No.763058

魔法少女リリカルなのは~原作介入する気は無かったのに~ 第百三十八話 文化祭の開催、そして襲撃

神様の手違いで死んでしまい、リリカルなのはの世界に転生した主人公。原作介入をする気は無く、平穏な毎日を過ごしていたがある日、家の前で倒れているマテリアル&ユーリを発見する。彼女達を助けた主人公は家族として四人を迎え入れ一緒に過ごすようになった。それから一年以上が過ぎ小学五年生になった主人公。マテリアル&ユーリも学校に通い始め「これからも家族全員で平和に過ごせますように」と願っていた矢先に原作キャラ達と関わり始め、主人公も望まないのに原作に関わっていく…。

2015-03-08 15:13:02 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:18055   閲覧ユーザー数:16138

 「「「「「「「「「「お帰りなさいませー。ご主人様ー」」」」」」」」」」

 

 始まった文化祭。

 我がクラスのメイド喫茶は絶賛繁栄中です。

 それもそうだろ。

 ウチのクラス、どう見ても美少女率が高過ぎるし、スタイル良いのも多過ぎる。

 

 「くふふふふ……予想通りの客入りね。この調子だと昼前には元を取れるわ。なら昼からは利益の確保に尽力すべきね」

 

 電卓を叩き、笑みを堪えきれない様子の葉月。

 今のアイツには数字(うりあげ)しか目に映ってねぇ。

 

 「4番テーブルのご主人様達からサンドイッチセット2人前、アイスコーヒー、コーラの注文入りました」

 

 「了解!!」

 

 教室で客の注文を聞いたメイド服のクラスメイトが別のクラスメイトに伝え、更にそのクラスメイトが電話を掛ける。

 電話の相手は別の場所……家庭科の授業で使う調理実習室にいる調理担当のクラスメイトの所だ。

 現在クラス内では教室での接客業、調理実習室での調理担当と役割、担当時間を分担しており、そのどちらにも当てはまらない時間帯は休憩兼自由時間として過ごす事が出来る。

 ちなみに出し物がメイド喫茶である以上、男子は無条件で注文された料理の調理(料理が出来る者限定)か調理の運搬もしくは外でのビラ配りなど完全にサポート担当と化している。……優人を除いて。

 俺は自由時間のため、教室での現状を眺めていた。

 

 「コラ、さっさと注文せぬか。それとそこのお主、砂糖を入れ過ぎじゃ。せっかくの味が台無しになってしまうであろうが」

 

 教室内で野井原の声が飛ぶ。

 野井原は妖の姿とも言えるネコ耳と尻尾を出し、ネコ耳メイドさんとして接客している。

 しかも今みたいに客に対して言葉遣いが悪いにも関わらず客受けが良い。

 おそらくキャラ作りであの様な態度をしていると客に思われているみたいだ。

 翠屋でバイトしてる時と全く変わらない態度なんだけどな。

 

 「いってらっしゃいませ。ご主人様達」

 

 テスラは食事を終えたお客さん達を見送っていた。

 その際、丁寧に頭を下げてお辞儀をしたのだが…

 

 「「……………………////////」」

 

 2人の男性客はとある場所に視線を向け、無言で立ち止まっていた。

 とある視線……それはテスラが頭を下げたのと同時に上半身を傾けたせいでハッキリと見える様になったオムネ様の谷間である。

 ボリュームのある双丘が作り出した谷間に目を奪われ、だらしなく鼻の下を伸ばす2人の男性客。そして…

 

 「「や、やっぱりもう一度並びます////////」」

 

 そう言って順番待ちの列の最後尾に並び直す。

 

 「(こうやってまた喫茶店で注文をし、金を支払うのか)」

 

 我がクラスの利益に貢献してくれるのは嬉しい事だが、財布の中身が無くなっても知らんぞ客達よ。

 

 「客入りは上々……か」

 

 「当然でしょでしょ」

 

 お?

 

 「直博に泰三か」

 

 「よぅ旦那。文化祭楽しんでるー?」

 

 誰が旦那だ誰が。

 

 「お前等、外でビラ配って無かったっけ?」

 

 「調理し終えた料理を教室まで運ぶ人手がほしいって連絡が来てな。ビラ配りなら俺が抜けても大丈夫そうだし」

 

 「ほー。なら泰三は?」

 

 「俺はこれから崇高で意義あるイベントの実行委員としての仕事の仕上げに取り掛からなければならんのだよ♪」

 

 あぁ……コイツの言ってるイベントとは文化祭で行われるミスコンの事だろう。

 

 「クラスの準備を手伝わずにお前という奴は…」

 

 「そんなのに時間を割くほど俺は馬鹿じゃないんでな」

 

 「…そうか」

 

 お前がそう言うならそれで良いけどな。もっとも…

 

 「女子のお前に対する印象は更にマイナスになったけど、俺が気にする事でも無いしな」

 

