No.810048

真・恋姫無双~項羽伝~三国編

あかさん

久しぶりの登場キャラ・・・・喋り方に違和感が・・・

2015-10-25 21:10:27 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:3241   閲覧ユーザー数:2704

第五章 7話

 

 

 

 

 

 

 

 

水鏡塾近く

 

 

音色「それで、貴女はいったい誰ですか?」

 

音色はフードの様な物で顔を隠しているおそらく女性である人物の喉に後ろから短刀を突きつけてそう言った

 

??「流石ですね。私に戦う意思はありません」

 

顔を隠した人物は手を上にあげ危害を加えないと意思表示をしながらそう言った

 

音色「それで、貴女は如何して姿を隠して私達を窺うようなことをしていたのかしら?しかも、かなりの腕をお持ちの様ですし・・・・・漢の密偵でしょうか?」

 

??「違います。それに私が先にも言った通り、あなた達を観察していただけです」

 

音色「意味が分かりませんね。観察とはどういう事かしら?今、この大陸で残っている勢力は、もう大きく分けて東西で完全に別れ、此処は漢の勢力地。観察では無く偵察ではないのかしら?」

 

??「いいえ、観察が正しいと思います。私は今現在何処にも属していませんから」

 

音色「属していない?ならなぜ私達を観察する必要があるのかしら?」

 

??「それは・・・・私にはしないといけない事があるからです。私は義母(せんせい)の・・・・復讐をしないといけないのです」

 

音色「復讐?穏やかではなさそうですね。それに貴女はいったい誰なのですか?いい加減名を教えてもらいたいのですけど」

 

??「失礼しました。私の名は徐庶。この地に在った水鏡塾の元塾生の一人です。今は薬師として細々としています・・・」

 

音色「徐庶?・・・・それに、水鏡塾の門下生・・・ですか」

 

音色は水鏡塾の門下生と聞いて余計に警戒の色を濃くした

 

何せ今起きている事態はその水鏡塾を出た二人が起こしている事である。それゆえに同じ水鏡塾出である徐庶に警戒するのは当たり前であった

 

徐庶「はい。此処に在った水鏡塾で、昔、貴女も知っておられると思います伏龍と鳳雛達と供に司馬徽母さんから勉学や他にもいろいろと学ばせてもらっていました」

 

音色「・・・・その二人と同じならそれはたいした物をお持ちなのでしょう?その二人と同じで劉備の所で働いていて可笑しくはないと、普通は思わないのかしら?」

 

徐庶「先程も言いましたが私は何処にも属していません。それに、属していたとしても絶対にあの・・・・・(ギリ)劉備の元には行こうとは思いません」

 

徐庶は拳が白く、爪が食い込み血が滲み出んばかりに握りしめ悔しそうな顔をしながらそう言った

 

音色「それは先程の復讐と関係がありそうですね」

 

音色は今の徐庶の動作を見て本当に敵意がない事を確信して短刀を直し徐庶と向き合う位置に移動した

 

音色「・・・・徐庶。私達を観察していたと言う事は何か訳があるのでしょう?私の仕事上、第三者に私の存在を知られることは良しとしてないの。言っている意味あなたなら解るわよね?」

 

徐庶「はい。つまり今は味方という事になっていれば、少なくとも私は今すぐここで死ぬことは無いと言う事ですね」

 

音色「ええ。解っているなら、話が早いわ。なら、情報の交換をお願いしたいの」

 

徐庶「情報ですか・・・・・しかし、今すぐでは貴女が欲する情報を私は持っていないと思いますが?」

 

音色「それは理解しているわ。貴女は水鏡塾に居た事からこの辺りの人達に顔を知ってもらえているはずよね?」

 

徐庶「ええ、少しは・・・・・でも、アレが起きてから私は此処から西の方へ逃げてそこのとある山に隠れて住んでいますから・・・・」

 

