No.741286

つぶやき短編小説(練習)①②③⑤その12

H@さん

暇なのでぼやき小説を書いています。訓練中です。><空想と妄想の内容なのであまり深刻に考えないようにして読んで下さい。

2014-12-03 16:16:13 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:328   閲覧ユーザー数:326

彼らは待てなかったのだ。自分が狙う相手が自分と同じ趣味を目指して趣味のサークルで会える日を、その企みに関わっている人等は、年齢がかなり行っている人ももちろんいるだろうから、何も行動しないでただ待っているだけだと月日がいつの間にか勝手に過ぎ去って、もしかしたら願望が実現する前に天国に召されてしまうかもしれない、だからこそ、ある計画を実現させることが何よりも大事だった。さらにそれを継続させて行かないとならないのだった。

 

ある計画とは、狙う相手と趣味の世界で会えないなら、誰にも疑われず邪魔もされることのない正当な内容のスペースを設けて、なおかつそのスペースを自分らの願望が果たされて行く期待度が十分高くその上未来も期待できる造りの構造にして行く、その計画のことだ。

 

Y氏が自分のお気に入りのクルティザンヌのSにお店を一件構えさせたのは、もうだいぶ前のことだ。そこはそのクルティザンヌと落ち合うことだけが目的ではなく、いやむしろその逆で、Y氏が新しく目を付けたお気に入りで自分にまったく気がない相手をなんとか様々な手口でそこへ誘導して誘き出して、その後、店のオーナーであるお気に入りのクルティザンヌに自分が店を出すのを協力したお礼に何とかうまく斡旋させてその後、どうにかこうにか交際に持ち込もうとするためだった。

 

そのY氏のお気に入りのクルティザンヌは、大変頭の回転が速く理知的で何もかも丁寧に全てをあらかじめ説明していなくてもちょっと合図を送るだけで瞬時に相手がどうして欲しいのか気づくことができる、所謂打てば響くような才知溢れるタイプの美人なので、Y氏が事を思い通りに運んで軌道に乗らすのにそれほど苦労をすることはなかった。

 

また、そのクルティザンヌにはY氏以外に恋人がいて、亭主もいたが、亭主はまるで黒子が奴隷のような存在でクルティザンヌのいいなりで影が薄く、毎日色んな男女がそこへ訪ねて行くが、旦那に遠慮して卑屈になることはただの一度もなかった。そういう風に誰もがみな何の気兼ねもなく好きな時に店に訪ねて行ける環境であるので、その店は、常に結構繁盛しているのだった。

 

実は、最近不信な噂を聞いたこともある。それは深夜クルティザンヌの亭主がこっそり別居中の―この二人は結婚をしていながらお互いの自由を尊重しあって別居をしていた―自分の事務所兼自宅から抜け出して車に乗りゲイやホモの出会いの場で有名な新宿の公園に出かけてそそくさとベンチに腰掛け夜な夜な同じ趣味の男の誘いを媚びて待っているという忌まわしい噂だった。


 
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