 「おい、ちょっと待て!!何だその聞き捨てならん言葉は!?」

 

 「言った通りの意味だけど?謙介や宮本はちょくちょく手伝ってたから少しは好感度上がってたぞ」

 

 「あ…あの裏切り者共おおおぉぉぉぉぉぉっっっっ!!!!!!!!!」

 

 今更吼えたって後の祭りだ泰三。

 それと人目がコッチに向くので吼えるな。

 

 「ふ、ふん!まあ良いさ。俺はミスコンの司会の権利もぎ取ったもんね!!」

 

 「そのミスコンだけど、色々な人に声掛けたらしいな」

 

 「おうよ!!今回は我が校の学生だけじゃないぞ。何せ海鳴商店街の協賛を取り付けた事も有って学外からも広く参加者を募ったんだよ。学外からは静水久ちゃんや翠屋のリズさんもエントリーしてんだぜ」

 

 「は?リズも出んの?」

 

 ちょっと意外。

 俺がそんな事を思ってると泰三が俺の肩に手を置く。

 

 「勇紀。優人にも言った言葉をお前にも言ってやろう」

 

 「???」

 

 何を言うつもりだ?

 

 「『さん』をつけろやボケ野郎!!女の子は皆呼び捨てか?あ?」

 

 泰三に怒られた。

 

 「いや、リズ本人から『呼び捨てで良いですよ』って許可貰ってるし」

 

 「そ・れ・で・も・だ!!!」

 

 泰三はギロリと睨んでくるが俺はその視線を軽く受け流す。

 けど睨まれたのも数秒の事。

 

 「……ふぅ。ここでお前を相手してる時間は無いな。それにもうミスコンの開催は決定なんだし」

 

 「はぁ……」

 

 「ま、可愛い女の子を堂々と鑑賞したいのは健全な男子の正常かつ真っ当な欲求なのだよ。目の保養ってやつだな。これぐらい良いだろ?」

 

 や、俺に聞かれてもなぁ…。

 

 「じゃあ俺は行くぜ。喫茶の方はよろしくなー」

 

 タッタッタと去って行く泰三。

 クラスのメイドでも目の保養位出来るのに何故ミスコンに拘るのかねぇ…。

 

 「…じゃ、俺も行くわ」

 

 直博も俺と別れ、真っ直ぐ調理実習室の方へと向かって行った。

 うーん……俺もそろそろ移動するかな。

 そう思って移動しようとした時に

 

 「勇紀!!」

 

 背後から声を掛けられた。

 

 「フェイト?フェイトか!久しぶりだな」

 

 「うん!!久しぶりだね」

 

 声を掛けてきたのは人目を惹く金色の長髪と容姿を兼ね備えた本局のエリート執務官であるフェイトだった。

 ホント懐かしい。中学卒業後は一度も会う事無かったからな。

 

 「どうしたんだよ今日は?」

 

 「有休使って来たんだ。この子と一緒に」

 

 フェイトが視線を移すので俺もフェイトの視線を追う。

 フェイトの隣には、彼女と手を繋いでいるルーテシアと同年代ぐらいの赤毛の少年がいた。

 

 「ほらエリオ、挨拶挨拶」

 

 「はい!」

 

 フェイトに勧められた少年はフェイトと繋いでいた手を離すと一歩前に出て頭を下げ、俺に挨拶してくれる。

 

 「初めまして!エリオ・モンディアルです!」

 

 「こちらこそ初めまして。長谷川勇紀です」

 

 目の前の少年、エリオにちゃんと挨拶を返す。

 実際俺は自己紹介されなくてもエリオの事知ってるんだけどね。

 原作知識があるし、それを抜きにしても中学時代は時折フェイトが写真見せてくれてたし。

 

 「2人はこれからウチのクラスにでも寄ってくのか?」

 

 「勇紀のクラスって何処なの?」

 

 「目の前のメイド喫茶」

 

 俺が指す教室の中では忙しなく動き回るメイド服を着たクラスの女子達がいる。

 

 「…で、アレが順番待ちの列」

 

 次に指したのは廊下で並んでいる行列。

 この人達全員メイド喫茶待ちだ。

 

 「…時間掛かりそうだね」

 

 しょうがないんですよ。クラスの女子達の容姿レベルが高いんで。

 料理の味よりも目の保養で売り上げてる様なもんなんですよ。

 

 「列に並ぶか他の場所見回るかはフェイトとエリオ君の意思に任せる」

 

 「勇紀はどうするの?」

 

 「調理実習室に行って料理作るのを手伝おうかなぁと」

 

 「じゃあ、私達と一緒に回らない?」

 

 む?フェイト達とか。

 

 「エリオはどうかな?彼と一緒に回るのは?」

 

 「僕も賛成です」

 

 エリオ君も反対はしなかった。

 まあこちとら断る理由も無いし

 

 「良いぞ」

 

 2人が良いなら同伴しよう。

 

 「じゃあ「おお!!!フェイトじゃねえか!!!」…………」

 

 何か言おうとしたフェイトだったが、別の人物の声で遮られてしまった。

 物凄く聞き覚えのある声色…

 

 「なんだフェイトも地球に来てたのかよ。なら俺様に声を掛けてくれても良かったんだぜ」

 

 言うまでもなく言葉を発していた人物は我等が自称オリ主君だった。

 

 「(何でコイツ地球にいんの?)」

 

 まさか何かしらの任務が?

