだ新機能があるようで操作盤を操作しながら説明する。
プルルート「今まで多人数プレイは協力プレイしかなかったから新しく対戦プレイを追加したんだ。」
ネプテューヌ「おおー!いいねそれ!ブラン!やってみようよ!」
ブラン「そうね。面白そうだし。」
2人で部屋に入る。
選択したステージは高層ビルが立ち並ぶ市街地。
互いの手には武器が握られている。
構えをとり静止する。
ネプテューヌ「いくよ!」
ネプテューヌは光速の踏み込みから斬撃を繰り出す。
ブランは巨大なハンマーを片手で軽々と振るい剣を弾く。
そして無防備になったところを狙いハンマーを振りまわす。
ネプテューヌは冷静に距離をとり回避する。
ブラン「ちっ、逃したか。」
ネプテューヌ「あんなの怖くてまともに受けられないって。」
今度はブランのほうから攻めてくる。
先程と同じく重さを感じさせない速度でハンマーを振るい攻め立てる。
本来重量ゆえ手数が少なく一発狙いのハンマーを、ブランは並はずれた腕力によって軽快に振るってくる。
だがネプテューヌは天性の戦闘スキルから未来予知かと見紛う程の驚異的な反応で怒涛の攻めをことごとくいなしている。
おびただしい数の斬撃、打撃が飛び交う近接戦。
攻め、守り、回避、互いに一歩も譲らない。
ネプテューヌ・ブラン「はぁっ!!」
剣とハンマーが重なり鍔迫り合いのように押し合いになる。
やはり力比べではブランに分がある。
ハンマーを強引に振り切り、ネプテューヌを押しとばす。
ブラン「ゲフェーアリヒシュテルン。」
ブランが左手を振るうと7つの光弾が出現する。
そして光弾をハンマーでたたきつける。
光弾は光線のような軌跡を描きネプテューヌを狙う。
ネプテューヌ「このくらい…!」
華麗な剣さばきで光弾を切り裂いていく。
全ての光弾を防ぎきると今度はハンマーが回転しながら飛んできた。
即座に反応してハンマーを回避する。
すると急に剣を握っていた右腕に痛みがはしる。
ネプテューヌ「!!」
ブラン「捕まえた。」
ブランが回避した先に先回りして右腕を掴んでいた。
ブラン「これで逃げられないわ。」
ネプテューヌ「っ…!」
メキメキと嫌な音が鳴る。
しっかりと握られ、手を振り払うこともできない。
ハンマーがブーメランのようにブランの手元に戻る。
そしてハンマーを振りかぶる。
ブラン「このまま叩き潰して…。っ!?」
ネプテューヌの身体から雷が放出され手を伝ってブランに流れる。
ブランの動きが僅かに止まり掴んでいた手が緩む。
ネプテューヌはすかさず手を振りほどき、距離をとる。
そして32式ブレイドをつくってブランにとばす。
ハンマーで叩き落とすと32式エクスブレイドが起爆する。
ネプテューヌは様子をうかがう。
ブランは煙の中から悠々と歩いてくる。
爆発に巻き込まれたにもかかわらず無傷だった。
ネプテューヌ「相変わらずカッタイね。」
ブラン「お互い様よ。折るつもりで握ったのよ。普通なら粉々になってる。」
ネプテューヌ「痛かったよ。もう!」
ネプテューヌは剣を下に構えて走り出した。
ブランはゲフェーアリヒシュテルンで迎撃するが悉く避けられる。
そして射程圏に入ると逆袈裟斬りを繰り出す。
ブラン「馬鹿正直に正面から来たって無駄よ。」
ブランは剣を弾こうとタイミングを合わせハンマーを振る。
だが、何故か手応えがなくハンマーは空をきる。。
見るとネプテューヌが振るった右手には剣がなかった。
ハンマーに接触する直前に剣を手放していた。
ブラン(しまった…!タイミングが…!)
