No.731717

真恋姫無双 舞い降りし剣姫 第十四話

ZSANさん

汜水関の戦い開戦

2014-10-21 20:34:24 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:3248   閲覧ユーザー数:2962

~鞘華視点~

連合軍が見えてくる

旗から察するに袁紹、袁術、劉備、孫策、曹操、馬超有力どころは全部いるわね

あれ?劉の旗がもう一つある 劉表かな

元の世界の歴史では参戦しなかったような気がしたけど、居るなら居るで問題ない

 

先鋒は劉備か

一君、参戦した理由はどうであっても、敵である以上全力で行くよ

こっちにも守りたい人達がいるんだから

そんな事を考えていると、一人の武将が単騎で進み出てきた 関羽かな

「汜水関の守将に告ぐ 我が名は関羽 平原の相劉備玄徳が一の家臣

 世に名も知れていない貴様のような愚将ならば致し方ないが亀のように関に籠るしか能がないのか

 我らが決戦を挑んでいるのに受ける事も出来ぬ臆病者に何ができる

 とっとと、洛陽に逃げ帰るがよい

 名も知れぬ汜水関の守将よ」

言いたい放題言ってくれるわね

でもこれを見た後でも同じことが言えるかしら

「旗を上げろ」

白地に『天』の一文字

連合軍が動揺しているのが解る

私は畳みかける様に

「我が名は〈天の御遣い〉北郷一姫

 事の真実を知ろうとしない者達の戯言など聞く必要もなし

 この汜水関を通るというならば〈天の御遣い〉が相手だ」

連合軍に告げる

”〈天の御遣い〉は貴方達の敵だ”と

~北郷一刀視点~

鞘姉が董卓軍にいる!?

「ご主人様、どうして一姫さんが?」

桃香が訊いてくるが解るわけがない

いや、考えが抜けていただけだ

この連合、袁紹の嫉妬で始まった節がある

そうなれば、言掛かりをつけられた董卓は暴君でない可能性がある

そうなれば鞘姉が董卓軍の所属になっていても不思議はない

解っていたとしても連合の発起人である袁紹と領土を接している俺達に選択肢はなかった

断れば見せしめとして攻め滅ぼされる可能性があったからだ

兎に角、兵の動揺を納めないとまずい

~雪蓮視点~

私の勘って本当によく当たるのよね 特に悪いことは

 

(男)北郷は一姫に比べると凡人だった

彼だったら私達の相手は無理だろう

一姫、あんたは私達相手にどう戦うつもり?

悪いけど以前の借りはここでは返せない

しっかり相手させてもらうわ

「雪蓮、兵の動揺を抑えなければ話にならん!

 北郷の相手はその後だ」

冥琳って私の考えてること分かり過ぎじゃないの?

取り敢えずは兵の動揺を抑えることにした

でも、悪い予感はまだ治まってないのよね

~曹操視点~

北郷一姫 本当に私の考えを裏切るわね

貴方は私の予想以上の人物ね

改めて貴方を私の者にしたくなったわ

 

でも、勝算はあるの?

総力戦になれば連合軍の勝利は揺るがない

汜水関と虎牢関で守るにしても限界がある

この戦いをうまく納める策があると見るべきね

さらに今ここでも何かあるのかもしれない

しかし、今は兵の動揺を抑えるのが先決

こんな状態で奇襲でも掛けられたら被害がどれだけ出るか

奇襲を掛けられたら?

一姫、貴方まさか

~鞘華視点~

「いつでも出られる準備をしてください」

静里が兵に指示を飛ばして出陣の準備は完了

いつでも出られるわ

そう思っていたら

「敵襲~後方から騎馬隊が

 旗は『張』 張遼です!

 おまけに突撃をかける際に兵糧に火をかけながら突っ込んできました

 その為、かなりの兵糧に火がついています!」

連合軍の混乱が伝わってくる

 

「霞さんは迂回して連合軍の後方に回り込んでください

 霞さんが突撃したら汜水関の鞘華様も呼応して突撃します

 霞さんは突撃したら無理をせずに連合軍を突破して汜水関に入ってください

 その後、鞘華様も汜水関に戻って籠城戦に移行します

 更に、霞さんは突撃の際、敵の兵糧に火をつけてください

 輜重部隊は軍の最後方にいるので突撃の際松明を投げつけておくだけで構いません

 完全に焼き尽くせなくてもある程度の損害は与えられます」

 

 

静里の策がうまくいったようね

さあ、今度は私達の番よ

門が音を立てて開く

「総員、抜刀 突撃~」

私達の部隊が先鋒の劉備軍めがけて突撃する

私の登場で混乱していたところへ霞の部隊の強襲の報

劉備軍は直接強襲をくらっていなくても混乱が助長される

そこへ、私の部隊での突撃

劉備軍はまともな隊列も取れない

私達の圧倒的な優勢 これを打開する為に劉備軍のとる策は

「一姫殿、私がお相手をします!」

関羽に指揮官の私を討ち取らせる

だが、この策は読めていた

対処は簡単だ

関羽が私に斬りかかってくる

しかし、私は躱し、逸らし防御だけで一向に攻撃しない

防御に徹すれば簡単には討ち取られない自信がある

「何故、攻撃してこないのです

 怖気ついたのですか」

安い挑発ね

そちらは窮地に追いやられているから起死回生の策で私を討ち取りたい

でも、こちらがそんな策に付き合ってやる必要はない

 

「お~い、鞘華~

 作戦通りに汜水関に戻るで」

霞がやってきた

「了解 じゃあね、関羽」

関羽も霞と私の二人では追撃は無理と判断したのだろう

追撃もなく私達の部隊も汜水関に戻った

初戦は私達の勝利だった

~あとがき~

 静里の策ですがある程度読めてた方もいるのではないでしょうか

 

 関羽と鞘華の戦いが不完全燃焼だ、と思われるかもしれませんが合戦なのであり得る話かと思います

 再戦があるのかは秘密

 

 更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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