音色「それならそれでいいわ。それでも、ずっと山に居るわけでは無いでしょ?里に下りて食料や生活用品等を買いに行ったり、薬師なら薬を売りにも行くでしょ。その時にある情報を探してきてほしいの」

 

徐庶「ある情報とは?」

 

音色「人の目撃情報よ。歳は九つで身長は少し大きい位の女の子達よ。それで、若しかしたら近くに巨大な虎か狼が居るかもしれないわ。それか、漢軍のこの頃の情報でもいいわ。この辺りで見かけない将や兵を見かけた何かが欲しいの」

 

徐庶「解りました。しかし、このままでは私に全く利がありませんが」

 

音色「その事についてですが、貴女が先ほど見せた憎悪をはけ出す場所・・・舞台を私達が整えましょう。如何ですか?」

 

徐庶「私のこれを?」

 

徐庶は手を自分の胸の前で握りしめながら聞き返してきた

 

音色「はい。貴女の憎悪は如何やら特定の人物、または人物達に向いている。そして、その人物は私の予想では・・・・・・私の大事な家族を危険な目に合わせている人物と同一人物と思えますから」

 

音色は何処にいるかわからない作戦を実行した人物とそれを許可したその者の主に向かってにだろうか、虚空へと鋭い目つきで睨み殺気を溢れ出させた

 

徐庶「・・・・・・・・・分かりました。では、何時程に情報のやり取りを?」

 

音色「そうですね・・・・一月・・・・いえ、二月後にしましょう。私もこの辺りの情報を集めた後、本国に戻り連絡をしないといけませんので」

 

徐庶「分かりました。では二月後に」

 

そう言い別れた後、二人は各々の動き始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダダッダダッダダッ

 

寝静まっている山を駆け抜けていく二つの足音が夜の山に響き渡っていた

 

二匹の獣の組み合わせは、もしその場に誰か人が居たら恐怖を感じるとともに見惚れていただろう

 

その一匹だけでも毛並みは白く美しく、神聖さを感じる威風堂々とした姿が二匹である

 

しかも一匹は力の象徴としても扱われる虎、白虎であり、もう一匹は誇りや気高さと言った物の象徴として扱われる狼であった

 

しかし、それを感じるのは見る者だけであった。実際駆け抜けている二匹は内心尋常でない程焦っていたのであった

 

その理由は

 

陳登率いる漢軍から逃げ出していた成刀とポチ、タマは東に向かって走っていた

 

その道のりは空丹達三人が逃げ出した道のりと同じものでもある

 

嫌、その道しか成刀は知らないと言えた

 

だから成刀は友である空丹から聞いた、話から想像した道を信じて突き進んでいた

 

しかし、話から想像した道には欠点が多い

 

要所の目印になる物や山、川。それは成刀自信が知らない物である

 

もし、それを見つけたとしても目の前の物が正しいとは言い切れない

 

それはとても精神をすり減らすものである

 

そして、成刀の背中には脱出した時に斬られた傷がある

 

それは時間が経つにつれ治っていくのではなく、悪化していったのである

 

その状態が数日続いたある日、ついに限界が来たのである

 

 

 

 

その日も成刀達は東へと走っていた時

 

ダダッダダッダダッ

 

その日も二匹は軽快に駆け抜けていたが、上に乗っていた成刀はそうではなかった

 

成刀の傷は化膿し熱を発していて、痛みも徐々に強くなっていた

 

そして

 

ドスン

 

成刀は走っているポチの背中から転げ落ちたのである

 

ポチ、タマ「「キャン(ガオ)!?」」

 

ポチとタマは転げ落ちた成刀に驚き急停止し、すぐさま成刀の元に駆けよった

 

成刀「はぁ、はぁ、はぁ」

 

成刀の呼吸は荒く顔色も良いとは決して言える物では無かった

 

ポチ「クゥ~ン」ペロ

 

ポチは主の心配から一度成刀の顔を舐めたが反応がほとんどなかった

 