 

 「アリサ達に会いに来たつもりがフェイトとも会えるなんてな。やはり日頃の俺様の行いが良い結果という事か、ヒャハハ」

 

 「《……なぁフェイト。コイツの『日頃の行いが良い』という言葉に頷ける奴っているのか?》」

 

 「《そんな人がいるなら会ってみたいよ》」

 

 「《ですよねー》」

 

 念話で会話しつつ、上機嫌気味な西条を見ていた。フェイトの場合は先程までの笑顔とは一転し、無表情になっている。

 

 「てかよぉ…………何俺様のフェイトに近寄ってんだクソモブが!!!」

 

 ここで西条の矛先が俺に向きました。

 吼えられるのは分かりきってたんだが、大声出すと注目集めちゃうじゃないか。

 廊下を行き来してる人達は足を止め、順番待ちで列に並んでいる人達は視線だけをコチラに向けている。

 

 「テメエみてえな勘違い野郎がどれだけ俺様の嫁達の精神を蝕んでいるのか分かってんのか?ああん?」

 

 相変わらずの自称オリ主クオリティだ。今言った言葉はそのまま自分に当て嵌まっている事には気付いて無いし。

 

 「クソッ!!アリサ達がテメエみてえなストーカーモブに付き纏われてるかと思うと……」

 

 俺に対し敵意全開で睨んでくる西条。

 もうコイツと出会うと毎度の事なのですっかり慣れたし、別にコイツの敵意や殺気で怯むほど弱くはないつもりだし。

 

 「聞いてんのかクソモブ!!」

 

 「あー、聞いてる聞いてる」

 

 実際には聞き流してるけどな。

 俺が心底面倒臭そうな表情を浮かべていると教室の中から1人の生徒が飛び出て来た。

 

 「うっさーーーーーーーーーーーーい!!!!!!人のクラスの前で大声出すんじゃないわよ!!!営業妨害よ営業妨害!!!!」

 

 それは電卓とにらめっこをして利益の計算をしてる葉月だった。

 

 「んだ……と…………」

 

 葉月の怒声に怒り気味で返答しようとしていた西条だが、葉月の姿を見た瞬間言葉を詰まらせた。

 その表情は驚愕のモノに染まっている。

 

 「クルミぃ、注意するのは良いけど貴女の声も相当のものよん」

 

 「クルミちゃん、どうどうどうどう」

 

 続いてキリエ、遥がひょこっと姿を見せた。

 

 「っ!!!?」

 

 更に目を見開く西条。

 ……この展開はヤベエな。

 西条のあの反応からして『ツインエンジェル』の原作は知ってそうだし、キリエがここに居るのにも疑問を持ってるだろう。

 もっとも西条が知ってるキリエは『未来から来たキリエ』であり、目の前にいるのは『俺達と同時間軸のキリエ』であるため、前者と後者は別人なのだが西条自身その事を知る由は無い。

 案外『俺様に会うため未来から戻って来てくれたのでは?』とか言う風に勘違いしそうだし。

 

 「…………おいモブ」

 

 しばらく呆けていた西条が俺を呼ぶ。

 

 「ちょっと俺様について来い」

 

 「は?」

 

 「ちょっとついて来いっつってんだよ!!」

 

 キレ気味に叫ぶ西条。その後すぐに背を向けて歩き出した。

 俺としてはフェイト、エリオ君と文化祭を回る約束したばかりなんだが…

 

 「《フェイト…済まんがこのバカにちょっと付き合うわ》」

 

 「《え!?》」

 

 「《それで申し訳ないんだがお前とエリオ君の2人で文化祭見て回ってくれ。俺がいたらこのバカは絶対絡んでくるぞ》」

 

 「《……………………》」

 

 「《せっかくの文化祭なんだ。エリオ君には思いきり楽しんでもらいたいしな》」

 

 「《……そう……だね》」

 

 フェイトは渋々だが納得してくれた。

 ホント、申し訳ないよな。

 

 「さっさと来いクソモブ!!!ホント、トロい奴だなオイ!!!」

 

 ちょっと歩いてから振り返った西条がまたもや廊下に響き渡る程の大音量で俺を呼ぶ。

 このままだと他の一般人の方々にも迷惑掛けちまうな。

 フェイトとエリオ君には軽く頭を下げて謝った後、俺は気が進まないまま西条を追い掛けた………。

 

 

 

 「…で、一体何の用なんだよ?」

 

