No.742150

つぶやき短編小説(練習)①②③⑤その15

H@さん

前回の続編みたいな内容です。><

2014-12-07 20:06:04 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:325   閲覧ユーザー数:325

「おい、今日は朝何度もメールしたのに出なかったじゃないか?何してたんだ!」「はっ、はい、あの、えっと、昨夜は家の中の用事が忙しくて殆ど寝てなくて・・・ごめん」「それは本当か?」「本当だよ、でもね・・・本当は部屋でお酒飲んで酔っ払っちゃって朝起きれなかったんだ、許してくれ」「そうか、わかった、でも許すわけにはいかない、今から荷物検査をするよ!」「なんだって、ちょっと待ってくれ頼む」

 

これは、亭主がお小遣い欲しさで深夜都内のホモ&ゲイの出会いの場である公園で男と知り合い遊んだ夜のあくる日の元クルティザンヌの妻との会話だ。少しでもいつもの様子と違ったり挙動不審な点を見つけると妻はその日の気分にもよるが、すこぶる機嫌が悪い時は必ず上記のような絡むような会話を亭主に仕掛けては脅しあげて、手持ちの金を全て没収していたのだった。

 

さらに現場状況を詳細に付け加えるならば検査は荷物だけに留まらず、この時期には欠かせない靴底の足ポカシートまでめくられて、そこに金を隠してはいないかと厳重にチェックをされてもいた。

 

もし金銭チェックの間に何処かに隠してある金を少しでも発見するとただちにその場で全額取り上げられるのはもちろん、その上、思いっきりどつかれたり金額によっては手の甲や顔を引っ掻かれたりしていた―たいがい手の甲だと思う、そこを狙うのが妻は何故か大好きのようだ―

 

このような奇怪で不愉快極まりない、サドマゾのプレイのような間柄、生活を送っているため、亭主の家庭での態度は次第にぎこちなく歪になって行き、いつも妻の顔色ばかりうかがうようになり、常におどおどした様子で妻と対面していた。

 

この様子を聞いても分かるように、二人は夫婦と言うよりは、よきSMのパートナーと言った方が正解だと思う。つまりこれぞまさしくベストパートナーだった。

 

このような状況下で常にまともにお小遣いを有して色んな場所に遊びに行けるはずも当然なかったので亭主は独身時代は、ブランド物の洋服やセンスの良い下着を身に着けていたのに、結婚生活が進行して行くほど、そのような贅沢品を購入することが非常に困難に、いや、絶対に不可能となったので、今ではなんとグンゼのパンツやシャツを愛用するまでに身なりや生活が変貌していた。


 
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