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真・恋姫†無双 ~孫呉千年の大計~ 第4章 2話

雪月さん

常連の皆様&お初の方もこんばんは いつもお世話になっております

この作品は真・恋姫†無双・恋姫†無双の2次創作となっております
主人公は北郷一刀 メインヒロインは雪蓮と蓮華と仲間達でお送りしております
※猶、一刀君はチート仕様の為、嫌いな方はご注意を! ※オリキャラ紹介は本文下記参照のこと

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2015-02-21 20:15:37 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:2933   閲覧ユーザー数:2523

第4章 晋帝国の野望 混沌編 2話 『 河北動乱・第2次界橋戦 』 

 

 

 

 

冀州界橋

 

鄴を進発した魏軍は、此度の戦いに際して動員した軍勢総数はその数3万に達する大規模となった 

華琳のこの戦に勝利することへの執心が発露しており、それに対し司馬師の軍勢は僅かに1万足らず・・・

実に3倍差もあり、開戦当初は曹操軍、俄然優位の戦いと予想されていた

 

本来なら兵力差があった公孫賛と袁紹による戦いを参考に、曹操軍と司馬師軍の戦いも推測したい所なのだが

魏、晋両軍共に騎兵が多いのも特徴で、一方この時の白蓮はというと、華雄の帰還を待つ持久戦法であり、

端から界橋での勝利を求めていない点において同条件に当てはまるとはいえず

この戦いの推測はより困難を極めることだろう

 

何故なら・・・此度の敵となる司馬懿を始めとした者達は、桂花や稟、風達各軍師の趣向と性格を良く知る者達だから

 

正直な所、互いに遣り辛い所はあることだろう

それは桂花や稟、風を始めとした軍師達もご他聞に漏れないことであろうが

三国志史上に燦然と輝き轟く軍師達が、戦場となる界橋を俯瞰し制しようと熾烈な戦いを繰り広げようとしていた

 

             ・

             ・

             ・

 

(こちらの兵数も調練も施し万全なのだ 

  稟は何を躊躇しているのだ? とっとと晋本陣に突撃し蹂躙してしまえばよかろうに・・・)

 

そうした脳筋、もとい思いに駆られる春蘭ではあったが、この場でおいそれと口に出すことだけは憚られた

・・・というのも、机の地図をジッと凝視し睨む相手が、桂花ではなく稟と風だったからだ

 

春蘭の喧嘩相手ともいうべき桂花はというと、この戦には従軍しておらず

西方からの烏桓、匈奴の侵攻を警戒し、上党と洛陽に防衛ラインを敷き駐屯させていたのだった

 

お馬鹿・・・ それで司馬懿を倒せるのなら、軍師なんていらないわよっ!!と桂花に一喝された所であろうが・・・

机と睨めっこをしお互いの意見を交し合う稟と風も、いつも以上に神経を尖らせていたようで

春蘭が本気であろうと冗談であろうと、そんな意見を挟む余地すら見当たらなかったのが事実なのであった

 

「稟、風、此度の作戦は決まったのかしら?」

 

華琳の装備する鎧の厳かな重厚な響きが本陣に響き渡り、続いて秋蘭が本陣へと入ってきた

出陣している兵達の指揮を鼓舞して回っていたのだろう

華琳の発する言葉1つ1つに普段とは違い、気が漲っている節が感じ取れた

華琳は自身の席へと着席し足を組み終えると、稟が間合いを計ったように華琳の問いにぽつりと答えだした

 

「はい、すでに・・・ 対孫呉への備えが、此度の戦いでは功を奏したようです 

 風と共に情報を精査しておりましたが、我が方は兵数も敵である晋軍の3倍に達し、調練も施し万全の状態といえましょう

 烏桓・匈奴が動かぬ今の内に晋軍を蹴散らし、河北東方を制してしまいたいと存じます

 

 その方策と致しまして、此度は兵を1万づつの計3つに隊を別け

 晋本隊を押し囲み、敵の兵数を削ってみせるのが得策ではないかと愚考致します

 それに易京に篭られでもされては、長期戦を余儀なくされますから・・・」

 

「そう・・・ 風も稟と同じ意見なのね?」

 

そう華琳が稟へと問いかけるのに対して

 

「いえ、それが・・・ 風は私と少々違う案のようでして・・・」

 