 そのまま西条は校舎を出て人気の無い場所……体育館裏にまで俺を連れて来ていた。

 俺としてはさっさと解放されたい。

 

 「テメエ、何でツインエンジェルやキリエがいる事俺様に黙ってやがった!?」

 

 別に黙ってなんかいない。俺、コイツの連絡先知らねーし、連絡したいとも思わんし。

 

 「いや!キリエがいるって事はアミタもいるんだな!?答えやがれモブ!!」

 

 「いるけど…」

 

 どうせ嘘吐いたって教室に行かれたらバレるし、キリエだけがいるとはコイツも思わないだろうから正直に答えておく。

 てかさぁ…

 

 「西条、お前『ツインエンジェル』の原作知ってるんだな」

 

 「当たり前だろうが!!!俺様が何回あのアニメをDVDで見直したと思ってんだ!!」

 

 知らんがな、お前の転生前の事なんて。

 

 「てかテメエ、まさかアリサ達だけじゃなくアミタやキリエ、それにツインエンジェルのキャラ達にも付き纏ってやがるな」

 

 「…………はぁ……」

 

 溜め息を吐く度に俺の幸せが逃げていくように感じる。

 でも出ちゃうんだから仕方が無い。

 

 「クソが!!ここはやはり俺様が高校に通ってクソモブからアリサ達を護ってやるしかないのか…」

 

 お前の学力じゃあ絶対風芽丘の編入試験合格出来ねーよ。

 何かブツブツと言い始めたけど、このまま脱出しようかな?拒絶観測(キャットボックス)使えば余裕で逃げられるし。

 

 「チッ!!こんなとこで油売ってるヒマはねー!!」

 

 そう言うや否や自分で呼びつけておきながら勝手に自己完結して校舎に戻っていく西条。

 この調子だと俺のクラスに行ったのだろう。

 フェイトは多分列に並ばず、エリオ君と別の場所見回ってると思うから余程運が悪くない限り再び西条と鉢合わせる事は無いだろうけど

 

 「アリサ達は南無……だな」

 

 せっかく高校生活最初の文化祭なのに良い思い出が作れないのは辛いね。

 そして確実に巻き込まれるであろうフローリアン姉妹、ツインエンジェル組にツインファントム。

 下手したら野井原とか九崎、飛鈴ちゃんや委員長もターゲットになるなこりゃ。

 

 「……とりあえずバカから解放された俺は自由に行動しても良いのでは?」

 

 誰もいない体育館裏で1人呟く。

 意外に早く自由になれたし、今からフェイト&エリオ君と合流するのも有りか?

 

 ~~♪~~♪

 

 おや?

 メール受信したぞ。

 受信したメールを読む。差出人は教室でメイド服着て働いている筈のアリサだった。内容は…

 

 『教室に来たバカを何とかしてくんない?』

 

 だった。

 …………アイツが勝手にどっか行って10秒経ってないんだが……。

 もしかして身体強化使ってウチのクラスまで行ったのか?

 てか順番待ちの列はどうした……って、考えるまでもなさそうだな。アイツが並ぶ事無く教室に乱入したんだろう。

 俺的には西条(アイツ)なんかに関わらず楽しく文化祭を過ごしたい。なので…

 

 『フェイト&エリオ君と文化祭回りたいのですが?』

 

 とアリサに返信してみた。

 待つ事数秒…

 

 『却下に決まってんでしょ!!』

 

 やっぱりねー。

 どうやら俺の自由は西条をどうにかしないと得られないらしい。

 ホント…何でアイツ地球に戻って来たんだよ。

 足取りが重い俺は面倒臭いと理解しつつも教室まで戻る事にした………。

 

 

 

 ざわざわ…

 

 「ん?」

 

 教室前まで戻って来た所で何やら一般客の人達がざわついていた。しかも俺達の教室を覗いてだ。

 

 「(西条が何かやらかしてるのか?)」

 

 寧ろそれしか思い当たる理由無いし。

 俺が人垣を掻き分けて教室内に足を踏み入れると

 

 「……………………」

 

 うつぶせになって倒れ、辺り一面が血の海に染まっている西条の姿が視界に入った(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

 ……………………

 

 ………………

 

 …………

 

 ……

 

 「何があった!?」

 

 そう言わずにはいられない。

 何でこんなにも立派な殺人現場が出来上がっちゃってんの!?イミフなんですけど!!

