No.77304

真・恋姫†無双魏√EDアナザー 外史の統一者2-8

sionさん

あの事件の土台作り第一回目です!
ちょっと面白みにかけるかもしれませんが・・・
あぁ、はい!努力します
それではお楽しみいただければ幸いです。

2009-06-04 23:59:43 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:73592   閲覧ユーザー数:42454

総勢約3万を超えるだろう軍勢が、天水を出てから数日が経過した。途中の長安で一休みを入れた

 

後からさらに数日。その軍勢は洛陽を目と鼻の先とするところまでやってきた。

 

「あれが洛陽かぁ・・・流石にでかいな」

 

その感嘆の声を漏らすのは天の御使いこと一刀。そしてその声に対して

 

「ただでかいだけよ、今の洛陽は・・・街の中見たらきっとあんたは・・・いいわ、今は言わない、けれど覚悟だけしておきなさい、あの街は見た目ほどいいところじゃないわ、それだけ頭に入れておいて」

 

そんな詠の皮肉とも似つかない声で返される。

 

「それに・・・ここに来る道でとんでもない情報も入ったしね・・・」

 

その声に武将達三人を、俺も、そして月も沈黙する。

 

「霊帝崩御・・・とんでもない情報だわ・・・何かの冗談といわれたほうがまだ納得できるくらいに、ね。・・・これであの何進はどう動くか。確か霊帝には子供が・・・」

 

と自分の世界に入りなにやらぶつぶつと言い出す、その様に少しの安堵を浮かべたのもつかの間、

 

兵が一人走り来て

 

「董卓様!御使い様!洛陽とこちらの間になにやら怪しい者達が!数は騎馬が約50!いかがいたしましょうか!」

 

その知らせを受けて一刀は月を見て

 

(こく)そう頷く月を確認し

 

「霞!星!付いてきてくれ、そいつ等を確認しに行く」

 

「御意!」「まかしとき!」

 

二人は即座に反応し

 

「華雄!ここは任せた!万が一何かあったときは頼む!」

 

「何も起こさせはしないさ。行って来い」

 

その声を背に馬を走らせた

 

目で確認できるところになってその異常に気づく、子供が二人もいるただそれだけの異常

 

けれど見過ごせないだけの不確定要素。

 

「止まれ!俺は董卓軍の天の御使いと呼ばれているもの!北郷一刀だ!其方は一体どのような事情があってこの時期に洛陽から逃げるように来るのか!」

 

それ故に一刀は問いかける。しかしその問いは

 

「っち・・・董卓の田舎者のところのか・・・面倒だ、殺ってしまえ!」

 

小さな子供を抱いている男の声で意味が無いものと化した。

 

「霞、星!任せる」

 

 

一刀は彼女との約束どおり前線から退く、そこに二人の猛将が入り

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!」「おりゃああああああ!」

 

その声とともに相手の兵を退けていく。

 

その様を見てなのだろうか、小さなほうの少年が途端に口を開いた。

 

「この者達は何進を殺して余を!『黙れ!』・・・っが・・・」

 

そこまで叫んでのどを一突きされ声が途絶える、だがその言葉で

 

「霞!その子たちを保護しろ!星!霞を助けてその子たちの身の安全を優先だ!」

 

するべきことは分った。あとはそれを指示していく。

 

たった二人、されど双方一騎当千の猛将、その猛将に敵の騎馬たちは狩られていく。

 

「っく!貴様等!私達はこれを連れて先に行く!この場での時間を稼げ!」

 

そう言い放ち子を抱えている二人が逃げ出そうとして。

 

「上につく中でお前みたいな奴は必ずいるもんなんだよなぁ・・・」

 

そんな風に呆れた声を出した一刀がその片方、小さい男の子を抱えているほうにつき。

 

「霞!そっちは任せた!」

 

「任されといたる!」そんなやり取りだけで互いの為すべきことを

 

一刀のほうの相手は焦っているのか逆上しているのか分らないが

 

「キ#$○$&!<?#?!」

 

かろうじて聞こえる最初のき以外はとても聞き取れない言葉を発しながら突っ込んできた

 

(馬上は苦手なんだよなぁ・・・どうするか?)

 

等と考えるのもつかの間、少年がいきなり動き出し

 

「!?」

 

手綱を思いっきり引っ張ると馬の脚が止まり、少年と男は馬から振り落とされた

 

その様を見て「はぁぁぁ!」馬を思い切りよく走らせ、飛び降りると抜いていた刀を下に向けその

 

男に突き刺し、ずるりとした嫌な感触と鶏を絞めたときのような間抜けな声を一つ残して男はこの

 

世からその意識を消した。「大丈夫かい?」と声をかける間もなく

 

「兄者あぁぁぁぁぁ!」世界を劈くそんな絶望にまみれた声が響いた。

 

 

 

「っちぃ・・・厄介な奴やで」

 

霞の相手は一刀の相手とは違い冷静に・・・子供の頸に刃を張り人質として牽制を掛けていた

 

「それ以上近寄らばこの者の頸跳ね飛ばしてくれようぞ!・・・だが私は自信の命が惜しいので

 

