先遣隊は、一刀様、関羽さん、龐統さん、趙雲さん、厳顔様、魏延さん、呂布様、陳宮さんが率いて、本隊には劉備様、張飛さん、諸葛亮さん、黄忠様、馬超さん、馬岱さん、公孫賛様、袁紹様、顔良さん、文醜さん、孟獲さんが率いることになり、私と蓮華様は先遣隊の皆様と一緒に呉に移動することになりました。
先に伝令を呉に送っておいたので、呉軍と合流するまでは滞りなく行軍できました。
呉では、曹魏の侵攻をぎりぎりまで夏口で防ぎ、蜀の援軍が到着する時間を稼いで、その後赤壁に陣を引こうとしていました。
私たちは赤壁へと移動する途中の雪蓮様たちと合流し、蜀の皆さんの協力も得つつ、赤壁へと移動していきました。
そうして、私たちが赤壁につくころには、蜀の本隊の皆さんとも合流することが出来ました。
赤壁に着くまでは魏との戦闘などで、蜀との交渉のことなどについての報告をすることが出来なかったのですが、蜀の本隊が到着すると雪蓮様が、
「交渉は成功したみたいね。蓮華、亞莎。ご苦労さま。」
とねぎらいの言葉をかけてくださいました。
その後、蜀の皆さんとともに魏との決戦における軍議をしていると、冥琳様と祭様が突然言い争いを始め、結果として祭様は皆さんの前で鞭打ちの刑に処せられました。
はじめはただ驚いてしまっていましたが、よく考えると、その言い争いがお二人の本心から来るものではなく、何か別の意図があるような気がしてきました。
その考えは、その日の夜にご自分の軍を引き連れて魏の陣へと逃亡した祭様を追いかける時の隠様との話の中で、確信に変わりました。
蜀の皆さんはすごく動揺していらっしゃるご様子でしたが、一刀様と諸葛・龐両軍師の方たちは、冥琳様たちの真意に気付いていらっしゃるようでした。
その後、東南の風が吹くとともに始まった決戦では、祭様のご活躍などもあり、見事に魏を打ち破ることができました。
曹操をはじめとした魏の武将の方たちは、私たちが捕らえる前に沿岸部に逃れ、そこから東の方へと船で逃れたとのことでした。
そうして勝利を手にすることができた私たちは、一刀様、冥琳様などのご意見から蜀と呉で天下を2つに分け、荊州を両国の共同統治地域として、両国交流の基点とすることが決まりました。
~愛紗視点~
魏との決戦に勝利することができた私たちは、呉軍とともに一時荊州内の城へと入り、祝勝と和平実現を祝う宴の準備をしていた。
呉との同盟が決まった日から、星と桃香様と行ってきた(強制的に行われて来た)作戦会議で、私がご主人様に告白するのは、この宴の準備中しかないということになった。
皆が忙しく宴の準備をしている中で、私は自由に動くことができた。
もちろん桃香様のはからいなのだが、私は皆が働いているのに自分だけこうしてしていることに少しの罪悪感を覚えながら、そうして挫けそうになる心をなんとか励まして、城壁へと向かった。
(「愛紗ちゃん、いい?その日はご主人様もお仕事しなくていいようにしておくから、ちゃんと自分の思いを伝えるんだよ?」)
私は目的の場所に行く途中で桃香様たちからの言葉を思い出していた。