 

 「あ、勇紀君おかえりなさい」

 

 「ただいますずか。早速で悪いが何が起きたか説明を求める」

 

 「うん。突如教室に西条君が乱入してきたんだよ。並んでるお客さんを無視して」

 

 そこは予想通りの展開だ。

 

 「で、私やアリサちゃん、テレサちゃんを始めて遥ちゃん達にもいつもの言葉を言ってたの」

 

 ああ…『俺の嫁』発言ですね。最早西条の定番だからな。

 ここですずかが言う『遥ちゃん達』とは遥、神無月、葉月、アミタ、キリエ、テスラ、ナイン、野井原、九崎、委員長、飛鈴ちゃんを指していた。

 相変わらず美少女には手(というより口)が早い奴である。

 

 「それだけじゃ飽き足らず、飛鈴ちゃんの様子を見に教室にやってきた各務森先輩にも同じ発言をした西条君に飛鈴ちゃんキレちゃって…」

 

 おk把握。

 よく見たら飛白さんいるじゃん。

 確かに初対面の飛白さん相手にいきなり『嫁』発言なんかしたら超絶姉LOVEの飛鈴ちゃんが黙ってはいないだろう。

 

 「ふん!!姉様をいやらしい視線で見た挙句『嫁』なんてほざいたクズを始末しただけよ」

 

 「今回は飛鈴に助けられる形になりましたね。正直どう対応すれば良いか分かりませんでしたから」

 

 「気持ちは分かりますが何も殺人現場を作らなくても…」

 

 「私は腹に一発ブチ込んだだけよ」

 

 腹パン一発でこの出血は有り得ないと思うんですが…。

 それだけ飛鈴ちゃんの攻撃力が高いという事だろうか?

 

 「勇紀さん、その液体は血じゃなくてトマトジュースですよ」

 

 「紛らわしいなオイ!!」

 

 アミタが教えてくれてこの現場の謎の1つが解けた。

 

 「飛鈴、アンタは英雄よ。このクラスの皆を護ったのよ。てか訳分かんないわよ!初対面の人間に『俺様の嫁』とか言う普通!?」

 

 「今回の件に罪悪感を感じる必要は無いわ。悪いのはコイツだから。クルミ、コイツはそれが口癖なのよ」

 

 葉月、アリサのWくぎみーから称賛を受ける飛鈴ちゃん。てか葉月は『嫁』宣言が余程嫌だったのか激オコプンプン状態である。

 早くも好感度ダダ下がりじゃないか。

 

 「これでよし……っと。じゃあ勇紀、後処理はお願いね」

 

 テレサは西条の後頭部に『産業廃棄物』と書かれた紙を貼り付けていた。

 しかも後処理は俺任せ……。

 

 「……この学校に産業廃棄物を棄てる場所は無いんだが…」

 

 「人目の無い所に棄てておけば良いじゃない」

 

 ポイ捨て、ダメ、絶対。

 地球の環境を汚染させる訳にはいきません。

 

 「……所で取田姉妹のお2人さん。その殺気染みたオーラ仕舞ってもらえませんかね?」

 

 ナインは汚物を見る様な目で、テスラは目が笑っておらず、2人してドス黒いオーラを隠そうともしない。

 

 「コイツ、何でか私と姉さんの名前知ってた。後目付きがキモかった」

 

 「私となっちゃんを見る目がもう耐えられないものでしたので」

 

 ただいやらしい視線向けただけでこの現状…。

 出会って間もないキャラ達相手にどうすればここまで好感度を下げられるのか。

 人に嫌われる事に関しては天才的な才能を秘めてるんじゃないだろうか?

 テスラなんかパチパチと僅かに電気を放出してるではないか。

 

 「もうソイツを視界に入れたくないから勇紀、さっさと棄ててきてちょうだい」

 

 「へーい」

 

 アリサの言われるまま俺は西条の首根っこを掴んで引き摺りながら教室を出る。

 教室を出て少し歩いた所で見知った顔に出会う。

 絶賛女装中の優人もとい優菜ちゃんである。

 

 「あれ?勇紀、どこ行くのさ?」

 

 向こうも俺に気付いて声を掛けてきた。

 

 「ちょっと西条(ゴミ)を棄てに…な」

 

 「そうなんだ」

 

 優菜ちゃんは俺が引き摺っている西条に視線を向ける。

 

 「気絶してるみたいだけど彼、どうしたの?」

 

 「クラスの女子に粉を掛けた上、飛鈴ちゃんの逆鱗に触れてKOされた」

 

 「はぁ……何があったのかしら?」

 

 「教室で野井原にでも聞け。それよりも随分と様になってるじゃないか。言葉遣いも良い感じだし」

 

 ローズさんの腕も確かだが、今のコイツは言葉遣いといい、声色といいマジで女子にしか見えない。

 ちなみにメイクを施したローズさんは私用で帰った。メイクを落とすのは九崎にでも任せるとの事。

 次に優人が優菜ちゃんを演じるため女声になっているのは、俺が某バーロー少年探偵の『蝶ネクタイ型変声機』を参考にグランツさんと秋葉原で買い揃えたパーツを使って作り上げた『カチューシャ型変声機』を身に着けているからだ。

 カチューシャを身に着けている限り、声色はこのままなのでまず男子だとは思われないだろう。

 言葉遣いはひたすら練習させた。今回優人に女装を命じた泰三がこだわりにこだわった結果と言えよう。

 