な、ここで私を見逃すとその槍に誓うならこの子供は置いていこう!」

 

そんなことをのたまいつつ、じりじりと霞との距離を開けていく

 

「・・・分ったウチの刃に誓う!その子を置いていけば手はださへん」

 

それを聞いて男の口がにやりと三日月形に形を変え

 

「ックク・・・違えるなよ?小娘が!」

 

そう言って子供を地面に投げつけようとした時。今まで何もしていなかったその少年の口が

 

ボソボソと何かを呟くように動き

 

「クカ!?」

 

そんな音とともに男は胸を剣で貫かれていた・・・その少年の胸も貫いた剣が。

 

一瞬呆然とした霞を「兄者あぁぁぁぁぁ!」その叫びが現実に引き戻す

 

急ぎ駆け、邪魔な男をそこらへんに放り投げて・・・その少年を抱き起こすが

 

その体温は徐々に失われていく、少しでもと霞はその子を掻き抱き、そしてその子のとつとつと語

 

る声に全神経を集中させた。その声には周りの

 

「張譲様と段珪様がやられた!」などという声は一切入らない。

 

霞はなおもその声に意識を向ける・・・そこに駆け込んできたもう一人の少年にも気づかずに、そ

 

してその少年もその様を見ると、何も言うことなく声に耳を傾ける。

 

「協・・・任せた」その言葉だけがかろうじて聞き取れる。しだいにその声がさらに小さくな

 

り・・・その少年はもう一人の少年を見ると笑みを浮かべてこの世界から旅立った。

 

それに対して霞は「ウチは!ウチは!」と一刀の胸を叩き慟哭する。

 

そして少年は

 

「董卓のところの者と言ったな・・・?余は劉協・・・そなた等の太守に」

 

その声を遮るように、華雄、月、詠が駆け寄ってきた。

 

 

その光景は、血に濡れ絶命している者が51と馬が数十頭・・・泣きはらす霞と暗い顔をした星、何

 

かを耐える少年と・・・その全てを受け入れてかろうじて両の足で立っている一刀。惨憺たる光景

 

といえた。

 

それに絶句している3人に一刀が状況をまとめて説明をいれる

 

あの騎馬隊は何進を殺した奴等であったこと、殺されそうになったから戦端を開いたこと。

 

そして死んでいる少年の死に様と・・・生き残った少年、劉協のこと。その説明が劉協のことに至

 

ると詠は驚嘆の声を上げた

 

「劉協といえばこの間死んだ霊帝の次子よ!?」

 

「うむ、余は確かに先帝劉宏の次子だ・・そこでだ董卓よ」

 

「は、はい!なんでしょうか」

 

慌てた月の声に軽く笑みを入れながら

 

「そう緊張せずともよい、余を助けてくれたのはそちの良将だ。・・・董卓よまずは礼を言う、そちのおかげで余は命を拾った。そこでもう一つ頼みがある・・・余を洛陽まで連れて行ってくれ・・・正直今あそこの者達を余は信じることが出来ん。だが命の恩人であるそなた達ならば余は信じることが出来る。・・・もう一度言う、余を洛陽へと連れて行ってはもらえぬだろうか?」

 

その問いに

 

「いいよね?詠ちゃん?」

 

「ないがしろにするわけにも行かないでしょう?聞けばあそこで死んでるのも十常侍の張譲と段珪だっていうし・・・」

 

「うん、ありがとう、詠ちゃん」

 

そう一区切り付けて

 

「それでは劉協様、洛陽へとお連れしますね?」

 

こうしてその場を片付けてから月たちは帝の子、劉協をともに

 

洛陽へと足を踏み入れた。そして劉協が帝の位を継ぎ献帝として君臨した。

 

月をはじめ武将達も詠もそれを祝うが・・・一刀だけは少し遠くからそれを見つめて・・・

 

詠に近づき・・・「・・・・・・・」「!?・・・?」「・・・・」「・・・!」

 

そのやり取りは二人以外の耳に届くことが無く、北郷一刀はその祝いの日の次の日、朝早くからそ

 

の姿を洛陽の街中へと消していた。

 

 

-あとがき-

董卓√の山場!反董卓連合編-1まずはこんな感じでいってみました。

 

次には彼女が出てきてそうすればそこそこの進行速度でこの話も進めることが出来ると思います。

 

この話と次の話は土台作りという感じが否めないのはご容赦ください。

 

あまり書くことがないので予告などを(ナニ

 

彼は町の中にいた

彼は少女に出会った

彼は町の中で少女とともに過ごして

彼は町の中で少女と相対した

彼は少女の敵で

彼は少女の前にその頸を差し出した

彼はそれすらも笑顔で

彼は少女の笑顔を手にした

 

っとまぁ私の好きな小説風な書き方を真似してみまして・・・

 

いえ?あれです上手くなるには模倣も必要かと・・・あぁ!石は!石は止めて!

 

・・・そんな感じで次のお話で!

 

ぎりぎり一日1更新を守れた!(ナニ

けどこれからちょっと厳しそうだorz


 
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