(「これまでずっと練習してきたように主に告白すれば良いだけのことだ。心配することはない。」)
(「そうだよ!練習であれだけ可愛いんだから、きっとご主人様を前にした愛紗ちゃんはもっと可愛く告白できるよ!ね。星ちゃん!?」)
(「ええ。きっとあれの数倍は可愛くなることでしょう!」)
(告白に可愛いか、そうでないかは重要でないような気が・・・・)
ふと思い出した桃香様と星の言葉にそんな疑問を感じながら、私は歩いた。
(「主は城壁にいる。ちょうど人気もなく今が絶好の機会だ。武運を祈る。」)
先ほど私の部屋に来た星から聞いた、ご主人様のいる場所に一歩一歩近づいて行くごとに、私の鼓動は高鳴りを増して行った。
城壁につくと星の言ったと通りご主人様がお一人で町を眺めていた。
「・・・・?あれ、愛紗。どうかしたの?」
私が来たことに気付いたご主人様がそう微笑みながら言った。
「・・・////」
その笑顔にドキドキしながら私は、ご主人様の近くまで歩いた。
「い、いえ。少し時間が空きましたので、私も町を眺めに来たのです。」
ご主人様の隣まで来てから、私はそう言った。
「・・・そう。」
ご主人様はそうやさしげに言うと、また町を眺めた。
「・・・・・」
私は練習してきたことを思い出した。
(大丈夫。やればできる!そう。私はやればできる女なんだ!思い返せば、自らの主を探していた時も運命的に桃香様、そしてご主人様に出会うことができたし、それに・・・・・)
私がそんなことを考えていると、ふとご主人様が話しかけてきた。
「ようやく平和になったんだよな。」
その言葉にはいつものやさしさに加えて、少しの安堵と達成感のようなものが含まれているような気がした。
「ご主人様がこれまで頑張ってきてくださった結果です。」
私がそう言うと、ご主人様は少し笑った。
「それを言うなら愛紗たちの頑張りのおかけだと思うけどな。・・・でも、そう言ってもらえるのは素直に嬉しいよ。」
ご主人様の笑顔に私は吸い込まれそうになって、自分の顔が熱くなっていることに気付くまで少し時間がかかった。
(い、言うなら今しかない!!)
「あ、あの。・・・・ご、ご主人様!!」
「うん?どうした??」
私の言葉にご主人様がそう答えた。
(「愛紗ちゃんの思いをちゃんと受け止めて、それで返事をしてくれるよ。」)
ふと桃香様の言葉を思い出してから、私は拳を握り、これまで何度も練習してきたことを始めた。
「お、お話があります・・・・・。」
そう言う私をご主人様は静かに見つめ、私の言葉を待っているようだった。
「そ、その・・・・・・・。」
言い始めたことではあるが、私は恥ずかしさなどからすぐに続けることができず、少しモジモジしてしまっていた。
それでもご主人様はずっと私の言葉を待ってくださっていた。
「わ、私は、その・・・・ご主人様の・・・・ことが・・・・。」
そこまで言ってから、私は心の中でもう一度決心をしてから大きく息を吸い込んだ。
「だ・・・・。」
「だ?」
私がそこで止まっているとご主人様がそう聞き返していた。
「だ・・・・、大好きです!!!!!!」
ザァー!
