No.805699

【サイバ】アッ、と言う間に知らない世界【交流】

古淵工機さん

フィヨ、フィヨ、フィヨ、フィヨ
旅ガァラァス~、ウ~、ウ、ウッ、ウッ、ウ♪

なお、到着地点は完全ランダムらしいw

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2015-10-01 21:44:27 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:673   閲覧ユーザー数:656

ある日、アシモフ・ラボに呼ばれた北岡光太郎と砥部おれな。

 

「で、博士。なんなんですかお話って」

「いや、ちょっと最近わかったことがあってね。君の彼女…おれなちゃんの能力についてだ」

「え、わたしの?」

 

研究所の主・イリーナは光太郎のほうに向き直って告げる。

「光太郎くん、目を離した隙に彼女が突然いなくなったり、かと思えばひょっこり帰ってきたりという経験を何度もしてるよね?」

「ええ、まぁ…ちょっと目を離した隙にスマホの中とか昔の世界とか…あるときなんか僕と混ざっちゃったりしましてw」

「僕も気になってちょっと調べていたんだが…彼女が消える瞬間に特定の魔導反応が出ているんだ」

そう言って、イリーナが見せたのは特殊なカメラで記録された映像だ。

「え、なんですかこれ」

「魔力反応を色で表したものだよ。そして次がおれなちゃんが消える瞬間だが…」

映像を見ると、おれなが消える直前に一瞬、緑色のまぶしい光が発せられている。

「「これは!?」」

「空間転移魔法さ。それも無意識のうちに発動するタイプのね…」

「そうか、だからおれなちゃんはあちこち行ってるわけだw…あれ!?おれなちゃん!?」

 

『ここだよー!w』

「へ!?」

「…あいたー!?僕のPCの中に入り込むとは!やはり只者じゃないな彼女!!wwww …待てよ、これはひょっとしたら…!」

イリーナは何かを思いついたようだ!

 

「光太郎くん、おれなちゃん、ちょっと二人に協力してもらいたいんだけどいいかな!?」

「「え、あ、はい…」」

イリーナは一体何をたくらんでいるのか!?

数日後、アシモフ・ラボに呼ばれたのは毎度おなじみ三人組、北条唯と今河姉妹。

「で、博士があたしたちを呼ぶなんて珍しいわねw」

「それで見せたいものって一体何なの?」

「いい質問だ。君たちの目の前にあるよw」

 

唯・和美・雪歩の目の前にあるのは銀色の球体だろうか、乗り物のようであった。

「こ、これって…」

「もしかして…」

「まさか…」

「そのまさか。あらゆる時空に飛んでいける夢のスーパーマシン…時空転移機。またの名をタイムマシンだ」

「安直ですね」

「安直で悪かったね。とにかく…君たち、もしあの時代に旅ができたらと思ったことはないかい?」

「うーん、あるにはあるけど…」

すると間髪入れずに和美が叫ぶ。

「…なーんだ!じゃあ決定じゃない。乗りましょ唯ちゃん」

「そうね!乗ってみなきゃよねぇ和美ちゃんw」

「おいっ!安全と決まったわけじゃねーのに…」

 

雪歩の話をさえぎり、準備を進めるイリーナ。

「よしじゃあ実験開始だw」

「博士も人の話を聞けって!」

「往生際悪いわよ雪歩!」

「ほら、あんたも行くの!」

「たーすーけーてーーーーー!!!」

抵抗もむなしく、タイムマシンに乗せられる雪歩。

「じゃあどの時代に行きたい?」

「そうねえ…じゃあ折角だから江戸時代に行きましょ!」

「吉宗さんの時代だと天空市はどんな感じなのかしらw」

「あーもう、勝手にしてくれ…」

「江戸時代ねえ…ほい、1716年と」

イリーナは年代を入力し、タイムマシンを操作していく。

 

「おい!なんか変な音してんぞ!?大丈夫なのかよ!?」

「プラズマエネルギーを魔力の代用にしてるからね。特有の振動が起きるんだ」

「やったー!お侍さんの時代にレッツゴーよ和美ちゃん!」

「ご先祖様に会えるかもね唯ちゃん!」

「それじゃー三人とも!いってらっしゃーい!!」

イリーナがワープボタンを押すと、タイムマシンは光に包まれて消えていった。

 

「…ふう、これでひとまず…あっ!?」

イリーナはほっと一息つこうとしたが、ある重要なことに気づいて我に返った。

「しまった…!これ座標設定の機能が付いてないんだった…!」

…さて、唯たちはというと。

「ふーっ、どうやら到着したみたいね」

「でもなんで目の前に海があるの!?」

「それに…なんかバンダナ巻いた奴らとかが…」

「しかもなんであたしたち縛られてるの唯ちゃ…?」

 

「「「ここは一体…どこだああああああああ!?」」」

哀れ、唯たち三人が到着したのはカリブ海に浮かぶ海賊船の甲板だったのだ!!

 

このあと、三人はタイムジャンパーを装備したドラゴ郎に助けられ、元の時代に帰ることができましたとさ。

1716年。

日本では徳川吉宗が享保の改革を行った年である。

だがその頃のカリブ海は、海賊たちの黄金時代だったのだ!


 
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