 「……それは言わないで」

 

 あ、落ち込ませてしまった。

 そのせいか、一般客の男性達から俺に厳しい視線がぶつけられる。

 

 「ま、まあそう落ち込むな!今日1日の辛抱なんだ、な?」

 

 「……そうだね」

 

 「じゃあ俺はこれ捨ててくるから」

 

 「うん。じゃあね」

 

 俺は優菜ちゃんと別れ、西条を学校の屋上へ連れていき

 

 「…………ここら辺に置いときゃいいだろ」

 

 適当な場所に寝かせた。

 結局屋上にポイしちまったが文化祭の間は屋上への立ち入りは禁止になってるから別に良いだろ。それにその辺に放置じゃなく、椅子の上にちゃんと寝かせてやったんだ。コイツに対する扱いは破格の対応と言っても違いない。

 俺はすぐさま屋上を後にして再び教室へ。

 トマトジュースまみれになっていた床は綺麗に掃除された後だった。

 

 「ゴミ処理終わったぞー」

 

 「お疲れ様。で、悪いんだけど調理班のフォローに回ってくれない?人手が欲しいらしいのよ」

 

 あー…教室前に並んでる列、明らかに長くなってるもんね。

 俺はアリサの指示に従い、調理実習室へ向かう。

 

 「あ!お兄ちゃんはっけーん!!」

 

 むむ?

 誰かが叫んだかと思うと背後からポフッと誰かが抱き着いてきた。

 

 「遊びにきたよー♪」

 

 「おう、いらっしゃいルー」

 

 別に振り返らなくても抱き着いてきたのが誰なのかはすぐに理解出来た。

 

 「ルーちゃん、いきなり走って行かないで下さいよ~」

 

 「全く…落ち着きの無い奴よ」

 

 次いで2人の女の子の声が。

 

 「すももちゃんも伊吹ちゃんもいらっしゃい」

 

 後を追って来たのはルーテシアの親友である小日向すももちゃんと式守伊吹ちゃん。

 2人共、俺とルーテシアの側まで来て会釈してくれる。

 

 「メガーヌさんとジークは?一緒じゃないのか?」

 

 「ママはご近所さんとお出かけするって言ってた。ジークちゃんは春姫さん達と一緒だと思うよ」

 

 ふむ…ならジーク達も来ているという事だな。

 

 「そういや、伊吹ちゃんとこの従者さんは?」

 

 上条兄妹は来てないのか?伊吹ちゃん専属の従者である以上、一緒にいるのが多いのに。

 

 「あの2人も来ております。自分のクラスの友と文化祭を回ってる筈ですので」

 

 ならジーク達といるのか、それとも雄真君達(せいていぐん)の面々も来ていて彼等に同行しているのか…。

 

 「多分春姫ちゃん達とは別行動の兄さん達と一緒にいるのでは?」

 

 「沙耶さんはジークちゃん、信哉さんは雄真さんの方にいるんじゃないかな?」

 

 ルーテシアの言う事が当たっているなら上条兄妹も同性の友達に同行中っていう事だ。

 てか聖帝軍が何も問題を起こさないと良いんだが…不安だ。

 

 「お兄ちゃんは1人で行動中?」

 

 「んにゃ。これから調理のヘルプに行く予定」

 

 だから離れてくれや。

 

 「そっかー」

 

 素直に離れてくれるルーテシアの頭をナデナデ。にへらと崩れた表情が愛らしい。

 

 「ま、今日は楽しい楽しい文化祭だ。3人共ゆっくり楽しんでいってくれ。けどお金の無駄使いにだけは注意する様に」

 

 「「「はーい(はい)(分かっております)」」」

 

 3人に小さく手を振ってから俺は調理実習室に向かう。

 もうすぐ昼時……これから調理場は戦場になりそうだな………。

 

 

 

 そうして現在…。

 

 ドゴオオオォォォォォォンンンン!!!!

 

 運動場(・・・)が戦場になっていた。調理場ではなく運動場が、だ。

 

 「おーおーおー、派手に暴れとるねぇ」

 

 現在俺は調理実習室で料理を作りながら窓の外を眺めていた。

 運動場には現在多数のロボットが暴れ回っている。

 

 「見ろよ謙介。外で出し物やってる生徒もお客さんも皆パニックになってるぞ」

 

 「よく冷静に見ながらそんな事言えるね勇紀は」

 

 周りの連中はちょいパニック気味の中、普通に会話してる俺と謙介。

 そりゃあね。俺魔導師だから戦場っていうのは既に経験済みだし。

 ただ…

 

 「(どうやって外に出ようか?)」

 

 流石に傍観してるだけというのは気が引けるし、原作と違って一般人に被害が出る可能性がある。

 それだけは防ぎたい。

 

 「(……下手に考えるよりも単純な理由の方が外に出やすいか)」

 

 だとしたら…

 

 「謙介ー。俺ちょっとトイレに行ってくる」

 

 「大?小?」

 

 「特大」

 

 時間掛かるかもしれないからな。

 『人手が減ると辛いからなるべく早く戻ってきてくれたまえ』と謙介の言葉が耳に届き、軽く頷いてから調理実習室を出た。

 廊下も結構パニックになってるなぁ。

 

 「《勇紀、大変だよ!!!外でロボットが暴れてるよ!!!》」

 

 あ、フェイトからの念話だ。

 

 「《知ってる。俺はこれから介入するつもりだけど、フェイトは出て来るなよ》」

 

 「《え!?何で!?》」

 

 ……まさかコイツ、介入する気だったのか?