2人の意見を違う事自体が珍しいのだが、此度は違っていたようで、稟は眼鏡をしきりに直し困った表情を浮かべていた

 

「1隊につき兵を3000づつ、計10の隊に分けたいのですよ~」

 

稟の困った表情を察したのか、風は主である華琳に自身の作戦内容を明かしてみせた

 

「10隊に? 風、やけに多いわね」

 

風の作戦内容を聞いた華琳は、素直に自身の感想を吐露してみせた

 

「司馬師軍をこちらへと誘引し、10隊で連携し囲み潰す”十面埋伏の計”を使いたいようなのです」

 

主である華琳の表情をチラチラへ盗み見ながら、稟は風の作戦の詳細を語り説明しだす

するとやはりというか何と言うか、華琳からニヤッと笑みが零れ口角があがる

 

華琳の表情を確認し終えた稟は、途端に表情を曇らせ、面白くないと眉をひそませるのであった

 

「ふふふ 実に面白い計略だけれど、あの慎重な司馬懿や司馬師達が・・・ 

 こちらの仕掛ける誘引に、まんまとのせられ掛かってくれるのかしら?」

 

主である華琳のイタズラを含んだ視線が、風を舐め回すように刺激する

そのなんとも言えぬ刺激に、風は耐えかねたのだろうか?それとも天然?計算通り?普段通り?そんな言葉が途端に浮んでくる 

風の主である華琳への対応はというと・・・

 

「むむぅ~~ ZZZzzzzzz・・・・」

「寝るなっ!!」

 

嫉妬も多分に含んだ稟の容赦のない拳骨が風の頭に容赦なく降ってきた

 

「おおぅ・・・ つい陽気に誘われ・・・」

 

・・・といった具合で、華琳の指摘に対し、手にしたぺろぺろギャンディを口一杯に頬張りつつ

唸り悩んだ末に寝オチして誤魔化す風でありました

 

 

 

 

風の提案してみせた”十面埋伏の計”の作戦に落ち着く訳もなく・・・

此度は稟の作戦が採用され、実行に移されていた

 

春蘭と稟が指揮する曹操軍主力7千が、界橋中央にある浅瀬の川を騎馬にて渡河を開始する

それと同時に右翼を指揮する秋蘭と風が率いる軍勢1万が、中央より少し水かさが増した下流域から渡河を開始する

 

森林が深く茂る山側の左翼1万を率いていた凪、真桜、沙和も両軍の動きを見て指示を出し

大岩がごつごつと転がる上流の渡河を開始しだした

 

無防備とも思える渡河時を晋軍がここぞとばかりに狙うかと警戒し

異様に張り詰め緊張した空気が、魏軍兵士達の肌に纏わりつき、否応なく自身の死を予感させる

 

すると予想された方角から、突如として大量の矢の雨が魏の軍勢へと降り注いだ

 

「ぐわぁーーーーーーーー! ぎゃあぁーーーーーーーーーー!!」

 

(稟の予想通りのようだが・・・ それでもこの体たらくか・・・)

溜息や悪態をつきたくなるのをぐっと抑え、腹部に力を込めた春蘭は・・・

 

「ええいっ! 一々うろたえるなっ! 馬鹿者ども! 

 訓練通りやればいいのだ! 素早く盾を軍前面に展開させろっ!!」

 

春蘭の怒声が辺りに響き渡った事で、うろたえ怯えていた兵士達の心に一本の芯が通ったのだろう

途端に兵達の動きに鋭さが戻り、春蘭の指示に従い盾を前面に展開させ被害を防ぎだした

 

晋のこれらの攻撃の全ては、事前に稟が予測した範疇(予定調和)でしかなかった

だが、訓練と実践の経験との差が、此度の対応に遅れ如実に出た格好である

 

「・・・実に歯がゆい」

「ですね・・・ ですが、先の公孫賛戦にていたずらに兵力を損耗しましたし、経験不足なのも致し方ないのかもしれません」

 

春蘭と稟の会話が示す通り、魏軍総兵数3万の内訳は、全員が全員精兵とまではいかない

公孫賛戦での思わぬ苦戦、魏軍でも精兵であった司馬懿達の軍の離反が響いていたのだ

魏の部隊に所属する多くの兵は、公孫賛戦後に補充された実践経験の乏しい兵達が大半といった実情であったのだ

 

