No.76960

真・恋姫†無双魏√EDアナザー 外史の統一者2-6,5

sionさん

時間がなかったこともあって今回は少し短めに拠点√月編を。2回目の拠点でかなり甘めにしてみました。言い訳その他はあとがきで!(あとがきにて前回のコメントの返信とアンケートを実施しています)其方もあわせてよろしくお願いします)
でわ、楽しんでいただければ幸いです。

2009-06-02 23:21:34 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:71846   閲覧ユーザー数:42642

拠点√月編-2 思いと勇気と誓いと君と

 

 

「自分の振るう力を正しいといえない奴は、そんな勇気も持てない奴は。人の上に立つ資格なんかない」

 

その言葉が一刀の口から発せられてから彼女、月の頭の中には常にその言葉が付きまとっていた。

 

(私にはそれだけの覚悟があるでしょうか・・・)そう、月は思い苛まれていた。

 

(自分に自信なんて持てない、国政は詠ちゃんに任せきっていしまっているし、戦いは霞さんや華

 

雄さんが担当していてくれる)そう考えてしまうために月はあの一刀の言葉から溜息をつく回数が

 

増えている。自分の自信とはなんだろう・・・そう考えてしまう。

 

それに対して一刀はどうだ、達せぬならば頸をとれとまで言ってのけている。その時の一刀の真剣

 

な様子を思い浮かべつい、赤面してしまう。

 

「はぁ・・・」

 

こんなにいい天気だからと中庭に出たのに月は何度目かの溜息をついていた、そのとき

 

「あれ、月・・・どうしたのさ、溜息なんかついて。なんか心配事かな?」

 

そう一刀が横からひょいっと顔を出し、月の顔を覗き込んだ。それに驚いた月は少し慌てて次いで

 

顔を真っ赤に染め上げた。

 

「あぁ、ごめん。驚かせちゃったかな?・・・けど月?何か悩み事があるんじゃないかな?最近なんだか元気もなさそうだし・・・俺じゃあ頼りないかもしれないけど、よかったら話してみないか?何かの力にはなれるかもしれないからさ」

 

そういって優しく、とても優しく笑いかけた。

 

「・・・私はこの間の一刀さんの言葉から色々考えていたんです」

 

その一刀の笑顔に促されるようにして、月の独白が始まる

 

「私は・・・何も出来ません、政務のことや難しいことは詠ちゃんがしっかりとやってくれます。戦いのことは霞さんや華雄さんがやってくれます。それなのに・・・私にはなにもありません。皆がいないときっと何も出来ないんです。ですから私には自信がないんです・・・私自身に対しての自信が。」

 

それで?と一刀はどこまでも優しく続きを促す

 

「・・・一刀さんは自分が正しいと自信を持っていえないような人は人の上に立つ資格が無いと言いました。私は自分が正しいかどうかの自信がもてないんです・・・それなのに人の上に立ってしまっている・・・天の御使いの一刀さんまでいるのに・・・なのに私は自信が無いんです」

 

その一刀の笑顔に、けれど真剣な様子に、月の独白は続く

 

「一刀さん・・・私には何かありますか?私は私の何に対して自信を持てばいいでしょうか?・・・私が行っていることは本当に正しいのでしょうか・・・私より上手にここを栄えさせることが出来る人がいたんじゃないでしょうか・・・」

 

一刀さん私は!と、続く彼女の独白は

 

「月は・・・自信を持っていいと思うよ。」

 

そんな一刀の言葉で遮られた。

 

 

 

「月は何も無いって言ったね?けれど月?もし本当に月に何も無かったら・・・詠も霞も華雄も星も俺も・・・きっとここにはいないんだよ。」

 

そう言い出す一刀の目は月の目を見つめて、そして一刀の言葉は続く

 

「詠は政治に関することが得意だ、頭がいいからね。きっと彼女はどんな政策でも自分で行ったことに対しては自信がある!と断言するだろうね。・・・それはきっと月のために。」

 

その言葉に月の瞳が揺れ動く、それでも一刀の言葉は止まらない

 

「霞や華雄、ついこの間からだけど星は戦いが得意だ、それは彼女達が強いからね。彼女達はきっと、賊たちを何人殺しても、そして敵となったものをどれだけ倒しても・・・自分は正しいことをしたと自信を持って言うだろうね、それもいい笑顔で。・・・それもきっと月のためだ」

 

さらに月の思いが揺らぐ、一刀は続ける。

 

「俺は・・・自分に自信があると言った。この頸をかけてもいいと言えるくらいに自信を持って言い放った・・・それはね月・・・俺が月の元にいるからなんだよ?」

 

そう言って、月の頭に手を置いてクシャクシャと撫で始める

 

「月は他の上に立つものと根本的に違う強さを持っている・・・月はね、優しいんだよ、それもものすごく暖かい優しさだ。自分の治めている土地の人たちが月をどう思っているか知っているかい?こんな時代にあって数少ない優しく強い領主と信じてるんだよ?ここの領民は税で苦しまない、飢餓で苦しまない。それは月、君が優しくこの地を守っているからだよ。そんな月の元にいる俺だから、間違うことが無いって自信を持っていえたんだ。」

 

そう言って頭を撫で続ける一刀の手はとても暖かくて

 