 

 「《あのなぁ…今外で暴れてるロボットはただのテロだ。ロストロギアも違法魔導師も絡んでいない以上、管理局が介入する理由や権限なんて無いだろ。地球(ココ)は管理外世界なんだし》」

 

 少なくとも今は…な。

 

 「《で、でも勇紀だって管理局の魔導師だよ。私と同じ立ち位置だよ》」

 

 「《ところがどっこい。俺は魔導師以外にもこの世界で戦える職業の資格を有しているから堂々と介入出来るんだよ》」

 

 「《そうなの!?》」

 

 「《うむ。だから俺は介入する。フェイトはエリオ君の側にでも居てあげなよ》」

 

 勿論嘘ですとも。けどフェイトにソレを調べる術は今は無い。

 フェイトに嘘を吐くのは申し訳ないと思うが、仕方ないと俺は割り切る。

 念話を終え、ルーテシアとジークにも介入禁止の旨をメールで伝えてから俺は再び立ち入り禁止の屋上に来ていた。

 後は…

 

 「(遂に恭也さんから受け継いだコイツ(・・・)を使う時が来たか)」

 

 宝物庫から取り出す1つのアイテム……それは恭也さんが忍さんと日本を発つ前俺にくれたアイテム。

 それを装着し、バリアジャケットを纏って俺は戦う準備を整えたのだった………。

 

 

 

 ~~遥視点~~

 

 「ナインちゃん!お願い、もう止めて!!」

 

 私はナインちゃんが振り下ろした剣を白刃取りで受け止めながら、彼女に訴える。

 

 「っ!!」

 

 ナインちゃんは私の言葉に怯むけど、それは一瞬の事。

 

 「私は…私と姉さんは、父様に従う!」

 

 競り合っていた私とナインちゃんだが、力負けした私は吹き飛ばされてしまう。

 ゆっくりと立ち上がりながら私は思う。

 何故、こんな事になったんだろう?と。

 先日、とある一件で私と葵ちゃん、クルミちゃんは知ってしまった。テスラちゃんとナインちゃんが『7つの聖遺物(セブンアミュレット)』を狙っている敵さんの一味、『ツインファントム』だったという事に。

 その時に私達がツインエンジェルだという事も知られたけど。

 

 「ツインエンジェル…私達の本当の父様の仇!」

 

 「知らない!知らないよナインちゃん!!私達はナインちゃん達のお父さんに会った事すら無いよ!!」

 

 ナインちゃんとテスラちゃん、2人のお父さんは昔火災事故で亡くなったらしい。しかもその火災を引き起こしたのがツインエンジェルだと言ってきた。

 でもそれはナインちゃん達が小さい頃に起きた事らしい。

 そんな昔なら私や葵ちゃんも小さかったし、何よりその頃はまだツインエンジェルですらなかった。

 ナインちゃん達は誤解している。

 私はそう言うがナインちゃん…それに向こうで葵ちゃん、クルミちゃんと戦っているテスラちゃんには届かない。

 それでも……諦めずに届けなきゃ!

 そう思った時だった。

 

 ドゴオオオォォォォォォンンンン!!!!

 

 「「「「「っ!!?」」」」」

 

 校舎……ううん、体育館の方から凄い物音がしたのは。

 

 「あの辺は……保管庫のある場所!?」

 

 私が見たのは突然現れたロボットが体育館から少し離れた所にある私達が回収してきた『7つの聖遺物(セブンアミュレット)』が保管されている保管庫を襲撃してる所だった。

 

 「アレは…」

 

 私達と戦っていたテスラちゃん、ナインちゃんも動きを止め、ロボットの現れた方を向いて驚愕している。

 どうして2人まで驚いているのだろう?あのロボットさん達が狙っているのが『7つの聖遺物(セブンアミュレット)』ならナインちゃん達にとっては味方の筈。

 もしかして知らなかったのかな?

 疑問に思う私を他所にロボット達の破壊行動は続く。

 そんな中、ロボットから放たれたミサイルが2発流れてコチラに向かってくる。

 あまりにも突然の事だったので私達は迎撃の準備すら出来ていなかった。

 

 「(直撃する!?)}

 

 ミサイルが徐々に迫って来て…

 

 ドガアアアァァァァァンンンン!!!!!