それでも主力である春蘭の部隊には、数多くの精兵に類するであろう兵を多く集め回してもらってはいるのだが・・・

実践経験ばかりは訓練では補えず、一度死に直面すれば、容易くこうした無様を晒す格好となってしまうのであった

 

魏の主力であろう春蘭の部隊でもそうであったのだから・・・

右翼の風や左翼の凪が指揮する部隊ともなると、もっと多くの実践経験の乏しい兵達が所属していたことになる

 

精兵だけの兵数なら晋とどっこいどっこいの兵数差といえたが

ハリボテであろうがなかろうが、兵数がないよりマシであり、戦いは数との某名言?もあるにはある

 

そうした不安要素込みだからこその”絶対的な切り札”を此度の晋戦に用意していた魏軍なのだが

まだまだ戦の序盤である現時点で投入してしまう訳にもいかないが故に

春蘭の呟いた言葉は、実に彼女達の心根を端的に表しているといえた

 

春蘭の呟いた言葉が示す通り、稟が此度の界橋での戦で予測していたポイントポイントで

晋兵による断続的な大量の矢の雨が、否応なく魏軍に降り注ぎ、兵を徐々に削られていく魏軍

 

中央をゆく春蘭達が、晋軍の攻撃に遭った同時刻

 

「稟ちゃんの攻撃予想地点での攻撃のようですね」

「そのようだな 至急!盾を展開させいっ!! 手隙の者は弓にて応戦せよっ!!」

 

「慌てなくていいですからね 訓練通りに」

 

秋蘭もまた春蘭と同様の指示を右翼部隊へ向けて声高に発信する

風ののんびりとした口調は、急かし焦る兵士達の強張る緊張を溶かした

 

「うわっ!! 凪! あちらさん、さっそく射ってきよったでぇーーーーー!!」

 

真桜の関西弁が他の兵達の叫びよりハッキリと響き聞き取った途端

 

「真桜急ぎ後退! 沙和っ!!」

 

凪は沙和のいる方角へと急いで要請の大声を張り上げていた

 

「あいよっ! 至急後退やでーーーーー!!」

「凪ちゃん、任せてなの~ このウスラトンカチどもぉ~ 訓練通り、盾を素早く前面に展開するのぉ~~」

 

真桜の後退の指示が辺りに木霊すると同時に

沙和も真桜の警戒の叫びを聞き指示される事が判っていたのであろう

凪の声を聞くや自身の部下達にいつもの?指示を出していたのであった

 

「「「サーイエッサー」」」

 

沙和に指示された部下達が独特ともいえる返事をした後

訓練通りに盾を展開させるべく前線へと駆け出していくのであった

 

左翼でも中央や右翼同様の混乱はみられたようだが

稟による晋の予想攻撃ポイントが的確であった事もあってか、幸いなことに損害は軽微に終えたようである

 

対して晋軍は、魏軍が態勢を立て直したと見ると、攻撃に執心することなく兵を退いてみせ

逆に隊列を一度乱せば、断続的な大量の矢の雨を執拗に降らせる事に終始一貫していた

 

子である司馬師に座を譲った今でも

その慎重かつ冷静的確で嫌らしい戦運びは、まさに魏軍に属していた頃と何も変らぬ正確さであった

 

互いに良く内情を知った者同士だからこそ、相手の長所と短所が的確に良く判ろうというものだ

司馬懿の性格を現しているかのように、魏軍は1人、また1人と少しづつではあるが

確実に的確に、将兵の命を屠り削ってられていくこととなった

 

魏軍が動きをみせれば、森や林内から大量の矢を放たれ、侵攻速度と兵を何度となく削られた結果

その日の戦闘は魏軍が削られ損にて本陣へと後退することとなった

 

 

 

 

「・・・とまぁこんな具合で、”待ち伏せ”食ろうて・・・えろう苦労しましたわ」   ※えろう=随分、すごく、えらく、たいそうという意

 

稟への報告に際して、そう語った真桜である

 

それは稟も攻撃を受けた際に少し感じたことであったが

晋側の攻撃予測地点が自身の想像の範疇だったからに他ならない

 

真桜だけの感想ならば、軽く聞き流すことも出来た

だが結果はというと、中央、右翼、左翼共に、先制攻撃を受けたことに起因する

それは晋側はこちらが兵を3分割し3方から攻めてくることを、事前に察知し兵を伏せていたということになる

 

こちらが押せば引き、引けば押すという手応えのなさ

司馬懿の行動を推測してみせたというのに、本日の結果はどうみても晋軍に軍配があがった

兵の損耗度より、軍師である稟の気力、精神をガリガリと削られていく嫌な感じだ

 

「我が軍というより、私の意図が司馬懿に読まれていただと!?