そして左手で剣を掴み取り、時間差で斬る。
ネプテューヌ「もらった!」
ブランを横一閃。
ブラン「がっ…は!」
いくつかのビルもまとめて斬り倒してしまう。
その内の一つがこちらに向かって倒れてくる。
ネプテューヌ「うおっと!?退避っ!」
ネプテューヌは倒壊するビルから逃れるがブランは巻き込まれる。
だがネプテューヌはまだ警戒を解かない。
すると倒れたビルが砕け崩れる。
その中にブランが立っている。
ブランは腹部から出血していたが傷はそこまで深くはないようだ。
ブラン「やってくれたわね。今のは結構効いたわ。」
ネプテューヌ「どんどん行くよ。クロスコンビネーション!!」
休ませる暇も与えず仕掛けていく。
ネプテューヌは身をひねりながら幾度も斬りつける。
ブランは押されつつもなんとか凌ぐ。
ブラン「ちぃっ!」
ネプテューヌ「はあっ!」
下から思い切り斬り上げる。
ガードを弾き一太刀を浴びせる。
ブランの身体が宙に舞う。
そしてブランの頭上まで跳び、上から斬りつける。
ブランは勢いよく地面に叩きつけられる。
地面が割れ砕け塵が舞う。
ネプテューヌ「最後のは防がれちゃったか~。」
ネプテューヌも遅れて地面に降り立つ。
ネプテューヌ「どうする?もうこの辺でやめとく?」
粉塵の中にいるであろうブランに問いかける。
だが返事が返ってこない。
粉塵がはれるとそこにブランの姿はなく、落ちた場所には穴があいている。
ネプテューヌ(地中から仕掛ける気だね。そううまくいくかな?)
どこから出てきても反応できるように警戒を強める。
だがブランのとった行動はネプテューヌの予想を裏切った。
地響きと地震の後、ネプテューヌが立ってる場所を中心に円形の地割れが発生する。
ブランが地下から強引に地面を持ち上げたのだった。
まるでプリンをすくうかの如く容易くえぐり取ってしまった。
ブラン「ここでやめる?やっと体が温まってきたところよ。」
近くにあるビルに向かって勢いよく放る。
もちろんネプテューヌも一緒に。
ネプテューヌ「OK!んじゃ続けるよ!」
ネプテューヌが目にもとまらぬ速度で剣を振るう。
ビルに激突する寸前で足場がバラバラになる。
ビルとの衝突は免れるがブランがすぐさまに距離を詰め追撃をする。
ネプテューヌは間一髪で回避する。
空振りしたハンマーはビルに当たり倒壊する。
2人は落ちていく瓦礫を足場にして戦闘を繰り広げる。
バランスが悪い状況下であっても普段と変わらないレベルの戦闘を繰り広げる。
少しの間斬り合うと地面に激突する直前で離脱する。
地面に降り立つとネプテューヌは怒涛の攻めを見せる。
対してブランは完全に守りの体勢に入る。
ただでさえ防御力の高いブランのフルガード体勢。
いくら攻めてもほとんどダメージを与えられない。
やがて手数押しをやめて、強力な一撃も叩きこもうとする。
ネプテューヌ「クリティカルエッジ!!」
恐ろしく速い一太刀が放たれる。
ブラン(ここだ!)