 

 「「「「「…………へ?」」」」」

 

 横から光線の様なものが飛んできてミサイルを撃ち落とした。

 唖然としていた私達だが、すぐに気を取り戻して光線の飛んできた方向を向く。

 場所は……空中!!

 空に人が浮いていた!!

 動き易そうな服装に妙な仮面を着けた人。

 

 「だ……誰!?」

 

 思わず私は叫んで聞いた。

 仮面を着けた人は

 

 「はりゃほりゃ、うっまっうーーーーー!!!」

 

 よく分からない言葉で応えてくれた……様な気がした。

 は、はりゃほ?うまう?

 な…何語なのかなぁ?

 

 

 

 ~~遥視点終了~~

 

 ~~漢女視点~~

 

 ぶるぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

 とある管理世界での任務を終えた私は今、航空武装隊の宿舎内を歩き回っているのよん♪

 理由は1つ…

 

 「ご主人様ぁん!!!何処にいるのおおぉぉぉぉ!!?」

 

 愛しい愛しいご主人様を探し回っているのだけど、全然見付からないわぁ。

 一体何処へ行ったのかしらん?久しぶりに会いたいのに。

 一向にご主人様が見付からないので同僚の局員さんに聞いてみましょ。

 

 「ねぇちょっとぉ」

 

 「はい?」

 

 振り返ったのはそこそこイ・イ・オ・ト・コ♪の局員さん。

 一瞬『食べちゃおうかしらん♪』と思ったけど浮気は駄目よね浮気は。

 私はご主人様一途なオ・ト・メ♪なのだから。

 

 「ひうっ!!」

 

 目の前の局員さんは突然ブルブルと震え出したわ。

 風邪かしら?

 身体は大事にしなきゃ駄目よん。

 

 「ななな、何でしょうか鉄二尉!!(あ、相変わらずの迫力だよこの人ぉ…てか一瞬スゲエ悪寒が、悪寒が!!)」

 

 「私、ご主人様を探してるんだけど何処にいるのか知らないかしら?」

 

 「ごしゅじ……あ、あぁ、西条二尉の事ですか?(てかあの人以外にいないよな?この人が『ご主人様』なんて呼ぶなんて)」

 

 「そうなのよぅ。全然見付からなくて…」

 

 「西条二尉でしたら、今朝一番に休暇を取って別世界に行きましたよ。確か二尉の故郷の管理外世界だったかと思いますが…」

 

 「故郷ぅ?」

 

 地球の事よねぇ。どうして地球に行ったのかしら?

 私はしばし思考する。

 

 ポク…ポク…ポク…………チーン!!

 

 「ぶるぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 「ひいぃっ!!!(ほ、咆哮あげたよこの人、おっかねぇぇぇ!!!)」

 

 目の前の局員さんは小さく悲鳴を上げてたけど、そんな事はどうでもいいわぁ!!

 私には分かったわ!!

 ご主人様が地球に行った理由、それは…

 

 「ご主人様、私の両親に『娘さんを俺に下さい』って言いに行ったのねええぇぇぇんんんんん!!!!!」

 

 そんな大事、私抜きでやるなんて先走り過ぎよんご主人様ぁ♪

 でも嬉しいわぁ♪

 普段は恥ずかしがって私の事『化け物』なんて言うけど、私にはそれがご主人様の照れ隠しだって分かってるもの。ご主人様はツ・ン・デ・レ・さんだから。

 いやんいやんいやん♪♪♪

 

 「(く、クネクネし出したよこの人…。うぷっ、は、吐き気が…)」

 

 けどこうしちゃいられないわん!!

 

 「ちょっと!!」

 

 「は、はいぃ…」

 

 …この人ホントに大丈夫かしら?明らかに顔色悪いんだけど?

 まあ、キツいなら自分で医務室にでも行くでしょ。

 それより…

 

 「私も休暇の申請するわよん!!今すぐにでも休み頂戴!!」

 

 「え!?いや…自分に言われても困ります(そう言うのは隊長に話し通してくれよ)」

 

 …それもそうね。この人隊長じゃないし。

 私はすぐ隊長に連絡を取り、休暇を申し出たのだけどいきなりの申し出だから休暇申請が受理されるまでちょっと時間が掛かると言われたわ。

 早くても今夜になるとの事

 今夜……ご主人様との愛し合う一夜(ワンナイトラブ)……。

 こ、これは色々と準備しないといけないわねぇ♪

 待っててご主人様ぁ、今すぐ貴方の元に行くわよぉん♪

 ぶるぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

 

 

 

 ~~漢女視点終了~~

 

 ~~あとがき~~

 

 出す気は無かったのですが、一部の読者様のご要望にお応えして鉄先輩の地球帰郷フラグが立ちました。

 鉄先輩の思考がいつの間にやら自称オリ主っぽくなってますが問題無いですよね?誰か損する訳でもないですから(笑)

 


 
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