 そんな馬鹿なこと!絶対にありえん!と断言したい所なのだが・・・

 

 現にあちらの弓での攻撃が常に先手を突かれ、こちらの攻撃が後手後手に回されてしまっている・・・

 こんなことは考えたくはないが、すでに斥候に入りこまれ、常にこちらの内情を報告されてしまっているのか?」

 

失敗? 私の何がいけなかったというのか? 私はどうすれば良かったのだ? 

稟の心中にて疑心の染みが1つ、ぽたりと落ちて黒い墨の如く染みだすと・・・

2つ、3つとドンドン落ち、稟の心中を容赦なく黒く染めあげた

 

本日行った作戦行動を振り返り、誰もいない本陣で界橋の地図を穴が開くほどキッと凝視しつつ

両の拳に血が滲むほどギュッと握り締める稟

 

「稟ちゃん? そう慌てて物事を見通そうとしてはいけませんよ~?

 司馬懿さん達が裏切ったのは別、身内を疑うのは早計というものなのです 

 

 稟ちゃんの軍師としての特徴は、その”千里眼”にあるのですが

 読み違えると、途端に見える未来がズレてしまう実に困ったちゃんなのです」

 

何時の間に!? 風が本陣に姿をみせたことすら気づかないほど、自身の心象世界へ入り込んでいたようだ

血が滲むほどギュッと握り締める稟の両の拳に、そっと手を触れた風はやさしくさすってみせた

 

「風・・・」

 

すると途端に稟の両の拳から堅さが消え失せるのであった

 

「呉にいらっしゃる一刀1号さんによると、暗号を送るには火や光によるもの、音、煙、文字などが一般的なようですけど~

 じっくり相手の行動を観察しておりましたけれど、そんな動きはこれっぽっちもみられなかったのです

 お兄さんのように、お馬さんより速く走れる方も、あちらにはいませんしね~」

 

何故風は今そんな話を? ・・・そんな稟の思惑を差し置いて

自身に湧き起った疑心を何故風は見抜けたのだろうか?

風は稟の疑心を払拭するかのように、得ていた知識を披露して稟の気分を切り替えてみせた

 

その様子を司馬懿が眺めていたのならば、余計な事をと口角をあげ苦笑してみせたことだろう

稟に疑心を植えつけ、仮に内部粛清へと持ち込めれば

晋陣営の勝利に近づき、それこそ願ったり適ったりなのだから・・・

 

「煙だと!? よくそんな事を聞き出し知っていたな 風」

 

「ふっふっふ 黄巾時に風のこの身体を使ってお兄さんを篭絡して口を割らせておいたのですよ」

 

「「・・・・・・・」」

 

稟の経験上、風の言うことには9割方、経験した事を誇張している節がある

たまに10割、真っ赤な嘘という両極端な場合も存在したことはあるが

だが仮に残り1割を真実と考えると、先程発した風の言葉が、どうしても誇張に聞こえなくなってきた実に生真面目な稟である

 

また呉の天皇である北郷一刀の女誑しっぷりは、呉内外はもとより自身の主である華琳をも虜にした前科があった

黄巾時に風の幼き身体を弄んでいたとしても、何ら不思議はないと強く感じた故に導き出された結論でもあった

 

風の誘導による迷惑なとばっちりともいえるのだが

この時の稟は”やっぱり男など不潔極まりない”と結論づけるに到っていた為

頬と眉がピクピクと引きつり、稟のこめかみに”怒り”で血管が青白く浮き上がるのであった

 

「お兄さんは”ろりこん”属性という幼女を愛でる事を好む好事家(まにあ)と呼ばれているそうなのですよ

 むむむ~ その顔は風の言を信じてない証拠なのです むぅ~」

 

稟に風が言った言葉を直接理解するのは不可能であったが、ニュアンスだけは直感で即座に判明した

一刀がこの場に居合わせたなら、これらの風の発言に対し即座に反論を示したことであろう

 

