「…オ…、マオ…起きなさい」
マオの耳にペディの声が響く。マオはまだ眠い目をこするため、手を動かそうとした。
「…!?」
だが、腕が動かない。
腕だけではない。なんと全身が動かなくなっているのだ。
目も開けられず、マオの目の前はまだ真っ暗闇のままだ。
「!!」
ふと、全身に軽い刺激が走り、マオの視界に[SYSTEM READY]の文字が浮かび上がる。
急に視界が開け、マオの身体はゆっくりと動き始める。
動くたびに響くモーターの音。そして、視界上に浮かぶ光の文字…。
「う、うわぁぁぁ!?あ、姉貴、あた、あた、あたあたあたっ」
「気がついた?フフフ、気がついたってことは正常に起動したみたいね」
「き、起動って…ど、ど、どういうこと!?」
パニックのあまりろれつが回らなくなっているマオに、薄ら笑いを浮かべながら説明を始めるペディ。
「どういうことって、今あなたが感じてる通りよマオ。あなたをマシーナリーに改造したの」
「はぁぁぁぁぁ!?」
「人間をマシーナリーに改造する、科学者としては究極のテーマだと思わない?」
「ふ、ふざけないでよ誰がこんな!早くもとに戻してよ!!」
「ごめんなさい、一度改造しちゃうともう元には戻せないのよねー。物理的にw」
その言葉に、ついにマオは我を忘れて襲い掛かった!!
「こっ、こっ、このバカ姉貴ー!あたしの身体を勝手に…お前の血は何色だぁぁぁぁぁ!!」
マオがペディの頬に強烈なグーパンチ!!だが、次の瞬間、マオは更なる衝撃を受ける!
「…って、うわっ!?うわわわわ…ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!?」
「あら、どうしたのマオ…?誰もあなただけなんて言ってないわよ…?」
見ると、ペディの首はパンチの衝撃で外れ、中には機械が詰まっていた。
「そ、そんな…姉貴…まさか…」
「そうよ。これが私の研究成果。これで半永久的に美しい体でいられるのよ。そう、少なくとも見た目では歳は取らない…」
「ウソだ…そんな、いつの間にこんな、これは何かの夢だ、何かの…」
頭を持ち上げながら詰め寄るペディ。後ずさるマオ。
「ほらぁ…お姉ちゃんの首を見てごらんなさい?しっかり改造できてるでしょ…?」
「いや…いや……」
「あなたもお姉ちゃんとおんなじ身体なの。ねぇ、これから二人で…エネルギー交換しましょ?」
「いっ、いっ…嫌あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
とある朝、スペア家のベッド。
「嫌あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
叫び声で飛び起きたマオがいたのは、いつもと変わらぬ自分の部屋。
すぐさま、マオは自分の腕を触ってみる。毛皮の下の感触は、確かに生物のものであった。
「ほっ…夢か……ずいぶんイヤな夢見ちゃったなあ。顔洗おうっと…」
そう。先ほどまでマオが見た光景は、ただの夢だったのである。
マオの身体は、悪夢にうなされていたせいか汗だらけ。毛皮もびしょ濡れだった。
食卓。
「おはよう姉貴」
「おはよう…ってどうしたの汗びちょびちょじゃない!」
「ちょっと、ヤな夢見ちゃってね…」
超絶暴走科学者ペディ・スペアの妹、マオ・スペア。
とんだ姉のおかげで、とんだ悪夢を見てしまったのだった。
「よかった…夢でよかった…うう…」
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マオちゃんのことだから、こんな気味の悪い夢見たりなんかして。
念のため言っておきますがマオちゃんは改造されてません。
あくまで「マオちゃんの夢の中のお話」なのでw
夢でよかったね!マオちゃん!
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