タマ「(これは不味いな・・・・・ポチ、今は一先ず休める場所・・・いや、雨風をしのげる場所を探そう)」

 

ポチ「(・・・ああ)」

 

ポチは悔しそうな唸り声を上げた後、成刀を優しく銜えタマが言った通りの場所を探した

 

 

 

 

 

 

 

 

それからポチとタマは一つの洞窟を見つけそこに成刀を寝かせた

 

タマ「(・・・・・・・これからどうする?)」

 

ポチ「(嬢がこの怪我ではどうしようもないだろ。華佗の様な医者が近くに居るわけでもなし・・・・・・)」

 

タマ「(ああ・・・・そうなると、医者を探さないといけなくなるが・・・)」

 

ポチ「(賭けになるな・・・・行くとしても嬢の状態が少しでも安定しない限りは・・・それに、近くに人が住んでいたとして、その中に医者が居るとも限らない)」

 

タマ「(やはり成刀嬢の状態しだいか・・・しかし)」

 

ポチ「(わかっている)」

 

二匹はこの会話の後、一匹は成刀に寄り添い、もう一匹は食料を手に入れるため辺りの偵察へと向かった

 

 

 

 

 

そして、時間は二匹が夜山を駆け抜ける時に戻る

 

そう、いざという時が来てしまったのだ

 

成刀の熱が一向に下がらず、ついには食事をとらなくなってきた

 

このままでは成刀は死んでしまう

 

そして食料捕獲をしているとき、近くの村の人だろう人物に見つかってしまったのである

 

二匹はその時、決断した

 

人に見つかってしまったなら、何かしら人は動き出す

 

最悪、領主に連絡を取る可能性もある

 

そしたら、逃げてきた意味がなくなる

 

その前に、その村を・・・・・と

 

もし、その村に医者が居れば幸運だ、攫えば良いと

 

そう考えた二匹はすぐさま駈け出し始めた

 

襲うなら夜が好ましい

 

それだけ騒がれず襲うことが出来る、と

 

 

 

 

 

 

 

 

 

徐庶は音色と別れて一月になろうとしていた

 

その日徐庶は村へ薬を売りに来ていた

 

その時である

 

村人「あの、徐庶様。一つお頼みしたいことがあるのですが」

 

と、薬を売っていた徐庶に声を掛けた人物が居た

 

その人物はこみ入った話なのでと言い、自分の家に徐庶を招いたのであった

 

徐庶は村長と名乗る村人の家で食事を宛がわれそれを食べながら話を聞き始めた

 

村長「実は少し前から近くの山でかなりの頻度で巨大な狼や虎を目撃するようになったのです。今はまだ我々に被害は出てないのですが何時被害が及ぶかわからないのです・・・」

 

徐庶「(狼に虎?)それで、何故私に声を?」

 

村長「はい、実は聞いた話によるとあなた様はあの名高い孔明様と同じ水鏡塾の出だと聞きかじりまして・・・・それならあなた様にお願いしようと」

 

徐庶「無理ですね。私は噂に名高い孔明と違いますし、何より虎や狼を討伐する程の武は持っていません。何より彼方が言う通り巨大な虎や狼なら軍にお願いするのが正しいのでは?聞く限り漢の将は少数精鋭と聞きますし」

 

村長「それは・・・・しかし、軍にはあの南蛮の兵が居ますから・・・・あの兵が通った後は食料を・・・・食べれるもののほとんどが無くなると聞いていますから・・」

 

徐庶「それでも、自分たちの命が無くなるよりましと思いますが?」

 

村長「・・・・・そうですか。分かりました。今日はもう遅いので泊まっていってください。無理な頼みをお願いしたお詫びです」

 

徐庶「・・・・ありがとうございます」

 

村長はその後、すぐさま村の若い男に伝令係として領主の元へと向かわせた

 

部屋に残った徐庶は

 

徐庶(虎に狼ですか・・・・・可能性はあるでしょうが、昔読んだ書物に東の今は楚の国境付近にも巨大な虎や狼住む山があると書いてありましたし・・・・そこの獣が何らかの事情でこちらに流れて来たとも考えられますしね。確認だけはした方がいいかしら?)