ブランが動く。
如何に速くても威力重視の一撃は基本的に軌道が単調になり易い。
それを狙ったカウンター。
甲高い音が鳴り響いた。
カウンターに反応したネプテューヌが軌道を変え、ハンマーを斬りつけて防いだ音だ。
ぶつかった衝撃で両者の手から武器が離れる。
剣とハンマーが宙を舞い地面に突き刺さる。
ネプテューヌは急いで剣を拾いに行く。
しかしあと一歩というところでブランが足を引っ張り阻止する。
ブラン「すんなり拾わせるわけねえだろ。」
ネプテューヌを剣から遠ざけるように放り投げる。
そしてネプテューヌの剣に触れると、氷が剣を包み込み閉じ込めてしまう。
ブラン「これで武器は使えないわ。」
ネプテューヌ「でもブランも素手だよ。武器拾いに行かないの?」
ブラン「拾いたいのはやまやまだけど。その隙に武器を拾いに行く気でしょ。」
ネプテューヌ「ばれた?」
ブラン「かなり強固な氷だから、そう簡単にはいかないだろうけどね。」
ネプテューヌ「仕方ないね。」
明らかに不利な状況。
だがネプテューヌは笑っている。
なんと素手で構えている。
ネプテューヌ「ゲームだからね。たまには縛りプレイや魅せプレイも悪くないよ。」
ブラン「なんで私がこんなことしたか分かる?」
ブランは指をならしながらネプテューヌに向けて言う。
確かに敵から武器を奪ったとしても自分も武器を使えないのでは戦局は変わらない。
一見あまり意味がないことのように思える。
だがそれは互いの素手での戦闘力に差がなければの話だ。
ブラン「素手なら私に分があるから。残念だけどこれは縛りどころか無理ゲーのレベルよ。」
ネプテューヌ「やってみなきゃ分かんないよー。」
ブラン「わかった。付き合ってあげる。後悔しないことね。」
先に仕掛けたのはブランだ。
拳の連続突きを繰り出す。
冷静に見切りさばいていくネプテューヌ。
ブランは連続突きで意識を上にもってきたところで水面蹴りで足元を狙う。
だがこれも跳んで回避する。
そして体をひねり、蹴りを繰り出す。
ブランはそれをガードしてそのまま足を掴む。
足を引っ張り、引き寄せたところで顔面を殴りつける。
ネプテューヌは顔の前で腕を交差させてガードする。
もう片方の足でブランを蹴りつけて逃れる。
ブラン「逃がすかっ!」
殴りかかってきたがこれを避け、回し蹴りで反撃する。
ブランの顔面にまともに入る。
しかしダメージはあまりないようで平然としている。
ネプテューヌ「むう。やっぱりあんまり効いてないか(腕痺れる~!)。」
ブラン「次はちゃんと叩きこむ。」
ネプテューヌ「上等!」
ネプテューヌは真っ向から仕掛けていく。
おびただしい数の蹴りと殴打がブランに襲いかかる。
自ら攻めにまわり、先手を打っていき相手の攻撃機会を減少させる作戦。
すなわち「攻撃は最大の防御」を実践してみせる。
だがブランにはあまり効果がないようだ。
ネプテューヌの攻撃は決して弱くない。
素手でもマシン系のモンスターを破壊できる程度の力はある。
だがブランは女神の中で最も堅固な肉体をもつ。
ネプテューヌでも素手では大きなダメージを受けない。
ゆえに防御をする時間も攻撃にあてることができる。
ネプテューヌの攻撃の回数こそ増えているが、ブランの攻撃回数は減少しておらず互いの手数はほぼ五分だ。
手数に差がないのならパワーで勝るブランが優勢だ。
ネプテューヌは即座に理解し攻めるのをやめ、後退する。
ネプテューヌ「まいったなぁ。私の力じゃブランに大きなダメージが与えられないや。」
自らの劣勢でも意外というか、らしいというか、余裕のある口調で話す。
ブラン「じゃあどうする?諦める?」
問いかけてはみるが、その答えをもうブランには分かっている。
自分も含め、女神は負けず嫌いばかりだ。
ゲームであっても勝負事となれば諦めるわけがない。
ネプテューヌ「う~ん。じゃあ、これならどうかな?」
なんとネプテューヌは腕を下げた。
ただ下げただけではない。
全身から力が抜けている。
予想外の行動にブランは驚きを隠せない。
戦闘中に脱力という大胆な行動がブランに得体のしれない圧力を与えている。
かといってわざわざ相手が攻めてくるのを待つのも得策とは言い難い。
ブラン(待ってなんかやらない。なにかする前に潰す!)