私がそう叫んだ瞬間、中庭の木々に止まっていた鳥たちが一斉に飛び立った。
朱里から、この時の声が城下まで届き、何かの天変地異が起きたのではないかと一時騒然となったと聞いたのは、それからしばらく後のことだった。
「・・・・・」
恥ずかしさからしばらく目を閉じていた私が恐る恐る目を開けると、ご主人様は少し驚いたような顔をしていた。
「ご、ご主人様?」
私は少し不安になり、そう自分から声をかけた。
「・・・・あ、あぁ。ごめん。あんまりにも急なことで少しびっくりしてた。」
そう言うとご主人様は、少し頭を掻いてから、スッと息を吸い込んだ。
「俺も愛紗のことは好きだよ。荒野で夜盗に襲われていたのを助けてもらったし、それにそれからずっと支えてもらってる、とっても大事な仲間だしね。・・・・・でも。」
私は、次に来るだろう言葉が私にとって望ましいものではない気がしていた。
でも、ご主人様はこれまでと変わりない、やさしげな表情で私を見つめていた。
「異性として、そう思ってくれていたとしたら、俺はその思いに答えることはできない。」
ご主人様がそう言うのと同時に城壁の上を風が通り抜けた。
「そ、それは・・・・呂蒙殿が、いるから・・・ですか?」
私はご主人様にそう聞いた。わかっていたことだけど、確認しておきたかった。
「・・・・うん。」
「そう・・・・ですか・・・・。」
私がそう答えると、城壁へと昇る階段の方からこちらに急いで向かってくる足音が聞こえてきた。
「主!愛紗!緊急事態だ!!五胡の大軍が攻めて来た!!」
階段の駆け上がってきた星がそう言った。
その時の私は、どこか上の空でその言葉を聞いていた。
「今、朱里たちと呉の軍師殿たちとで、どうすべきか話し合いが行われております!」
「わかった。議場に急ごう。」
そうご主人様が言うと、私たちは急いだ。
ただ、私は急ぎながらも、ご主人様との関係が先ほどまでと変わってしまったのではないかと不安で、五胡侵攻の話を現実味をこめて考えることができていなかった。
その後の軍議で、我らと呉は連合して五胡の軍勢に当たることが決まり、我らは急いで五胡の侵略を受けている蜀の西部に向かった。
その行軍の間、私はご主人様に一言も話しかけることができなかった。
桃香様と星が心配してくれて話しかけてくれたが、私はそれを聞き流してしまっていた。
(きっと、ご主人様はもう、以前のように笑いかけてはくれない。)
私はずっとそう思っていた。
私がずっと心配だったこと。それが現実のものになっているような気がしていた。
(その様になってしまったのなら、いっそ・・・・)
現実のものになってしまったのではないかという不安が、私を押しつぶそうとしていた。
(いっそ、戦場で果ててしまいたい・・・・。)
そう思いながら、私は行軍を続けていた。
そうして五胡の軍勢といよいよ戦闘が始まるというところの少し前で、最後の軍議が開かれた。
私はその時も、行軍中に考えていたことをずっと考えていた。
そうしている内に軍議は進み、もう終わるところだった。
そんな時に、ご主人様が突然私の名前を呼んだ。
「・・・・・・・愛紗。」
軍議を行っていた天幕の中が静まり返り、ご主人様が私を呼ぶ声が静かに響いた。
「!・・・・」
突然ご主人様に呼ばれ少し驚いた私は、何を言われるのか不安で、今にも涙があふれて来そうだったが、何とかご主人様の方を向いた。
その時のご主人様は、いつものやさしげな表情ではなく、堅い表情だった。
(・・・やはり、もう微笑んではもらえないか・・・・。)
そう私が思っていると、ふっとご主人様が表情を崩した。
「愛紗。君はここにいるみんなにとっても、そして俺にとっても大切な存在だ。・・・・だから、絶対に生き残ってほしい。」
いつものやさしげな表情でそう言うご主人様を見て、先ほどまでこらえていたのとは別の涙がこみ上げてきた。
「これは他のみんなも同じだ。君たち一人ひとりは、みんなとても大切な存在だ。誰ひとりとして死んでほしくない。だから、全員必ず生きて帰ってきてくれ。これは俺からのお願いだ。」
「「「・・・「「応(はい)!!!」」・・・」」」
ご主人様の言葉に皆はそう答えた。
「愛紗。そのことを俺と約束してくれるかい?」
皆の答えを聞いた後に、ご主人様がそう私に笑いかけた。
(あぁ・・・・私はまたこの笑顔を見ることが出来るんだ・・・・)
そう思うと、暖かい涙が私の頬を濡らした。
「・・・・はい。」
私はあふれる涙を止めることができないまま、そう答えた。
その後、兵の前で桃香さま、孫策殿、そしてご主人様の大号令が発せられた。
その大号令に兵たちが声を上げて答え終わり、いよいよ五胡との戦闘が開始する少し前に、私はご主人様と呂蒙殿が話しているところを見かけてしまった。
(あぁ・・・・。私の恋は終わったのか・・・・。)
その様子を見て、私は改めてそう思った。
先ほど、ご主人様の笑顔を見て流した涙とは別の涙がまた込み上げてきた。
(ダメだ!ここで泣いてしまっては兵たちに示しがつかん・・・っ!)