 

色々な考えを浮かばせながら眠りにつき始めた

 

そして夜中

 

 

 

「ギャ―――――――!!」

 

バッ

 

徐庶「何事ですか!?」

 

飛び起きた徐庶は辺りから聞こえてくる悲鳴により飛び起きて、家の人に聞こうとしたが混乱しているのか答えられないので家から出て外を見ると

 

「ヒ―――――」

 

「逃げろ!!とうとう来やがった!!」

 

等と村中に悲鳴が飛び交い始めているのを目撃したのであった

 

徐庶「これは・・・・・」

 

徐庶は言葉に出来ない物が目の前に二匹存在した

 

全身まばゆいはずの純白の毛並みを持つはずの二匹が口の周りから真っ赤な返り血を浴び赤く染まっている姿であった

 

赤く染まっている虎の足の下には男だろうか、手足をばたつかせ逃げようともがいている姿が見受けられるがすぐさま虎が体重をかけたのだろうミキミキと潰れるような音がしたかと思うと男の潰れた腹から血が湧き出した

 

また狼の方は口に老婆だの首を加えたかと思うとそのままブチンッとかみちぎってしまった

 

徐庶「流石にこれはヤバイですね・・・」

 

徐庶は踵を返して村長の家に逃げ込もうとしたが

 

ピク

 

虎の耳が動いたかと思ったすぐにその虎が目の前に現れたのだった

 

そして、虎がその大きな体を起こして前足の鋭い爪で引き裂こうとした時

 

「ワオ――ン」

 

狼がまるで虎を呼び止めるかのように大きく鳴いたのであった

 

「ガルル」

 

「ガオガ!」

 

コク

 

虎は狼が言いたい事に納得したのだろう、一度頷いた後徐庶に攻撃をするのを止め、その代り背中に無理やり乗せたのであった

 

徐庶は逃げたい気持ちで仕方が無かったが、腰が抜けて身動き一つとれないでいた

 

その後は狼が目につく人間を殺してまわり、虎は徐庶をのせて先に戻っていった

 

徐庶(一体どういうこと?私だけ何故??)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

洞窟

 

 

そこでは成刀が傷の痛みと熱に魘されながらも体力を減らさない様にと眠りについていた

 

夢の中では恐怖や不安から解放されるためでもあったからだ

 

しかし、今回の夢は今まで見ていた夢と少し違う物であった

 

今までの夢は何時かの楽しい日々を思い出している様な夢であったがこの夢は違う

 

誰かの温かい手で抱かれている様な不思議な感覚を味合うところから始まった

 

??「ふふ、よう寝ている」

 

??「それはそうでしょ。まだ十に満たない子がこんな危険な目に合っているのですから」

 

??「そうかい?一刀はこれぐらいの時には色々やっていたわよ」

 

??「あ~~一刀なら有りえるな」

 

??「確かに、一刀殿なら・・・」

 

??「俺もこの位に皆の所に加わったと思うけど?」

 

??「いやいや、―と同じに考えたらダメだろ」

 

??「ああ、―は何だかんだで、上気を逸脱していたからな」

 

??「ぐ~~~、皆酷いや!俺が一番年下だからって何時もいじりやがって」

 

??「ほらほら、喧嘩するな。この子が・・・「んん・・此処は?」ほら起きてしまったじゃないか」

 

成刀が周りを見るとそこは真っ白い世界であり、自分を抱えている女性と五人の男性が居り、そして自分の体は如何やら幼い身体になっていた

 

成刀「???」

 

成刀が疑問に思っている間、女性は周りの男性たちに怒声を浴びせ始めた

 

??「ほら、お前たちのせいで儂の大切な一時が終わってしまったじゃないか!!如何してくれる!!大体お前たちは昔からそうだ!あの時もつまらんことで喧嘩して――――――」

