No.79241

満月の夜に・・・続き

ぴかさん

以前書きました、満月の夜にの続きとなります。
短めの話です。

光に飲み込まれた華琳様は・・・という感じに進んでいきますが、そこまで深くしてありません。

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2009-06-15 20:43:14 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:11701   閲覧ユーザー数:8655

簡単なあらすじ・・・

 

呉の孫策こと雪蓮、蜀の劉備こと桃香を退け、大陸を平定した魏の曹操こと華琳。

大陸中が平和になったと浮かれ始めたが、その中で大陸平定に貢献をした天の御遣い、北郷一刀が元の世界へと帰った。

 

悲しみに包まれる華琳であったが、それを振り払い戦後処理に勤しむ。

一刀の残した施策の成果もあり、大陸は以前にも増して平和で豊かへと変貌した。

 

そんな中、魏、呉、蜀の3国による大陸平定の式典が開かれる。

その式典の中で、華琳は自分の中での一刀の大きさを改めて知る。

 

その想いを振り払おうと、一刀の部屋に入った華琳であったがそこにあった鏡から発せられた光に包まれる。

 

はたして、華琳の運命は???

 

 

華琳「ここは・・・いったい・・・。」

 

華琳は気が付くと、不思議な空間に取り込まれていた。

どこを見ても真っ白で、前後左右上下の平衡感覚も失われるような感覚に囚われる。

 

華琳「なんなのよ、ここは・・・。」

 

冷静に気が付く前の事を思い出す。

呉や蜀の武将達と立食ぱーてぃーを行い、自分の部屋に戻る前に一刀の部屋に入った。

そこは時間が止まったかのように、寝具などがあの日そのままだった。

そして、足下に鏡がある事に気付き拾い上げた時に白い光に包まれ・・・。

 

華琳「まさか、ここは・・・。」

 

普通に考えれば、こんな非現実的な事はありえない。

だが、自分の元には天の御遣いという非現実的な人物がいた。

そう考えると、あり得ない事でもない。

そんな事を考えていると、華琳の頭の中に声が響いてきた。

 

??「曹操よ・・・。」

華琳「誰!?」

 

周りを見渡すが、声の主らしき人影は見えない。

 

??「曹操よ。おぬしはこれからも覇王として生きるか?それとも女として生きるか?」

華琳「何?」

??「曹操よ。おぬしはこれからも覇王として生きるか?それとも女として生きるか?」

 

謎の声の質問。

華琳は考えた。

以前の自分なら間違いなく覇王として生きると即答していただろう。

だが、今はどうだろう。

大陸統一する少し前だけだったが、覇王としての自分を忘れ生きてみて楽しかった。

それには一刀という存在が不可欠だったのかもしれないが、そうでなくても覇王曹操というのを忘れて生きてみるのもいいと思い始めていたのは事実だ。

覇王として大陸を統一し、これからは王という立場を忘れ1人の女性華琳として生きてみてもいいかもと思い始めた矢先、一刀はいなくなった。

そして、また王としてがむしゃらに生きてきたのだ。

あの夢の事もある。

自分の心は・・・。

 

色々考え、華琳は一つの結論を出す。

 

華琳「私は・・・女として生きたい!!1人の女性、華琳として!!」

??「・・・わかった・・・。」

 

謎の声がそう言うと、華琳の周りの空間が渦巻き始める。

 

華琳「なっ!?」

 

突然の状況に驚く華琳。

だが、心の中はなぜかすがすがしい気持ちになっていた。

 

??「おぬしの気持ち、受け取った。つらく長い道のりかもしれぬが、これからは自分の気持ちに素直になるがよい。」

華琳「それってどういう・・・。」

 

華琳が話し終わる前に目の前が真っ暗になり、華琳は気を失った。

 

 

気が付くと、また見知らぬ場所にいた。

周りには木が規則正しく立ち並び、華琳の下には草が生い茂る。

薄暗いが、空には太陽と所々に雲が見える。

間違いなく、ここは先ほどまでいた非現実的な空間ではなく普通の場所だった。

だが、華琳はこの場所に見覚えはない。

 

華琳「ここは一体、どこかしらね。」

 

華琳は体を起こし背中や腰に付いた草や砂を払う。

ここでじっとしていても仕方ないので、歩き始める。

と、地面が見慣れないモノで覆われていた。

 

華琳「これは何なのかしらね。」

 

よく見ると、建物も見慣れないモノばかり。

まるでお城のようなその高さにも驚かされた。

と、少し先を歩く人影を見つけた。

それは見慣れた真っ白い服装をし、見慣れた髪型をしていた。

 

華琳(まさか・・・。)

 

華琳はその姿に驚く。

確証はなかったが、間違いないという自信があった。

そして・・・

 

華琳「一刀!!」

 

その人物の名前を叫ぶ。

名前を呼ばれ、その人物が振り返る。

 

華琳(ああ、やっぱり・・・。)

 

懐かしい顔、そして姿。

華琳の目に涙が溢れてくる。

 

華琳「一刀!!」

 

華琳はもう一度名前を叫ぶと、走り出して一刀に抱きついた。

 

 

あとがき

 

魏ルートアフターとして書きました、満月の夜に・・・はこれにて終了です。

この続きは・・・おわかりになると思います。

 

こういった短い話で、色々補完していけたらと思ってます。

 

次回は・・・、まだ未定です。

気長と言うほど長くもならないと思いますが、お待ちいただければと思います。

 

今回もご覧いただきありがとうございました。


 
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