風が言が正解であったと仮定するのならば、胸の大きさで勝る私でも一刀は篭絡可能であったはず

・・・などと、影から盗み聞きしていたこの時の華琳は

こんな時に不謹慎とは思いつつも、風の言に対しこう感じ心の中で反論していたのであった

 

「男に易々と身体を許すなんてとんだメス豚! ・・・なんて稟ちゃんは考えたでしょう?」

「なっ! なななっ!!」

 

実際に華琳と稟がそうした事実などある筈もないが、想像力豊かな稟は風の追求に対し言葉を詰まらせてしまう

 

「稟ちゃんだって、華琳様には易々と乙女の唇や身体を許したくせに・・・」

 

稟の反応を面白がっているのか、風は次々と容赦なく稟へと言葉をぶつけてくる

 

「コノ尻軽メス豚女」

「誰が尻軽メス豚女だっ!」

 

稟はすぐさま風というより、頭の上に居る電波人形へと反論してみせるものの・・・

 

「これ宝譿! 事実を言っちゃいけませんっ!」

 

などと風の1人漫談は未だ留まるところを知らない

これが風と稟、風変わりな2人の穏やかな距離間なのであろう

 

影で2人の漫談を盗み聞きしていた華琳はつい噴出しそうになり

賢明にお腹を押えながら笑いを堪えうずくまっていたりする

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐぅ~」

 

「人の事を散々弄んでおいて・・・ 風、寝るなっ!!」

 

鼻ちょうちんを膨らませ寝ていた風に、容赦なく拳骨を見舞う稟

 

「おおぅ!? 風としたことが・・・ 稟ちゃんの放つ”えろえろびーむ”につい呑まれてしまいました

 私達は司馬懿さんの性格を良く知らな過ぎなのです 

 

 気軽に考えてもいけませんけど、迂闊に踏み込み過ぎてしまうと、こうして惑わされ闇へと落ちてしまうのがオチなのですよ?」

 

稟にとっては軍師となって初となる全軍指揮ともえたこの度の界橋での戦

桂花に負けじ、司馬懿に負けじと、稟の肩に力が入りすぎていた点を

風なりの言葉で指摘されたのだった

 

「心配をかけたようだな すまなかった ありがとう風」

「いえいえ~」

 

その軽やかな表情こそ、我が相方なのです

2人が浮かべる笑顔がそう物語っていた

 

一方、それだと稟は興奮して鼻血止まらなくなって、かえって寝られないんじゃないの?

その時の稟の仕草を想像し、妄想が暴走し始める華琳

未だに変な所に拘りをみせ、無性に突っ込みたくウズウズする華琳様でありましたとさ

 

呉と大陸の覇権を争う勢力となりえるのは、魏なのか?それとも晋なのか?

第2次界橋戦はまだ序盤戦を終えたばかりである

 

 

 

 

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●『真・恋姫†無双 - 真月譚・魏志倭人伝 -』を執筆中

 

※本作品は【お気に入り登録者様限定】【きまぐれ更新】となっておりますので、ご注意を

人物設定などのサンプル、詳細を http://www.tinami.com/view/604916 にて用意致しております

 

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お手数をおかけ致しまして申し訳ありませんが、ご理解とご了承くださいますよう、何卒よろしくお願いいたします<(_ _)>

 

■■■【オリジナル人物紹介】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 ○孫堅 文台 真名は緋蓮(ヒレン) 

 

  春秋時代の兵家・孫武の子孫を称し、各地で起こった主導権争いに介入し

  『江東の虎』の異名で各地の豪族を震撼させた

  優秀な人材を率い転戦、やがて軍閥化し孫家の基礎を築いた

 

  容姿:髪は桃色で、孫家独特の狂戦士(バーサーカーモード)になると、右目が赤色に変化するのが特徴で、平時は量目とも碧眼である

  祭と同じく胸が豊満で背は祭より高い 体格は祭よりすこし大きい 顔立ちは蓮華というより雪蓮に似ているだろうか

 

 ○張紘 子綱 真名は紅(コウ) 

 

  呉国の軍師の一人で主に外交を担当。 魏の程昱(風)の呉版と考えていただけると理解しやすいだろう

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、姉の張昭と共に臣に迎え入れられる

  張昭と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  ※史実では、呉郡の四性でも張昭と兄弟でもありませんのでお間違い無きように。。。 