 

??「うわ・・・成さんの説教が始まっちまった」

 

??「成殿の説教は長いですからね」

 

??「ムム・・・俺もこれだけは死んでも慣れないからな」

 

??「あの方のお怒りはどうも苦手です」

 

??「うえ~~~ん、ごめんなさ~~~~い~~~~」

 

五人の男性は成れているのだろう怒られる時の体勢、つまり正座になってそうこぼしていた

 

成刀「あ、あの・・・」

 

??「――――だから、ん?如何したの司馬昭ちゃん?何かおばあちゃんに御用?」

 

今まで叫んでいた女性の顔が成刀に向いた瞬間物凄い笑顔になっていた

 

成刀「おばあちゃん?・・・・そ、そのあなた達は一体誰ですか?」

 

??「儂は貴女のおばあちゃんだよ。で、こいつらはお供の壱から伍号だ」

 

??「それはひどいですよ、成様。一応自分もこの子の先祖ですよ」

 

??「ああん?何か言ったか―?」

 

??「い、いえ。何もありません」

 

??「うわ、―可哀想だな・・・」

 

??「ええ、不愍です」

 

成刀「あの、そうじゃなくてお名前は?」

 

??「ああ、そうだな。ついうれしくて教えていなかったな。普通じゃ絶対にこんな風に会えなくてつい舞い上がってしまったね。儂の名は項粱、真名は成だ。そして一刀と涼、昭ちゃんのお父さんとお母さんの母親だよ」

 

成刀「お父さんとお母さんの?」

 

成「ああ、そして昭ちゃんのおばあちゃんだよ」

 

成刀「????」

 

??「混乱しているみたいですね。では私から説明しますけど良いですか?」

 

成刀「小父さんは?」

 

??「私の名前は司馬欣。昭さんの一応先祖に当たりますね。それで今の説明ですけど、此処はある特別な世界で、現世の人が此処に来るにはある状態じゃないと来れないのです」

 

成刀「ある状態?」

 

??「ええ、その言いにくいのですか昏睡状態、つまり死にかけていると言う状態ですね」

 

成刀「私・・・死んじゃうの?」

 

成刀は震える声でそう聴くと

 

成「いいや、そんな事は無いよ」

 

成は成刀を優しく撫でながら優しい声でそう言った

 

??「はい。危険な事には違いないですけど、今回は少し私達の力でこちらに呼びましたので。それで、話は戻しますが何故あなたがここに居るかですが、昭さん。貴女に私を含めたここに居る五人の力を貸したいためです」

 

成刀「五人?」

 

成「ああ、あの男どもの事だ。あいつらはかなり強い。なんだって昭ちゃんのお父さんがずっと鍛えていたからね。それにこれから昭ちゃんにはきっと力が必要になる。そのために儂らは来たんだ」

 

成刀「でも、何で私なの?他にもお姉ちゃんが二人いるよ?」

 

成「そっちも大丈夫だよ。時が来たら私が・・・・・・いや、悲しいがもう一人と行くかもしれないな。取りあえずもう二人の孫にも与える予定だよ。昭ちゃんを入れた三人は少し特殊だからね」

 

成刀「??よく解らない・・」

 

成「今は解らなくてもいいよ。でも何時かは分かるわよ。あなた達は王の・・・一刀の意思を継ぐ者達だから」

 

??「さて、今だ自己紹介をしていない人たちの自己紹介をしますか。――お願いします」

 

??「ああ、俺の名は孫彰。真名を――だ。鬼炎の孫とも言われている」

 

??「では次に私が。私の名は周光。真名を――と言います。九頭竜の周とも言われていましたね」

 

??「それじゃあ次は俺だ。名を趙歇、真名は――。龍槍の趙だ」

 

??「俺の名は呂馬童。真名が――。鬼神の呂は俺の事だよ」

 