私はそう思って必死にこらえようとしていた。
「関羽様!敵軍来ます!!」
そうしていると、私の軍の副長がそう声をかけて来た。
「・・・・わかった。皆のもの・・・・行くぞぉ!!!!」
そう叫ぶとともに、涙があふれて来た。
兵の皆はそんな私を見て少し戸惑っているようだったが、私は構わず敵陣に突っ込んだ。
(あぁ、私は失恋してしまった・・・・)
そう思いながら私はただ槍を振るった。
「死ねぇぇぇぇ!!!」
そう叫びながら敵兵が切りかかって来た。
「死ねるかぁぁぁあぁぁぁぁ!!!!!」
私はそう叫びながら、その敵兵を切り伏せた。
「私は!!ご主人様と!約束!したんだぁぁぁぁぁあああぁぁ!!!!」
止まらない涙を流し続けたまま、私は我武者羅に槍を振るった。
その後、私が気付いた時には五胡は撤退を始めており、他の皆は追撃戦に移っていた。
そうして五胡を撃退できた私たちは、呉の軍勢とともに成都まで戻り、そこで祝宴を行うことになった。
しかし、その成都へと向かう途中で、桃香様はもちろん私も含めた蜀の主要な人物が、ご主人様に呼ばれた。
「えっと。みんなに俺から伝えることがある。・・・・・・・」
そう言ってご主人様は、話を始めた。
~成都の町人視点~
五胡を撃退したという報に、あっしたちが喜んでいると、信じられないことが劉備様から伝えられやした。
「大陸に平和をもたらした天の御遣い様が、役目を終えて天に帰った。」
その知らせに、御遣い様と親しくしていただいていたあっしたちは本当に驚きやした。
五胡との戦いから帰って来た兵たちによると、五胡との戦闘の折に関羽将軍が泣きながら槍を振るい、獅子奮迅の活躍をして五胡を撃退したという話でした。
泣きながら槍を振るっていたということは、きっと事前に御遣い様が天に帰ることを知らされていた関羽将軍が、そのことを悲しんでいたからに違いないと、あっしたちは話をしていやした。
蜀と呉が連合して魏を破り、その後襲ってきた五胡を撃退してから、もう数年が経ちやした。
あっしたちも、御遣い様がいなくなってしまったことを受けて、とても悲しくなりやしたが、御遣い様がもたらしてくだすった平和を、盛り上げていかなくちゃいけねぇと思い、今ではこの成都には、毎日笑顔があふれていやす。
御遣い様。大陸を平和にしてくだすって、どうもありがとうごぜぇました!!