   呉郡の四性の中で張温しか見当たらなかった為、雪月の”脳内設定”です

 

  容姿は青眼で背丈は冥琳より少し低い 顔は姉の王林とは似ておらず童顔で人に安心感を与える顔立ちである

  髪は腰にまで届こうかという長く艶やかに保った黒髪を束ね、ポニーテールと呼ばれる髪型にしている事が多いが

  その日の気分により、長髪を肩辺りで束ね胸の前に垂らしている場合もあるようである

  服装は藍色を基調とした西洋風ドレスを身を纏っている

 

 ○魯粛 子敬 真名は琥珀(コハク)

 

  普段は思慮深く人当りも良い娘で、政略的思考を得意とし、商人ネットワークを駆使し情報収集・謀略を行う

  発明に携わる時、人格と言葉遣いが変化し、人格は燃える闘魂?状態、言葉遣いは関西弁?風の暑苦しい人に変化する

  このことから「魯家の狂娘・後に発明の鬼娘」と噂される

 

  ※穏(陸遜)は本をトリガーとして発情しちゃいますが、、琥珀(魯粛)は発明に燃えると・・・燃える闘魂に変身って感じです

 

  容姿は真名と同じく琥珀色の瞳をもち、髪は黒で肌は褐色がかっており月氏の特徴に似通っている

  背は明命と同じくらいで、服装は赤を基調としたチャイナドレスを身に纏っている

 

 ○張昭 子布 真名は王林(オウリン) 

 

  呉国の軍師の一人で主に内政を担当。 冥琳とはライバル同士で互いに意識する間柄である

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、妹の紅(張紘)と共に臣に迎え入れられる

  張紘と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  妹の紅は「人情の機微を捉える」に対して「政(まつりごと)の機微を捉える」という感じでしょうか

 

  容姿は冥琳より少し高めで、紅と姉妹でありながら顔立ちが似ておらず、冥琳と姉妹と言われた方がピッタリの美人系の顔立ちである

  眼鏡は使用しておらず、服装は文官服やチャイナドレスを着用せず、珍しい”青眼”でこの眼が妹の紅と同じな事から

  姉妹と認識されている節もある 紫色を基調とした妹の紅と同じ西洋風のドレスを身を纏っている

 

 ○程普 徳謀 真名は楓(カエデ)

 

  緋蓮旗揚げ時よりの古参武将であり、祭と並ぶ呉の柱石の一人 「鉄脊蛇矛」を愛用武器に戦場を駆け抜ける猛将としても有名

  祭ほどの華々しい戦果はないが、”いぶし銀”と評するに値する数々の孫呉の窮地を救う働きをする

  部下達からは”程公”ならぬ『程嬢』と呼ばれる愛称で皆から慕われている

 

  真名は・・・素案を考えていた時に見ていた、某アニメの魅力的な師匠から一字拝借致しました・・・

 

  容姿は祭と同じくらいの背丈で、端正な顔立ちと豊かな青髪をうなじ辺りでリボンで括っている

  均整のとれた体格であるが胸は祭とは違いそこそこ・・・ちょっと惜しい残念さんである

 

 ○凌統 公績 真名は瑠璃(ルリ) 

 

  荊州での孫呉崩壊時(※外伝『砂上の楼閣』)に親衛隊・副長であった父・凌操を亡くし、贈った鈴をもった仇がいると

  知った凌統は、甘寧に対して仇討ちを試みるものの・・・敵わず返り討ちにあう間際に、一刀に救われ拾われることとなる

  以来、父の面影をもった一刀と母に対してだけは心を許すものの・・・未だ、父の死の傷を心に負ったまま

  呉の三羽烏の一人として日々を暮らしている

 

  容姿はポニーテールに短く纏めた栗色の髪を靡かせて、山吹色を基調とした服に身を包んでいる小柄な少女

  (背丈は朱里や雛里と同じくらい)武器は不撓不屈(直刀)真名の由来で目が瑠璃色という裏設定もございます

 

  ○朱桓 休穆 真名は珊瑚(サンゴ)

 

  『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の朱氏の一族

  槍術の腕を買われ、楓の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人

  部隊内では『忠犬・珊瑚』の異名がある程、一刀の命令には”絶対”で元気に明るく忠実に仕事をこなす

 