先手必勝と言わんばかりの速攻。
ネプテューヌの顔面に向かって拳を放つ。
すると急に腹部に痛みが走り、攻撃の軌道がずれてしまう。
ブラン「まさか素手で私の身体に傷をつけるなんてね。」
腹部に新しい斬り傷ができており、血が垂れている。
ブラン「いや、この傷は…鋭利な刃物?」
ネプテューヌ「さあ?なんでしょう?」
ネプテューヌは再び謎の攻撃を放つ。
今度は見えたのか、ブランはこれを避ける。
そして正体を看破する。
ブラン「貫き手ね。」
ネプテューヌ「あったり~。」
ネプテューヌの謎の攻撃の正体は貫き手だった。
今までの打撃よりも遥かに速い。
脱力して余計な力みをなくしたことで、攻撃速度が上がっている。
ブランの肉体にも傷をつけるほど攻撃力も上昇している。
速度を得るために抜いた力を攻撃の当たる瞬間に再び入れることで実現している。
脱力から力み、力の振り幅を利用した技。
必要な時に必要な分だけの力を引き出す技。
それはさっきまで連打していた力任せの攻撃よりも速く、強い。
ブラン「確かにその原理なら貫き手だろうと正拳だろうと私にダメージを与えられるわね。」
ネプテューヌ「えっ?いや、そんな難しいことは考えてないよ。ただの思いつき。」
ブラン「なるほど。やっぱり戦闘に関しては非凡ね。」
ネプテューヌ「えへへー。それほどでも~。」
だがネプテューヌがブランより強くなったわけではない。
攻撃速度が速いと言っても無駄な力みをなくし、本来の戦闘スタイルの剣撃と同じ速度になっただけ。
リーチも攻撃力も剣撃に劣る。
あくまで素手の戦闘で対等になっただけ。
ブラン「面白くなってきたわね。」
あえて武器を使わない戦闘をはじめた2人。
当初はブランが有利だったが、ネプテューヌは閃きにより対等に戦えるようになった。
そして激しい肉弾戦を繰り広げる。
ブラン「おらっ!」
ネプテューヌの腹部目がけて左のボディブローを放つ。
ネプテューヌ「おっと!」
肘打ちと膝蹴りで挟むようにして止める。
ネプテューヌ「さっきのお返し!」
止めたブランの腕を左手で掴み、引っ張り寄せる。
そして右手の手刀を引き寄せたブランの顔面に放つ。
ブランは右手で手刀を止める。
お返しといった通り、先程の攻防をやり返す。
ブラン「やり返すのはいいけど、これじゃさっきの繰りかえっ!?」
ブランの腹部を蹴り込む。
不意の一撃に悶絶する。
この隙をついてネプテューヌはブランの肩の上に飛び乗り、足を組んで首を固定する。
そしてブランの顎と頭を掴み、思い切り捻る。
だがブランの頭は途中で動かなくなる。
なんと首の筋肉だけで耐えている。
ネプテューヌ「うっそ…!」
徐々に元の位置に頭が戻る。
ブラン「調子に乗るなよ。」
ブランはネプテューヌの太もも部分をつまみ、強引に肉を引きちぎる。
ネプテューヌ「いぎゃー!」
組んでいた足が緩み、ブランの肩の上から落ちる。
ブランは地面に転げ落ちたネプテューヌを踏みつけようと足を振り下ろす。
慌てて跳び退くネプテューヌ。
だがブランはネプテューヌにぴったりとくっつき、射程圏から逃がさない。
渾身の力で拳打を繰り出す。
ブラン「くらえ!」
ネプテューヌ「なんどやっても無駄だよ!」
再び肘打ちと膝蹴りで止めようとする。
だが今度はあまりのパワーに威力を殺すことができず、まともに受けてしまう。
ネプテューヌ「がはっ!」
続けざまにネプテューヌの顔面に拳打をたたき込む。
鮮血を散らしながら吹っ飛ぶ。
