No.720006

【獣機特警K-9ⅡG】伝説の復活【交流】

料金を賭けた大食いチャレンジはあまりにも無謀と本能的に悟った餃子屋の若旦那は…。

ユナさん:http://www.tinami.com/view/560172
クリスタさん:http://www.tinami.com/view/560316
マイケル:http://www.tinami.com/view/719976

2014-09-21 01:45:07 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:739   閲覧ユーザー数:709

餃子どころとして知られる地球はサイキョーのヤハタ地区、その中でも「白虎亭」は老舗中の老舗餃子専門店として知られる。

 

その若旦那であるマイケル・リーは店の倉庫にあるかつての店主たちが付けた日記やレシピを読み漁っていたが、そこに興味深い記述を見つけた。

 

「ジャンボ餃子…。」

 

どうも21世紀ごろには「白虎亭」で約100人前の量に相当する「ジャンボ餃子」の大食いチャレンジをやっていたらしい。

 

「これは面白そう…でも何でなくなっちゃったんだろ?」

 

その謎は日記の別のページを読んだことで解けた。どうやら完食者が多すぎて赤字になってしまったために中止に追い込まれたらしい。

 

(…。)

 

マイケルは思案の結果、「完食しても正規の料金は貰う代わりに店内に写真を飾り、記念品として紹興酒の小瓶をプレゼントし、栄誉を称える」という中庸的な方法でジャンボ餃子を復活させることにした。

 

「老舗の伝説のメニューが今蘇る!」というキャッチと共に「白虎亭」のジャンボ餃子再販のニュースは宇宙各地のグルメ情報誌を駆け巡った。

 

そして早速「白虎亭」にジャンボ餃子予約を希望する連絡がやってきたのである。

 

「はい、ジャンボ餃子四個…お名前はヒヤマさん…分かりました、お待ちしております。」

 

そして指定の日に「白虎亭」に現れたのがユナ・ヒヤマとクリスタ・ドロンの二人である。

 

「すみません!ジャンボ餃子予約しておいたヒヤマですけど!」

「はいいらっしゃい…え?」

 

マイケルは怪訝な顔をした。予約では確かに「ジャンボ餃子四個」という注文であったのに目の前にいる客は二人だったからである。

 

「あれ?お二人ですか?ジャンボ餃子四個と伺いましたけど…。」

「そう。二人で四個食べるの。」

 

さも当然といった風情でそういうユナと頷くクリスタに今度は驚くマイケルである。

 

「しょ、正気ですか?まあそうおっしゃるなら…。」

 

そして注文通り二人の前に四個のジャンボ餃子が並ぶ。

 

「「いただきまーす!」」

 

餃子はものすごい勢いで二人の胃袋の中に消えていく。

 

「うん、美味しいわ。さすが老舗ね。」

「でも大きすぎて餡が余るわね。」

「それは盲点だったわ。すみませーん!ご飯も下さい!」

「ええっ?まだ入るんですか?」

 

もはや怯えることしかできないマイケルを尻目に二人はジャンボ餃子四個と追加注文のご飯などを全て胃袋に放り込んだのであった。

 

「「ごちそうさまでした!」」

「…。」(←呆れてものが言えないマイケル)

 

後日、ユナとクリスタの写真は「二人で四個食べました!」という文言と共にしっかり「白虎亭」の店内に飾られたという。


 
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