  容姿:亞莎と同じくらいの背丈で、黒褐色の瞳に端正な顔立ちであり黒髪のセミロング 人懐っこい柴犬を思わせる雰囲気をもつ  

  胸に関しては豊満で、体格が似ている為よく明命から胸の事で敵視されている  

 

  ○徐盛 文嚮 真名は子虎(コトラ)

 

  弓術の腕を買われ、祭の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人

  『人生気楽・極楽』をモットーにする適当な性格であったが

  一刀と他隊長である珊瑚と瑠璃・隊長としての責に接していく上で徐々に頭角を現し

  後に部隊内では『猛虎』と異名される美丈夫に成長を遂げていくこととなる 

 

  容姿:思春と同じくらいの背丈で黒髪のショートヘア 体格も思春とほぼ同じく、遠めからでは瓜二つである 

  二人の区別の仕方は髪の色である(所属部隊兵談) またしなやかな動きを得意としている為、思春の弓バージョンと言える 

 

  ○諸葛瑾 子瑜 真名は藍里(アイリ)

 

  朱里の姉 実力にバラツキがあった為、水鏡から”猫”と称される

  その後、水鏡と再会時に”猫”が変じて”獅子”になりましたわねと再評価される

  天の御遣いの噂を聞きつけた藍里が冥琳の元を訪れ、内政・軍事・外交とそつなくこなす為

  未熟であった一刀の補佐にと転属させられる 

 

  初期には転属させられた事に不満であったが、一刀に触れ与えられる仕事をこなす内に(わだかま)りも消え

  一刀に絶大な信頼を寄せるようになる

  後に亞莎が専属軍師につくと、藍里の内政面への寄与が重要視される中で、藍里の器用な才を愛し、軍師としても積極的に起用している

 

  容姿は朱里より頭一つ高いくらい 茶髪で腰まであるツインドテール 朱里とよく似た童顔でありながらおっとりした感じである

  服装に関しては赤の文官服を着用しており、胸は朱里と違い出ている為、朱里とは違うのだよ 朱里とは・・・

  と言われているようで切なくなるようである(妹・朱里談)  

 

  ○太史慈 子義 真名を桜(サクラ)

 

  能力を開放しない雪蓮と一騎打ちで互角に闘った猛者  桜の加入により瑠璃が一刀専属の斥候隊長に昇格し

  騎馬弓隊を任されることとなった(弩弓隊・隊長 瑠璃→子虎、騎馬弓隊・隊長 子虎→桜に変更)

  本来の得物は弓で、腕前は祭を凌ぎ、一矢放てば蜀の紫苑と互角、多矢を同時に放てば秋蘭と互角という

  両者の良い処をとった万能型である

 

  武器:弓 不惜身命

  特に母孝行は故郷青州でも有名であり、建業の役人街が完成した際に一刀の薦めもあって一緒に迎えに行く

  隊長として挨拶した一刀であったが、桜の母はその際に一刀をいたく気に入り、是非、桜の婿にと頼み込む程であった

   

  容姿はぼん・きゅ・ぼんと世の女性がうらやむような理想の体型でありながら身長が瑠璃ぐらいという美少女系女子

  眼はブラウン(濃褐色)であり、肩下までの黒髪 気合を入れる時には、白い帯でポニーテールに纏める

  一刀の上下を気に入り、自身用に裁縫し作ってしまう程の手先の器用さもみせる

 

  真剣に話している時にはござる口調であるが、時折噛んだりして、ごじゃる口調が混ざるようである

  一時期噛む頻度が多く、話すのを控えてしまったのを不憫に思った為

  仲間内で口調を指摘したり笑ったりする者は、自然といなくなったようである

 

 ○高順

 

  「陥陣営」の異名をもつ無口で実直、百戦錬磨の青年 

  以前は恋の副将であったのだが、恋の虎牢関撤退の折、霞との友誼、命を慮って副将の高順を霞に付けた

  高順は恋の言いつけを堅く守り続け、以後昇進の話も全て断り、その生涯を通し霞の副将格に拘り続けた

 

 ○馬騰 寿成 真名を翡翠(ヒスイ)

 

  緋蓮と因縁浅からぬ仲 それもその筈で過去に韓遂の乱で応援に駆けつけた呉公に一目惚れし

  緋蓮から奪おうと迫り殺りあった経緯がある

 