仰向けに倒れるネプテューヌに馬乗りでまたがるブラン。
ネプテューヌの口元と鼻からは血が溢れている。
鼻は折れて曲がってしまっている。
ブラン「これであたしの勝ちね。」
ネプテューヌ「まだ分からないよ。」
ブラン「言うのは自由よ。」
止めの一撃を振り下ろそうとする。
その時ネプテューヌは口から血を噴きかける。
ブランは顔に血を噴きかけられ怯む
ブラン「悪あがきを!…!?」
怯んだ隙にネプテューヌは馬乗りから抜け出し、ブランの右腕を捕る。
ネプテューヌ「腕一本も~らった!」
ブラン「がぁっ!ぐ、くぅっ!」
腕ひしぎで右腕を折り、離脱する。
ブタンの片腕はおそらくもう使えないだろう。
好機を逃さず貫き手を繰り出す。
ブラン「くっ!」
貫き手を掴んで止める。
するとネプテューヌは笑みをこぼす。
ネプテューヌ「つ~かまえた。」
ネプテューヌは掴まれた手を勢いよく振るう。
腕に振り回されるようにブランの身体が宙に舞う。
そしてブランの顎を掴み、地面に叩きつける。
ネプテューヌ「どう?もう立てないんじゃない?」
ブラン「まさか。それよりいつまでも掴んでていいの?」
ネプテューヌ「!!」
ブランは顎を掴むネプテューヌの左手に噛みつく。
薬指と小指を噛みちぎる。
激痛に苦しみながらもブランの左腕の肘の部分を貫き手で貫く。
両手を使えなくしたところでさらに追撃を加えようとする。
ブランは先程食いちぎった指を口から噴き出す。
指はネプテューヌの右目に命中し、右目を潰す。
よろめいてるところを蹴りとばして、自身は反動をつけて跳び起きる。
ネプテューヌは右目から指を引き抜き、曲がった鼻をメキメキと形だけ元に戻す。
2人は対峙したまま動かない。
今までの様子見と違い、互いに満身創痍なために静止している。
その時、ゲーム終了の合図が出て元の部屋に戻る。
突然の出来事に2人ともキョトンとしている。
プルルート「時間切れ~。よって引き分け~。」
2人はゲームを終えて治療室で治療をする。
プルルート「今までもそうだったけど、これからもっと怪我する人が増えると思うから治療室も作ったんだ。」
ネプテューヌ「へぇ~、治療室か。」
ブラン「時間設定してたんなら最初に言って欲しいわ。」
プルルート「ごめんね。すっかり忘れてて。」
スタッフ「治療終わりましたよ。」
ネプテューヌ「ありがとう。」
2人とも体中の傷がすっかり癒えており、体の調子を確認するように動き回る。
ブラン「それにしてもまさかあなたが素手であそこまで戦えるとは…ってなにしてるの?」
ネプテューヌ「普段はこんなに柔らかいのに戦闘だとなんであんなにかたいかな~。」
ネプテューヌはおもむろにブランの身体をぺたぺたと触りだす。
そして胸のところにまで手が伸びる。
ネプテューヌ「でもやっぱり胸だけは常に鉄壁だね。」
ブラン「んだと!ってか、てめぇには言われたかねぇ!!」
ネプテューヌ「私は女神化すればおっきくなるもんね!」
ブラン「よーし分かった。女神化しろ。今度は太ももじゃなくてデカ乳引きちぎってやる。」
ネプテューヌ「なにー。やってみろ。」
ブラン「おー!やってやらー!あんな重いもんぶら下げてたら肩凝るだろ?楽にしてやんよ!」
結局その日はずっと2人でゲームをプレイしていましたとさ。
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過去に書いた作品です。
今度はVクリア後です。
ちょっと痛々しい表現があるので苦手な方は注意。