??「最後にもう一度、名を司馬欣。真名が―です。私の二つ名は風神の葉ですね」

 

五人から紹介されたが成刀は何故かその者達の真名だけは聞き取ることが出来なかった

 

それで顔を傾けていると

 

成「どうかしたかい昭ちゃん?」

 

成刀「それが・・・何故か小父さん達の真名だけが聞こえなかったの」

 

成「そうか・・・・まだ、時期じゃないと言う事か」

 

成刀「時期?」

 

成「ああ、時期だ。その時期が来たとき皆の真名が頭に浮かんでくるだろうさ。この五人はこれから昭ちゃんに寄り添うように居るはずだから」

 

成刀「でもその時期って何時なの?」

 

成「おそらく、自覚した時さ」

 

成刀「自覚?さっき言っていたのと同じもの?」

 

成「ああ、おそらくね。その時この五人が昭ちゃんのしたい事のために力を貸してくれるよ」

 

成刀「うん・・・・」

 

成刀はまだいまいち分からないと言う顔をしていたが

 

成「そろそろ時間の様だね。昭ちゃんの友達が帰ってきたみたいだよ」

 

成刀「え?」

 

成刀が聞き返そうとした時には目の前の風景がゆがみ始めていた

 

成「忘れちゃいけないよ。昭ちゃんの近くには家族が居る事を!」

 

その言葉を残して目の前の風景は消えてしまい

 

そして成刀は目を覚ました

 

 

 

 

 

 

徐庶「此処は?」

 

タマ「ガルル」クイ

 

タマは徐庶に洞窟に入るように顔を振った

 

徐庶「此処に入れって言う事ね・・・」

 

徐庶は恐る恐る洞窟の中に入って目にしたのはうつ伏せで寝ている少女の姿だった

 

徐庶「!!これは・・・・」

 

徐庶はすぐさま駆け寄り少女の状態を確かめ始めた

 

成刀の服を脱がせ傷口の状態、症状を確かめていくと

 

成刀「あな・・・た・・は?」

 

徐庶「私は徐庶。如何したのこの傷は!?化膿までして・・・薬は、今持っているのだけじゃ・・・・・無いよりましね。まずは膿を取らないと・・・・」

 

徐庶は荷物入れから小刀を取り出すと

 

タマ「グルルル」

 

タマが唸り警戒を示した

 

徐庶「この子を傷つけるためじゃないから安心して・・・」

 

徐庶は辺りに火をつけれる場所は無いかとみると薪の後を見つけそこで火をつけ熱消毒をした後、成刀の膿んでいる場所に突き刺し膿を取り出し始めた

 

成刀「ウッ・・・ああああああああ!!!」

 

成刀は痛さから叫びだし始めたが

 

徐庶「我慢して!これを取り出さないと余計酷くなる」

 

膿を取り出してしまった後、徐庶は薬入れから塗り薬を取り出し塗り始めた

 

徐庶「これで少しは楽になるはずだけど・・・・これじゃあ薬が足りない」

 

徐庶はすぐさま立ち上がり薬草を取りに外に向かった

 

この時逃げる事も出来た徐庶は逃げる事をしなかったのは、ただ無我夢中と言うのもあったが先生の教えがあったのが大きな理由だったのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき??

 

 

少し話が進んだ気がします

 

次回は涼刀の話に向かっていけたらな~~と思います

 

お察しの方が居られると思いますが涼刀の次は愛紗の話になると思います

 

たぶん涼刀の話の途中から愛紗の話が加わってくると思いますが

 

取りあえず涼刀の話で大きな事件が起きます

 

お楽しみに!!

 

 

 

それと最後に質問なのですが、まだ先になりそうですがこの項羽伝が終わった後、どっちの話を優先するか迷っています。それが

 

1、 孫呉空編

 

2、 戦国恋姫~項羽伝~after

 

の二つです

 

もし希望がありましたらご意見願いします

 

では待て次回

 


 
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