No.719117

【獣機特警K-9ⅡG】馬が出会って馬が合う【交流?】

古淵工機さん

コーヒータイムのあとは蹄鉄選びとかやってそう。

■出演
ヒラリー:http://www.tinami.com/view/718334
アンヌ(ⅠG):http://www.tinami.com/view/419510

2014-09-18 23:55:52 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:662   閲覧ユーザー数:627

火星・マーズオリンピア市…オリンピアホースクラブ。

ここに、一人の女性が訪れていた。

「すみません、こちらのコースをお借りしたいのですが」

と、受付嬢に声をかけるその女性。

 

「あ、乗馬の方ですか?」

と、笑顔で答えた受付嬢は緑色の髪(といっても金属製だが)を持ったトイランディアの若い女性である。

「いえ、ちょっと久々に走ってみたくなりまして…」

と、にこやかに笑う女性は河原毛・シャイヤー系のウマ形ファンガー…マーズオリンピア警察署の署長ヒラリー・ブルックリン。

「ああなんだ、ウマ形の方ですね。ではこちらへ」

と、ヒラリーが連れてこられたのはフィッティングルーム。

「コースはBをご希望とのことですが、このコースはアップダウンが激しくダートもあります。乗馬でこのコースを回られた方も落馬したり、ウマごと滑落したことがあるそうですよ」

「あら、それはますます楽しそうじゃない。これにしようかしら」

と、ヒラリーが笑うと、トイランディアの女性は苦笑いをしながらジャケットを持ってきた。

 

「ではこちらのジャケット、それにこのプロテクターを装着していただきますね」

「ずいぶん物々しいわね。そこまで厳しいコースなの?」

「ええ、先ほどもいいましたが乗馬の方でも事故に遭われているほどなんです。それに雨のあとですから、転倒事故がないともいえません」

その言葉を聞いたヒラリーは苦笑する。

「ほんと、それは危ないわね…それでこのプロテクターは?」

「お客様の膝をガードするためのものです。ほかに腕用も装備させていただきますが、くれぐれも蹄を割らないよう気をつけてくださいね」

「わかりました。じゃあ行ってくるわね」

「お気をつけて」

そうして、受付嬢に見送られながらヒラリーはゆっくりクラブハウスの中を出て行くと、徐々にスピードを上げていく。

彼女の両足の先にある蹄が、土を踏むたびに心地よい音を響かせる。

その響きを足先から全身に感じながらヒラリーはぐっと身体を前に傾ける。

 

走る、走る、走る。

時折滑りそうにはなったが、とっさに持ち直してまたすぐ加速する。

少々アップダウンのきつい勾配を登っては下り、また登り。

「ふう、ふぅっ!」

呼吸を必死に整えながら、その脚はしっかりと走りをキープ。

体毛よりも濃いブラウンの(たてがみ)と尻尾が、涼しげになびく。

走る、走る、また走る。

ふとヒラリーは、自分のほかにも蹄の音が響いてくるのを感じ取った。

乗馬の客が来ているのだろうか…いや、この音の聞こえ方は自分と同じウマ形のファンガーだ…。

ヒラリーは少し速度を落とすと、その隣に栗毛・ブルトン系のウマ形ファンガーの女性。

 

「あ、ヒラリーさん元気?」

「アンヌさん!」

ヒラリーの隣にやってきたその女は、ファンガルド星ラミナ市からやってきたアンヌ・ロレアル。『ゴールドホース探偵社』の社長だ。

「アンヌさんも走りに来たの?」

「ええ、銀河中の乗馬クラブを調べてみたら火星にちょうどよさそうな場所があったからね…私たちみたいなウマ形の人ならジョギングもできるって」

「あー、そういう施設増えてるわよねぇw」

「ほんと、いい時代になったわw」

と、話しながら併走する二人。

「ねえ、せっかく久々に会ったんだし、あとでコーヒーでも飲みに行かない?」

「そうねえ…じゃあその前にクラブハウスまでどっちが先に着くか競走といこうかしらっ!?」

と、挑戦状を叩きつけるアンヌに対し、ヒラリーはウマ形らしく鼻を鳴らしてから答えた。

「(ブルルルン!)…いいわよ、受けてたとうじゃないのw」

アンヌも負けじと嘶く。

「よーし、負けないわよ!ヒヒーン!!」

 

その後二人は無事にコースを走破した後、オリンピア市内でゆっくりコーヒータイムを満喫したということだ。

 


 
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