~亞莎視点~
天下二分の計の元、大陸に平和が訪れてから、私は呉と蜀の共同統治をすることになった荊州で、毎日お仕事をしています。
この荊州は、呉と蜀から派遣されている全権大使の方(大使は半年から1年ほどで交代していますが)が共同で統治をおこなっており、私はその大使の方の補助として、ずっと荊州でお仕事をしています。
今日も、私はそのお仕事を終えて、家路についていました。
「呂琮はいい子にしているでしょうか・・・・。」
家で待っているだろう娘のことを思い、私は少し歩を速めました。
「おかあさん!おかえりなさい!!」
家の扉を開けると、呂琮が私に飛びついて来ました。
「はい。ただ今帰りましたよ。」
私は呂琮を抱きとめて、そう答えました。
「お帰りなさい、亞莎さん。お仕事ご苦労様でした。」
玄関で呂琮を抱きとめていると、中からお母さんが出てきました。
「お母さん。ただ今帰りました。呂琮はいい子にしていましたか?」
「えぇ。今日もちゃんと読み書きのお勉強をしていましたよ。それに、洗濯物を干すのも手伝ってくれましたしね。」
~♪
お母さんとそう話していると、家の奥の方から二胡の音色が聞こえてきました。
「あ。おとうさんのにこだぁ。」
そう言うと、呂琮は私から飛び降りて、家の奥へと走って行きました。
「ふふ。昔の亞莎さんにそっくりですね。」
その様子を見送っていると、お母さんがそう呟きました。
「わ、私はあんなにやんちゃではなかったと・・・・思います。」
「あら。あれくらいのことは亞莎さんもやっていましたよ?」
そう悪戯っぽく笑うお母さんに、私は少し顔を赤らめていました。
「それにしても、亞莎さんの婿殿は、やはりお父さんに似ていますね。昼間一緒に過ごしていると、時々ときめいてしまうことがありますよ。」
「お、お母さん!」
「ふふふ。大丈夫ですよ。亞莎さんから婿殿を取ろうなんて考えていませんから。それに・・・。」
お母さんは呂琮の走って行った方を見ながら、やさしげに微笑みました。
「亞莎さんの子供をこの手に抱けただけで、私は本当に幸せなんです。これまで生きてきて良かったと、そう思えるくらいに・・・。」
そんなお母さんを見ながら、私は自分の将来のことを考えました。
(私も、お母さんのように思う時が来るのでしょうか・・・・呂琮が誰かと結婚して、その子供を私が抱く日が・・・)
「~♪」
そう考えていると、お母さんが聞こえてくる二胡の音色に合わせて鼻歌を歌い始めました。
「いい曲ですね。亞莎さんがよく鼻歌で歌っていた気持ちがわかります。」
「・・・・はい。」
お母さんの言葉に、そう答えてからしばらくすると、二胡の音色がやみました。
「お~い。亞莎、お母さん。ご飯にするからこっちに来て~。」
「きて~。」
家の奥から、私の愛しい人たちの声が聞こえてきました。
「ふふふ。婿殿たちが呼んでいますね。さ、亞莎さん行きましょう。」
「はい。」
私たちは、家の奥へと入って行きました。
「あ。琮、そんなにかき混ぜたらダメだって・・・・」
進んで行くたびに楽しそうな声が聞こえてきました。
「だいじょうぶです。りぃーしぇおかあさんにならったから、これでだいじょうぶです。」
「まぁ確かに食べられるという点では問題ないけど・・・・、あ!包丁はまだ危ないからいけません!!」
「ふふ。早く行かないと、婿殿が可愛そうですね。」
そう笑いながら言うお母さんの後について、私は台所へと急ぎました。
(私は今がとても幸せです。でも、あの子の子供をこの手で抱くときは、どれくらい幸せなのでしょうか・・・。)
そんなことを考えているうちに私たちは台所につきました。
「おかえり、亞莎。」
そこには、私を幸せにしてくれる笑顔がありました。
(どれくらい幸せなのかはわかりませんが・・・。私にとっては、きっとこの笑顔が一番の幸せです。)
「ただいま帰りました、一刀様!」
私は一番の幸せをくれる方の名を呼びました。
~蛇足~
五胡との戦いが終わってご主人様が、
「天の御遣いを天に帰します。」
って宣言してから、もう数年が経ちました。
その宣言を初めて聞いた時は、よく意味が分からなかったけど、要は「天の御遣い」が天に帰ったことにして、ご主人様は亞莎ちゃんの所に行くということでした。
そんなことしたら、私のお仕事が増えちゃう!