「だから月、自信が無いなんて言わないで?月は人が一番忘れがちな、それこそ公私を分けるときに真っ先に捨ててしまいがちな優しさを持っているんだから。月が優しさを持っているから・・・皆自分の仕事に集中できる、皆の分の優しさを月が補っているから。」

 

そこまで聞いて月の目から堪えていただろう涙が雫と成って頬を伝う、それを優しく掬い上げてか

 

らそっと頭を包むようにして・・・月は一刀に抱きしめられた。

 

「月が自分をまだ信じられないなら・・・月を信じて動いている俺達を信じてみてくれないか?そしてら、その俺達の頑張りは・・・全部月への信頼の証だから。それを理由に自分を信じてみてほしい。・・・月、君は強く優しい子だから・・・だから月、誓ってくれ・・・もう二度と自分に自信が無いなんて言わないって」

 

そんな一刀の言葉が抱かれた月の耳に響く。それに対して

 

「・・・わかりました・・・私はもう、自分に自信が無いなんていいません。まだ時間はかかるかもしれないけれど・・・私を信じてくれる皆さんを信じて・・・私を好きになろうと思います」

 

そう一刀の腕の中で誓い・・・彼の腕の中から出ると照れくさそうな笑顔で

 

「ですから、これは私の勇気の証・・・」

 

弱気だった自分を奮い立たせるための行動を求めた彼女は

 

「ん!」

 

驚いてくぐもった声を出す一刀の唇に、自分の唇を合わせた。

 

ただそれだけの優しい口付けは、長いようで短い時間。

 

そっと離すと月はととっと一刀から少し離れて

 

「私・・・頑張ります!・・・ですからちゃんとそばで見ていてくださいね?一刀さん!」

 

そう言って見せた彼女の笑顔は、彼女の今まで見せたどんな微笑よりも美しかった。

 

月はそのまま宮殿内へと入っていき、残された一刀は

 

「やられたな~・・・」

 

そう苦笑いを見せ

 

「あぁ!やられた!」

 

そう言って中庭に寝転び見上げた空は、先ほど見た笑顔のように晴れやかだった。

 

 

 

-あとがき-

 

 

続き書かずに拠点で遊んでましたごめんなさい。

 

えっとですね!言い訳をしますと・・・戦闘とかなんだかんだで月の出番が予想以上に無くってですね!これは不味いと急遽月拠点を入れた次第です、はい。

 

え?他の拠点がなぜないか?バイトいってて時間が無かったからとしか(ぁ

 

あぁごめんなさい!石投げないで!痛い!痛いです!

 

あのところで他の人の拠点も入れようかと思うのですが、これから先前みたいに拠点全員分はちょっと書けないので(ネタ切れ的な意味で)アンケートという形にさせてください。

 

今いる月以外の詠・霞・千影・星の4人の中から二人ほど選んでください。次の拠点はその人たちのものを作るので。今後人数が増えるとこういう形式で拠点は進めたいと思います。

 

勝手ですみません。

 

さて次はコメントに対して少し返答を

 

タンデム様:一刀が強いんじゃなくて相手が弱いんです。此方の設定では黄巾は所詮、賊崩れと農民崩れですので、霞や千影などと鍛錬を積んでる二週目の一刀君なら勝てると判断しました。今の一刀君の武力は沙和と同程度~真桜のちょっと下位です。

 

Poussière様:陣形いかがでしたでしょうか?手書きはあれよりも自信が無かったのであのような形を取らせていただきました。次にもう一回拠点を入れて本編を進めますのであの事件はもう少しだけお待ちを。

 

Cheat様:ありがとうございます。ここからは一刀君の知識と培った情報がかなり役に立ちだします(その予定です)頑張って満足していただけるものにしなくては!

 

Komanari様:一刀先生の次のお話の活躍にご期待ください!(ナニ

追記:毎回楽しみに読ませていただいております、華雄編頑張ってください!

 

Meru様:その応援で一刀君は(むしろ私が)頑張れます!ありがとうございます!

だめぱんだ♪様:ここでは一刀君が役立つとともにオリジナル展開へとつなげるための・・・ウワナニヲスルヤメ!・・・この文章は削除されました。

 

munimuni様:朝廷ボッコ笑いました。宦官とかいう奴等はちょっと除去したいかなと。これからもよろしくお願いします!

 

ふじ様:面白いですよね!キン○ダ○!あれだけの歴史漫画はそうそう無いとすら思っています。実は一刀君の部隊はあの盾の部隊かファランクスを採用した部隊のどちらかで悩んだのですが、なるべくなら被害を減らしたい、そして性格的に一刀君は守るだろうと考えて盾を選んだしだいです。

 

りばーす様:これからもジロジロ見てやってください、見られると頑張りだす生き物ですのでこのダメ作者。これからもよしなに!

 

Cyber様:董√の要であることは否定しません!しかしこのあと!・・・ここでこの分は途切れている、書き手に何かあったようだ。

 

 

そんな感じでもう一回拠点を入れます!本編薦めろとか言う声は・・・聞こえますが聞こえない!

 

だって一刀ですよ!?女落として何ぼの男ですよ!?・・・(ゲフンゲフン

 

それでは次のお話で!

 


 
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