  この時、緋蓮は韓遂の傭兵だった華雄にも、何度と絡まれる因縁もオマケで洩れなくついて回ることとなるのだが・・・  

  正直な処、緋蓮としては馬騰との事が気がかりで、ムシャクシャした気持ちを華雄を散々に打ちのめして

  気分を晴らしていた経緯もあったのだが・・・当の本人は、当時の気持ちをすっかり忘れてしまっているが

 

  この事情を孫呉の皆が仮に知っていたのならば、きっと華雄に絡まれる緋蓮の事を自業自得と言いきったことだろう・・・

 

 ○孫紹 伯畿 真名を偲蓮(しれん)

 

  一刀と雪蓮の間に生まれた長女で、真名の由来は、心を強く持つ=折れない心という意味あいを持つ『偲』

  ”人”を”思”いやる心を常に持ち続けて欲しい、持つ大人へと成長して欲しいと2人が強く願い名付けられた

  また、偲という漢字には、1に倦まず休まず努力すること、2に賢い、思慮深い、才知があるという意味もある

 

  緋蓮、珊瑚、狼をお供に従え?呉中を旅した各地で、大陸版・水戸黄門ならぬ

  ”偲”が変じて”江東の獅子姫様”と呼ばれる

 

 ○孫登 子高 真名を桜華(おうか)

 

  一刀と蓮華の間に生まれた次女で、子供の扱いが分らぬ蓮華の犠牲者1号となり

  早々に侍従長の咲と思春の手により育てられることとなる

 

  そんなエピソードがあるのにも関わらず、聡明な娘で人望も厚く育ち、王となってからは自身の才能をいかんなく発揮させる

  一刀や蓮華に似ているというより、姉である雪蓮に似ているとの蓮華談有り

  後年孫呉の王として、天皇となりし姉・偲蓮を支えることとなる

 

 ●その他武将

 

  蒋欽ー祭の副将、董襲ー楓の副将

  歩シツー珊瑚の副将、朱然ー昔は瑠璃、現在子虎の副将、丁奉ー昔は子虎、現在は桜の副将 周魴ー瑠璃の副将

 

 ○咲

  母娘共に侍従長として、長きに渡り孫呉に仕える 月、詠の上司に当る

  主な著作に侍従長はみたシリーズがある

 

 ○青(アオ)

  白蓮から譲り受けた青鹿毛の牝馬の名前 

 

  白蓮から譲られる前から非常に気位が高いので、一刀以外の騎乗を誰1人として認めない 

  他人が乗ろうとしたりすれば、容赦なく暴れ振り落とすし蹴飛ばす、手綱を引っ張ろうとも梃子でも動かない

  食事ですら・・・一刀が用意したモノでないと、いつまで経っても食事をしようとすらしないほどの一刀好き

 

  雪蓮とは馬と人という種族を超え、一刀を巡るライバル同士の関係にある模様

 

 ○狼(ラン)

  珊瑚の相棒の狼 銀色の毛並みと狼と思えぬ大きな体躯であるが

  子供が大好きでお腹を見せたり乗せたりする狼犬と化す

 

 

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【あとがき】

 

常連の読者の皆様、お初の皆様 こんばんは 雪月でございます

 

仕事が忙しくなって休日が削られてきたのは前と同じなのですが

+注意はしていたのですが、インフルにかかり1週間ほど寝込み治すのに手間取りましたこと

+此度は話の骨子作りを二転三転させた事も重なりまして

思った以上に時間がかかり、いつも以上に更新を滞らせまして、大変申し訳ありません<(_ _)> 

 

次回こそはと思いつつも・・・皆様の厚意にまた縋りつくことになるのだろうと思えてなりません

 

こうしても文章を打ちながらも、激しく頭痛と闘っている次第なのですけれど

これからも皆様の忌憚のない御意見・御感想、ご要望、なんでしたらご批判でも!と何でも結構です

今後の制作の糧にすべく、コメント等で皆様のご意見を是非ともお聞かせ下さいませ 

 

今年一年どうぞよろしく御願い致します まだまだ寒い日が続いております 皆様御自愛くださいませ 

それでは完結の日を目指し次回更新まで(´;ω;`)ノシ マタネ~♪


 
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