って思ったけど、ご主人様は私たちと初めて会った時も、すぐに亞莎ちゃんの所に帰ろうとしていたことを思い出して、そんな理由でご主人様を引きとめることができませんでした。
一番びっくりしていたのは、その宣言のちょっと前にご主人様にふられちゃった愛紗ちゃんだったけど、天の御遣いはやめるけど、私たちから会いに行くことはかまわないってご主人様に言われると、納得していました。
けど、それからの愛紗ちゃんは、それまでと少し変わってしまいました。
変化その1
よく朱里ちゃんのお部屋に行くようになりました。
はじめのうちは、何で朱里ちゃんの所に行くのか分からなかったけど、星ちゃんから
「愛紗は朱里の部屋で『やおいち本』を読んでいるらしい」
と聞いてなんとなく、納得しちゃいました。
こっそり朱里ちゃんに、愛紗ちゃんが何系の本を好んで読んでいるか聞いてみたら、
「人妻(この場合は人夫になるのかな)系です。」
だって。愛紗ちゃん、ご主人様のこと全然あきらめてないんだね。
変化その2
独り言をよく言うようになりました。
交代制で派遣されるようになった荊州の大使から戻ってきた人から、ご主人様の様子なんかを聞くと、いつもニヤニヤしながら、ぶつぶつ独り言うようになりました。
それだけではなくって、休日に木陰で本(おそらくやおいち本)を読んでいたかと思うと、急にニヤニヤしながら、ぶつぶつ言い始める時もありました。
そう言う時はたいてい鼻から赤いものが垂れていることに、気が付いているのは私だけかな?
変化その3
警羅と時とかに、若くてかっこいい男の子が二人で遊んでいたりすると、その二人を観察するようになりました。
なんだろう。これは朱里ちゃんの部屋で読んでる「やおいち本」の弊害かな。
前までなら、警羅の途中で他のことに気を取られて怒られるのは私だったのに、最近は私が愛紗ちゃんを注意して、警羅に戻らせています。
他にも細かい変化は結構あったけど、総じて方向性は決まっていました。
コンコンッ
「桃香様?次の荊州の大使のことについてご相談が・・・・」
あ。愛紗ちゃんが、来たみたい。
荊州の大使には事あるごとに行きたがっていたけど、こんな愛紗ちゃんをご主人様のいる荊州に派遣したら、呉と蜀の戦争に発展しそうな気がして、これまでは他の人に行ってもらっていたけど、そろそろそれも限界かな・・・・
はぁ・・・、雪蓮さんに謝罪の手紙送っておこうかな・・・。
「桃香様~??」
「は~い。開いてるから入ってきて~。」
ごめんね、ご主人様。ご主人様の幸せな家庭に嵐を送り込むことになるかもだけど、どうにか乗り切ってね。
「失礼します。桃香様、他の皆も行ったことですし、次の荊州への大使は私が行きたいのですが・・・」
・・・・・ご主人様、亞莎ちゃん、俐莎さん。頑張って。
あとがき
どうもお久しぶりです。komanariです。
まず、遅くなってすみませんでした。
はじめにも書きましたが、遠征の後に体調を崩すという典型的なダメパターンで、書けませんでした。
さて、いよいよ最終回となったわけですが、
前のあとがきで「一刀が蜀ルートに行った理由は後に書きます」って言っておきながら書かないでいてすみません。
補足させてもらうとすれば、「もともと蜀ルートに行くはずだった一刀君が、管理者のミスにより亞莎の所に落ちてしまい。その後、ミスに気付いた管理者によって蜀ルートに戻された。」
って感じで考えていました。
これまでの話の中で「愛紗もできるだけ幸せにする」と言ってきましたが、こんな結果になってしまい、愛紗ファンの皆さんには申し訳なく思っています。
そんな感じで、今回は不安がいっぱいな話ですが、皆さまのご期待に少しでも添えていることを願っています。
次は、前にも言っていた華雄の話を書きたいなと思っています。
それでは、今回もお話を読んで頂きありがとうございました。
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長らく投稿しないでいてごめんなさい。
ちょっと前(5/15~18)に名古屋に遠征(遊びに行って)してて、それから帰って来てから体調を崩してしまって、書けませんでした。
TINAMIにはちょくちょく来ていたんですが・・・・
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